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DAY 2019.06.04 スキル・ノウハウ

試用期間とは?入社までに知っておきたい基礎知識

本採用をする前に試用期間を設けている企業も多くあります。ここでは試用期間とはどういうものなのか、給与や社会保険はどうなるのか、万が一、仕事内容が合わなかった場合は退職できるのか等、詳しく説明します。

試用期間とは

試用期間とは、企業が従業員を本採用する前に、試験的にその人材を雇用する期間のことをいいます。試用期間の長さは法律で決まっているわけではありませんが、だいたい1~6ヶ月程度を設定している企業が多いです。また、試用期間を設ける際には期間の長さや労働条件について就業規則や労働契約書で明確にしておく必要があります。

試用期間がある理由

試用期間はなぜあるのでしょうか。企業側のメリットとしては、履歴書や職務経歴書、適性検査、面接といった採用までの一連の流れの中では把握できないその人の性格や能力、特性を見極めることができる点があげられます。

また、働く側のメリットは、会社のホームページや求人情報からだけでは知ることができない職場の雰囲気、仕事内容などを、実際に仕事を行うことによって知ることができる点です。働く側にとっても自分に合っているか、仕事を続けていけるのかを見極めることができます。このように試用期間とは企業側、働く側お互いのミスマッチを防ぐために設けられています。

試用期間中に企業は何を見ている?

上のような理由があるため、企業は採用までの間に見極められなかった適性をチェックしています。もちろん企業によって見ている点は異なりますが、たとえば以下のような点があげられます。

  • 性格(他者への接し方、集団での振る舞い)
  • 仕事における得意、不得意
  • 自社の仕事に必要なスキルがあるかどうか
  • 自社の文化に適応できているかどうか(仕事の進め方や同僚との関係など)

こうしたことを見る一方で、企業側も自社に適応するまでに時間がある程度必要なことは分かっています。そのため、必ずしも最初からこれらすべてが完璧である必要はありません。また、特にその企業との相性については、能力やスキルとは異なり、実際に働いてみないとわからない部分もあるので、入社前から不安になりすぎなくても大丈夫です。

期間中の給与や社会保険は?

試用期間中であっても、労働契約は成立しているので、基本的には正社員と同じ待遇を受けることができます。給与や残業代はもちろん支払われなくてはいけません。もちろん各種保険(雇用保険・健康保険・労災保険・厚生年金)への加入も義務付けられています。

ただし、企業によっては、試用期間中は本採用時の給与よりも低い金額を設定している場合があります。その場合には各都道府県の最低賃金を下回っていないかを確認しておきましょう。試用期間中だからといって、最低賃金を下回っている、残業代が支払われない、保険に加入させてもらえない、などといった不当な扱いを受けるような場合は会社との話し合いが必要です。どうしても改善されない場合は厚生労働省の各都道府県労働局など、行政に相談しましょう。

期間中の解雇、期間延長はあるの?

試用期間であっても労働契約は成立しているので、会社は「会社の雰囲気に合っていない」「業務を行う能力が不足している」といったような漠然とした理由で労働者をいきなり解雇することはできません。ただし、「経歴詐称」「無断欠勤を繰り返す」などといった正当な理由があれば会社は労働者を解雇できます。

なお、解雇の場合、試用期間開始から14日の間であれば解雇予告が不要とされていますが、それ以降については原則30日前の予告もしくは30日分以上の平均賃金の支払いが必要となります。

また、試用期間の延長については、「あらかじめ就業規則などに試用期間の延長が発生する可能性があることやその理由、期間について明記されていること」「延長する正当な理由があること」「延長することへの合意が成立していること」といった要件を満たしていれば違法にはなりません。

試用期間に注意すべきこと

ここまでで試用期間とはどういった制度なのかが理解できたと思いますが、実際に試用期間に仕事をする際はどんなことに注意して働けばよいのでしょうか。

雇用契約書をしっかり確認しよう

まずは事前に雇用契約書、就業規則にはしっかり目を通しましょう。雇用契約書にはあなたが雇用されるにあたっての条件が記載されています。給与などの待遇面、福利厚生、休日などしっかり確認する必要があります。

また、就業規則はその会社で働くにあたってのいわばルールになります。自分がその会社で実際働くにあたって重要なことが記載されていますので、少々面倒でも読み込むようにしてください。試用期間中、契約内容や就業規則に何か疑問点が発生した場合はためらわずに確認しましょう。

