文系におすすめの仕事一覧!活躍できる分野とキャリアパスの広げ方

仕事の悩み・転職

文系出身者は、文章力や語彙力、コミュニケーション力に優れ、営業職・マーケティング職・人事・教師・コンサルタントなどの職種に適性があるとされています。理系は専攻をそのまま活かしやすい傾向がありますが、文系で培った力は、幅広い職種に活かせる多様性があります。

本記事では、文系出身者に向いている職種や、仕事の選択肢を広げるためのスキルセット、今後のキャリアパスの可能性について解説します。(Misa)

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1. 文系出身者が必要とされる仕事は多い

文系が必要とされる仕事としては、人事や経理といったバックオフィス職種や、営業が代表的です。これらはどのような企業にもある基本機能であり、文系はどのような業界でも必要とされる存在といえるでしょう。

理系は「専攻分野が職種に結びつきやすい」と言われる一方、文系出身者は幅広く活躍の場があります。

また、ビジネスにおいては、文系の視点を活かした新しいアプローチが求められることも多く、活躍の場は多岐にわたります。

【関連記事】「理系の仕事には何がある?高収入が狙える楽しい仕事を紹介!」

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2. 文系の強みとは?

文系出身者は、言葉を使った表現力やコミュニケーション力、論理的な思考力、柔軟な発想力に優れていることが多いです。ここでは、文系出身者ならではの強みを具体的に解説します。

2.1. 政治・経済・法律の分野に明るい

文系では、歴史や思想、言語、文化、社会構造などを深く掘り下げて学びます。政治経済や法律の分野の基礎知識はビジネスパーソンには不可欠です。

グローバル化が進む中では、こうした教養を生かして、さまざまなバックグラウンドを持った顧客や同僚と円滑にコミュニケーションをとり、業務の目標達成に貢献できます。

また、フィールドワークなどを通して調査や考察の手法を身につけたり、多様な視点から論理的に物事を考えたりする経験を積み重ねているでしょう。

2.2. コミュニケーション能力やヒアリング力が高い

文系出身者は、ディスカッションやプレゼンテーションなど、自分の考えを言葉で表現する機会が多いため、コミュニケーション能力やヒアリング力に優れている傾向があります。

2022年の日本経済団体連合会の調査では、企業が人材採用においてもっとも重視するのはコミュニケーション能力であることが明らかになっており、これらはビジネスパーソンとしての大きな強みと言えます。

【出典】日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果」

2.3. 視野が広くて柔軟性がある

一般的に理系は専攻分野をそのまま仕事に活かす傾向がありますが、文系は専攻分野にとらわれず職業を選ぶことが多いため、専門領域への依存が減り、より広い視野を持てるようになります。

その結果、自身のキャリアの選択肢が広がり、企業からも柔軟に育成できる人材と評価されやすくなります。

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3. 文系におすすめの仕事一覧

文系出身者に向いているおすすめの仕事として、具体的には以下のような職種が挙げられます。

  • 営業職
  • 事務職
  • 企画・マーケティング職
  • 広報・PR職
  • 人事
  • 編集・ライター
  • 販売・サービス業
  • 秘書
  • 公務員
  • 教師
  • 通訳・翻訳
  • コンサルタント

これらの職種に共通しているのは、文系出身者が得意とされるコミュニケーション能力や柔軟な対応力が必要なことです。

他にも、こうした特性を活かして、理系の印象が強いシステムエンジニアやプログラマーといったIT職でも、文系出身者が多数活躍しています。

3.1. 営業職

営業職とは、顧客の課題を解決するために提案し、自社の商品やサービスの売り上げに貢献する役割を担います。

特に、医薬品の情報を医師や薬剤師に提供する営業職「MR」は、インフラ領域の医療業界と密接に関連しますので、将来性の高い仕事といえます。また、平均年収も一般的な営業と比べて高収入になる傾向があります。

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3.2. 事務職

事務職とは、データ入力、書類作成、処理、整理、電話・来客対応などのバックオフィス業務全般を担う職種です。正確で丁寧な処理が求められる場面が多く、幅広い業界で必要とされています。

