分析力とは?自己PRで効果的に伝える方法や高め方について解説

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「分析力は具体的にどのような能力?」「自己PRで分析力をアピールするコツは?」と悩んでいる人もいるかもしれません。

この記事では、分析力とは何か、必要性や生かし方について解説します。あわせて、自己PRで効果的に分析力をアピールする方法や、具体的な高め方もまとめました。

自身の分析力をアピールする自己PRの例文も紹介するので、参考にして作成すれば、面接官から高い評価を得られるでしょう。

【関連記事】「スキルの定義とは?能力・知識との違いや種類、それぞれの意味について解説」

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1. 分析力とは

分析力とは、データや情報を調査・収集して、要素を分解・整理し、複合的な考えをまとめる能力のことです。

優れた分析力を有する人は、問題の抽出や原因を特定・把握できるので、トラブルが発生した時にも迅速に解決へと導けるでしょう。

なお、分析力は以下の能力が混ざりあって、成り立っています。

スキル・能力特徴
情報収集力 分析に必要なデータや情報を集める能力
問題解決能力 的確な解決策を見つけ出す能力
論理的思考力 分析内容を客観的に捉えて道筋を立て、解決へと導く能力
パソコンスキル 情報収集や集めた情報の整理をデジタルでスムーズに行える能力

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2. 分析力の必要性や目的

分析力は、どのようなシーンで必要となる能力なのでしょうか。ここでは、分析力を生かせる具体的な場面や、活用方法について解説します。

2.1. なぜ必要なのか

ビジネスにおける分析力は今後、必要性がさらに高まるといわれています。分析力が求められる理由は、「正確な現状分析」と「将来予測」が可能になるからだと言えるでしょう。

予測不可能な現代では、従業員一人ひとりが現状を正しく理解して、何が求められているのかを把握しながら行動しなければなりません。

また、高度な分析力があれば、これまでのデータや事例から将来予測ができるため、継続的な売上やシェアの拡大にもつながるでしょう。

組織力を高めるためには、分析力の長けた人材を育成・採用することが肝心だといえます。

2.2. 分析の目的や活用方法

分析力は、意思決定の遅れを防ぐ役割も果たします。ビジネスにおいて、意思決定を行う機会は多く、決断が遅ければ自社に悪影響をおよぼすケースもあるでしょう。

高い分析力を有する人材であれば、物事の課題や問題点を見つけ出し、データに基づく根拠を明らかにすることが可能なため、迅速かつ的確な決断を下せます。

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3. 企業が求める分析力とは?

「多くの情報を収集し、分類・整理して資料に落とし込む」といった分析力だけでは不十分だと考える企業も多いでしょう。

企業が求める「分析力」には、「データを読み解く力」「課題を見つけ出して行動できる力」「解決の糸口を見つける力」なども含まれます。

データを分析するだけなら、AIツールで代替できるため、プラスアルファとして具体的な行動に移せる能力や、論理的に解決策を見つけ出す能力なども求められるのです。

面接や書類などで自身の分析力をアピールするなら、企業がどのような分析力を求めているのかをよく理解したうえで、アピール文を構築しなければなりません。

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4. 自己PRを作成するポイント

ここでは、自身の分析力を強調する場合の「自己PRの作成ポイント」を5つの視点から解説します。

面接官に高い評価を得られる自己PRを作成したい方は、「自己PR完全ガイド」もチェックしておきましょう。

【関連記事】「自己PRの書き方のポイント・例文|自己PR完全ガイド」

4.1. 自身のスキルやキャリアを洗い出す

自己PRを作成する際に思いついたことから書きはじめると、「何を書いたらいいのか分からない」「内容が思いつかない」という状態に陥る可能性があります。

はじめに、自身のスキルやキャリアを棚卸しして、すべて書き出してからアピールポイントを整理していきましょう。

仕事に対するスキルや成功体験、資格など思いつくものはすべて書き出すことがポイントです。

4.2. 企業が求める人物像を明確化する

自己PRでは、企業が求める人物像と応募者のマッチ度合いを判断されるので、ズレのないように注意しましょう。

具体的には、仕事内容や期待されることの把握はもちろんのこと、企業理念や経営者の考え、従業員の口コミなどもチェックしましょう。

それらの情報から応募先企業が求める人物像を見きわめて、自身のアピールポイントと照らし合わせて接点を見つけます。

たくさんの情報のなかから適切なものだけを選定し、要約する力も仕事をするうえでは欠かせません。要点をまとめて伝える力もアピールするつもりで考えると良いでしょう。

4.3. 結論から書く

自己PRを作成する際には、冒頭で結論を述べることが大切です。冒頭でもっとも伝えたいことを記載すれば、採用担当者がひと目でどのような内容かを理解しやすくなります。

分析力をアピールするなら、「私は分析力に自信があります」「私の強みは分析力です」などと冒頭で述べると良いでしょう。

「結論→根拠→証明」の順に伝えれば、聞き手が理解しやすいだけでなく、説得力のある自己PRになります。分析力は、結論から先に提示できる「論理的思考力」も含まれているので、矛盾の内容に結論ファーストで述べるようにしましょう。

