職場の人間関係は働きやすさや居心地の良さに大きく影響します。時には仕事を辞めたいとまで悩むこともあるかもしれませんが、自分から働きかけ、コミュニケーションをとることで解決できる可能性もあります。(Misa)
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1.職場の人間関係は若年層の離職理由の上位!
厚生労働省の雇用動向調査では、離職理由として「職場の人間関係が好ましくない」がおおむね上位に入っています(その他の個人的理由を除く)。
若年者雇用実態調査をみても、20代の若年層にとっては、労働条件や賃金などと並んで「人間関係がよくなかった」が初めて勤務した会社の離職理由の上位にきています。
本来、職場では、仕事に必要なコミュニケーションがとれれば問題はありません。仕事には満足しているのに、仕事以外の理由で辞めてしまうのは少しもったいない気もします。実際、転職後に「前の会社のほうが良かった」と後悔する人もいるようです。
入社したばかりの時期は身近に接する人が会社のすべてのように感じられ、その人に苦手意識を抱くようになると、その会社は自分に合わないと思いこんでしまったりします。
こういう思いこみは、ほかの人たちと交流し、社内での人間関係が広がっていくと払拭される可能性が高いです。新入社員の歓迎会や職場の飲み会はそのためにあるのです。
もちろん、無理に職場の人と仲良くする必要はありませんが、職場での友人関係を頭から否定するのも残念な気がします。
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2.辞めたいと感じやすい人間関係のトラブル
人間関係のトラブルは誰にでも起こりうる問題です。
では、どういったトラブルで「辞めたい」と感じやすいのでしょうか。
2.1.上司や先輩、同僚と合わない
社内で毎日顔を合わせる上司や先輩、同僚との関係性が悪いとストレスが溜まりやすいです。
会社に所属している以上、最初から最後まで一人で完結できる仕事はほぼありません。
遠慮のない言い方や、理不尽な対応を受けてストレスを感じている場合は、社内で信頼できる相手に相談してみましょう。
2.2.取引先に苦手な人がいる
仕事の取引相手や、顧客に苦手な人がいる場合は、さらにストレスが溜まりやすくなります。
こちらが弱い立場のことが多いため意見するのは難しく、我慢しながら仕事をし続けることになります。
社外の人との人間関係に悩んだら、担当を変えてもらったり時間をずらしてもらったりして対応しましょう。
また、上司や同僚に同席してもらう、同じ時間に勤務してもらって間に入ってもらうのも良い方法です。
もしも、そういった対応が難しい場合は、他の職場への転職も視野に入れましょう。
2.3.パワハラ・セクハラを受けている
会社でパワハラやセクハラを受けている方で、誰にも言えずにストレスを抱えている方は多いのではないでしょうか。
人前で大声で叱責を受けたり、体を触られたり、プライベートの誘いをしつこくされたりなどのパワハラ・セクハラを受けている場合は、すぐに会社へ相談しましょう。
会社に相談してもすぐに対応してもらえなかったり、改善されなかったりする場合は、ストレスで体調を崩す前に転職を考えましょう。
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3.職場の人間関係の悩みを軽減する対処法
以下では、職場の人間関係の悩みを軽減する対処法について解説します。
3.1. 苦手な人を避けるのではなく、適切な距離を置く
職場の人間関係は最低限で問題ありませんが、苦手意識を持つ人に対してコミュニケーション不足になり、仕事上のミスやトラブルが生じるのは残念ながらよくあることです。
社会人としては、苦手な人との仕事でも一定の成果を出す義務があります。逆に、成果を出せれば、必要最低限のコミュニケーションでまったく問題ないのです。
そのためには苦手な人を避けるのではなく、その人との間に、仕事に必要な距離を保つことが必要です。
その距離を築くためには自分からも歩み寄り、相手との関係を築かなければなりません。
3.2.苦手な人との適切な距離を築くための5つのアドバイス
適切な距離を築くためのアドバイスは以下となります。
- 仕事に必要なこととそうでないことを切り分ける
- 自分自身が客観的な視点を持っているかを確認する
- 相手の考え方や状況を理解する
