仕事を休まなければならない場面は、誰にでも訪れるものです。私用や急用、体調不良など理由はさまざまですが、伝え方ひとつで職場での印象や周囲との関係性が変化してしまう可能性があります。
この記事では、仕事を休む際の適切な伝え方や例文、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。安心して休みを申し出たい方は、ぜひ参考にしてください。
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1. 仕事を休みたくなる理由はさまざま
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疲れが溜まっているときやリフレッシュしたいときなど、「仕事を休みたい」と思うことは多いのではないでしょうか。しかし、「休みを申し出るのは気が引ける」と感じる方も少なくありません。
実際、厚生労働省が公表しているデータによると、約6割の方が「周囲に迷惑がかかるから」という理由で有給休暇の取得にためらいを感じています。他にも、「休みを取得しづらい雰囲気があるから」「上司がいい顔をしないから」という理由が挙げられています。
しかし、適切な伝え方で上司や同僚とコミュニケーションを図れば、安心して休みを取得することができます。体調不良に限らず、心身の疲労を感じた際には、無理をせず計画的に休息を取ることも大切です。休む理由を明確に伝えたうえで、上手に休みを活用しましょう。
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2. 私用で休むときの伝え方や注意点
私用で休むときは、どのように伝えれば良いのでしょうか。ここでは、適切な伝え方や注意点を解説します。
2.1. 私用で休むときに理由は必要?
私用で休みを取る場合、有給休暇であれば原則として理由を伝える必要はありません(労働基準法第39条第5項)。ただし、体調不良などで急な休みとなる際は理由を伝えた方が良い場合もありますので、事前に職場の取り決めを確認しておくと安心です。
また、身内の不幸などで忌引休暇制度を利用する場合は、理由や状況を正確に伝える必要があります。
2.2. 私用で休むときの注意点
私用で仕事を休む際は事前に上司へ伝えたうえで、担当している業務の調整を行うことが大切です。「旅行へ行く」「友人の結婚式に参列する」などあらかじめ予定が分かっているのであれば、周囲への負担を考慮して、できる限り早めにいつ休むのかを報告するよう心がけましょう。
なお、休暇の申請期限や連絡方法などは職場ごとにルールがありますので、あらかじめ確認し、円滑に手続きを進めることが重要です。
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3. 前日や当日、急に休むときの伝え方や注意点
体調不良や予期せぬトラブルで、前日や当日、急に休むことになった場合の伝え方や注意点を解説します。
3.1. 急に休むときはできる限り理由を伝えよう
急な休みが必要になった場合は、上司や同僚にできる限り詳細な理由を伝えることが大切です。急に休むと、上司や同僚は休んだ人のタスクを巻き取るなど少なからず負担がかかります。
休まなければいけない理由を知っていると、上司や同僚も業務をカバーしやすいでしょう。職場に復帰したあと、上司や同僚と良好な関係を保つためにも丁寧なコミュニケーションを取ることが重要です。
ただし、休みの申請については各職場で定められた手順があることも多いため、ルールに従って適切な対応を心がけましょう。
3.2. 急に休むときの注意点
体調不良や予期せぬトラブルで当日休むことになった場合は、わかった時点で上司に連絡しましょう。連絡手段は会社によって変わりますが、上司が通勤中で電話に出れない場合や深夜などは、メールで連絡するなど柔軟に対応します。
休むという一報を入れたあと、顧客にかかわる重要なタスクや急ぎのタスクを洗い出しましょう。例えば取引先との打合せや、今日中に〆切がある業務などです。さらに、急ぎの業務があれば、同僚に代役を依頼できないか、上司に相談します。
4. 前日や当日に休むときの例文
体調不良や身内の不幸で急に休むことになった場合は、丁寧にコミュニケーションをとることが重要です。ここでは、理由別に参考となる例文を紹介します。
4.1. 体調不良(腹痛、頭痛、吐き気、発熱、生理痛など)
体調不良の場合は、単に「体調が優れない」と言うのではなく、「検温したところ〇度の熱がありました」「昨夜から腹痛が続いているため、朝一で受診する予定です」など、具体的な様子を伝えると、こちらの状況が伝わりやすくなります。
【例文】
「だるさを感じたので体温を計ったところ、38度5分の熱がありました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、明日はお休みをいただきたいです。」
4.2. 家族の体調不良