一般事務だけではなく、営業事務や経理事務、総務事務など複数の種類が存在します。

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3.3. 企画・マーケティング職

マーケティング職とは、製品やサービスを効率よく販売するしくみを作る仕事です。

具体的には、市場調査をしてターゲット層のニーズを把握した上で、商品やサービスを企画したり、ターゲットに商品やサービスを認知させ、購買意欲を向上させるような広告・宣伝業務を考えたりします。

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3.4. 広報・PR職

広報には、大きく分けて社内広報と社外広報があります。

社内広報は、従業員に向けて会社の情報や方針などを伝えるために、社内報を作成したり、イベントを企画したりします。つまりインナーコミュニケーションを推進する役割です。

社外広報は、社外に向けて会社の情報や方針などを伝える役目です。プレスリリースを作成したり、時には記者会見などを開きます。

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3.5. 人事

人事とは、採用活動から人材育成、評価制度の設計、労務管理まで、企業における「人」にまつわるあらゆる業務を担います。業務の種類は多岐にわたりますが、企業によっては、人事部の中で課という形で担当分けがされていたり、総務など他部署と分担したりしています。

企業経営において、「ヒト、モノ、カネ」は三大経営資源といわれます。経営戦略の実行に必要な人材を育成したり、従業員が本来のパフォーマンスを発揮できるよう制度や職場環境を整備したり、経営に貢献している実感ややりがいを得られるでしょう。

また、「ヒト」にまつわる仕事ですので、文系のコミュニケーション力が生かせます

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3.6. 編集・ライター

編集者はコンテンツを企画、制作作業を担当する仕事、ライターは編集者などから依頼され、企画に沿って文章を書く仕事です。

大きく分けて紙媒体、web媒体がありますが、どちらの職種もテーマについて調査・学習し、読者にわかりやすく伝える力が求められます

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3.7. 販売・サービス業

販売・サービス業は、お客様に商品やサービスを提供する仕事です。具体的には、小売りの販売スタッフ、飲食店のホールスタッフ、ホテルのフロントスタッフ、レジャー施設のスタッフなど、人と関わる接客業が中心です。

インバウンド需要が盛んな近年では、語学力を生かして接遇する職種の需要が高まっています。文系出身者は大学で第二外国語を学んでいることが多く、留学経験がある人もいますので、活躍しやすい職種といえます。

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3.8. 秘書

秘書は、社長や役員、管理職の事務作業やバックオフィス作業をサポートする仕事です。具体的には、資料作成、メールの仕分けや返信、従業員のスケジュール管理、経理作業などを担当します。

上司によって業務内容は変わりますが、細かい気遣いが得意でサポート役が好きな人が向いています。近年はオンラインで業務を担うオンライン秘書という職種もあります。

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3.9. 公務員・教師

国や行政に勤める公務員や教師も、文系におすすめの職種です。

公務員は、ジョブローテーションでさまざまな部署に異動しますが、どこの部署でも政治・経済や法律などの知識が生きてくるでしょう。また、文系の教師は、同様に文系学部で学んできたことが生かせる環境です。

3.10. 通訳・翻訳

翻訳は、外国語で書かれた文章や映像のセリフなどを別の言語に翻訳する仕事です。通訳は、主に対面で外国語を別の言葉に翻訳する仕事です。

文系学部では語学力が高い人が多いため、おすすめの職種です。

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3.11. コンサルタント

コンサルタントとは、自らの専門知識を生かして、顧客の課題解決をする仕事です。ジャンルは、経営やIT、人材など多方面に携わります。

コンサルタントはデータを元に課題解決を支援することが多いですが、求められるのは分析力だけではありません。

何が本当の課題なのかを見抜くためには、クライアントとの信頼関係が重要になる場面もあります。クライアントが抱える課題や状況、環境など、さまざまな変数があるため、人ならではの柔軟で適切な判断力も求められます。

