仕事中のイライラは、多くの方が経験するものだと思います。原因としては、職場の人間関係やミス、トラブル、理想と現実のギャップなどが挙げられます。
イライラしないことが一番かもしれませんが、どうしても抑えられないこともあるでしょう。そこで今回は、イライラの原因やイライラするデメリットを交えて、対処法について解説します。
【関連記事】「中間管理職はストレスを抱えやすい?主な要因や解決策を紹介」
「仕事辞めたい、会社がつらい」...悩んでいる方へ
\無料・登録不要/
『仕事どうする!? 診断』を受ける >
1. 仕事中にイライラしてしまうのはなぜ?
イラスト:斉田直世 漫画の続きはこちら>
仕事中は、業務への責任感や義務感、自分の自由にはできないことなどから、イライラしやすいことがあります。
しかし、職場の人間関係や仕事の量・内容、突発的なトラブルなど、それぞれが置かれている状況によってイライラの原因は変わってくるでしょう。
イライラに上手に対処するには、まずその原因を知ることが大切です。ここでは、よくある原因として以下の8つを取り上げます。
- 上司や同僚、後輩との折り合いが悪い
- 周囲の人との意見や価値観のズレ
- 仕事量が多すぎる
- 思わぬミスやトラブルが重なった
- 理想と現実のギャップ
- 社会情勢などによる仕事の変化
- デスク周りなどが散らかっている
- パソコンの調子が悪い
1-1. 上司や同僚、後輩との折り合いが悪い
職場の人間関係が良くないと、共に働く仲間たちや特定の人にイライラする可能性が高まります。
例えば、上司が高圧的な態度を取るなど周りの人の態度に不満を持っている場合、ちょっとした会話などでもイライラしてしまうことが増えるでしょう。
また、自分以外の仲間同士の関係性が悪い場合も、イライラにつながることがあります。特定の人同士の雰囲気の悪さは、同じ空間にいればその渦中にいない人にも伝染してしまうものです。
【関連記事】「「上司と合わない」を転職理由にする前に|面接での伝え方と関係性の構築方法」
1-2. 周囲の人との意見や価値観のズレ
周囲の人との意見や価値観、特に仕事に関する意見や価値観が違うことは、イライラしてしまう原因になることがあります。
例えば、プロジェクトの方向性や仕事のやり方について周りの人と意見が合わないと、イライラしてしまいやすいでしょう。
また、働き方や上下関係、職場でのマナーなども、価値観の違いが生じやすい領域です。自分と周囲の人で良しとしているものが異なる場合、周囲の人たちに対してイライラを募らせることになりかねません。
1-3. 仕事量が多すぎる
仕事量が多すぎると、「期日までに終わらないのではないか」「なぜこんなに多くの仕事を私1人でやらなければならないのか」といった焦りや不満からイライラしてしまうことも多いです。
また、余裕がなくなることで、些細なことにイライラしてしまうこともあります。残業をしたり仕事を家に持ち帰ったりする必要性が出てきて、そのことにイライラしてしまうことも考えられます。
1-4. 思わぬミスやトラブルが重なった
仕事をするうえでのミスやトラブルは完全に避けられるものではありませんが、仕事が遅れることや対処のために余計な作業が発生することへのイライラは、どうしても発生しがちです。
特にいくつもミスやトラブルが重なったり、続いたりした場合はイライラも強くなってしまうでしょう。
「どうしてあの時確認しなかったのだろう」「もう少しこうしていれば」など、自己嫌悪に似たイライラが生じることもあります。
1-5. 理想と現実のギャップ
自分に課している目標や自分の理想像に対して現実が追いついていないと、自分に対してイライラや自己嫌悪を募らせてしまうケースがあります。「本当はこうじゃない」「なぜできないんだ」などという気持ちが芽生えるのです。
また、周りへの期待と現実のギャップによってイライラが生じることもあります。自分が求めていることに対して周囲の人たちの仕事ぶりが不完全に思えることで、イライラしてしまうのです。
1-6. 社会情勢などによる仕事の変化
社会情勢や経済情勢の変化は、仕事のやり方や内容、業績などに大きな変化を与えることがあります。
変化にどのように対応したら良いかわからない、対応が難しい、この先の見通しが立たないなど、焦りや不安を抱えることで平常心を保てず、ついイライラしてしまうこともあるでしょう。
1-7. デスク周りなどが散らかっている
机の上やその周りなど自分が仕事をする場所が雑然としていると、仕事になかなか集中できずイライラしやすいです。多くのものが散らかっている状態は、気が散りやすいのです。
単に集中力が下がるだけでなく、「必要なものがすぐに見つからない」「作業スペースが狭くなる」といった物理的な面でもイライラの原因になり得ます。
1-8. パソコンの調子が悪い
デスクワークの場合、パソコンの調子の悪さもイライラの原因になるでしょう。パソコンの動作やインターネット接続に問題があると、思うように作業が進まずイライラしてしまいがちです。
特に、期日が迫っている中で接続が不安定になったりフリーズしたりすると、焦りの気持ちからイライラは大きくなります。
【関連記事】「業績悪化・不振は転職理由になる?|伝える際の例文とコロナ禍に言及する際の注意点」
