仕事を休まなければならない場面は、誰にでも訪れるものです。私用や急用、体調不良など理由はさまざまで、詳細な事情まで共有する必要はないものの、伝え方を工夫することで、周囲に状況を理解してもらいやすくなります。
この記事では、仕事を休む際の適切な伝え方や例文、注意すべきポイントをわかりやすく解説します。安心して休みを申し出たい方は、ぜひ参考にしてください。
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1. 仕事を休む理由はどう伝えればいい?

イラスト:斉田直世 漫画の続きはこちら>
私用や体調不良など、仕事を休む理由はさまざまですが、基本的にはその詳細まで踏み込んで伝える必要はありません。特に年次有給休暇の取得に関しては、原則として具体的な理由は不要です。
しかし、一方、年次有給休暇以外の欠勤や急な休みの場合は、やむを得ない事情や業務への配慮が伝わるように伝えると、職場も状況を把握しやすくなります。「疲れが溜まっている」「リフレッシュしたい」など、急病や冠婚葬祭のような事情ではなくても、休みを取りたいと思うことはあります。そのような場合も、伝え方を工夫することで休暇を申し出やすくなるでしょう。
「休みづらい」と感じることもあるかもしれませんが、適切な伝え方で上司や同僚と上手にコミュニケーションを図りながら、必要な時にはきちんと休みを取ることが大切です。
ひとことコメント
【監修】社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表 特定社会保険労務士:岡佳伸
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仕事を休む連絡は「いつ・どれくらい・連絡手段・業務への影響(引継ぎ)」を簡潔に押さえるだけで、職場の納得感が大きく変わります。
労働基準法で定められた年次有給休暇は原則として取得理由の詳細説明は不要です。ただし、繁忙期などは配慮として最低限の事情を添え、業務調整や引き継ぎの見通しを共有するとトラブル予防につながります。
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2. 【理由別】仕事を休む理由の伝え方
では、ここからは仕事を休む際の伝え方を理由別に解説していきます。例文も交えて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
2.1. 私用(旅行や遊びの予定など)
旅行などのプライベートな予定があって休みを取る時は、有給休暇などの休暇制度を使うのがおすすめです。前述したように、有給休暇を取得する場合は、細かい理由を伝える必要は原則としてありません。そのため、休む理由は「私用のため」として問題ないでしょう。
ただし、会社独自の休暇制度などを使う場合は、それぞれに規程がありますので、事前に職場の取り決めを確認しておくと安心です。
【例文】
お忙しいところ失礼いたします。私用のため、○月○日(○)に有給休暇をいただきたく存じます。担当業務につきましては事前に調整いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2.2. 冠婚葬祭
冠婚葬祭へ出席する際は、特に親族の場合は慶弔(けいちょう)休暇などの休暇制度を利用できる可能性があります。そのため、会社の就業規則等で事前に制度を確認しておきましょう。
こういった制度を利用するためには、何に出席・参列するのかなどを簡単に伝える必要が出てきます。
なお、葬儀などは急に決まることが多いため、予定が分かった時点で、できるだけ早めに休暇が必要であることを伝えましょう。
【例文1】
私事で恐縮ですが、○月○日(○)に親族の結婚式があり、終日お休みをいただきたく存じます。業務に支障のないよう、事前に対応と引き継ぎを行ってまいります。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
【例文2】
突然のご連絡で恐縮ですが、本日未明、父が永眠いたしました。つきましては、葬儀や諸手続きのため、○月○日から○月○日までお休みをいただきたく存じます。ご迷惑をおかけし誠に申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
2.3. 家庭の事情
家庭の事情で休みを取る際は、有給休暇では「私用のため」としても問題ありません。しかし、簡単に事情を共有しておくと理解を得られやすい側面もあります。特に急に休む場合や通常の欠勤の場合、理由を明確に伝えることでやむを得ない事情があることをわかってもらえるでしょう。
また、理由や要件によっては、子の看護等休暇や介護休暇など、法律で定められた休暇を取得できる場合もあります。これらは、労働基準法で定められた年次有給休暇とは別枠の制度です。
【例文】
突然で申し訳ありませんが、明日、子どもの保育園が休園となったため、私も1日お休みをいただきたく存じます。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
2.4. 行政や金融機関の手続き
行政や金融機関の手続きは、平日しか受け付けていないケースがあります。手続きが複数ある場合は、1日休みを取って対応することもあるでしょう。
ほかのケースと同様に、特に有給では詳細を伝える必要はありませんが、重要な手続きがある旨を簡単に共有すると受け入れられやすいです。
