12月の季語を一覧で紹介!花を使った美しい俳句や時候の挨拶も解説

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俳句の世界において、日本の多くの地域で12月は冬の中盤にあたる「仲冬」と呼ばれる季節です。動植物の活動が活発でないことから、使用できる季語は春や夏と比べて多くありませんが、クリスマスや大晦日など大きなイベントがそろっているため、行事に関する季語は豊富です。

本記事では、そんな12月の季語をわかりやすく一覧で紹介するとともに、12月の季語が使用された有名俳句から、ビジネスにもカジュアルにも使える時候の挨拶まで幅広く解説します。ぜひ最後までご覧ください。

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1. 12月の季語とは

俳句や手紙で使う12月の季語には、どのようなものがあるのでしょうか。ここではまず、俳句の世界における12月の区分と恒例行事、季語の傾向などを解説します。

1.1. 12月はどんな季節?

俳句の世界においては、11月7日頃(立冬)から2月3日頃(立春の前日)までの3ヶ月間を「三冬」と呼び、「冬」と区分しています。12月は三冬の中で、中盤にあたる「仲冬」と呼ばれる季節です。寒さは一層厳しくなり、平野でも霜や雪が見られることもあります。

また、12月22日頃の冬至は、1年のうちで最も昼の時間が短い日です。クリスマスに関連するイベントが盛んにおこなわれたり、大掃除や年賀状など年越しへ向けた準備が忙しくなったりする時期でもあります。

1.2. 12月の恒例行事

12月には二十四節気の「大雪」「冬至」のほか、「クリスマス」や「大晦日」といった行事があります。12月の主な恒例行事には以下のようなものがあります。

日にち行事
12月7日頃 大雪
12月8日 御事納め、針供養
12月13日 正月事始め、すす払い
12月22日頃 冬至
12月25日 クリスマス
12月28日 仕事納め
12月31日 大晦日

1.3. 12月の季語の傾向

12月の季語の特徴は、何と言っても年越しに関する言葉が多いことです。「賀状書く」「正月事始」「注連作(しめつくり)」など、新年を迎えるにあたり、さまざまな準備をおこなう様子を表現した季語がそろっています。一方、動植物の活動は静かになることから、生物に関する季語はあまり多くありません。

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2. 12月の季語一覧

ここからは12月に使える季語を、分類ごとに一覧で紹介します。

2.1. 【時候】12月の季語一覧

季節・時期・暦上の区分など、時候に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

一陽の嘉節、霜月、十二月、朔旦冬至、大雪、仲冬、冬至、宮線を添ふ、大晦日、数へ日、小晦日、師走、年惜しむ、年の内、年の暮、年の夜、行く年

2.2. 【天文】12月の季語一覧

星・月・風・雷など、天文に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

御講凪、冬日和、名残の空

2.3. 【地理】12月の季語一覧

田畑・山・海・川など、地理に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

凍土、枯園、枯野、寒潮、狐火、くだら野、霜柱、冬景色、冬野、冬の泉、冬田、冬の海、冬の川、冬の波、冬の浜、冬の水、冬の山、水涸る、山眠る

2.4. 【生活】12月の季語一覧

衣食住・仕事・健康など、生活に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

藺植う、えり簀編む、帯解、顔見世、甘蔗刈、社会鍋、除雪車、冬至粥、流黐、年貢納、墓囲ふ、羽子板市、冬休、鰤網、藪巻、雪囲、雪下し、柚子湯、岡見、斧仕舞、掛乞、飾売、賀状書く、門松立つ、衣配、御用納、暦売、終相場、注連飾る、注連作、正月事始、煤籠、煤払、煤湯、歳暮、歳暮売出、節季候、畳替、年越、年取、年の市、年の火、年の宿、年の湯、年守る、年用意、年忘、日記買ふ、年末賞与、年末闘争、掃納、柱餅、春着縫う、古暦、古日記、松迎え、晦日蕎麦、餅

2.5. 【行事】12月の季語一覧

イベント・お祭り・俳人や有名人の忌日など、行事に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

鉢叩、花祭、日蔭の蔓、鞴(ふいご)祭、報恩講、宗像祭、山の神祭、小忌衣、神楽、春日若宮御祭、義士会、クリスマス、五節の舞、後日の能、暦の奏、里神楽、子祭、聖胎祭、青邨忌、一茶忌、永観忌、青畝忌、石鼎忌、漱石忌、近松忌、鎮魂祭、貞德忌、寅彦忌、野坡忌、横光忌、良弁忌

2.6. 【動物】12月の季語一覧

鳥・魚・虫など、動物に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

凍蝶、潤目鰯、寒烏賊、寒鴉、寒鯉、寒蜆、寒雀、寒鯛、寒鮠、寒鮒、白鳥、むつ、八目鰻

2.7. 【植物】12月の季語一覧

花・草・木など、植物に関する12月の季語には以下のようなものがあります。

甘蔗の花、クリスマスローズ、蝦蛄葉仙人掌、冬至梅、ポインセチア

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3. 12月の代表的な季語

上記の一覧で紹介した12月の季語の中から、代表的な季語の意味を掘り下げて解説します。

季語意味
霜月(しもつき) 旧暦の11月を表す和風月名で、霜降月(しもふりづき)を省略した言葉です。霜が厳しく降りる時期を意味し、冬を象徴する季語の一つとして俳句などによく用いられます。
名残の空(なごりのそら) 大晦日の空を指す言葉であり、一年の終わりを感じさせる名残惜しい情景を表しています。
年の暮(としのくれ) 一年の終わり、つまり12月も押し詰まった時期を指す言葉です。言い換えの季語には、歳暮(せいぼ)、年末(ねんまつ)、年の瀬(としのせ)などが挙げられます。
顔見世(かおみせ) 江戸時代の11月におこなわれていた歌舞伎の興行で、新たに契約した俳優たちがそろって顔ぶれを観客に披露する行事のことです。この風習から、12月の季語として用いられるようになりました。
畳替(たたみがえ) 正月を迎える前に畳を新調して、気持ちも新たに新年を迎える準備をすることを指します。

