仕事の辞め時っていつ?辞める前に確認すること、見極めるポイントを紹介

仕事の辞め時っていつ?辞める前に確認すること、見極めるポイントを紹介

仕事の辞め時は、職場や家庭の状況などによって異なるため、必ずこのタイミングで辞めたほうが良いよいうタイミングはありません。そのため、「本当に今辞めていいのだろうか」「辞め時がよく分からない」と悩む人もいるでしょう。

ここでは、仕事の辞め時といえる9つのタイミングと、見極めるポイントを紹介するので、退職時期を判断する目安としてチェックしてみてください。

また、仕事を辞める前に確認・実行することや、円満に退職する方法も紹介します。退職を決意した場合も、長期的な視点で自分が取るべき行動が見えてくるでしょう。

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1. 仕事の辞め時はいつ?

仕事は、明確な「辞め時」というのが存在しないため、タイミングが分からず深く悩む人も多いと思います。

ここでは、辞め時が分からず漠然とした不安を抱えている人に向けて、辞めるべきタイミングの例を紹介します。

1.1. 人間関係でストレスを感じている

人間関係のトラブルが原因で退職を検討する人も多い傾向にあります。厚生労働省の「-令和4年雇用動向調査結果の概況-」によると、仕事を辞めた理由として「職場の人間関係が好ましくなかった」と回答した人の割合が男女ともに多いことが明らかになっています。

例えば、上司からパワハラを受けていたり、同僚からほかの社員の悪口や不満ばかりを聞いていたりすると、精神的に追い込まれてしまうでしょう。部署移動などで環境を変えてみたり、部署異動などで改善されない場合は、退職を検討し、その場を離れた方が良いかもしれません。

【出典】厚生労働省「-令和4年雇用動向調査結果の概況-」

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【関連記事】「人間関係が上手くいかない理由とは?上手くいかない人の特徴や対処方法について」

1.2. 昇給や昇進が見込めない

会社の評価制度が不明瞭で、いつまでたっても昇給や昇進が見込めない場合は、「辞め時」だといえるかもしれません。

ポスト不足によって、どんなに成果を上げても役職に就くことができない場合、モチベーションが下がり、離職につながるケースもあります。

ただし、転職する前に、なぜ昇給や昇進できないのかを考える必要があります。具体的には、仕事の内容や質、ほかの社員との連携に落ち度がなかったかを振り返ってみましょう。

しっかり考えたうえで、「一部の人しか出世できない」「ポストに空きがない」「経営が傾いている」といった会社側の都合であれば、転職を視野に入れてみてもいいでしょう。

【関連記事】「出世する人の特徴は? 出世したい・昇進したい場合の対処法を解説 」

1.3. 新たなことを学ぶ機会が少ない

「この会社では成長できない」「裁量を持って働けない」という不満を抱えている場合、辞ることを検討してみても良いかもしれません。

例えば、業務内容が単調で変化が少ない環境や、要求されるレベルがいつまでも上がらない、人材育成という概念がない場合、自己成長の機会を逃してしまうでしょう。

一方で、組織全体に風土として従業員を成長させようという意識がある会社で働いている場合は、さまざまな業務にチャレンジできたり、研修制度が充実していたりと大きな自己成長が見込めます。

キャリアアップを目指す人は、新たなことを学ぶ機会が多く与えられ、充実感を持って働ける環境を探した方が良いでしょう。

【関連記事】「仕事に飽きたと感じるのは成長の証? キャリアアップの方法や探し方」

1.4. 会社の理念や社風が合わない

会社の企業理念や社風が合わないと強く感じる場合も、辞め時だといえるかもしれません。

どのような会社でも、体育会系のノリや頻繁に飲み会に誘われる、あるいは、休日はゴルフコンペに出席しなければならないなど、断りにくい雰囲気や逆らうことのできない企業特有の文化があります。

企業理念や社風は、自分ひとりの力で改善できるものではないので、どうしても合わない・疲れると感じる場合は転職を検討してみましょう。

【関連記事】「自分に合った社風とは?転職前に確認する方法や社風の具体例について紹介」

1.5. プライベートの時間が確保できない

プライベートの時間を確保しにくく、休日も仕事のことばかり考えて憂鬱になってしまう場合は、辞め時だといえます。

例えば、退社後や休日でもメールの返信や電話での対応が求められたり、労働時間が異常に長く、心身ともに休まる時間を作れなかったりする仕事だと、プライベートとの切り分けが難しくなります。

家族や趣味の時間があまりにも少なく、何のために働いているのか分からない状態だと、モチベーションも低くなるでしょう。精神的な負担が大きいと感じた場合は、転職を検討した方が良いかもしれません。