家族の体調不良によって、仕事を休まなければならない場合もあるでしょう。その際は、「家で看病しなければならない」「病院へ連れていく必要がある」と正直に伝えることが大切です。
【例文】
「母の持病の腰痛が悪化してしまい、病院に行くにも一人では行けないため、私が付き添う必要があります。申し訳ございませんが、本日はお休みをいただけると幸いです。」
4.3. 突然のトラブル
財布やクレジットカードなど貴重品の紛失、水道や電気などライフラインの不具合、車やスマホなどの故障が発生した場合は、仕事を休んで早急な対処をする必要があります。
「財布を紛失したため、警察や銀行で手続きをしてまいります」「水道に不具合が発生したため、業者に修理をお願いしました」など、できる限り詳細な理由を伝えましょう。
【例文】
「今朝出勤しようとしたところ、車のエンジンがかからず異音もしています。急遽修理を依頼することになったため、大変申し訳ございませんが本日はお休みをいただけないでしょうか。」
4.4. 身内の不幸
身内に不幸があった場合は、できるだけ早く詳細を伝え、「○日までお休みをいただく予定です」など、今後のスケジュールを共有しておくとスムーズです。また、忌引休暇制度を利用できるかについても確認しておきましょう。
【例文】
突然のご連絡で恐縮ですが、本日未明、父が永眠いたしました。つきましては、葬儀や諸手続きのため、今週1週間お休みをいただきたく存じます。ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
5. 事前に休むときの例文
先ほども述べたとおり、有給休暇の取得時に具体的な理由を伝える必要はありません。しかし、繁忙期に休む場合など状況によっては、可能な範囲で事情を伝えた方が上司や同僚の納得感が得られ、今後も円滑に働けます。
事前に仕事を休むことが分かっている場合には、以下のような例文を使用してその旨を伝えると良いでしょう。
5.1. 私用(中でも旅行や遊びの予定など)
有給休暇の取得時に細かい理由を伝える必要はなく、「私用のため」として問題ありません。
【例文】
お忙しいところ失礼いたします。私用のため、○月○日(○)にお休みをいただきたく存じます。担当業務につきましては事前に調整いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
5.2. 病院の受診
健康に関することは非常にセンシティブな情報ですので、知られたくない人もいるでしょう。有給休暇を取得するのであれば、「私用のため」として問題ありません。
特に抵抗がないのであれば、「健康診断や人間ドックを受けたい」「以前から体調の異変を感じており病院を受診したい」などと伝えても良いでしょう。
【例文】
私用で恐縮ですが、○月○日(○)に健康診断の予約が入っており、1日お休みをいただきたく存じます。業務の調整については、事前に対応のうえ、関係各所にも共有いたします。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
5.3. 冠婚葬祭
冠婚葬祭へ出席する場合は、予定が分かった時点で早めに休むことを伝えましょう。親族の場合は、会社の休暇制度を利用できる可能性があるため、事前に確認しておくと安心です。
【例文】
私事で恐縮ですが、○月○日(○)に姉の結婚式があり、終日お休みをいただきたく存じます。業務に支障のないよう、事前に対応と引き継ぎを行ってまいります。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
5.4. 家庭の事情
子供の運動会や参観日などは、移動時間を含めると丸一日仕事を休まなくてはならないことがあります。
また、「姉の子供を預かる予定ができた」「法事で遠方から親戚が訪ねてくる」など、やむを得ない家庭の事情で休みをとる場合は、簡単でも良いので理由を共有しておきましょう。
【例文】
私事で恐縮ですが、○月○日(○)は子どもの運動会に出席するため、1日お休みをいただきたく存じます。業務に支障が出ないよう、事前に対応・引き継ぎを行います。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
5.5. 行政や金融機関の手続き
行政や金融機関の手続きは平日しか受け付けていないケースがあり、処理するものが多いと1日休みが必要になる可能性があります。
ただし、近年は行政、金融機関ともに土日夜間対応やオンライン対応をしている場合もあるので、休みを取得する前に一度調べてみることをおすすめします。
【例文】
引っ越しのために区役所と銀行でさまざまな手続きを行う必要があります。また、不動産会社での契約手続きもありますので、大変申し訳ございませんが、〇日は1日お休みさせていただけますでしょうか。
5.6. 修理・点検の立ち合い
自宅の設備修理・点検などでも1日休みを取らなければならないことがあります。事情を理解してもらうため、「業者の訪問時間がはっきりしない」「数ヵ所まとめて見てもらうため時間がかかる」など、休みが必要な理由を具体的に伝えるとスムーズです。