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4. 文系のキャリアパスの広げ方

文系出身者は、コミュニケーション能力や多様な視点に強みを持ちますが、仕事の選択肢を増やしてキャリアにつなげるためには、以下のような点も意識すると良いでしょう。

4.1. 幅広い職種で活かせるスキルセットを身につける

どのような仕事でも、業務に特化した専門知識やスキルに加えて、コミュニケーション能力や問題解決力などに代表される、普遍的なビジネススキルが求められます

ビジネススキルの多くは、幅広い職種で共通して求められるものです。こうしたスキルセットを身につけることで、仕事の選択肢が増やせます。

4.2. データ分析やマーケティングスキルを習得する

データ分析やマーケティングのスキルは、あらゆる事業で必要とされ、企画職などは特に求められます。また、自分で考えて仕事を組み立てる自律的思考の基盤にもなり、マーケティング以外の仕事でも活かせます。

自律的に仕事ができる人は管理職や経営幹部への道も開け、どの会社でも歓迎されるでしょう。

4.3. ITスキルや外国語能力を身につける

また、ITスキルや外国語能力も業種業界を問わず、幅広い職種で求められる重要なスキルであり、キャリアアップのチャンスをつかみやすくなります。

例えば、データ分析の知識とITスキルは相乗効果の高いスキルセットであり、そこに語学力が加わるとより多くの分野で活躍する道が開かれます。

4.4. 多様な視点や論理的に物事を考える力を養う

文系で学んだ知識は仕事に活かしづらいと思われがちですが、多様な視点や論理的に物事を考える力は大いに仕事に役立ちます。

それらを活かすためのスキルセットを身につけることでキャリアパスの可能性は、間違いなく広がっていくでしょう。

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5. 文系の職業で役立つ資格7選

文系出身者が活躍できる職種は多岐にわたり、資格が武器になる場面も少なくありません。ここでは、そうした職業で役立つ資格をピックアップして紹介します。

  • 秘書検定
  • 保育士
  • 教員免許
  • ファイナンシャルプランナー(FP)
  • 宅地建物取引士(宅健)
  • 中小企業診断士
  • 公認会計士

また、各資格の取得方法や条件は以下の通りです。今後のキャリアを考えるうえでのヒントとして、気になる資格はぜひチェックしてみてください。

資格・免許名取得方法取得条件
秘書検定 試験に合格 受験資格なし
保育士 保育士試験合格または養成施設修了 試験合格または養成施設修了
教員免許 大学の教員養成課程を修了し、免許状を取得 大学の教員養成課程修了
ファイナンシャルプランナー(FP) 日本FP協会の試験合格(3級~1級まで) 資格級による(3級は受験制限なし)
宅地建物取引士(宅建) 宅建試験に合格 国家試験合格
中小企業診断士 1次・2次試験合格後、実務補習を経て登録 国家試験合格+実務補習
公認会計士 公認会計士試験に合格し、実務経験を積む 国家試験合格+実務経験

【出典】公益財団法人 実務技能検定協会「秘書検定」
【出典】全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ」
【出典】文部科学省「教員免許制度の概要」
【出典】日本FP協会「ファイナンシャル・プランナー(FP)とは」
【出典】一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験」
【出典】一般社団法人 日本中小企業診断士協会連合会「中小企業診断士」
【出典】日本公認会計士協会「公認会計士とは」

6. 文系の強みを転職活動でアピールするには

転職活動で文系出身者が自分の強みを効果的にアピールするには、まず自己分析で得意分野や価値観を明確にすることが欠かせません。

文系の強みである論理的文章力、多角的な視点、コミュニケーション能力などを志望先の業種や仕事内容に合わせて整理し、「なぜこの職種を選んだのか」「どのように貢献できるのか」を具体的に言葉にすることで説得力が増します。

また、自分の考えや経験を言葉で表現することで差別化も図れるでしょう。文系ならではの背景や思考をポジティブに捉え、志望動機や自己PRに活かすことが大切です。

スキルや資格も重要ですが、それ以上に自己理解を深め、文系の強みをどう仕事に活かすかを言語化することが転職成功のポイントになります。

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原稿:Misa

ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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