子育て中の女性の中には、さまざまな理由から転職を考えている方もいるでしょう。近年は子持ちの女性が働きやすい環境を提供する企業も増えているため、転職をするならいまがチャンスかもしれません。ただし、転職のポイントを押さえておかないと、働きにくい環境へ転職してしまう恐れもあります。

そこでこの記事では、子育て中の女性が転職を成功させるコツをご紹介します。お子さまの年齢に合わせた転職のタイミングも見ていきましょう。

子持ち女性の転職難易度は？

子どもを持つ女性の中には、転職できるか不安を感じている方もいるのではないでしょうか。まずは、子持ち女性の転職難易度をチェックし、ご自身の転職活動にお役立てください。ここでは、子持ち女性の転職に関する最近の傾向をご紹介します。

近年、子持ちの女性が転職しやすい傾向に

最近は、子どもがいても働きやすい環境づくりを行う会社が増えています。昔と比べて、子持ちの女性が転職しやすい環境といえるでしょう。その背景には、企業の人手不足やコロナ禍によるリモートワークの導入が挙げられます。

子持ちの女性が働きやすい環境を提供する職場の目安のひとつに、「えるぼし認定」があります。えるぼし認定とは、厚生労働大臣が女性の活躍をサポートする取り組みをしている「優良企業」に与える認定を指します。子どもを持つ方が企業選定に迷った際は、こうしたマークを活用するのもひとつの方法です。

ただし、企業によっては子持ち女性の転職が難しいケースも

子持ち女性が働きやすい環境づくりをする企業がある一方で、急な休みが取れない職場などでは、子持ち女性が歓迎されない現状があります。子持ちの方の転職難易度は職場によって変わると考えておきましょう。

「シフト制のためなかなか休みが取れない」「忙しい時期が多いためほぼ毎日残業がある」といった職場では、子持ち女性の採用が難しいのも実情です。ただし、しっかりと対策して転職活動に臨めば、子どもを持つ女性であっても転職成功を目指せます。

正社員と非正規社員｜子持ち女性の転職におすすめなのは？

転職先を探す際に、正社員として働くか、派遣やパートなどの非正規社員として働くか迷う方もいるでしょう。ここからは、子持ちの女性におすすめの雇用形態を紹介します。ご家族とも相談し、働きやすい環境への転職を目指しましょう。

子持ち女性が「正社員」として転職するメリット・デメリット

子持ちの女性が正社員として転職する場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

• 収入が安定するので将来のために備えておける
• 出産や子育て後もキャリアを積める
• 裁量の大きな仕事ができるため充実感を得やすい
• 企業の福利厚生が充実する

デメリット

• 残業や休日出勤に対応することもある
• 子どもの都合を優先しにくい
• 転勤や異動を命じられるケースがある

子持ちの女性が正社員として働く場合、収入面が安定する傾向にあります。一方で、裁量の大きな仕事を引き受けていると子どもの予定に合わせて休めないケースも。ご自身のキャリアも考慮したうえで、仕事と家庭のバランスを考えて転職先を探す必要があります。

子持ち女性が「非正規社員」として転職するメリット・デメリット

子持ちの女性が派遣社員や契約社員、パートなどで働く場合には以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

• 子どもの都合に合わせて働きやすい
• 時間に融通が効くため家庭とのバランスを取りやすい

デメリット

• 正社員と比較して収入が下がる
• 雇用が不安定になりやすい

仕事と家庭を両立しやすい一方で、雇用や収入面で不安を感じるケースもあるでしょう。

子どもの年齢に応じて正社員を目指すプランもおすすめ

子持ちの女性が転職を考える際は、長期的な視点を持って転職先を決めるとよいでしょう。子どもが小さいうちは時間に融通が利く非正規社員で働き、子どもに手がかからなくなってから正社員としてキャリアを積む方法もあります。ご家族と相談して、家庭と仕事を両立しやすい方法を見つけましょう。

子持ち女性が活躍しやすい転職先の条件7つ

子どもを持つ女性が活躍するためには、働きやすい環境を提供している職場かどうかが大切になります。ここでは、子持ちの女性が活躍できる職場探しのポイントをまとめました。あったらなおよい条件も紹介するので、企業選定にお役立てください。

自宅や保育園からの距離が近い職場

自宅から近い職場は、通勤時間を短縮できるのでおすすめです。また、子どもが小さいため保育園に通っている場合には、保育園と職場の距離もチェックしておきましょう。自宅・保育園・職場の3つの距離が近いと、時間に余裕が生まれます。

交通の便がよい場所にある職場

自宅近くの保育園や職場が見つからず、距離のある職場へ転職する方もいるでしょう。自宅・保育園・職場に距離がある場合には、交通面のチェックが大切です。自転車や自動車で送り迎えや通勤をする場合も、トラブルの可能性を考え、ほかにどのような交通手段があるかを確認しておきましょう。

時間に融通が利く職場

子どもの都合を優先できる職場を選ぶと、仕事と家庭を両立しやすくなります。「フレックスタイム制度」や「フルリモート勤務」がその一例です。在宅勤務OKだったり、職場内の託児所を利用できたりする職場も、子育てをしながら働きやすい環境といえます。

