「職場の人間関係が悪いことを気にしたくない」「これ以上ストレスを溜めたくない」と目を背ける人もいるのではないでしょうか。
しかし、職場内の人間関係で悩んでいる人は、ストレスの原因をしっかりと把握することが大切です。
その上で、気にしないようにするコツを押さえてできることからはじめてみましょう。
対策を打っても人間関係が改善されない場合の最終手段についても解説します。本記事を参考にして、日々のストレスを少なくしていきましょう。
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1.「職場の人間関係」は転職理由の主な原因の一つ
「人間関係が悪いことが原因で会社を辞めるのは、考えが甘いのかもしれない...」と悩む人も多いでしょう。
しかし、人間関係が原因で仕事を辞める人の割合は多く、自分を責める必要はありません。厚生労働省の調査結果から実態を見ていきましょう。
令和3年に厚生労働省が実施した「労働安全衛生調査」によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスを感じていると回答した人の割合は53.3%と過半数を占めていることが明らかになりました。
そのうち、25.7%は対人関係(セクハラ・パワハラを含む)でストレスを抱えているという結果が出ています。
さらに同年に厚生労働省が行った令和3年の「雇用動向調査」では、「職場の人間関係が好ましくなかった」という理由で仕事を会社を辞めた人の割合が8.1%ということも分かりました。
これらのデータから職場の人間関係に関する悩みを抱えている人は少数派ではなく、転職を検討するきっかけになり得ると言えるでしょう。
人間関係の悩みや対処法については下記記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。
【出典】厚生労働省「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)」
【出典】厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」
【関連記事】「職場・会社内でのいじめ(嫌がらせ)や孤立に悩んだときに、やるべきこと・相談できる場所まとめ」
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【関連記事】「職場の合わない人を"自分を映す鏡"とし、ストレスを溜めずに向き合う方法」
2.職場の人間関係でストレスを感じるのはどんな時?
職場の人間関係で過度なストレスを受けるときはどのような状態なのでしょうか。ある程度、ストレスを受ける場面を把握しておけば、その場を離れるなどの対策を打てるようになります。
ここでは、4つの視点から職場の人間関係でストレスを受けやすい場面をピックアップしたので、ぜひチェックしてみてください。
2.1. 上司や先輩からの圧力
高圧的な態度を取る上司や先輩の存在は、ストレスとなる要因の一つと言えるでしょう。
以下のように理不尽過ぎる上司の行動・言動に不満が蓄積し、仕事を辞めたいと考える人も多いようです。
● 部下の面倒を見ない上司
● 能力はないが権力を持っている上司
● 自分の失敗を押し付けてくる上司
エスカレートすると、ハラスメント問題にも関わってくるので、我慢し過ぎるのもよくありません。
家族や友人など身近な人、転職エージェントのキャリアアドバイザーなどに相談をして、客観的な意見を聞いてみるとよいでしょう。
2.2. 後輩や部下とのやり取りがうまくいかない
会社という組織の中では、上司や部下など自分との相性で相手を選ぶことができません。そのため、そりが合わない後輩や部下に苦労する人も多いでしょう。
例えば、以下のように意思疎通が図れず、相手に苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。
● 指示したとおりに動いてくれない
● 自分の言動に対して反発してくる
● 自分を下に見ている
● 自分とライバル関係にある同僚などと仲が良い
このような状態が続くとストレスが蓄積していき、コミュニケーションを減らしてしまうかもしれません。しかし、馬が合わないと感じる後輩や部下は、関わり方次第で即戦力に変わる可能性があります。
対等な目線で話をしたり、自分との共通点や長所を見つけたりする努力をしてみるとストレスの軽減につながるかもしれません。
2.3. 会社内で派閥がある
会社内で派閥争いが起こると、さまざまなシーンで気をつかうので大きなストレスになります。会社は、価値観の違う人が集まってプロジェクトを遂行する場なので、派閥が発生しやすい側面もあります。
しかし派閥争いが激しい職場では、コミュニケーションが円滑に進まず仕事もやりにくくなります。社内で起こる派閥争いとの関わりは最小限にして、派閥の中心となっている人物にはなるべく近づかないように心がけましょう。
2.4. 合わない・苦手な人がいる
合わない・苦手な人を意識しながら仕事をするのは、ストレスが溜まります。しかし放置することもできず、仕事上関わらなければならないケースもあるでしょう。
苦手だと感じる理由は、「ペースが乱れる」「何一つ共感できない」など理解し合えないことが挙げられます。
【関連記事】「職場でのコミュニケーションの目的とコミュニケーション上手になる方法」
【関連記事】「人間関係で大切なこととは? 自己肯定だけでなく"相手も肯定できるか"がカギ」
【関連記事】「職場の合わない人を"自分を映す鏡"とし、ストレスを溜めずに向き合う方法」
3. 職場の人間関係を気にしないようにするには
気にしないようにしても気持ちがうまく切り替わらない人も多いでしょう。
ここでは、職場の人間関係を気にしないようにするコツを7つの視点から解説します。
3.1. 仕事だと割り切る
職場での悩みを抱え込まないようにするには、「仕事」だと割り切ることも大切です。
苦手な人と当たり障りなく接すること自体も「仕事の一環」と捉えるとよいかもしれません。真面目な性格の人ほど、職場の人全員と仲良くしなければならないと考えてしまう傾向にあります。
しかし相性の合わない人のために気持ちを揺さぶられて支障をきたしてしまう場合、ある程度の距離を取った方がよいでしょう。
きちんと挨拶をする、報連相を怠らないといった、仕事がスムーズに進められる必要最低限の対応ができれば問題はないでしょう。