【関連記事】「残業が多い理由とは?多い人や仕事の特徴、改善方法を紹介」

1.6. 思ったような評価が得られない

思っていたような評価が得られないと感じた場合も辞めるタイミングの一つです。

評価者の気分や価値観によって評価にバラつきが出たり、評価が待遇に反映されなかったり、フィードバックが不十分で何を改善すれば良いのか分からない時に、不満を感じる方も多いでしょう。

また、正当な評価をしてもらえていない、頑張っているのに認めてもらえないと感じてしまうと、会社や上司に対して不信感や不満を抱いてしまうだけでなく、仕事に対するモチベーションも下がってしまいます。
とくに日頃から自身のスキルアップに努めている人の場合は、自分の能力や成果に見合う評価を受けられなければ、大きな不満を抱いてしまうでしょう。

しかし、自己評価と他己評価では、自分が考えていた評価と違うといった事は起こり得ることです。なぜ自分が思っているよりも評価されないのか、客観的な視点で自分を分析してみましょう。それでもやはり思ったような評価が得られないと感じた場合は、転職を検討してみても良いでしょう。

【関連記事】「昇進とは?昇格・昇給との違いや決定までのプロセスを解説!」

1.7. 会社や仕事に対してモチベーションが上がらない

自己成長が感じられなかったり、仕事に興味や関心が持てない、あるいは評価制度に納得できなかったりとモチベーション低下につながる原因はさまざまです。

そしてその解決策も「オンオフのメリハリをつけてしっかりと休養する」「ゲーム感覚で仕事をこなしてみる」「異動やリモートへの切り替えをお願いする」など数多く存在します。

どのような対処法を試してみてもモチベーションが上がらない、充実感を得られない場合は、辞め時だといえるでしょう。

【関連記事】「仕事のやる気がでない原因は?モチベーションの上げ方や崩さないための対策」

1.8. やりたかったことと今の仕事に乖離がある

やりたい仕事を任せてもらえない、あるいは、求人情報の仕事内容と大きく異なる場合は、会社に対して不信感を抱いてしまいます。

事務職として働きたくて入社したのに、営業職に就いているなど、配属先の希望を聞き入れてもらえない場合は、自分自身で今一度やりたいことに対しての意思の強さを確認し、会社に納得してもらえるように伝えましょう。

そして、現職でやりたい仕事を任せてもらえないことが分かれば、転職を視野に入れると良いかもしれません。

【関連記事】「「向いている仕事がない」と感じるあなたに!自分に合った仕事の探し方や自己分析方法をご紹介」

1.9. 体調がよくない・仕事のことを考えられない

人間関係のトラブルや長時間労働、責任が大きすぎるなどが原因で、体調不良が続いている場合は早めに退職に踏み切った方が良いかもしれません。

仕事に行こうとすると急に具合が悪くなったり、イライラしたりといった症状があらわれている場合は、ストレスが限界に達しているサインです。

仕事のことを考えたくない、または職場の人の名前も聞きたくないほど精神的に追い込まれている状態では、思考力や判断力が低下し、ミスが増える可能性があります。

厚生労働省が提供する「5分でできる職場のストレスセルフチェック」を試してみて、自身の状態を客観的に確認し、適切な対処を行いましょう。

【出典】厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳 2 ストレスからくる病」

【関連記事】「【仕事を辞めたい】ストレスサインやストレスをためないためのポイント」

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2. 仕事を辞める前に確認・実行すること

仕事を辞める前には、確認・実行すべきことがいくつかあります。漠然とした理由で退職してしまうと、「辞めなければ良かった」と後悔したり、退職先で同じことで悩んだりする可能性もあるので、今一度本当に辞めるべきなのか考えてみましょう。

2.1. 辞める理由を明確化する

なぜ辞めたいと思ったのかを明確にし、それは退職することで改善されるものなのかを考えましょう。

辞めたい理由を紙にすべて書き出して、整理すれば、本当に辞めるべきか判断しやすくなります。また、退職するという選択をした場合でも、退職先で同じ失敗を繰り返す事態を避けられます。

書き出した理由を不満度の高い順番に並び替えることで、働く上での譲れない条件などがみえてくるはずです。

【関連記事】「【仕事を辞める理由】主な理由と悪い印象を与えずに退職するための伝え方」

2.2. 辞めてからどうしたいか考える

「辞めたい」「今の環境から早く離れたい」と強く感じている時は、大きなストレスを受けており、判断力や思考力が低下している可能性があります。

辞めた後のことを深く考える余裕がない場合もありますが、辞めてからどうしたいか考えておかなければ、後々困難なことが起こるかもしれません。また、辞めた後で転職活動を開始する場合は、一時的に収入がなくなるため、貯金を切り崩して生活する必要があります。