今の仕事、会社がつらい場合は、無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」にご相談ください。
「マイナビエージェント」のご利用方法はこちら。
2. 性格や考え方がイライラしやすさにつながる場合も
仕事中によくイライラしてしまう場合、自分の気持ちの持ち方や考え方が影響している可能性もあります。特に真面目な性格の人や完璧主義の人は、仕事でのイライラを感じやすいかもしれません。
2-1. 真面目な性格
真面目な性格の人は、計画的に仕事を進めたり、最後までやり通すのが得意で、普段からしっかりルールを守り、常に仕事などへの意識を高く持っていることが多いです。
しかし、頼み事を断れず仕事量が増えてしまったり、深く悩みこんでしまう事が多かったりする傾向もあり、そういったことがストレスが溜まる原因につながります。
2-2. 完璧主義
完璧主義の人は、責任感が強く何事も完璧にこなしていくタイプだと思います。しかし、普段からミスが少なく効率の良い作業を心がけているからこそ、仕事中に起こる些細なミスや同僚の仕事ぶりなどにイライラしやすいのかもしれません。
常に完璧を追求していると、その通りにいかなかったときの落胆や苛立ちも抱えやすく、心身の疲れにもつながりやすいです。
【関連記事】「仕事に限界を感じるサインは?ストレスを感じやすい人の特徴や対処法」
3. 仕事中にイライラすることによるデメリット
仕事中にイライラすることには以下のようなデメリットがあります。
- 集中力や仕事への意欲が低下する
- 自分の評価が下がる
- 職場全体の雰囲気が悪くなる
- 健康に悪影響を及ぼす
3-1. 集中力や仕事への意欲が低下する
イライラすることの最も大きなデメリットは、仕事への集中力や意欲が低下してしまうことです。イライラする感情やその原因に注意が向くことで、本来やるべきことに集中できなくなってしまいます。
また、イライラという負の感情が大きくなることで、仕事そのもののやりがいや面白さといったものを見出せなくなることもあります。
【関連記事】「仕事にモチベーションは必要? すぐできるモチベーションの上げ方10選」
3-2. 自分の評価が下がる
イライラが表情や態度など表に出ると、周囲に「自分の感情をコントロールできていない」という印象を与えかねません。
また、上記のように集中力や意欲が低下することで、ミスが増えたり業績を上げにくくなったりすることがあります。こうしたことから、職場での評価の低迷につながる可能性が考えられます。
3-3. 職場全体の雰囲気が悪くなる
「特定の人同士の雰囲気の悪さは他の人にも伝染する」と上述しましたが、一人の人のイライラも同じです。負の感情は周囲に伝染しやすく、職場全体の雰囲気が悪くなってしまうことがあります。
例えば、チーム全体が前向きに頑張っていても、一人がイライラしてネガティブなことを口にすれば、チームの士気が下がってしまいます。態度や言葉でイライラを表に出す人は、周囲の人たちからも敬遠されてしまうでしょう。
さらに、管理職などの強い立場にある人がイライラを抑えられないと、部下へのパワハラといった深刻な問題につながる可能性も否めません。
3-4. 健康に悪影響を及ぼす
イライラが頻繁に起こるような状況が長く続く場合などは、心身の健康に悪影響が出る可能性もあります。心身に不調が現れたら、仕事だけでなく日常生活に支障が出てくるリスクもあるでしょう。
不調がなかなか治らない場合は、医療機関を受診するなどして不調の解消を第一に優先する必要があります。
【関連記事】「【専門家監修】ストレスが原因で起きる症状・病気と対処法」
4. イライラを抑える8つの対処法
上記のようなデメリットを生じさせないためには、イライラを感じても気持ちを落ち着かせることが大切です。主に以下のような方法があります。
- イライラする態度の要因を探る
- 自分にも非がないか考えてみる
- デスク周りを片づける
- 飲み物や食べ物、トイレで気分転換する
- 深呼吸やストレッチをする
- 他人と自分との違いを受け入れる
- 意識を内側に向ける
- 誰かに相談する
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(37)--仕事中にイライラする時の処方箋1」
4-1. 周囲の人の態度の要因を探る
周囲の人の態度に対してイライラを感じているなら、その態度の要因を探ってみましょう。その人の意図や心の内を探り、そこに理解を示したり寄り添ったりすることで、関係性がよくなる可能性があります。
例えば高圧的な上司にイライラしている場合、なぜ上司が高圧的な態度に出てくるのか考えてみましょう。
一例ではありますが、相手が求めていることと自分がやるべきだと思っていることにギャップがある場合などは、相手の態度が悪くなってしまうこともあります。
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(41)--仕事中にイライラする時の処方箋5」
4-2. 自分にも非がないか考えてみる
イライラの原因の例をいくつか紹介しましたが、その要因が自分にもあるのではないか、と考えてみることも大切です。