意欲を持って仕事に取り組もう

きちんとした勤務態度で仕事を行うことが社会人として基本中の基本です。無断欠勤や遅刻はもってのほか。規則はしっかり守り、真剣に仕事に取り組みましょう。出勤してからの流れや電話の取り方などは、その会社ごとによって異なることがたくさんあります。率先して仕事を覚えるようにしましょう。

また、個人のスキルだけではなく、協調性やチームワークを乱していないかなども大切な要素です。上司や周囲の先輩方との接し方にも注意しましょう。初めての仕事は誰でも戸惑うものです。しかし、分からないことを素直に学ぼうとする姿勢や真面目に取り組む姿を見せるのはとても大切なことです。

試用期間中に退職したくなった場合は

実際に働いてみて、「どうしてもこの先この会社で働き続けることができない」と感じてしまうこともあると思います。試用期間中に退職を考える場合は、こちらを参考にしてみてください。

知っておきたい法律のこと

「仕事を辞めたい」と思ってもすぐに退職できるわけではありません。まずは就業規則などでその会社の退職に関する規定を確認しましょう。労働基準法では、原則退職の申し出から2週間を経過することによって労働契約を終了させることができると定められていますが、円満退職を目指すなら会社としっかり相談することが大切です。また、試用期間中であっても、退職まで働いた分の給料は全額支給されなければいけません。

退職までの流れ

退職を決めたら下記の手順で手続きを進めましょう。

①落ち着いて話ができるように直属の上司にアポをとる

「お話ししたいことがあります」「大切な話があります」といったように直属の上司に口頭やメールで依頼し、時間を作ってもらうようにします。アポを取ることによって、会議室などの別室で落ち着いて話すことができます。

②口頭で退職したい旨を伝える

退職したい旨は必ず口頭で伝えます。なぜ退職を考えているのかを失礼のないよう配慮しながら、できる限り感じていることを誠実に説明します。また、会社の規定に従って具体的な退職日を決めます。必要な保険や税金関連の手続きについて確認しておきましょう。

③書面で退職届を提出する

会社に「退職届」のフォーマットがある場合はそちらを使用します。

④残務処理、引き継ぎを滞りなく行う

試用期間中なので大きな仕事を任されることはないと思いますが、与えられた仕事については責任を持って引き継ぎを行いましょう。自分が行っていた業務についてまとめて上司に提出するのもよいでしょう。

納得されやすい退職理由

試用期間中の退職理由として納得されやすい理由とはどういったものなのでしょうか。退職を考えるということは会社に対しての何かしらの不満があるのだとは思いますが、くれぐれも会社の悪口になるような理由を並べないようにしましょう。試用期間中の退職理由として納得されやすい例文をご紹介します。

【職場の雰囲気や社風になじめない】

本日まで先輩方にはとても親切にご指導いただき、業務を行ってまいりましたが、入社前にイメージしていた社風や職場と異なっており、自分にはどうしても合わないと感じてしまいました。試用期間中にこのような結論を出すことになってしまい、大変申し訳ないのですが退職させていただきたいと思っております。

【求めていた仕事内容ではなかった】

本日まで先輩方にはとても親切にご指導いただき、業務を行ってまいりましたが、入社前にイメージしていた仕事内容より業務が多岐に渡っていることにギャップを感じています。自分としては多岐に渡る業務より、深く専門的に業務を行っていきたいと考えております。試用期間中にこのような結論を出すことになってしまい、大変申し訳ないのですが退職させていただきたいと思っております。

転職への影響は?

試用期間に退職したことを次の転職活動の際には伝えた方がいいのでしょうか。試用期間中の退職が転職活動に影響するかどうかは次に受ける会社の考えによって異なります。

ただし、試用期間中の退職を自己申告せずに新しい会社に採用されたとしても、前職で社会保険の手続きを行っていた場合、転職先で再度加入手続きをする際に担当者が気づき、経歴詐称を疑われたり、同じ業界で転職した場合はどこかで情報が出回ったりといったリスクがあり、後々トラブルになる可能性もあります。そういったことを防ぐためにも、試用期間で退職してしまった会社でも、正直に履歴書や職務経歴書に記載するようにしましょう。

その上で、なぜ退職したかについては面接でしっかり説明し、前向きな退職であったことをアピールするとよいでしょう。また、次の就職先を探す際は、やみくもに書類を送るのではなく、試用期間で辞めることになったことを踏まえて、再度自己分析及び企業分析を行い、慎重に転職活動をしましょう。

まとめ

いかがでしたか?試用期間は企業側だけでなく、働く側も自分に合った仕事なのか、会社環境なのかを見極めることができる期間です。実際に働きながら自分らしく働けるか、成長できる会社なのかをしっかり判断しましょう。