お互いを肯定しあえる状態が良好な人間関係といえます。それを築くのはコミュニケーションであり、意思疎通できる関係や距離感をつかむことが大切です。コミュニケーションとお互いの肯定感について考えてみます。(Misa)

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1.人間関係はプラスの感情もマイナスの感情ももたらす

どんな人にも大なり小なり悩みはあるものですが、人間関係に関する悩みは職場でもプライベートでも多いようです。多少の悩みはやむをえないともいえますが、ストレスで体調を崩したり、仕事がやりづらくなったりする場合は放置しないほうがよいでしょう。

その一方で円滑な人間関係によって楽しさや幸福感など、プラスの感情ももたらされます。

スポーツが得意な人や絵を描くのが上手な人がいるように、人付き合いが上手な人もいます。

人間関係を築くためには会話などのコミュニケーションが不可欠ですが、口数が多い人が必ずしも人付き合いが上手とは限りません。

会話がはずめば相互理解や、うちとけるチャンスは多くなりますが、表面的な会話だけでは良好な人間関係は築けないからです。

しかし、話し下手を自覚していると、対人関係にも苦手意識を抱きがちになり、それが壁となって関係構築を難しくすることがあります。

苦手意識にしばられすぎると、仕事や生活に支障をきたす可能性があります。

2.コミュニケーションの前提になるのは、相手に対する関心や好感

良好なコミュニケーションを通して、お互いに肯定しあえている状態がよい人間関係といえます。

コミュニケーションの前提になるのは、相手に対する関心や好感です。

人間は第一印象で相手を判断する傾向があり、コミュニケーションをとり始める前に好印象をもった相手とは関係を築きやすく、第一印象で不信感や警戒心を抱いた相手に対しては、無意識に距離をとろうとする傾向があります。

人間関係の親密度や深さとはお互いの距離感から生じるものであり、関係性に応じて節度やバランスを保つことが大切です。

快適と感じる距離感には個人差があり、一方的に距離を詰めすぎるとトラブルを招くことがあります。

人間関係のトラブルを起こさないためには適切な距離感をとることと、相手の価値観や都合を尊重すること、自分の価値観や感情を押しつけないことです。

一般的に、嫌悪感や不信感を抱いている相手のことを肯定する人は少なく、相手への肯定感は信頼関係に比例します。

しかし、仕事のスキルや能力と人間性は必ずしも一致しません。実際、仕事はできるのに職場の人間関係がうまくいっていない人も珍しくありません。

相手と自分との距離感を見誤ると「重たい」「図々しい」と思われてしまったり、相手を拒絶しているかのように受け取られたりします。

また、距離感や節度などのバランスが崩れると、依存もしくは支配的な関係になるリスクもあります。当人同士は良好な関係だと思っていても、共依存などのバランスを欠いた不健全な関係性に陥ってしまうことがあります。

ビジネスでは、さまざまな価値観をもつ人がそれぞれの立場で仕事に取り組んでいます。個人的な人間関係とは違い、仕事では自由意思で相手を選べない場合が多く、どんな人とでも、円滑な意思疎通ができる関係を築くことが求められます。

そのためには、自分自身が精神的に自立することと、多様な価値観を受け入れて、相手を肯定することが大切です。

原稿：Misa

ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。