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4. 12月の季語を使った有名な俳句

12月の季語が使用されている有名な俳句をいくつか紹介します。

俳句作者季語
十二月 上野の北は 静かなリ 正岡子規 十二月
風雲の 少しく遊ぶ 冬至かな 石田波郷 冬至
家一つ 畠七枚 冬日和 小林一茶 冬日和
一人来て ストーブ焚くや クリスマス 前田普羅 クリスマス
冬至梅 夜は水月の 宿りかな 松瀬青々 冬至梅
大晦日 定めなき世の さだめ哉 井原西鶴 大晦日
雪と雪 今宵師走の 名月か 松尾芭蕉 師走
山草の 袈裟繕うて 年暮れぬ 尾崎紅葉 年の暮
病僧や かさりこそりと 年用意 川端茅舎 年用意
行年の 脱けの衣や 古暦 与謝蕪村 行く年

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5. 美しい12月の季語といえば?

冬が一層深まり、新年を迎える準備に忙しくなることも多い12月は、枯れ葉や寒さが厳しくなって来る様子を表す季語が多くそろっています。俳句や手紙で使用できる美しい12月の季語としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 霜月
  • 風花
  • 冬日和
  • 一陽来復
  • 枯芝
  • 年の瀬
  • 冬の蝶
  • 松迎え

寒さが本格的になり、一年の終わりを感じるこの時期には、雪や氷、年越しなど、この季節ならではの風情を表す言葉が多く用いられるのが12月の季語の特徴です。

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6. 要注意!間違えやすい12月の季語

12月は冬ならではの寒々しさを表す季語が多いですが、中にはほかの季節と間違えやすい季語もあります。

例えば、「春」が付く言葉は一見すると春を連想しますが、「小春日和(こはるびより)」という12月の季語が存在します。実は、冬の寒さが本格的になる前にやってくる暖かい日差しを指す言葉であり、春の訪れを表すものではありません。

このように、「冬」「寒」などの言葉以外でも12月の情景を表す言葉があるため、字面のみで判断しないよう注意して使い分けましょう。

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7. 12月上旬に使える時候の挨拶

季語は手紙に季節感を添える際にも使用されます。そこで、ここからは手紙に使える時候の挨拶を紹介します。まずは、12月上旬~12月中旬頃に適した時候の挨拶を、書き出しと結びに分けて解説するので、ぜひ参考にしてください。

7.1. 12月上旬の書き出しに使える時候の挨拶

改まった手紙の書き出しでは、「拝啓」など頭語の後に季節感を添える時候の挨拶を続けるのが一般的です。12月上旬に適した書き出しの時候の挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 大雪の候、貴社におかれましては、ますますご繁益のこととお慶び申し上げます。
  • 孟冬のみぎり、皆様におかれましては、ますますご清祥のことと心よりお喜び申し上げます。
  • 各地から雪の便りが届く季節となりました。皆さまいかがお過ごしですか。

7.2. 12月上旬の結びに使える時候の挨拶

手紙の最後に挿入する「敬具」など結語の前には、一般的に内容を締めくくる結びの挨拶を添えます。12月上旬に適した結びの時候の時候の挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 師走の候、貴社のご隆盛を心よりお祈り申し上げます。
  • 歳末ご多端の折、貴社のますますのご発展を衷心より祈念しております。
  • 心せわしい年の暮れではございますが、健康には十分留意してお過ごしください。

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8. 12月下旬に使える時候の挨拶

次に、12月中旬から12月下旬にかけて使用できる時候の挨拶を紹介します。

8.1. 12月下旬の書き出しに使える時候の挨拶

12月下旬に適した手紙の書き出しに使える時候の挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 冬至の候、貴社ますますご発展の由、大慶に存じます。
  • クリスマスのイルミネーションが、美しく街を彩っております。
  • 今年も余日わずかとなりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。

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8.2. 12月下旬の結びに使える時候の挨拶

12月下旬に適した手紙の結びに使える時候の挨拶には、以下のようなものがあります。

  • 歳晩のみぎり、貴社のさらなるご繁栄を、心よりご祈念いたします。
  • 本年も残すところわずかとなりました。皆様がよき春をお迎えになられますようお祈り申し上げます。
  • 本年もひとかたならぬご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。来年もご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

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9. 他の月の季語

他の月の季語は、下記の記事でご紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。


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10. まとめ

12月は一年を締めくくる月であり、年末のさまざまな行事に関する季語が多くそろっています。12月の季語を俳句に使用することで、年の瀬の慌ただしさや行く年の寂しさ、新年への希望などが表現できます。

また、お歳暮の挨拶状や歳末のお礼状など、12月は手紙を出す機会が多い月ですが、その際にも季語は役立ちます。ぜひ、本記事の内容を参考にして、12月の季語を趣味の俳句や日常の手紙で活用してみてください。

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