【書類選考で落ちる6つの理由】通過するためのポイントも解説

仕事の悩み・転職

「求人に応募したが書類選考で落ちてしまった」といった苦い経験を持つ方は少なくないと思います。もしも、1度だけでなく2度3度と続けば、就職や転職活動へのモチベーションも下がってしまうでしょう。

そこで今回は、書類選考に落ちる6つの主な理由に加えて、応募書類で企業がチェックする箇所や、通過率をアップさせるための方法などを解説します。

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【関連記事】「【学歴・職歴の正しい書き方】転職の際の書類作成の基本的なルールや注意点」

1.辛い「書類選考落ち」の連鎖から脱却する方法とは

書類選考は、応募者の職務経験、学歴、スキル、志望動機などを評価するためのものであり、新卒や中途採用はもちろん、人気のバイト採用など多くの採用シーンで用いられています。

そんな書類選考においては、多くの方が「落ちてしまった」「面接に進めなかった」など、辛い経験をしているのではないでしょうか。

「〇〇だから書類選考に落ちるんだ」
「この程度の職歴では評価されないんだ」

などと、時には自分の歩んできた人生に対して自信を失ったり、悔しさや腹立たしさを感じたりしてしまうこともあると思います。

しかし、今まで書類選考に落ちてきたのは、あなたの学歴や職歴のせいではないかもしれません。

落ちる理由として、企業から評価されやすい応募書類の作成方法を知らない、または誤った方法で作成していることが考えられます。

正しい知識を用いて履歴書や職務経歴書を作成すれば、今よりも書類選考の通過率はアップする可能性があります。

書類選考に落ちる理由と落ちないための方法を理解し、改善を試みていきましょう。

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2.書類選考で落ちる割合はどれくらい?

マイナビエージェントの調査によると、書類選考の通過率は約30%です。

言い換えると、約70%の割合、つまり10人中7人が一次面接に進めず書類選考で落ちることになります。このことから、書類選考に通過するのは、多くの人が思っているほど容易ではないことがわかります。

さらに、人気のある求人であればあるほど、書類審査は厳しいものになることも理解しておかなければなりません。

なお上記の調査では、一次面接に合格し最終面接に進む確率も約30%で、その中で内定を獲得する確率は50%となっています。

つまり、就職・転職活動においては書類選考と一次面接突破が最もハードルが高いフェーズであるといえるかもしれません。

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書類選考の通過率については、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】「転職エージェントで内定率、書類選考・面接通過率がアップする秘密は?」

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3.書類選考で落ちる6つの主な理由

書類選考で落ちる場合、何らかの要因があります。主に考えられる6つの理由をご紹介します。

3.1.書類に不備がある

履歴書や職務経歴書に不備があると、書類選考で落ちてしまう場合があります。

具体的には、必要な記入欄が埋められていない、誤字脱字がある、会社から指示された記載方法が反映されていない、などの理由が考えられます。

適切なルールに沿った応募書類が作成できていないと、「基本マナーがなっていない」「注意力散漫」といったマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。

3.2.自分がどのような人物なのか説明が不十分

自分がどのような経験を経て今に至るのか、その説明が不十分な場合も、書類選考で落ちる可能性があります。

応募者の人物像を描くための説明が不足していた場合、採用担当者はあなたと一緒に働くイメージが浮かびにくいです。

また、出身学校や職務経歴を羅列するだけで、経験や学びに伴う心情や思考の動き、成長の度合いが見えない場合も、無機質な応募書類になってしまい、書類選考に落ちる要因の一つになることがあります。