4.4. 具体的なエピソードを盛り込む

具体的なエピソードを盛り込むことで説得力のある自己PRになります。

例えば、「私は企画力に自信があります。なぜなら幼少期から企画をすることが好きだからです」という自己PRでは、なぜ自信があるのかそのきっかけやエピソードがないため、説得力に欠ける印象を与えてしまうでしょう。

一方で、努力の過程が分かるエピソードを盛り込めば、聞き手もその状況をイメージしやすくなるので説得力が高まります。

失敗談や挫折をした経験を自己PRに含めると、マイナスな印象を与えるのではないかと不安に感じる人も多いですが、その経験から改善や努力をして成長したことを記載すれば高評価につながります。

また、努力したことや取り組みは抽象的ではなく、数字を用いると、より説得力が高まるので具体的な内容を記載しましょう。

4.5. 入社後にどう生かせるの伝える

自己PRの最後には、入社後に自身のスキルをどのように生かして、応募先企業に貢献できるのかを伝えることが大切です。

自己PRは、「自分がどのような経験やスキルを持ち、それが企業側にどのようなメリットをもたらすか、入社後に自分が叶えられることは何か」という順番で伝えていくと説得力が高く、好印象を得られる文章に仕上がります。

面接官に「この人材は自社で貢献してくれそう」と思ってもらうことが重要ですので、企業にもたらすメリットを言語化して明記しましょう。

post1132_img4.png【関連記事】「若手ビジネスパーソンが準備しておくべき「スキルセット」とは」

5. 分析力をアピールする自己PR例文

ここでは、分析力をアピールする場合の自己PR例文を紹介します。

例文を参考にしながら、分析力の高さや、企業への貢献していく姿勢などを自身の言葉で伝えるようにしましょう。

5.1. 自己PR例文1

学生時代に参加した長期インターンの経験をもとに、分析力についてアピールする自己PRを紹介します。

【例文】

私は、分析力を生かして目標達成に向けた行動に移すことが得意です。学生時代にITツールを販売する企業の長期インターンに参加しました。SEO担当者として、自社サイトの検索結果を分析したり、競合サイトのコンテンツ順位を調査したりして検索結果の順位上昇を目指していました。

はじめのうちは、莫大なデータ量に埋もれて、どのような施策を打つべきか判断できず、進捗に遅れが生じ、結果を出せずにいました。

しかし、コンテンツ制作で業績を上げている先輩に相談したところ、データの読み取り方や、競合サイトとの比較結果や進捗管理を表にまとめる方法を教えてもらい、多角的に物事を分析できるようになりました。その結果、わずか2ヵ月で50以上のコンテンツの上位表示を獲得できました。

この経験を生かして、課題や問題に対して多角的に分析しながら、迅速かつ的確な解決案を導き出して御社に貢献したいと考えています。

失敗や挫折をした時に、自分で抱え込まずにすでに成果をあげている先輩に相談できたことも高く評価されるポイントです。

データや情報を分析する際には、要素を分解し、客観的にまとめることが重要だと理解していることが分かります。

最後の一文で、どのように能力を生かして応募先企業に貢献できるのかが明確に伝わる点も高評価を得られるポイントだと言えるでしょう。

5.2. 自己PR例文2

前職での経験を挙げながら分析力についてアピールする自己PR例文を紹介します。

【例文】

私の強みは分析力に長けていることです。前職では、ロボット開発のプロジェクトリーダーとしてスケジュールや工程の管理をしていました。

ロボットが思うように動作しない時には、原因を追及するためにデータ解析を行います。そして、解析データをプロジェクトのメンバーに周知し、動作不具合の原因や、部品について深く掘り下げて分析を繰り返しました。

