謝罪の気持ちを表現する際に用いる「すいません」「すみません」ですが、本来は「すみません」が正しい表記・発音です。発音のしにくさから「み」が「い」に変化して「すいません」も一般的になったと言われています。
しかし、どちらも口語表現であるため、特にビジネスシーンなどで使用するのは適切でないとされることもあります。本記事では、「すいません」「すみません」とを使う際の注意点や、言い換え表現などを紹介します。
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1. 「すいません」「すみません」どちらが正解?
本来の正しい表記・発音は「すいません」ではなく「すみません」です。「すみません」は「済まない」の丁寧語であることを前提に考えれば、理解しやすいでしょう。
「すいません」も一般的によく使われますが、「み(mi)」と「ま(ma)」は続けて発音しにくいため、「み(mi)」の「m」が抜け落ちて「すいません」に変化したと言われています。
どちらを使うか迷うケースもあるかもしれませんが、正しい表現をしたいのであれば「すみません」を使うと良いでしょう。ただし、「すいません」を使っても問題ない場合も多いです。

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2. 「すいません」「すみません」はビジネスシーンで使える?
「すいません」「すみません」はさまざまなシチュエーションで使える言葉で、ビジネスシーンで使用する場面もあるでしょう。ただし、場合によっては失礼にあたることもあるので、以下の点に注意する必要があります。

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2.1. 「すいません」ではなく「すみません」を使う
一般的には発音がくだけた「すいません」もよく使われますが、ビジネスシーンのようなフォーマルな場面では、できるだけ正しい表現である「すみません」を使うと良いでしょう。
ただし、同僚との日常的な会話や軽い声かけなど、「すいません」が違和感なく使えるケースもあるため、その時の状況などを踏まえた言葉遣いを意識しましょう。
2.2. 上司や目上の方には基本的に使わない
「すいません」「すみません」は、謝罪や感謝の気持ちを伝えるときに用いられる便利な言葉ですが、比較的カジュアルな表現であるため、上司や目上の方には使わないほうがいいでしょう。
親しい上司などとのやり取りでは「すみません」を問題なく使える場面もあると思いますが、こちらの意図や敬意がより伝わりやすい表現を用いるほうが賢明です。例えば、謝罪なら「申し訳ございません」、呼びかけなら「失礼いたします」などを使うと丁寧な印象になります。
2.3. ビジネスメール・文書では使用しない
「すいません」「すみません」は、どちらも話し言葉で使われる口語表現です。そのため、書き言葉を用いるビジネスメールや文書には相応しくありません。
謝罪や感謝、依頼など伝えたい意図に合わせて、それぞれフォーマルな書き言葉に適した表現を用いるようにしましょう。

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3. ビジネスシーンで「すみません」を使う際の例文
上記の注意点を踏まえて、ビジネスシーンにおける「すみません」の活用例を紹介します。比較的カジュアルな口語表現を使える場面では、以下のようにさまざまな意味で使用可能です。
3.1. 謝罪を伝える時の「すみません」
「すみません」は基本的に相手に対して謝罪するときに用いる言葉です。ちょっとした謝罪の時には「ごめんなさい」よりも丁寧に聞こえるため、「すみません」を使用すると良いでしょう。
例文)
- ご迷惑をおかけして、すみません。
- すみません、すぐに対応します。
- 遅くなってしまい、すみません。
3.2. 感謝を伝える時の「すみません」
相手に感謝の気持ちを伝える際にも、「すみません」を使うことができます。
「気を遣わせてしまって、すみません」「高価なものをいただき、すみません」など感謝の気持ちと同時に、謙遜や申し訳なさを表すときに使うと良いでしょう。
例文)
- 〇〇を手伝っていただき、すみません。
- 〇〇を贈っていただいて、すみません。
- すみません、助かりました。
3.3. クッション言葉(呼びかけ)としての「すみません」
人に何かをお願いするときなどには、「すみませんが、~~」というようにクッション言葉や呼びかけの言葉として使うと良いでしょう。
例文)
- すみませんが、〇〇について教えていただけますでしょうか。
- お忙しいところすみませんが、よろしくお願いいたします。
- すみません、少しお時間よろしいでしょうか。