3.3.入社した場合の熱意が伝わらない

例えば、まったく同じ年齢・経歴の2人の応募者がいた場合、採否の決め手となるのは「どれだけ自社に入社したいと思っているか」という熱意です。

採用担当者も一人の人間である以上、応募者の熱い思いに心動かされる場面があることを理解しておく必要があります。

3.4.企業が求める人物像とマッチしていない

企業が欲しい人物像とマッチしていない場合も、書類選考の段階で落ちる可能性があります。

「この人はうちとは合わないのでは?」と書類選考の段階で採用担当者が思ってしまうと、その先の選考に進むのは難しくなります。

企業研究をしっかりと行い、企業側が求めている人物像を把握しておくことが大事です。

3.5.すでに他の候補者を採用してしまっている

あなたの書類を見る前に、別の応募者に内定を出してしまっていたということも考えられます。

企業が求める人物像にマッチした応募者や、企業が採用を急いでいる場合など、あなた自身の書類に問題がなかったとしても書類選考で落ちることがあります。

こればかりはタイミング次第ですが、企業への応募は早いに越したことはないでしょう。

3.6.応募条件を満たしていなかった

企業が提示した応募条件を満たしていない場合も、書類選考で落ちる可能性が高いです。

多くの企業では、「必須条件」と「あると望ましい条件」の2種類の応募条件を設けていることが多いです。

必須条件に関しては入社時に最低限身につけておかなければならないスキルを指していることから、合致していなかった場合、書類選考で落とされてしまう可能性が高くなります。

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4.企業が書類をチェックする時はどこをみているのか

書類選考に落ちることなく先の選考に進むためには、企業視点に立った対策が重要です。書類選考において企業がチェックするポイントを知っておきましょう。

4.1.基本情報はしっかり記載されているか

名前や生年月日、住所、電話番号などの基本情報が漏れなく記載されているかは、企業が必ずチェックするポイントの一つです。

選考における他の要素とは別に、人間性が表れる部分でもあるため、企業は欠かさずチェックしています。

記入欄を見落として空欄になっていたり、途中までしか記載されていなかったりといったことがないよう念入りにチェックしましょう。

4.2.自社で活躍できるか人材か

企業は、自社で活躍し貢献してもらえる人材か否かを、まずは書類で見極めたいと思っています。

そのため、入社後のあなたの仕事ぶりや、既存社員とのスムーズな関係構築の可能性を見つけようとします。

仕事への熱意をアピールするだけでなく、記載事項を企業理念や社風に沿った内容にすることが重要となります。

4.3.スキルや経験がマッチしているか

自社で求める経験やスキルを持ち合わせているかどうかもチェックされる点です。

職務経歴書では、社名や職種の羅列だけでなく、携わった業務や成果、培ったスキルなど、具体的な内容が記載されているかがポイントとなります。

4.4.自社で長期的に働いてくれるか

できる限り長く働いてくれる人を採用したいと考える企業は多いです。それを見極めるにあたっては、前職の勤続年数や退職理由を見る場合があります。

また、たとえ勤続年数が短かったとしても、退職理由が未来につながるポジティブなものであれば、印象が変わってきます。

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【関連記事】「【例文アドバイス】面接日程メールの書き方や返信方法は?調整する際のマナー」

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【関連記事】「【例文あり】面接結果の合否連絡が遅い・来ない場合の対処法を解説」