【例文】
私事で恐縮ですが、○月○日(○)に自宅の設備点検があり、業者が順番に訪問するとのことで訪問時間が確定できず、終日在宅対応が必要となりました。そのため、1日お休みをいただきたく存じます。業務に支障が出ないよう、事前に対応・引き継ぎを行いますので、何卒よろしくお願いいたします。
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6. 仕事を休む際の連絡のしかた
休みをとる場合、会社にはどのように連絡すべきなのでしょうか。基本的には、自社のルールに従い、業務への影響が出ないよう意識しながら行うのが正しい方法です。
6.1. 電話連絡が基本、チャットツールの利用も増えている
仕事を休む連絡は、上司に電話で行うのが基本とされます。電話であれば直接詳しい状況を伝えられるうえ、メールのように見落とされる心配もないため、行き違いを防ぐことができるからです。
ただし、近年はチャットツールなど、電話以外の連絡手段を採用する職場が増えています。また、「誰に、いつまでに連絡するのか」などのルールは会社ごとに異なるため、まずは職場にどのような規定があるのかをあらかじめ確認しておくことが大切です。
6.2. 場合によってチームメンバーや取引先にも連絡する
共に仕事をするチームメンバーや、その日にアポイントメントがある取引先への連絡が必要な場合もあります。自分が休むことによって業務に支障が出たり、取引先に迷惑をかけたりする可能性がある場合は、関係者への連絡も忘れずに行いましょう。
ただし、職場の連絡体制によっては、上司に連絡するだけで関係者にもその旨がしっかりと共有され、個別に連絡する必要がないケースもありますので、自社の連絡体制について事前に把握しておきましょう。
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7. 仕事を休む際に気を付けたいポイント
仕事を休む際は、なるべく周囲に迷惑がかからないような配慮が必要です。無断欠勤は絶対に避け、お詫びとお礼をていねいに伝えましょう。
7.1. 無断欠勤は絶対にNG
いかなる状況でも無断欠勤は絶対に避けましょう。連絡をしないと、職場は安否確認や業務調整に追われることとなり、結果として周囲に大きな迷惑をかけてしまいます。
無断欠勤は、信頼関係の悪化や評価の低下につながるだけでなく、就業規則違反でペナルティを科される恐れもあるため、仕事を休む際は必ず職場のルールに従い連絡するようにしましょう。
7.2. 出勤したらお詫びとお礼を伝える
休み明けに出勤した際は、周囲の人にお詫びとお礼を伝えましょう。自身が仕事を休んでいた間は、周りがその分フォローしてくれているはずなので、負担をかけてしまったことに対する言葉がけが大切です。
こうしたコミュニケーションは、職場での良好な関係を維持するための秘訣でもあります。
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8. 仕事がつらい、しんどくて休みたい場合はどうする?
特に休む理由はなくても、「仕事に行きたくない、休みたい」と思うことがあるかもしれません。そんなときは、どうすれば良いのでしょうか。
8.1. 無理せず休むことが大切
「仕事を休みたい」という気持ちが強いのであれば、無理をせず休む選択をしましょう。休みたいと思う気持ちの裏側には、自覚はなかったとしても、そう思わせる原因が必ず潜んでいます。いわば、あなたの心がSOSを出している状態とも言えるのです。
仕事を休みたいと思う自分を責めたり否定したりせず、いったん仕事から離れる勇気が必要です。
その際は、職場のルールを守り、できる限り誠実な伝え方を心がけましょう。状況をていねいに伝えることで、上司や同僚とのコミュニケーションが円滑になり、安心して休みを取れる環境づくりにもつながります。
8.2. 「休みたい」が続く時は転職を検討するのも一つの手
「仕事のことばかり考えてしまい眠れない」「朝を迎える度に暗い気持ちになる」といった日が続く場合は、転職して環境を変えることも一つの手段です。
さまざまな状況下で多くの人たちと関わり合いながら生きている以上、自分一人の力だけで身の回りを一変させることはできません。そのため、自分が身を置く環境自体を変える決断も時には有効です。
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9.まとめ
会社を休みたいと思うのは決して悪いことではありません。人は日々体調も感情も変化していくものなので、毎日全力で頑張り続けることは不可能です。体調や気分が優れない時は無理をせず、休息やリフレッシュを挟みながら社会人生活を過ごしていきましょう。
ただ、一度仕事を休んでみても、その後も会社のことを考えるだけで体調が悪くなったり、落ち込みが強く何も手につかなくなったりするようであれば、環境を変える勇気を持つことも大切です。
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