ただし、近年は行政機関や金融機関でも、土日・夜間の窓口対応やオンライン対応を行っている場合があります。事前に確認したうえで、休みを取る必要があるか判断するとよいでしょう。
【例文】
引っ越しに伴う役所などでの各種手続きのため、○月○日は1日お休みをいただきたいです。ご不便をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
2.5. 修理・点検の立ち合い
自宅の設備修理・点検などでも1日休みを取らなければならないことがあります。有給を取得するのであれば「私用のため」で問題ないものの、特に有給以外の場合では明確に理由を伝えたほうが理解してもらいやすいでしょう。
事情を理解してもらうため、簡単に終日の対応が必要な旨を伝えるとスムーズです。なお、日時が決まったら早めに休みを申請すると良いでしょう。
【例文】
○月○日(○)ですが、自宅の設備点検で終日在宅対応が必要なため、1日お休みをいただきたく存じます。業務に支障が出ないよう、事前に対応・引き継ぎを行いますので、何卒よろしくお願いいたします。
2.6. 体調不良(腹痛、頭痛、吐き気、発熱など)
体調不良の場合は前日や当日の急な欠勤連絡になってしまうことも多いです。単に「体調が優れない」でも構いませんが、抵抗がなければ「発熱がある」「昨夜から腹痛が続いている」など具体的な症状にも軽く触れると、職場としても休みを受け入れやすく、また配慮しやすくなります。
精神的な不調の場合も、無理に詳細を伝える必要はありません。「体調不良」「体調が優れない」など、業務調整に必要な範囲で伝えるとよいでしょう。実際に身体症状がある場合は、「体がだるい」「吐き気がある」などと補足する方法もあります。
【例文】
「昨夜から発熱があり、今朝も体調が優れません。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、本日はお休みをいただきたいです。」
2.7. 家族の体調不良
家族の体調不良によって休みが必要になる場合もあるでしょう。自分の体調不良と同じく急な欠勤となることも多いので、「家で看病しなければならない」「病院へ連れていく必要がある」などと自身が対処しなければならない状況を伝えると理解されやすいです。
【例文】
「母の持病が悪化してしまい、私が付き添いとして病院に行くことになりました。急で申し訳ございませんが、本日はお休みをいただきたく存じます。」
2.8. 突然のトラブル
財布やクレジットカードなど貴重品の紛失、水道や電気などライフラインの不具合、車やスマホなどの故障が発生した場合は、早急に対処する必要があります。
急な休みでも理解してもらうために、「財布を紛失したため、警察や銀行で手続きを行う必要があります」「水道に不具合が発生したため、業者に修理をお願いしました」など、支障のない範囲で具体的に状況を伝えると良いでしょう。
【例文】
「今朝出勤しようとしたところ、車のエンジンに不具合が発生してしまいました。急遽修理を依頼することになったため、大変申し訳ございませんが本日はお休みをいただきたく存じます。」
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ひとことコメント
【監修】社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表 特定社会保険労務士:岡佳伸
仕事を休む理由については、体調不良や家庭事情では、無理に詳しい個人情報を開示せず、受診予定や対応の必要性など「業務調整に必要な範囲」を伝えるのがコツです。
制度面では、子の看護等休暇や介護休暇など法定の休暇が使える場合もあるため、就業規則や社内ルールも確認しましょう。
はじめて転職する場合のポイントを確認する。
2回目以降の転職で気を付けるべきポイントを確認する。
3. 【状況別】仕事を休む理由の伝え方
続いて、状況別に仕事を休むときの伝え方を解説していきます。事前に休みを取得する場合もあれば、急に休まなければならなくなることもありますが、それぞれ伝え方のポイントを押さえておきましょう。
3.1. 事前に休みを取得するとき
先ほども述べたとおり、有給休暇の取得時には具体的な理由を伝える必要はありません。しかし、繁忙期に休む場合など状況によっては、可能な範囲で事情を伝えたほうが上司や同僚の納得感が得やすい場合もあるでしょう。
また、事前に仕事を休むことが分かっている場合には、その予定が入った時点で早めに休む旨を伝えることが大切です。各休暇制度の利用については、「○日前までに申請が必要」など会社ごとに規則が設けられていることもあるので、よく確認しておきましょう。
3.2 急に休むとき(前日や当日)
体調不良などで急な休みが必要になった場合は、上司や同僚(基本的には上司)にできる限り早く休む旨を伝えることが大切です。日中に業務が始まる職場であれば、深夜などは避け、始業前に連絡を入れるのが一般的と言えます。
また、その日の業務を同僚などがカバーしてくれる場合は、簡単にでも休む理由を伝えておくと、周囲も受け入れやすいでしょう。
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4. 仕事を休む際に気を付けたいポイント
仕事を休む理由の基本的な伝え方は以上の通りですが、このほかにも気を付けたいポイントがあります。自分が休んでいる間、また復帰したあとも円滑に業務が進むよう、以下のポイントを意識しましょう。
4.1. 急な休みは確実に連絡が取れる方法で
