手紙の宛名とは、はがきや封筒の表面に書く受け取り相手の名前です。最初に目に入る部分なので、印象を左右する重要なポイントです。特に敬称を間違えると失礼にあたるため、正しい書き方を身につけておきましょう。
本記事では、敬称の使用例を含めた宛名の正しい書き方を解説します。
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1. 基本的な宛名の書き方
宛名(読み方:あてな)とは、はがきや封筒の表面に書く受け取り相手の名前です。手紙の印象を左右する大切な部分なので、マナーを守って正しく書かなければなりません。ここではまず、宛名書きの基本を解説します。
1.1. 宛名は中央に大きく書く
はがきや封筒の宛名は、中央に大きく書くのが基本です。住所より一文字下げた位置から書き始め、左右の偏りや住所より文字が小さくならないよう注意します。
取引先企業の担当者宛てに手紙を出す場合は、会社名や肩書きも記載します。氏名の右側に会社名を記載し、肩書きは氏名の上に少し小さめの文字で書くと良いでしょう。
横書きの場合は、右側に切手や郵便番号がくるように封筒を使います。住所を上段に記入したら、一段下の封筒中央に、住所より一文字右側から宛名を書き始めます。
1.2. 正しい敬称を使う
宛名を書く際は、氏名の下に「様」「御中」といった敬称を必ず記載します。敬称にはさまざまな種類があり、それぞれ用途が異なるため、正しい敬称を使用することが大切です。敬称の種類については次項で説明します。

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2. 「敬称」の種類と使用例
ここからは、手紙や文書で使用される代表的な敬称を紹介します。さまざまな場面に応じて使い分けましょう。
2.1. 「様」
「様」は、個人宛の手紙でもっとも使用頻度の高い敬称です。性別、年齢、役職などに関係なく、個人であれば誰にでも使用できます。ビジネスシーンはもちろん、親しい友人や親族に宛てた手紙でも使える敬称です。
【「様」の使用例】
・山田 一郎様
・株式会社〇〇
代表取締役 鈴木 恵子様
2.2. 「御中」
「御中」は会社や組織に使う敬称です。御中の「御」は相手に敬意を表す語句であり、「中」は団体に属する中の人という意味があります。会社宛や組織全体に宛てた手紙では「御中」を使用し、会社の担当者個人に宛てた手紙では「様」を使用しましょう。
【「御中」の使用例】
・株式会社〇〇 御中
・株式会社 〇〇
総務部人事課 御中
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2.3. 「各位」
「各位」には「皆様方」といった意味があり、複数人に宛てたメールや文書の中で使用します。本来は「○○様 □□様 △△様」と記載するところ、「関係者各位」とすれば全員に宛てたことになります。ただし、「各位」は案内の文書やメールで使用される敬称であり、はがきや封筒の宛名書きでは使用しません。
【「各位」の使用例】
・関係者各位
・お客様各位
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2.4. 「殿」
「殿」は目上の人が目下の人に使う敬称です。個人であれば、性別に関係なく使用できますが、やや堅苦しく古い印象を与えるため、現在は「様」を代用する人が増えています。
【「殿」の使用例】
・山田 一郎殿
・企画室 鈴木 恵子殿
2.5. 「先生」
「先生」は、医師・弁護士・教授・政治家など、専門知識を有する職業の人に使う敬称です。「様」でも問題ありませんが、普段からその人のことを「○○先生」と呼んでいる場合や、周囲からそう呼ばれている場合は「先生」を使うことも多いです。
【「先生」の使用例】
・山田 一郎先生
・○○大学 鈴木 恵子先生
2.6. 「宛」「行」
「宛」「行」は、返信用のはがきや封筒でよく使われる敬称です。「宛」は組織や団体、「行」は個人に使用するという違いがあります。
例えば、面接の結果や資料の送付など、自分宛てに返信してもらうための返信封筒を準備する場合は、宛名に会社名や自分の氏名を記入し、「宛」もしくは「行」を記入します。
反対に、企業や取引先担当者から「宛」「行」が記載された返信用封筒が届いた場合は、敬称を二重線で消した上で、「宛」→「様」、「行」→「御中」、に書き換えてから投函するのがマナーです。
【「宛」「行」の使用例】
<返信用封筒を準備する場合>
・山田 一郎行(自分の名前)
・株式会社 〇〇宛(自分の会社名)
2.7. 「様方」
「様方」は、手紙を送る相手の苗字が世帯主とは異なる場合に使用する敬称です。郵便物を配達する配達員が迷うのを防ぐため、世帯主の氏名を「様方」で記入し、その後に相手の指名を「様」で記入します。
その際、様方を付ける世帯主の名前は、手紙を送る相手よりも少し小さめに書くといいでしょう。
【「様方」の使用例】
・山田 一郎様方
鈴木 恵子様