社員数が多い職場

社員数が多い職場は、子どもの都合を優先して働きやすい環境であるケースが多い傾向です。子どもを保育園に預けていると、急な発熱などでお迎えに行かなければならないケースも。そのようなときに、業務を代わってくれる同僚がいれば安心して早退できるでしょう。産休や育休を取る際も同様に「仕事を任せられる仲間がいる」というのは心強いものです。

ただし、社員数の多さだけが基準ではありません。業務内容や実際の職場環境を確認したうえで、仲間からサポートを受けやすい転職先を選定することをおすすめします。

休暇が取りやすい職場

子持ちの女性が転職する際は、休暇が取りやすいかどうかもチェックしておきましょう。子育てと仕事を両立していると、子どもの都合で仕事を休む必要があったり、子どもの急な体調不良で早退しなければならなかったりするケースもあります。

こうした場合にしっかりと休暇を取れる職場であれば、子育てと仕事を両立しやすくなります。同年齢くらいの子どもを持った女性が職場にいるかどうかもチェックしておきましょう。

産休・育休取得の実績がある職場

これからのライフプランを考え、育休や産休制度の充実度合いも確認しておくとよいでしょう。産休制度の取得は企業の義務ですが、育休に関しては企業によっては取得できない場合もあります。産休や育休を取得しやすい環境かどうかに注目すると、長く働ける職場と出会えるでしょう。

持ち帰り残業が少ない職場

子持ちの女性が転職先を探すときには、残業はもちろんのこと、持ち帰る仕事があるかどうかも確認しておきましょう。仕事を自宅に持ち帰ってこなす必要がある場合、家庭と仕事のバランスが取りにくくなります。家事を終わらせたり子どもが寝かしつけたりしてからでないと仕事へ取りかかれない状況は、ストレスを感じてしまうケースもあるでしょう。

子どもの年齢別｜子持ちの女性が転職で意識したいポイント

ここからは、子持ちの女性が転職活動をする際に意識したい部分をご紹介します。転職は自分のタイミングで行うものですが、子どもの年齢によっても転職の難易度は変わります。ここでは年齢別のポイントをご紹介するので、ご自身の環境と照らし合わせてチェックしてみてください。

子どもが3歳以下の場合

子どもの年齢が低いほど、転職先探しも難しくなる傾向があります。小さな子どもが体調を崩すと、その都度仕事を休む必要があるためです。転職後、頻繁に休暇を取らなければならなくなるケースもあるでしょう。

3歳以下の子どもを持つ方は、祖父母やベビーシッターなど、いざというときの預け先を探しておきましょう。ご家族と相談し、しっかりと計画を立てたうえでの転職活動をおすすめします。

子どもが4〜6歳の場合

保育園や幼稚園の環境にも慣れ、子どもの体調が安定してくる時期です。この時期に転職を考える方は、長期的なプランを見据えて転職活動を進めるのがポイント。数年経つと子どもは小学校へ入学します。入学後はどのような働き方をしたいのか考えつつ、転職先を探せるとよいでしょう。

子どもが小学校低学年の場合

子どもが小学校へ入学する時期に合わせて働き方を変えたいと考える方も多いのではないでしょうか。子どもが小学1年生になると、これまでよりも仕事に割く時間を増やせます。しかし、「小1の壁」という言葉があるように、この時期は慣れない環境にバタバタしてしまうことも。

子どもの様子を見ながら自身が安心して働くためには、入学から3ヵ月ほど経った時期から転職活動をするとよいでしょう。

子どもが小学校高学年の場合

小学校高学年になると子どもの帰宅時間が遅くなるため、長い時間仕事と向き合える方も増えるでしょう。子どもがひとりで留守番できる場合、フルタイムで働きやすくなります。こうした理由から、小学校高学年になる時期に転職活動をする方も多い傾向にあります。

ただしこの時期は、心の成長期でもあります。子どもの精神面をサポートするために、しっかりとコミュニケーションを取れる環境づくりを意識したうえで転職先を探しましょう。

子どもが中学生以上の場合

子どもが中学生になると、身の回りのことはひとりでできるようになります。この時期はママが仕事に集中しやすい環境であるため、転職活動を開始するにはよいタイミングです。

ただし、ブランクがある場合には再就職が難しいケースも。ブランクの間に何をしてきたかを整理したり、転職へ向けての徹底した事前準備をしたりして、転職成功を目指せるとよいでしょう。

子持ちの女性が転職を避けたほうがよいタイミングはいつ？

転職活動は家庭の事情を考慮したうえで進める必要があるため、「このタイミングで転職してはいけない」という時期はありません。子どもの年齢や家族の状況に合わせ、仕事と家庭を両立できるタイミングで転職活動を進めましょう。

ただし、子どもが小さい場合には保育園が決まってから転職するのがポイント。保育園が決まらないまま転職先を探すのは避けるのが無難です。また、家庭の環境がガラリと変わる小学校の入学時期も転職を避けたほうがよいでしょう。