5.通過率を上げるポイント

いくつかのポイントを押さえるだけでも、書類選考の通過率を上げることが可能です。

今まで書類選考に落ちる経験をしてきた方は、以下8点を意識した応募書類の作成を心がけてみましょう。

5.1.自己分析・企業研究を行う

書類選考の通過率を上げるには、まず徹底的な自己分析や企業研究が挙げられます。

書類選考に落ちる人の傾向としては、自分や企業への理解が不足していたり、イメージはあるものの人に伝わる形で言語化できていなかったりするケースが多く見受けられます。

記載内容に深みと説得力を与えるためにも、自己分析と企業研究はしっかりと行いましょう。

なお、自己分析は一度限りではなく複数回行うのがおすすめです。その時々の環境や精神状態により、分析結果は変化します。

採用担当者に「この人に会ってみたい」と思わせられる魅力がどこにあるのかを考え、じっくりと自分を見つめ直しましょう。

企業研究は、求人情報や企業のホームページを見るだけではなく、説明会やイベントがあれば積極的に参加し、リアルな情報を集めましょう。

それが難しい場合は同業他社の友人知人に話を聞きイメージを膨らませられると良いでしょう。

また、転職エージェントの利用もおすすめです。

「マイナビエージェント」なら、業界や職種に特化した専任のキャリアアドバイザーがおり、企業の社風や雰囲気、業界の動向など細かな情報を教えてもらえます。

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5.2.今までのキャリアを整理する

自己分析の精度を高めるため、キャリアの棚卸しをしましょう。

キャリアの棚卸しをすると、経歴やスキルの整理だけでなく、自らの強みや他者から評価されたことや、実現したかった目標などが鮮明になり、応募書類に記載する一つひとつの言葉に深みと説得力が出てきます。

キャリアの棚卸しは、書類選考に落ちる要因の一つである「応募者の感情が伝わりきれていない」ことへの対策にもつながるでしょう。

5.3.企業に合った自己PRを作成する

応募先企業や募集職種に即した自己PRを作成しましょう。

他社への応募時に使った自己PRを使い回す人もいますが、採用担当者が読めば「どの企業にも同じことを言っているのだろう」ということがすぐに分かってしまいます。

例えば、チームワークを求める企業には以下のような自己PRが適しています。

5.3.1.自己PR例

前職では長期プロジェクトに参加していたこともあり、協調性やチームワークを大切にしていました。

その際に意識していたポイントは、メンバー同士の密なコミュニケーションや、メンバーの行動や心情に合わせて今自分が取るべき最適なアクションを考えることでした。

その結果、「○○さんのおかげで動きやすくなった」と声を掛けてもらえる機会があり、良好な信頼関係も構築できました。

貴社での業務においても、周囲の方との関係性を大切にしながら、貢献できる人材になれるよう努めて参ります。

企業が求めるものに即した自己PRを作成するためには、企業がどのような人材を求めているかを適切に理解する必要があるため、企業研究をしっかりと行いましょう。

5.4.具体例を用いて説明する

具体的なエピソードを盛り込むことで、書類選考に合格する可能性は大きくアップします。

例えば「行動力」をアピールしたい場合は、以下のようなエピソードを添えるようにします。

5.4.1.エピソード例

私の長所は、問題解決に向けた行動力です。前職では当初契約社員で雇用されていましたが、長年見過ごされてきた問題点について社長に改善策を提案しました。

その結果、私のやりたいように進めて良いと認めてもらったためそれを実践に移し、さらに次月からは正社員登用と部署の責任者への抜擢が決定しました。

このような具体例を示すことで、自己PRの説得力が格段に上がります。

採用担当者により具体的なイメージを持ってもらえるような内容を意識しましょう。

5.5.誤字脱字や日本語のチェックをする

誤字脱字がないか、正しい日本語が使えているかという点は、書類選考に通過するための基本です。

自分の中にある正解、常識に実は誤りがある場合も考えられるため、固定観念を取り払い、慎重にチェックしましょう。

時間を置いてダブルチェックすると、見落としのリスクも軽減されます。

5.6.第三者の意見を聞く

書類選考の通過率アップには第三者の意見を参考にすることも有効な方法です。

異なる経験や価値観を持つ第三者の意見からは、自分にはない気づきを得られることがあります。

「もっとこういう言い回しが良いんじゃないか」「ここはちょっとわかりにくいかも」など、率直な意見を聞けると、書類選考に落ちるリスクの低い応募書類を作成できます。

5.7.合否に関わらずPDCAを回す

理想の企業で働くためには、書類選考の合否に関わらずPDCAを回し続けることが大切です。

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)からなる、ビジネスシーンで多用されるフレームワークです。

転職活動においても、書類審査に合格した会社からは何が評価されたのか今後応用できる点はあるか落ちた企業から見て自分の書類はなにがマイナスポイントだったのか改善点はどこにあるか、といった点を理解し改善を続けることで、書類の精度は向上します。