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3. 宛名をバランスよく書く3つのコツ
「配置がうまく決まらない」「文字が詰まってしまう」など、宛名がうまく書けないという声は多く聞かれます。そこで、ここからは宛名をバランスよく書くためのコツを3つ紹介します。
3.1. まず始めに宛名を書く
宛名を書く際、まず住所から書き始める方も多いでしょう。もちろん間違いではありませんが、住所の文字数が多かったり、大きく書き過ぎたりすると、宛名を封筒の中央に書くことが難しくなってしまいます。
そのため、まずは宛名を中央に大きめの文字で書き、それに合わせる形で住所を書きましょう。
3.2. 文字と文字の間隔を均一にする
宛名をバランスよく見せるには、文字を均一に配置する必要があります。宛名の文字数を数えて、文字の間隔を均一にした場合に、どの程度の大きさで書けば良いのかを想定しながら書くことが大切です。
いきなり書き始めるのではなく、おおよその配置を決めてから書くことで、文字の詰まりや大きさのアンバランスを防げます。
3.3. 鉛筆で補助線を引いて真っすぐ書く
「まっすぐ書いているつもりなのに、どうしても曲がってしまう」という場合は、あらかじめ鉛筆で補助線を引いておくのがおすすめです。特に、会社名や肩書きが長い場合は、バランスが崩れて宛名が曲がりやすくなってしまいます。
まっすぐ補助線を引いておくことで、文字が曲がらずに書けます。書き終わったら、補助線はしっかり消しておきましょう。

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4. 宛名書きでやってはいけない4つのこと
宛名書きでは、マナー違反となる書き方に注意が必要です。ここでは、代表的な4つのNG例を紹介します。
4.1. 修正ペンや二重線で訂正する
宛名を間違えてしまった場合、修正ペンや二重線で訂正するのはNGです。修正跡が残っていると、受け取る相手に失礼な印象を与えてしまいます。少しでも間違えてしまったら、新しい封筒で書き直すのがマナーです。
4.2. 会社名や肩書を省略する
宛名を書く際は、会社名や肩書は正式名称で記載します。例えば、株式会社を(株)と略したり、肩書を省略したりするのはマナー違反です。文字数が多い場合でも、バランスを見ながら正式名称で記入しましょう。
4.3. 敬称を併用する
宛名の敬称は1つだけが基本です。「○○株式会社御中 □□様」「○○先生様」などと重複させるのは避けましょう。個人宛の場合は団体名に敬称をつける必要はなく、個人の名前の下にのみ敬称をつけます。
ただし例外として、「お客様各位」のように、「様」を省くと不自然になる場合に限り、敬称を併用することもあります。
4.4. 水性ペンを使用する
水性ペンは水に溶けやすく、雨や湿気でインクが滲んでしまう可能性があるため、封筒の宛名書きには適しません。宛名書きは水性ペンや万年筆ではなく、油性のボールペンなどを使用しましょう。また、インクの色は黒や濃紺が適当です。
5. 宛名書きでよくある疑問
ここからは、連名やメールについてなど、宛名書きでよくある疑問について解説します。
5.1. 連名の宛名書きはどう書く?
2名以上の方に宛てた手紙を出す場合、宛名はそれぞれの名前を連名で記入します。縦書きであれば左側に、横書きであれば下側に名前を追加しましょう。その際、敬称は必ず一名ずつ記入します。
【連名の記入例】
山田 一郎様
和子様
5.2. メールの宛名書きも手紙と同じ敬称でいい?
「様」「御中」といった敬称は、手紙だけでなくメールでも使えます。手紙同様、個人宛には「様」、企業や団体宛には「御中」を用い、本文の冒頭に宛名を記載するのが基本です。
また、団体全員に宛てた内容を一斉送信する場合などには、「各位」も使用できます。送信先に目上の方が多い場合は、「各位」の代わりに「皆様」を使用するとより丁寧な表現になるでしょう。
5.3. 担当者がわからない場合の宛名書きは?
会社に手紙を送りたいけれど、誰宛てに出せばいいのかわからない場合は、「株式会社〇〇 ご担当者様」という形で記入します。
担当者の名前が不明な場合は、無理に名前を書く必要はありません。名前を間違えたりカタカナで表記したりするのは、かえって失礼にあたります。

6 種類別|手紙の書き方
手紙の書き方については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。併せてご覧ください。
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7. まとめ
手紙の宛名は、マナーを守って正しく書くことが大切です。特に名前の下に付ける敬称にはいくつかの種類があるため、誤った使い方をして失礼にならないよう注意しましょう。
正しい書き方を理解して宛名を記載することで、手紙の印象がより良くなります。ぜひ、敬称の使い方やバランスよく書くコツをマスターして、好印象を与えられる宛名書きを実践しましょう。
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