更新日:2021/09/09
転職において求められるスキルは業界や職種によって異なりますが、転職を希望している企業が外資系なのか日本企業なのか、という点においてもそれには違いがあります。
外資系企業ではどのような人物が求められるのでしょうか。
そこでこの記事では、外資系企業への就職・転職を検討している方に向けて、外資系企業の特徴や働いて感じられるメリット、求められる人材やスキルについて詳しく解説します。
外資系企業を視野に転職活動を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
まずは、外資系企業とはどのような企業なのかみていきましょう。
外資系企業の明確な定義はないものの、「資本の3分の1以上が外国法人あるいは外国人による出資」として考えることが一般的です。
外資系企業は、大きく3種類に分けられます。
「外資100パーセントの企業」とは、主に外国企業が日本支社として海外進出し、日本国内で新たに設立した法人です。
「外国企業と日系企業の共同出資企業」は、外国企業が日本の国内情報やノウハウを強化するために、日本企業とパートナーシップを組んで法人を設立しているケースを指します。
「外国企業と資本提携した企業」は、事業拡大や海外進出、業績不振を改善するなどの理由で日本企業を外国企業が買収し、外資系に変化した企業です。
外資系企業は、採用方法や求められる人物像が日本企業とは異なる傾向があります。
外資系企業への就職・転職を目指しているのであれば、必要とされるスキルや人物像を理解して、それらを身につけられるよう意識しておかなければいけません。
まずは、外資系企業の特徴や日本企業との違いについてみていきましょう。
最近では、日本企業でも「ジョブ型採用」を取り入れている企業が増えていますが、多くの日本企業では、一般的に「総合職」や「一般職」という職種での採用活動が行われます。
これは、部署異動などにより職種や業務内容が変化する可能性がある採用方法で、ひとつの企業に長く務める「終身雇用」を前提としている人事・組織体制に紐づいていることが多いようです。
一方、外資系では「ジョブ型採用」と呼ばれる職種別の採用方法を導入している企業がほとんどです。
この職種別の採用では、自分の専門的な知識やスキルを生かして特定の職種や業務内容に専従する働き方となります。
そのため、基本的に会社の意向だけで職種や部署が変わることはほとんどありません。
日本企業では終身雇用などの考え方が根強く、ひとつの会社に長く勤めることを前提としているため、新入社員を教育・育成するのが一般的です。
しかし、ジョブ型採用をする外資系企業では、これまでの技術や経験を生かしてすぐに活躍できる、即戦力人材になり得るかどうかが採用の基準となります。
そのため、外資系企業では社員に対しての研修や育成体制がないことが多いようです。
外資系企業への転職を希望する場合は、これまでの経験を生かせるような職種に絞って考えるとよいでしょう。
成果主義が主流の外資系企業では、これまでに培ってきた専門知識や技術を生かして、成果をすぐに出せる人材を求めています。
そのため、報酬制度も一般的な日本企業と異なり、出来高制の給与体系が設けられているのが特徴です。
能力や成果に見合った報酬を受け取れるため、個人の業績が良ければ昇給や昇格のチャンスが多くなります。
しかし、思うように結果を出すことができなければ、希望する待遇を受けられなくなることもあるでしょう。
外資系企業で働くには、自律性が求められます。
日本企業では、先輩社員や上司が仕事のやり方を教えてくれるという文化が根づいていますが、外資系企業ではそのような社風があまりないため、自分で考えて積極的に動かなければなりません。
指揮命令系統はあるものの、指示を待ってから動くという姿勢が通用しないことも多いため、古いタイプの日本企業から転職する場合は特に注意が必要です。
入社後は、何をするべきなのか、誰に尋ねるべきなのかを自分で判断し、自律的に働くことが求められます。
また、自分の意見を正確に伝えることも大切です。
謙虚さを美徳とする傾向が強い日本企業では「出る杭は打たれる」などと言われることすらありますが、外資系企業では自分の考えや成果をしっかりとアピールしないと、埋もれてしまい適正な評価を受けられないこともあります。
成果主義かつ、即戦力が求められる外資系企業で働くメリットは、どのようなものなのでしょうか。
キャリアアップを視野に入れて外資系企業の転職を検討している方は、外資系に転職することでどのようなメリットがあるのか事前に把握しておきましょう。
外資系企業は成果主義であるため、成果を出せば高い年収を得ることができます。
成果に応じた評価を得ることができるので、やりがいを感じることも多いでしょう。
日本企業において、自分の努力がなかなか年収に繋がらないと感じている人は、外資系企業への転職を視野に入れると収入アップが期待できるかもしれません。
成果を出すと、自分自身の評価が上がるとともに周囲に与える発言力も強まります。
そこからまた成果を出すことができれば、さらなる評価を得ることにつながるでしょう。
外資系企業では、年齢や性別に関わらず、平等に昇進や出世の機会を与えられると感じる人が多いようです。
実際に、成果を出せばスピーディーな昇進・昇給が可能な企業が多い傾向にあります。
自分の頑張りしだいでチャンスが与えられるので、仕事のモチベーション向上にもつながります。