5.8.転職エージェントに推薦状を送ってもらう

書類選考の通過率のさらなるアップを目指したい場合は、転職エージェントに推薦状を送ってもらう方法が有効です。

転職エージェントの推薦状とは、転職エージェントから応募先企業に対して、応募者の紹介理由や人柄、強みなどを伝えるためのもので、履歴書や職務経歴書に添えて提出します。

「信頼がおける転職エージェントから推薦された人材であれば直接会ってみたい」と考える企業も一定数あるため、書類選考通過の確率はアップします。

ここでご紹介した内容の他にも、書類選考に落ちることなく通過するためのポイントは数多くあります。以下の記事からぜひそのポイントやコツをチェックしてください。

【関連記事】「【例文付き】志望動機は書き出しが重要!好印象を与える「書き出し」のコツとは」

【関連記事】「職務経歴書の自己PRで効果的にアピールする方法【OK・NG例文あり】」

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6.書類選考でよくある疑問

ここでは、書類選考においてよくある疑問とその答えを解説します。転職時の書類選考について、また結果に対する返信の必要性も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

6.1.転職は書類選考でほぼ内定が決まる?

転職においては、前職の経験やスキルが重要視されることが多いため、「書類選考だけで、ほぼ内定が決まる」という噂を耳にしたことがある方もいるでしょう。

確かに、中途採用者は即戦力として期待される存在であり、企業が求める職務経歴があれば採用確率はアップすると考えられます。

しかし、業務に関する知識の深さや仕事に対する気持ち、個人の人柄などは、書類選考だけでは判断できません。一旦採用した人材は簡単に解雇できないことを考えると、書類選考のみで合否を判断するのは大きなリスクを伴います。

そういった理由から、転職の際も書類選考のみで内定が決まる可能性は低いと言えます。

6.2.合否の連絡が来ないときは不合格?

通常の書類選考では、「○日頃までに結果を郵送します」「結果はメールにてご連絡します」といった案内があります。しかし、応募人数が多かったり、複数の部署で選考を行ったりしている場合は、なかなか合否の連絡が来ないことも考えられます。もしも、期日を過ぎても連絡が無い場合は、以下のような内容で採用担当者にメールで確認してみましょう。

件名:書類選考結果のご確認について

株式会社○○
人事部 □□様

お世話になっております。
○○職に応募させていただきました、△△と申します。

このたびはお忙しい中、書類選考にご対応いただき誠にありがとうございます。先日、履歴書および職務経歴書を送付させていただきましたが、選考状況はいかがでしょうか。

催促する形となり誠に申し訳ございませんが、いつ頃ご連絡をいただけるかの目安をお伺いできれば大変ありがたく存じます。もし、何か追加でご提供すべき情報や資料がございましたら、どうぞお知らせください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

△△ △△(氏名)
電話番号:XXXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:

なお、「連絡は合格者のみ」という条件があるケースで、2~3週間経っても連絡がない場合は不採用の可能性が高くなります。

6.3.結果の連絡に返信は必要?

近年、書類選考の結果はメールで送信されてくることも多く、返信するべきか迷う方も多いでしょう。

基本的に、通過の連絡をもらった場合は、簡単なお礼と次回の面接に参加する旨を連絡しておくと丁寧な印象を与えられるでしょう。

ただし、「返信不要」という記載がある、事務的な一斉送信メール、不採用の連絡といった場合、お礼の返信は不要です。

7.まとめ

書類選考に落ちたとしても、決して悲観する必要はありません。この記事の内容を実践することで、あなたの魅力や能力を認めてくれる企業ときっと出会えるはずです。

履歴書や職務経歴書の文章がうまく書けないという方も、自己分析や過去の書類選考の振り返りを行えば、採用担当者に伝わる言葉が自分の中から出てくるようになります。

必要以上に人と比べず、自分なりのやり方を見つけて、これからの書類選考に挑んでいきましょう。


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