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4. 「すいません」「すみません」の言い換え
より丁寧でフォーマルな表現が求められるシーンでは、「すいません」「すみません」ではなく、以下のような言い換え表現を用いましょう。
4.1. 申し訳ございません
「申し訳」と「ありません」の謙譲語を組み合わせた言葉です。「申し訳ありません」と「申し訳ございません」はどちらもビジネスシーンに適した謝罪表現にあたります。
対面で伝えるときはもちろん、メールやチャットなどで使用することも可能です。
例文)
- 大変申し訳ございません。
- 不手際があり、申し訳ありませんでした。
- 申し訳ございませんが、再度ご確認いただきたく存じます。
4.2. 失礼いたしました
「失礼いたしました」「失礼いたします」は、あいさつ語としても使える敬語表現です。相手に対して礼儀が足りなかったときや、許しを得たいときに使うこともあります。
なお、「失礼いたしました」はおわびの言葉ではないので、相手に迷惑をかけたときには、「大変失礼いたしました。申し訳ございません。」と伝えます。
例文)
- 取り急ぎお伝えしたいことがありましたので、メールにて失礼いたします。
- そのような事情があるとは知らず、大変失礼いたしました。
- 突然のご連絡で失礼いたします。
4.3. 恐れ入ります・恐縮です
「恐れ入ります」「恐縮です」は、相手に敬意を示しつつ、謝罪や感謝の気持ちを伝えられる敬語表現です。
クッション言葉として用いることで、依頼をする際にも角が立ちにくくなります。
例文)
- 恐れ入りますが、~~をお願いできますでしょうか。
- お忙しいところお時間頂戴し、大変恐縮です。
- お心遣いをいただき、誠に恐れ入ります。
4.4. ありがとうございます
「ありがとうございます」は、感謝の意味を表す「ありがとう」というあいさつ語を丁寧に表現した言葉です。丁寧語であるため、目上の方や取引先に対して使うときには、敬意表現である「誠に」などを組み合わせると良いでしょう。
例文)
- この度はお越しいただき、誠にありがとうございます。
- このような機会をいただき、本当にありがとうございました。
- ありがとうございます。おかげさまで無事に終わりました。
4.5. お手数をおかけします
「お手数をおかけします」は、相手に対して手間をかけてしまい申し訳ないという謝罪と感謝の気持ちを同時に伝えることができる便利な言葉です。
「お手間を取らせてしまい」「ご面倒をおかけして」「恐れ入りますが」などの使い方も併せて押さえておくと良いでしょう。
例文)
- お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
- お手数をおかけして申し訳ございません。
- お手数ですが、ご報告をお待ちしております。
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5. よく使うビジネス用語を知っておこう
ビジネス用語をしっかりと理解して、相手やシーンに応じて使い分けられるビジネスパーソンは非常にスマートです。
「すみません」以外にも、さまざまなビジネス用語があるので、社会に出てコミュニケーションで困ることのないようにチェックをしておきましょう。
以下の記事では職場でよく使うビジネス用語集130選をまとめているので、それぞれの意味合いや使用シーンなどをご確認ください。
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6. 「すいません」「すみません」と同様に間違いやすい言葉
「すいません」「すみません」の他に、メールや手紙で間違いやすい言葉について以下の記事でご紹介していますので、併せてご覧ください。
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7. まとめ
「すいません」「すみません」は、日常生活のなかでよく使う言葉ですが、本来は「すみません」が正しい表現です。ただし、どちらもシーンや相手によっては避けた方が良いこともあるため注意しましょう。
「すみません」は、「申し訳ございません」「失礼いたしました」「恐れ入ります」などのほかの謝罪言葉に言い換えることも可能です。言葉の意味合いや使い方を理解し、ボキャブラリーを増やしてシーンや相手に応じた適切な表現を心掛けましょう。
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