子持ちの女性が転職を成功させるためには

子どもを持つ女性が転職活動を成功させるためには、転職の際に意識したいポイントがあります。ひとりで転職活動を進めるのが大変と感じる方は、周囲への協力を求めるのも大切です。ここからは、子育てをしながら転職成功を目指す方法をご紹介します。

家族の協力を得る

子育てや家事をしながら仕事も充実させるためには、家族の協力が欠かせません。夫婦で家事や育児を分担したり、仕事中は祖父母に子どもの面倒を見てもらったりと、頼れる場合には相談してみるとよいでしょう。仕事と家庭の両立は、どれだけ時間を有効活用できるかが大切です。周囲の協力を得たうえで、転職活動を進めましょう。

子持ちの女性が面接を受ける際に、家族のサポートを受けられるかどうかを尋ねられるケースもあります。サポート体制を整えておけば、企業側も安心して採用できる判断材料になります。

強みを活かせる仕事を選ぶ

これまで培ってきたスキルや経験を活かせる職種を選択すると、採用される可能性が高くなります。強みを充分に活かせる仕事を選べば、自分にとってよい条件で働けるかもしれません。これは、未経験の仕事は一から学ばなければならないことが多く、仕事に慣れるまでは家庭との両立がうまくいかないケースがあるからです。できれば慣れた仕事で、精神的な負担をかけずに働けるとよいでしょう。

仕事と子育てを両立するための条件を決める

家庭と仕事を両立するためには、バランスを考慮したうえで転職先を選ぶ必要があります。子育てと仕事どちらも全力......という生活は、現実的には難しいでしょう。転職先を決める際には、自身の体力や精神面、自由に使える時間などを考えて転職先に求める条件に順位をつけておきましょう。

「土日や祝日は休める企業」「キャリアを積める仕事」「長期的に働ける仕事」など、何を優先するかによって 選ぶ職場も変わります。優先したい軸を定めておくと、スムーズな企業選定ができます。

入念な書類作成と面接対策を行う

転職を成功させるためには事前準備が大切です。転職活動にはいくつかのフェーズがありますが、書類作成や面接対策は特に重視したいポイントです。企業側は、あなたがこれまでにどのような経験をしてどのようなスキルを保持しているかを知りたいと思っています。ポートフォリオを作成できる場合、事前に準備しておくとスムーズに転職活動を進められるでしょう。

「できないこと」を伝えたうえで採用してもらう

仕事と家庭の両立は簡単ではありません。子どもの体調不良によって会社を早退したり、子どもの行事に参加するために休暇を取ったりするケースもあるでしょう。子どもが小さい場合には、「残業ができない｣「持ち帰りの仕事ができない」などのケースも想定されます。

もしできないことがあれば、面接の時点で事前に企業側に伝えておきましょう。できないことを伝えないまま入社してしまうと、後のトラブルにつながりかねません。単に「できません」と伝えるのではなく、「この程度ならできます」など明確な範囲を提示するとよいでしょう。

転職エージェントを活用する

育児や家事をしながら転職活動を進めると、体力的にも精神的にも疲れてしまいます。現在仕事をしている場合にはなおさら、転職活動を進める余裕がないと感じる方もいるでしょう。転職活動は今日や明日で終わるものではないため、事前に計画を立てたうえで効率よく進める必要があります。

そこでおすすめなのが、転職エージェントの活用です。転職エージェントは専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりにつき、転職活動を一からサポートしてくれるサービスです。仕事と家庭の両立ができる企業探しのアドバイスももらえるため、積極的に活用しましょう。

マイナビエージェントなら子持ちの女性も転職活動を進めやすい！

一人ひとりの転職活動を手厚く支援するマイナビエージェントであれば、子持ちの女性も転職活動をスムーズに進められます。マイナビエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーと二人三脚で転職活動を進めていきます。面談でキャリアの棚卸しをして希望の条件を伝えると、自分に合った企業を探してもらえます。

書類作成のサポートや面接対策も実施しているので、転職に不安がある方も安心して利用できるでしょう。マイナビエージェントは企業と深いつながりがあるため、企業内部の情報も把握しています。企業の社風はもちろん、子持ちの女性が働きやすい環境かどうかもお伝えできるので、転職活動を始める方はぜひマイナビエージェントをご活用ください。

まとめ

近年は子持ちの女性が働きやすい環境が整ってきていますが、目指すキャリアによっては転職が難しいケースもあります。また、無理をしすぎると仕事と家庭とのバランスが取れなくなるため、自分に合う働き方ができる企業を選ぶことが大切です。

「土日は休める職場」「時間に融通がきく職場」など、ご自身の家庭環境を考慮したうえで転職先を探しましょう。子育てと家事をしながら、ひとりで転職活動を進めるのが難しい場合は、転職エージェントの力を借りるのもひとつの方法です。

マイナビエージェントでは専任のキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職活動をしっかりとサポートしています。スムーズに転職成功を目指したい方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。