前日や当日の仕事を休む連絡は、確実な方法で行う必要があります。例えば、職場に電話で連絡するのは一般的な方法です。電話であれば休む旨を直接伝えることができ、メールのように見落とされる心配もないため、行き違いを防げます。
ただし、近年はメールをはじめ、チャットツールなど電話以外の連絡手段を採用する職場も増えているため、会社の規則や状況に合わせて柔軟に対応しましょう。
4.2. 業務の調整もできる範囲で行う
仕事を休む際は、できる範囲で今ある重要なタスクや急ぎのタスクについても考慮しましょう。例えばその日の取引先との打ち合わせや、締切が迫っている業務などです。
どうしても当日中に対応しなければならない業務があるときは、代わりに対応をお願いできないか上司や同僚に相談することが大切です。自分が休むことによって業務に支障が出たり、取引先にも影響が出たりする可能性がある場合は、関係者への連絡も忘れずに行いましょう。
4.3. 会社の規則に沿って申請や連絡をする
休暇の申請や欠勤の連絡などについては、基本的には会社ごとに規則が設けられています。いつまでに申請・連絡すればよいのか、誰に連絡するのかなどは会社ごとに異なるでしょう。
そのため、休暇の申請や休みの連絡に関して自分の職場にどのような規定があるのかをあらかじめ確認しておくと安心です。
4.4. 出勤したらお詫びとお礼を伝える
休み明けに出勤した際は、周囲の人にお詫びとお礼を伝えると良いでしょう。自身が仕事を休んでいた間は、周りがその分フォローしてくれていることも多いので、負担をかけてしまったことに対する言葉がけが大切です。
こうしたコミュニケーションは、職場での良好な関係を維持するためのポイントでもあります。
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5. 仕事がつらい、しんどくて休みたい場合はどうする?
明確な用事や急な事情がなくても、「今日は仕事に行くのがつらい」「少し休みたい」と感じることがあるかもしれません。そんなときは、どうすれば良いのでしょうか。
5.1. 無理せず休むことが大切
「仕事を休みたい」という気持ちが強いのであれば、無理せず休む選択をしましょう。休みたいと思う気持ちの裏側には、疲労やストレスなどが原因として潜んでいることも少なくありません。
休むことで、身体的にも精神的にも休息を取ることができます。心身に不調を感じている場合は、「体調不良」として伝えることもできます。また、有給休暇を取得する場合は、詳しい理由を伝えずに申請することも可能です。
また、業務過多に陥っている場合などは、その状況を説明したうえで「一度体調を整えたい」「リフレッシュしたい」などと伝えて休む方法もあります。
5.2. 必要に応じて相談や受診も検討する
仕事に関して何か悩みがある、心身に不調を感じるなど、単に休息を取るだけでは解決できない問題があるケースも考えられます。そのような時は、自分の力だけで対処しようとするのではなく、周囲の人や専門家に助けを求めると良いでしょう。
上司や先輩、会社の相談窓口、カウンセラーなどに相談したり、医療機関を受診したりと、自身の状況に合わせて頼れる人・場所を探してみることをおすすめします。異動や休職、治療・療養など、単発的に仕事を休むだけではない対処法が見えてくることもあるでしょう。
相談先や相談の仕方に悩んだときは、周囲の人や専門窓口への相談を検討しましょう。また、自分の状況を整理する一助として診断コンテンツを利用して、自分の状況を客観的に整理してみるのも良い方法です。『仕事どうする?!診断』では、たった30秒、8問の設問に答えるだけで、今のあなたの仕事への向き合い方や対処法をチェックできます。ぜひ気軽に診断してみましょう。
5.3. 転職で解決を目指せるケースも
つらい、しんどい、休みたいという気持ちが出てくるのは、環境とのミスマッチが原因の一つかもしれません。今の仕事や職場が合わないと感じる場合は、転職して環境を変えることも一つの手段です。
具体的にどのような部分が合わないと感じるのか、一度冷静になって考えてみましょう。ミスマッチの発生箇所が分かれば、新しい環境に求める条件も自然と見えてきます。
自分だけでミスマッチの原因を特定したり、希望条件を洗い出したりするのが難しいときは、転職エージェントを頼るのがおすすめです。キャリアアドバイザーが無料で丁寧なヒアリングを行ってくれるので、自身の状況やこれからの選択肢について整理しやすいでしょう。
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6.まとめ
仕事を休む時は必要以上に詳しい理由を会社に伝える必要はありませんが、特に急な欠勤などでは簡単にでも理由を添えて伝えると事情を汲んでもらいやすい側面があります。また、業務への影響も考え、できる範囲で調整なども行うと良いでしょう。
特別な理由がない場合でも、仕事を休みたいと思うのは決して悪いことではありません。人は日々体調も感情も変化していくものなので、毎日全力で頑張り続けることはできないでしょう。体調や気分が優れない時は無理をせず、休息を取ってリフレッシュすることが大切です。
ただし、少し休みを取っても改善されない時には、より踏み込んだ対処が必要なこともあります。上司や社内窓口への相談、医療機関の受診、休職・異動の検討に加え、転職によって環境を変える方法も選択肢の一つです。
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