会社を辞めることでどのようなデメリットがあるのか、または、今のうちにやっておかなければならないことを把握し、的確な対応をしましょう。

【関連記事】「【仕事を辞めたいけどお金がない】貯金がない状態で退職する場合の注意点」

2.3. 今持っているスキルや資格を整理する

自分が持っているスキルや資格を洗い出して整理し、次に生かせるものがないか考えましょう。また退職を検討している時は、どのような働き方を理想としているのかといったキャリアプランを見直す良い機会です。

理想とするキャリアプランを実現するために必要な資格や、実務経験などを明確にして、着実にスキルを身につけられる仕事を選択しましょう。

【関連記事】「自己分析の徹底ガイド!転職活動に役立つ「自己分析」のやり方やポイント」

2.4. 長期の休みをとってリセットする

「残業が多い」「退社後も対応に追われる」「過度なノルマが課せられている」という環境や状況に身を置く場合、判断力や思考力が低下しやすくなるため、一度長期の休みを取って心をリセットしましょう。

一時的に仕事から離れることで、客観的かつ冷静に今の状況や状態を見直せる可能性があります。

休暇中に現職を辞めずに解決する方法が思いつく可能性もあるので、退職前に長期休暇をもらって現状から距離を置いてみましょう。

【関連記事】「【仕事休みたい】会社を休む理由で気を付けたいポイントや伝え方を例文付きで紹介」

2.5. 身近な人・信頼できる人に相談をしてみる

上司・同僚・家族・友人など、信頼できる人や、相談しやすい相手がいる場合は、一度今の状況や自分の気持ちを話してみましょう。

第三者に相談することで、新たな視点を取り入れられたり、自分の意見を受け入れてもらうことができれば、気分が楽になったり孤独感から解放されるといったメリットがあります。さまざまな視点から現状を分析できるので、後悔することのない道を選べるでしょう。

また、相手から的確なアドバイスを受けられなくても、人に自分の思いを話しているうちに潜在的な気持ちや思考に気づける可能性もあります。

繰り返しになりますが、精神的に追い詰められている状態では、冷静な判断ができない可能性があるため、信頼のおける相手に相談をしましょう。

【関連記事】「仕事を辞めたいと思ったら誰に相談すると良い? 退職を相談する相手や注意点を紹介」

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3. 仕事の辞め時を見極めるポイント

仕事の辞め時は人によってさまざまですが、本当に今辞めて良いのか不安な方も多いでしょう。

仕事の辞め時を見極めるポイントとしては、前述の仕事の辞める時・タイミングで紹介した、職場での人間関係や仕事に対するモチベーションなどが挙げられます。
人間関係でのストレスや労働時間が長く休みが取れないなど、職場環境が心身に影響を及ぼしている場合は退職を検討してみても良いでしょう。

また、引っ越しをしたことで通勤に時間がかかるようになった、挑戦してみたいことを見つけた、取りたい資格があるといったような、ライフスタイルの変化もポイントの一つです。

仕事の辞め時を見極める時には、感情や勢いだけに任せて、安易な判断をしないことが大切です。退職したい理由を振り返ったり、ほかの会社や業界の情報を調べたりして、多角的な視点から判断しましょう。

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4. 仕事を円満に退職するには?

仕事を辞める際には、下記のポイントを押さえて円満退職を実現しましょう。

  • 退職の意思を早めに伝える
  • 業務の引継ぎを漏れなく行う
  • お世話になった人への挨拶回りを行う
  • ポジティブかつ応援してもらえるような退職理由を伝える
  • 繁忙期や人事異動後の退職を避ける
  • 直属の上司にアポイントをとり口頭で伝える

最初に辞めることへの謝罪や感謝の気持ちを示したうえで、はっきり退職の意思表示をすることが大切です。

曖昧な表現をすると、引き止めにあった時に断りにくくなるので、強い意志あっての退職だということを伝えてください。

会社を辞めてもどこかでご縁があるかもしれないので、最後まで丁寧に対応し、敬意のある姿勢を保ちましょう。

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5. まとめ

仕事の辞め時は、職場や家庭の状況によって異なり、正解はないので、辞めるタイミングに悩まされる人は多いでしょう。

職場は、1日の大半を過ごす場所ですので、人間関係のトラブルや、仕事に興味が持てない場合は大きなストレスを感じてしまいます。後先考えずに一時的な感情のままに辞めてしまうのはおすすめできませんが、辞めたい理由を振り返り、理想とする働き方を実現するための前向きな退職であれば踏み切るのも良いでしょう。

退職する際には、自分が抜けた後のことを真剣に考えて、ほかの社員の負担が少しでも軽減されるように計画的に進めることが大切です。

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