また、外資系企業には年功序列による上下関係がないため、風通しのよい雰囲気があります。
年齢や性別にしばられず働けることは、外資系で働く大きなメリットといえるでしょう。
ジョブ型採用が主流の外資系企業では、専門職・即戦力人材として社員を採用するため、入社後の早い段階で、やりがいや責任を感じられる仕事を任せることも少なくないようです。
年齢や入社時期に関わらず、できると判断されれば大きな仕事を任されます。
また、外資系企業では実力よりも裁量権が大きい仕事を任せることもあります。
大きい仕事を進めることで自信をつけさせ、社員の積極的な姿勢を引き出していくのが、外資系企業の人材開発方法です。
外資系企業には日系企業と異なる点が多くあります。
それらを受け入れて柔軟に対応できるかどうかが、外資系企業に向いているか判断する上で大きなポイントとなるでしょう。
ここでは、外資系企業に向いている人材について解説します。
外資系企業への就職や転職を検討している人は、自分が向いているかどうかの指標としてみてください。
外資系企業は、ジョブ型採用を導入している企業が多いため、職域に対して厳しいビジネススキルが要求されます。
外資系企業に転職する際には、これまでの実績やスキルをしっかりとアピールしなければなりません。
ある特定の領域に対してしっかりとした職歴・実績が採用への鍵となりますので、自分が目指す職業に対して有益な資格の取得なども大きな武器となるでしょう。
国際的な資格や検定試験などを積極的に勉強しておくのがおすすめです。
また、職務についてきちんと自分の意見を持ち、周囲に対してアピールできる力も求められます。
プロ意識をもって仕事に取り組める人は外資系企業に向いているといえるでしょう。
国籍の異なる人々と一緒に働く可能性がある外資系企業では、さまざまな考え方を受け入れる必要もあります。
国や文化によって物事に対する根本的な考え方や、常識の基準が違うこともあるでしょう。
その違いを受け入れるのが難しいと感じるタイプは、外資系企業になじみにくいかもしれません。
当たり前を当たり前と捉えず、異文化を受け入れる姿勢で仕事に向き合うことで、新たな発見もあるでしょう。
伝統や従来方式の踏襲が一般的な日本企業と比較して、外資系企業では組織改変が多く、上司が変わることが多々あります。
それに伴い、業務手順などの変更も多いのが特徴です。
このような変化に対して、柔軟に対応できる人材であることが外資系企業へ転職する場合の重要なポイントとなるでしょう。
また、大きな仕事にチャレンジすれば失敗や問題が発生する場面もあるかもしれません。
そのため、外資系企業ではフレキシブルな対応力が必要とされます。
一口に外資系企業といっても、IT系やメーカー、コンサルタントなど、業種によって求められるスキルは異なります。
それぞれの業種で必要とされている知識やスキルをチェックしておきましょう。
ここでは、求められる人材像やスキルについて紹介します。
IT・通信系は、入社前からプログラミングの知識とスキルを身につけていることが前提です。
外資系企業では、業務に必要な基礎的な知識を補う研修は基本的にありません。
エンジニアにとって、特にプログラミング言語は大きなコミュニケーションの手段となるため、入社前からきちんと習得しておくことが大切です。
また、IT系の国家資格であるシステムアーキテクトやネットワークスペシャリスト、国際資格であるCITPやOracle MasterのPlatinumなどを取得できると有益でしょう。
外資系のメーカーでは、自分の意見がはっきりいえるコミュニケーション能力が求められます。
メーカーの商品開発や戦略、ブランディングなどを話し合うミーティングの場では、自分の意見を積極的に伝えることが重要です。
自分の意見を発言することが、企業に貢献しているかどうかの判断材料にもなります。
面接では、自分がどのように働きたいかアピールし、責任感を持ち働ける人材であることを伝えましょう。
コンサルタントは、強いリーダーシップが求められます。
そして、問題改善の誘導など、顧客を説得する必要があります。
交渉して顧客を説得するためには、情報処理能力や論理的思考能力などが要求されるでしょう。
顧客が抱える問題を素早く把握し、解決策をスムーズに提案できるよう、日頃から自ら考え判断する能力を磨くことが重要です。
外資系企業は、積極的に自己主張できる人を好む傾向があります。
面接では、質問に対し自分の意見を明確に発言しましょう。
経験とスキルについて自らアピールすることが大切です。
まずは、自分の目指す企業の募集要項や事業内容を確認して、どのようなスキルが求められているのかを理解することから始めましょう。
外資系企業の求めているスキルや人材に対して、自分自身を最大限にアピールできるよう、資格取得などの準備をしていくことが、転職成功への近道となります。
外資系企業では即戦力を求める成果主義が主流となるため、評価に応じて昇格や出世の可能性が広がります。
性別や年齢の格差が少なく、自分の頑張りしだいで活躍できるシーンも多くなるでしょう。
マイナビエージェントでは、外資系企業・国内企業を問わず、一人ひとりのご希望やキャリアプランに合わせて丁寧に転職活動をサポートしています。
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