日々、新たな仮説を立てて問題と向き合った結果、動作の不具合が解消され、ロボットが完成しました。顧客には、期待以上の完成度だと喜んでもらえました。

この経験により、分析と改善を繰り返すことでどのような課題も解決できると実感したため、難易度の高い問題や壁にぶつかった時にも諦めずに解決へと導ける自信があります。

御社の公式ホームページにて「失敗は成功への好機」という言葉が使われており、深く共感しました。価値観や方向性が同じ環境下で多くの成果を上げて貢献したいと思っています。

どのような業界・職種においても、高度な分析力があれば、課題を解決へと導けるので、「自社で活躍できそう」「課題に直面したときにも諦めずに取り組んでくれそう」だと思ってもらえるでしょう。

また、自分の考えを述べた後で、応募先企業の価値観と合致している点を伝えていることも高評価を得られるポイントです。

【関連記事】「社会人一年目で身につけておきたい! 転職しても通用するスキルと能力、心得」

6. 分析力を高めるための方法

分析力は、生まれつき備わっている能力ではなく、磨くことで向上を図れるスキルです。

ここでは、分析力をどのように伸ばしていくのかを解説するので、能力の向上を目標に以下の4つを試してみてはいかがでしょうか。

6.1. ロジカルシンキング(論理的思考)を身につける

分析力の向上を図るためには、ロジカルシンキングを身につける必要があります。

ロジカルシンキングとは、課題や問題の要素を分解・整理し、矛盾のないよう道筋を立てて結論を導き出す思考法です。

ロジカルシンキングが身についている人は、感覚で物事を判断したり、その場しのぎの無計画な行動をとったりすることがありません。

物事に対して、それぞれの要素の相関関係や因果関係を踏まえながら思考を深められるため、的確な分析が行えるようになります。

【関連記事】「ロジカルシンキングとは?簡単に身に着ける方法・鍛え方・メリットを解説」

6.2. セミナーや研修に参加する

セミナーや研修では、その分野に精通した専門家から学べるので、効率的に能力の向上を図ることができます。

スムーズに解決策を見つけ出すための「フレームワーク」を習得できたり、ディスカッション形式を導入して実践的に鍛えられたりするので、能力が定着しやすくなるでしょう。

また、セミナーや研修では総合的に学べることが多く、分析力のほかに、企画力や課題発見力、プレゼンテーションスキルといった能力の向上も期待できます。

自社で実施していない場合は、「分析力+セミナー+地域」などで検索すれば、複数の講座が表示されるはずです。オンラインで受講可能な場合も多いので、負担を抑えつつ本格的な学習ができます。

企業によっては福利厚生の1つとして、セミナーや研修の受講を支援する制度を導入しているケースもあるので、確認しておくと良いでしょう。

6.3. 知識を広げる

より多くの情報やデータがあれば、多角的に分析できるので質が高まります。

知識を広げるためには、スムーズに情報を得られるニュースやテレビ、SNSなどに目を通す習慣をつけると良いかもしれません。

好奇心を持ってさまざまな知識を身につければ、異なる視点を学べたり、自分と他者の意見を比較したりといった思考が促されるので分析力が向上します。

6.4. 疑問に思ったことはすぐに調べる・質問する

分析力を高めるためには、「なぜ?」という疑問を深く掘り下げていくことが大切です。

「どうしてだろう」「なぜこうなったのだろうか」という疑問を放置する癖がついていれば、分析をする機会が減少してしまいます。

些細なことでも良いので疑問に感じた瞬間を大切にして、深く調べたり、その分野に詳しい人に質問したりして知識を深めましょう。

この思考を繰り返すことで、疑問や課題の要素を分解して整理したり、原因を追及したりといった作業をスムーズに行えるようになります。

7. ビジネスパーソンが身に付けたい、その他のスキル

その他、ビジネスで必要なスキルに関して、以下の記事でもご紹介しています。併せてご覧ください。

【関連記事】「相談力は最強スキルのひとつ! 相談上手は能力以上の仕事ができる?」

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【関連記事】「コーチングとは?基本や必要なスキル、メリット・デメリットまで徹底解説」

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8. まとめ

分析力とは、データや情報を収集して物事の要素を分解・整理し、複合的な考えをまとめる能力のことです。

転職・就活時に自身の分析力をアピールするなら、企業がどのような分析力を求めているのかを把握しておく必要があります。

そのうえで、企業の求める人物像とマッチするように、自身の企画力について具体的に伝えると良いでしょう。

予測不可能な現代において、企業は分析力が高い人材を求める傾向にあるので、応募先企業へ貢献できる根拠を含めた自己PRを作成すると良いかもしれません。

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