更新日:2021/09/10
企業研究を行ったら、「企業研究ノート」を活用して収集した情報を整理し、混乱しないようにする必要があります。
ここでは、企業研究ノートをまとめる際のポイントや活用の方法などをご紹介します。
目次
まず、企業研究ノートとはどういったもので、なぜ作る必要があるのかという基本的なポイントを押さえておきましょう。
企業研究ノートとは文字通り、企業研究によって収集した情報をまとめ、転職活動で得た追加情報や感想などを記録しておくノートです。
就職・転職活動では、複数の企業を比較・検討したうえで、応募する企業を絞り込んでいきます。
その際、企業研究ノートを作っておけば、企業研究で収集した情報を効率よく活用することができるのです。
企業研究ノートを作っておくと、以下に挙げるように、転職成功を勝ち取るうえで非常に大きなメリットを及ぼしてくれます。
逆に言えば、企業研究ノートを作っておかないと、転職活動の落とし穴にもなりかねないということです。
企業研究ノートをまとめると、その企業の特徴や強み、弱み、戦略などを理解しやすくなります。
それによって、志望動機をより強化することができます。
志望動機は、「絶対にこの企業に入りたい」という熱意が伝わるものでなければなりません。
しかし、企業理解が不足しているとどうしても表面的な志望動機になりがちで、説得力に欠けてしまいます。
採用担当者を納得させる志望動機にするためには、しっかりとした裏付けを用意する必要があるのです。
企業研究ノートをまとめることで、その企業が求めている人材像、必要とされる強み・スキルも把握することができます。
その結果、自分のスキルや強み、特性とかけ離れているようであれば、採用の確率は低くなるでしょう。
もし入社できたとしても、業務内容や社風に合わず、再び転職せざるを得ない状況に陥ってしまうかもしれません。
こうしたミスマッチを避ける意味でも、企業研究ノートをきちんと作成しておくことが重要になってきます。
企業研究ノートを作る際は活用しやすさを考えて、次に挙げる点に注意しておきましょう。
そうすることで、企業研究ノートをより効果的で使い勝手の良いものにできます。
企業研究ノートは、一度作成したらそれで完成というわけではありません。
転職活動を進めていく中で気づいたことなど、新しい情報を追加、更新していくと書くスペースがなくなってしまう場合があります。
そのため、新しい情報を追加したり、順番を入れ替えたりすることができるように、ルーズリーフを使用することをおすすめします。
面接の際には、その企業の情報だけを持ち運ぶこともできるので便利です。
企業研究で収集した情報をただノートに書き連ねても、後で必要な情報をチェックするのが大変です。
あらかじめ必要な項目がコンパクトにまとまっているテンプレートを利用すると、ノートの無駄がなくなります。情報が整理しやすいので、企業研究の効率が高まります。
インターネットからテンプレートをダウンロードできるサービスなどもありますので、利用してみるといいでしょう。
企業は新たな活動を進めているわけですから、常にホームページや新聞、ニュースサイトなどで動向をチェックし、新しい情報に更新していくことが欠かせません。
そのためにも、ルーズリーフ形式にして、追加や更新が可能な企業研究ノートを作るのがおすすめです。
企業研究ノートをまとめる際には、以下の8項目を必ず盛り込むようにしましょう。
これらは、企業研究にとって欠かせない項目ばかりです。
まとめ方のポイントと合わせて見ていきましょう。
業界の主要企業上位10社の大まかな動向を知り、自分の志望する企業と比較対照するように書き出しておくといいでしょう。
「企業名を記入するのは当たり前だ」と思われるかもしれませんが、企業の正式名称をきちんと把握できていない場合もあるので注意が必要です。
応募書類や面接で社名を間違えると失礼なだけでなく、「正式な社名も知らないのか」と採用担当者に悪印象を与えかねません。
企業によって、前株(株式会社○○)か後株(○○株式会社)の違いもありますので、正式名称は必ず調べておきましょう。
企業の規模は、その企業の業界内でのシェアや立ち位置を知るために大切な情報なので、記入しておきましょう。
従業員の平均年収は、自分の将来設計を考えて企業選びをする際の判断材料になります。
従業員の平均年齢は、低ければ若手が活躍しやすい企業だと考えられますし、高ければ組織がしっかりしている企業だと推測できるなど、その企業の性格を知るための情報として必要です。
企業の特徴や魅力は、志望動機を作成するときに役に立ちます。
企業研究を進めていく中で感じた魅力も記入していくと、志望動機をより強化して説得力を高めることができるでしょう。
募集条件として資格やスキルが必要な場合があるので、記入しておきましょう。また、募集地域や勤務地、転勤の有無などが書かれている場合もあります。
仕事内容については、どのような経験やスキルが求められており、それは自分の経験やスキルと合っているかどうかを知る材料になるので、詳しく調べておいた方がいいでしょう。
企業の強み・弱みを把握することは、転職先候補にすべきかどうかの判断材料の一つとして重要です。
強みは、各企業がホームページなどでアピールしているので、すぐに把握することができるでしょう。
一方、企業の弱みはあまり表に出てくる情報ではないのでリサーチが必要です。例えば、売上の推移に急激な減少はないか、業績の悪い事業分野が足枷になっていないかなど、不安材料の有無をチェックしておきましょう。
また、面接では「当社の弱点は何だと思いますか?」といった質問が出る可能性もあります。
志望企業の強みや弱みを事前に把握しておけば、そうした質問への回答に困ることもありません。
転職先でのキャリアプランやライフプランを考える際、その企業の現状と将来性は欠かすことのできない情報です。
利益の推移や社員の平均年齢などから、その企業の現状を把握するとともに、将来性を推測します。
企業研究ノートを作り終わったら、いよいよ活用していくわけですが、特にここに示した3つのポイントはしっかりとチェックしておきましょう。
転職先の検討にあたっては、その企業がどれくらいの規模であり、業界においてどういった立ち位置にあるのかをしっかりとチェックしておきましょう。
市場規模は現状だけでなく推移を見ることで、伸びしろがあるのか頭打ちなのかといったことが判断できますし、業界内での立ち位置を押さえておくと、今後の方向性などを判断する材料にもなり得るでしょう。
その企業がどのようなビジネスモデルを展開し、どのような強みや特徴があるのかをチェックすることによって、自分の経験やスキルを活かして、やりたい仕事ができる企業かどうかを判断することができます。
また、同業他社の情報と比較し、違いを理解することで、その企業ならではの工夫や戦略がわかるなど、より深い企業理解につながります。
ですから、志望する企業だけでなく、競合する企業の情報も合わせて収集しておきましょう。
転職に成功するためには、企業側の立場になって、どのような人材を求めているのかを考えることも大切です。
それを把握することによって、どういった応募書類を作成し、面接でどういった点をアピールすればよいかが見えてくるからです。
そのためにも、企業研究ノートにまとめた内容を有効に活用して、対策を講じるようにしましょう。
企業研究の成果を有効活用するためには、それぞれの企業の情報を個別に管理するのではなく、企業研究ノートで一括して管理することが不可欠です。
そのために、ここで紹介してきたようなノートづくりのポイントをしっかりと押さえておきましょう。企業研究ノートは作ることが目的ではなく、転職を成功に導くための強力なツールとして活用するものであることを忘れてはいけません。
企業研究ノートで志望企業の理解を深め、説得力のある志望動機づくりに反映させるなど、転職活動を効率的に進めていきましょう。
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