3.2. 「スルースキル」を身に付け言葉を100%で受け止めない
相性の合わない人の言動をすべて100%で受け止めてしまうと、心身ともにダメージを受けてしまいます。そのため、適当に受け流すという「スルースキル」を身に付けることが大切です。
相手の意見に対して、すべて真剣に答えてしまうと、気疲れしたり、嫌な思いをする可能性があります。「そういう考えがあったんですね。」「たしかにそうですね。」などの言葉を返して、全部を受け止めるのではなくある程度は受け流すようにしましょう。
3.3. 仕事のみの関わりに限定する
仕事のみの関わりに限定して、プライベートでは一切関わらないようにするのも一つの方法です。顔を合わせる機会が少なくなると、程よい距離感が分かり、最適な関係を築けるようになります。
急に連絡を遮断してしまうと、職場での居心地が悪くなる可能性があるので徐々に頻度を減らしてみましょう。
例えば、週に1回ランチや仕事終わりの飲み会に行っていたなら、月に1回にするなどつき合いの回数を減らしてみてください。
「ヨガに通いはじめた」「料理にハマっている」など趣味の予定で忙しくしていることを伝えると、無理なく距離を置けるでしょう。
3.4. プライベートで楽しいと思えることを見つけて実践する
仕事の悩みから開放される時間を作ることも大切です。心から「楽しい」と思えることを見つけて、熱中して取り組んでみるとよいでしょう。
● 友人や家族との時間を増やす
● 習い事をはじめてみる
● 自分磨きをする
● 美味しいものを食べる
● 日帰り旅行に行ってみる
● 朝活に挑戦してみる
プライベートを充実させることができれば、気持ちに余裕を持てるので、職場の人たちともうまくコミュニケーションを図れるかもしれません。
3.5. 価値観や考え方は人それぞれと理解する
価値観の違いが原因でぶつかることもあるでしょう。例えば、仕事に熱意がない人に対して、「どうしてそんなにやる気がないの?」「なぜ真剣にやらないの?」などと不満を抱くこともあるかもしれません。
しかし、価値観の違う相手に自分の意見を押し付けたり、説得したりするのは労力がかかるので無理強いしないことが大切です。
相手の価値観に合わせるのではなく、「その考えも一理ある」というように受け入れると気持ちが少し楽になるでしょう。
3.6. 自分を認めてあげる
職場の人間関係で悩む人の多くは、「自分に自信がない」「自分がダメな人間だと思い込んでいる」傾向にあります。自分に自信を持ち、認めてあげることで人間関係にも迷いがなくなるでしょう。
職場でも堂々と振舞えるようになり、他人の目が気にならなくなります。自分を受け入れる方法として、以下の3つが挙げられます。
● 自分のよいところをふり返る
● 今まで達成したことを紙に書き出す
● ネガティブな部分も許容する
他人の評価ではなく、自分を軸にして思考・行動するように意識してみてください。
3.7. 期待しすぎない
「期待していたのに思うようにならなかった」という場面で、人は傷ついたり失望したりする傾向にあります。
職場の人たちに対して過度な期待を抱き、不快に思っているなら、他人への期待値を下げることが大切です。他人への過度な期待や、ハードルを低くするために、以下の5つを意識してみましょう。
● 過度な期待は相手に負担やプレッシャーを与えていることを理解する
● 他人の気持ちを変えることは難しいことに気づく
● 自分の常識や価値だけで判断しないようにする
● 相手の話を鵜呑みにしない
● 自分磨きをして自分が変わることを意識する
職場の人には「期待」ではなく「信頼」することを心がけて、自分自身にだけ期待をするようにしてみてください。
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4. 人間関係を改善できないか考えてみることも大切
職場での人間関係が悪化している場合は、改善の余地がないか考えてみましょう。こじれてしまった人間関係を修復する方法として以下の6つが挙げられます。
● 目を見て挨拶をする
● 丁寧な対応を心がける
● 自然な笑顔で接する
● 会話する機会を増やす
● 相手からどう思われているかを過度に考えない
● 相手の立場になって物事を考える
相手はどんな気持ちなのか、何をしたら喜ぶのかを考えれば答えが見つかるかもしれません。
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5. どうしても無理な場合はどうすればいい?
職場での人間関係が悪化してしまい、対処法が見つからない場合にはどのような選択肢があるのでしょうか。
5.1. 部署異動を願い出てみる
「仕事は続けたいけど、人間関係によるストレスに耐えられない」という方は、異動願いを提出しましょう。
部署が変われば、人間関係もゼロからの構築となるので、これまでの経験を活かして接することができます。
ただし、異動願いに「人間関係の悪化」などといったネガティブな理由をそのまま記載するのは避けた方がよいでしょう。
「キャリアアップのため」「○○の部署なら自分の強みを活かせると考えたから」というようにポジティブな内容を記載すると申請がとおりやすくなります。
5.2. 転職を考えてみる
「部署異動をしても何も変わらない」「そもそも異動できる部署がない」という場合は、転職を検討してみましょう。
環境を変えれば、人間関係がリセットされ、居心地のよい職場に巡り合える可能性もあります。
人間関係のトラブルが起こりにくい環境に身を置くことを意識して、仕事選びをしてみましょう。
転職エージェントを活用すると、企業の内部情報を知り得ているキャリアアドバイザーが人間関係について教えてくれる場合があります。
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6. まとめ
職場の人間関係に悩み、転職を検討する人の割合は、少数派ではないことが分かりました。
まずはどのような場面でストレスを感じているのかを知り、それに合った対策を打ちましょう。
人間関係が悪化し、改善が見込めないのであれば、部署異動や転職を視野に入れるとよいかもしれません。
転職を検討するなら、転職先では良好な人間関係を築けるように転職エージェントを活用して職場選びをしましょう。
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