「齟齬(そご)」の意味や正しい使い方とは?例文や類義語を用いて解説

「齟齬(そご)」の意味や正しい使い方とは?例文や類義語を用いて解説

ビジネスシーンでは、プライベートではあまり聞き慣れない言葉に触れる機会も多いですが、言葉の意味を正しく理解していないと、思わぬトラブルに発展したり、恥ずかしい思いをしたりする可能性もあります。

今回は「齟齬(そご)」という言葉について解説していきます。言葉の意味に加え、間違いやすい言葉や使い分けまで紹介しますので、しっかりと覚えておきましょう。

1.「齟齬(そご)」とは?読み方と意味について

「齟齬(そご)」は、双方の言動が食い違ったり噛み合わなかったりすることで物事が思い通りに進まない状態を指す言葉です。

漢字を見てみると、どちらの字にも偏に「歯」が使われています。「齟」には噛み合わない、「齬」には食い違うという意味があり、漢字から意味が連想しやすい言葉でもあります。

2.「相違(そうい)」との違いは?

齟齬と混同されがちな言葉に「相違(そうい)」があります。齟齬が「食い違う」「噛み合わない」といったすれ違いの意味を持つのに対して、相違とは2つの物事に明確な違いが見られる状況を指しています。

2.1.相違の使用シーンや使用方法

齟齬は2つの物事が「ずれている」、相違は2つの物事が「合わない」とイメージすると、違いがわかりやすいかもしれません。齟齬と相違の違いを例文で表すと以下の通りです。

■齟齬

田中さん:「僕は四季の中で冬が一番好きです。佐藤さんはいつが好きですか?」

佐藤さん:「私は海と花火大会が好きです。」

田中さんは春夏秋冬の四季の中で、いつが一番好きか佐藤さんに聞きました。しかし、佐藤さんは夏に行われる好きなイベントを答えています。質問に対する答えが異なり会話が噛み合っていないため、「齟齬」の状態と言えます。

■相違

田中さん:「僕は四季の中で冬が一番好きです。佐藤さんはいつが好きですか?」

佐藤さん:「私は寒いのが苦手なので夏が好きです。」

田中さんは冬が好きですが、佐藤さんは夏が好きと答えています。お互いに好きな季節が異なるため、「相違」の状態と言えます。

post456_img1.jpg

キャリアアップを考えている方は、無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」がおすすめです。

3.「齟齬がある」を別の言い方で表すと?

ここからは、「齟齬がある」の類義語と対義語について紹介します。似た意味を持つ言葉や反対の意味を持つ言葉を知り、「齟齬」への理解をより深めましょう。

3.1.齟齬の類義語

「齟齬がある」と似た意味を持つ言葉は、以下のようなものが挙げられます。

■行き違い(いきちがい)

食い違いや誤解が生じること。

・クライアントと行き違いがあったようで、サンプル品の到着は次週です。

■不一致(ふいっち)

それぞれが一致しないこと。

・チームの解散理由は、方向性の不一致だ。

■軋轢(あつれき)

人間関係が悪化すること、摩擦が起きること。

・リーダーのワンマンな言動によって、チーム間に軋轢が生まれている。

■不協和音(ふきょうわおん)

同時に響く複数の音が調和しないこと。

・今週からスタートしたプロジェクトに早くも不協和音が生じている。

3.2.齟齬の対義語

「齟齬がある」と反対の意味を持つ言葉は、以下のようなものが挙げられます。

■疎通(そつう)

滞っていたものが通じ合うこと。

・しばらく揉めていた同僚とようやく意思疎通が取れた。

■合致(がっち)

複数のものがぴったりと一致すること。

・社長と部長の意見が合致した。

■符合(ふごう)

物事がぴったりと合うこと。

・今回の会議で全員の意見が符合した。

4.齟齬の正しい使い方

齟齬という言葉は本来、客観的な状況で使われるものです。当事者が直接相手に対して使用すると、相手の誤りや責任を直接指摘するニュアンスを含んでしまいます。

もし齟齬の使い方が正しいかどうか迷う場合には無理して使わず、上記で紹介したような同義語に置き換えて表現するようにしましょう。

5.例文で齟齬の使い方をチェック!

齟齬を使った例文には以下のようなものが挙げられます。こうした使い方をマスターしておくことで、ビジネスパーソンとしてのレベルを上げることができます。

■行き違っている場合

・立場が違うのだから、お互い齟齬があるのも仕方ない。

・佐藤さんと田中さんの見解には、大きな齟齬があります。

■食い違っている場合

・その報告書の内容は事実と齟齬するものだ。

・初動の遅延が売上実績に大きな齟齬をきたした。

■噛み合わない場合

イレギュラー対応に追われ、今週のスケジュールに齟齬が生じている。

post456_img2.jpg

6.齟齬を使う際の注意点

齟齬はネガティブな意味合いで使われる言葉です。また、齟齬による責任の所在は、基本的にどちらか一方だけに追及できるものではありません。そのため、ビジネスシーンで使用する際には特に注意が必要です。こちらが意図していなくても、相手に不快感を与えてしまう可能性があるためです。

6.1.齟齬のNG例文

例えば、上司に対して「部長とのお話でスケジュールの認識に齟齬があったようですので、本日中の対応は難しいです」と答えてしまうのは相応しくありません。このような言い方だと、上司にも責任の一端があると言っているように捉えられてしまいます。

この場合には、「大変申し訳ございません。私の認識不足により、本日中に対応することができません」と謝罪するのが望ましい対応です。また、謝罪とあわせていつまでに対応するか具体的な日程を提示すると、上司からの理解をより得やすいでしょう。

7.まとめ

「齟齬」の意味をご理解いただけたでしょうか。「齟齬」はネガティブな意味合いが大きい言葉のため、今の状況に適しているのか、冷静に判断してから使うようにしましょう。

また、自分から使う機会はないだろうと思っている方も、周囲の会話の中で「齟齬」が出てきた際に話の内容を正しく理解できるよう、しっかりと覚えておくことをおすすめします。

この記事をシェアしよう!