- 仕事で必要な信頼関係を築くために自分から歩み寄る
- 相手との必要最低限のつき合い方を模索する
こんなことができるなら最初から悩まないと言う方もいらっしゃるかもしれませんが、相手方にハラスメントやいじめなどの問題行動がないかぎり、人間関係は相互的なものです。人間関係がうまくいかない原因が相手だけにあるとはかぎりません。
必要であれば、上司や同僚などの協力をあおいで、お互いに快適な仕事ができる距離を築きましょう。
また、ハラスメントやいじめにあたる言動がある場合は一人で抱えこまないで、上司や社内外の相談窓口に相談して対処しましょう。
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4.仕事を辞めたいと思ったときの対処法
前提として、人間関係を理由に会社を辞めるとしても、誰もあなたを責めることはできません。
なぜなら、自分を守ることが一番大切だからです。
社内で孤立してしまったり、逃げてしまいたいという気持ちに抗して自分に鞭を打って頑張ったり、心に負担がかかる状況に身を置き続けることでうつ病などの精神疾患になったりしてしまっては大変です。
また、辛いと感じることは人それぞれなので、現在の感情を「甘え」だとして、自分を必要以上に責める必要はありません。
ただ、過去の自分が努力して入社した会社を「嫌だ」「辞めたい」という感情だけに身を任せて退職してしまうのはもったいないので、一度立ち止まって慎重に考えてみましょう。
4.1.仕事を辞めたい理由を整理する
仕事を辞めたいと思う理由を書き出してみましょう。
そして、「自分の力で改善できること」「自分の力では改善できないこと」に分類します。自分の力で改善ができるものが多い場合、仮に転職をしてもまた同じ状況に陥ってしまう可能性があります。
先述のアドバイスを参考に、現状を改善するための取り組みに挑戦することも大切です。
成果が現れればそれに越したことはありませんが、もし上手くいかなかったときも、「自分にやれることをやった」という自信はその後の人生にも役立つことでしょう。
4.2.部署異動や休職も手段のひとつ
現在の職場に問題がある場合、部署異動をすることで環境を改善できる可能性があります。
また、「人間関係に疲れた」という場合は休職をして、少し休養するのも良いでしょう。
精神的に疲弊している時に冷静な判断をすることは難しいので、一旦落ち着いてこれからのキャリアなどについて考えを巡らせる期間を設けることは有効です。
会社を辞める前にできることはいくつもあります。
そのため、感情に流されて同僚に愚痴を言ったり、やる気なく仕事を続けたりして自分の評価を下げないように注意しましょう。
4.3.思い切って転職を考える
人間関係は自分の努力ではどうにもならないこともあります。
毎日我慢しながら働き続けるより、もっと自分に合う仕事があるかもしれません。
働きやすい職場を見つけたい方は、仕事探しのサポートのプロである転職エージェントに相談してみましょう。
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リアルな社内の様子を教えてもらえるため、「人間関係で失敗したくない」と考えている方に特におすすめです。
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5.人間関係は難しいが、相手を知れば楽しくなることも
職場の人間関係の悩みは、ハラスメントレベルから好き嫌いまで幅広く、ハラスメントなどを除けば、すべての問題に会社が介入して対処するのは難しいのが実情です。
人間関係はお互いの理解や意識の持ち方で解決できることもあり、相手との距離の取り方や信頼関係ができれば、それなりに親しみが持てるようになる場合もあります。
気の合う人だけつき合えばよかった学生時代とは違い、相手との向き合い方やコミュニケーションによって相性が良くない人や難しいタイプの人との関係を構築するのも、社会人に求められるスキルの一部です。
自分と価値観や考え方が違う人との関係構築は難しさもありますが、相手を知れば、思わぬ気づきが得られたり、意外と楽しくなってきたりすることもあります。自分の世界を広げるチャンスと思って挑戦してみましょう。
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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。