他の人に非があると考えると、イライラは募っていきがちです。「自分にも非があるかもしれない」ということを考慮にいれるだけで、イライラは少しやわらぎやすくなります。
さらに、イライラの原因が自分にあると思った場合、それを修正すれば解決に向かいます。他人の行動を変えることはなかなか難しいですが、自分の行動を変えるのは比較的簡単です。
4-3.デスク周りを片づける
周囲が雑然としていると仕事に集中できずイライラする原因にもなりうることを紹介したように、デスク周りを片付けることで集中力を高めることができます。
また、仕事中に散らかってきたと感じたら、仕事を中断して片付けることでリフレッシュにもなります。片付けでリフレッシュし、その後整理整頓された環境で仕事をすると、イライラも解消することでしょう。
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(38)--仕事中にイライラする時の処方箋2」
4-4. 飲み物や食べ物、トイレで気分転換する
最もオーソドックスなイライラ解消法の一つです。お茶やコーヒー、飴やチョコレートなどを摂取したり、作業を離れてトイレに行ったりすることは、イライラしている気持ちを落ち着かせることができる方法です。
さらに、水分を多く摂取することで自然とトイレに行く回数も多くなり、一旦仕事から離れて気分をリフレッシュさせることができます。お茶やコーヒー、紅茶など水分を摂るのは一石二鳥ともいえます。
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(39)--仕事中にイライラする時の処方箋3」
4-5. 深呼吸やストレッチをする
気持ちを落ち着かせるために、深呼吸や簡単なストレッチをするのもおすすめです。意識して深く呼吸したりストレッチで身体をほぐすことでリラックスでき、イライラを和らげることができます。
ストレッチはリフレッシュ効果もあるので、立ち上がって手足を伸ばすなど簡単にできることをやってみましょう。身体が凝り固まっていると感じる人は、マッサージもおすすめです。
4-6. 他人と自分との違いを受け入れる
自分と相手の意見や価値観、スキルなどの違いにイライラするケースはありがちですが、自分と他人の違いを受け入れることで、イライラが自然と解消していくこともあります。
人それぞれ育った環境や受けた教育、性格、ライフスタイルなどは異なるので、違いが生じるのは自然なことです。
能力に関して言うなら、相手に対して「なぜできないのか」と責める感情を持つのではなく、「自分ができないことを、他の人はできるかもしれない」という視点を持ってみると良いでしょう。
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(42)--仕事中にイライラする時の処方箋6」
4-7. 意識を内側に向ける
イライラの主な原因は、外的要因であることが多いです。したがって、そこから意識を離して、自らの内面と対話することもひとつの方法です。
例えば、自分に向かって「君はなんでそんなにイライラしているんだい?」と問いかけてみることで、自分を客観的に把握できることがあります。そうすると、イライラへの対処もしやすくなります。
また、「今日、仕事を終えたら何をしたい?」といったように、何かイライラから離れられるような話題を自分自身に振ってみるのも良いでしょう。
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(40)--仕事中にイライラする時の処方箋4」
4-8. 誰かに相談する
イライラを自分1人で溜め込んでどうにかしようとせずに、誰かに話を聞いてもらうことも時には重要です。同僚や上司、家族や友人など信頼できる人に相談してみましょう。
言葉にすることで自分の気持ちを整理できることに加えて、客観的な立場からのアドバイスをもらえることもあります。
イライラを吐き出す場所がないと、ますますストレスが募っていってしまう場合もあります。周囲の人に少しでも時間をもらって相談するだけでも、気持ちがスッキリするかもしれません。
【関連記事】「【ストレス発散方法10選】ストレスを感じる原因や解消方法をご紹介」
【関連記事】「【怒りタイプ診断あり】アンガーマネジメントとは?やり方を簡単に解説」
【関連記事】「職場の人間関係がストレスで仕事行きたくない...原因や心身への影響、対処法を解説」
【関連記事】「転職エージェントは相談だけでも利用できる?メリットや注意点を徹底解説」
転職を考え始めたら、
まずはプロにご相談ください
マイナビエージェントについて詳しく知る >
5. どうしてもイライラがおさまらない場合は?
上記を読んでも、まだイライラを効果的に解消するには至らないという方もいるかもしれません。そのような場合は、以下のような方法も選択肢となります。
5-1. 身の回りの環境を変える
どうしても気持ちが落ち着かない場合は、思い切って環境を変えるのも良いでしょう。
デスクの上にお気に入りのアイテムを置いてみる、都心の人や建物が多い場所から緑の多い地区に転居してみる、眠る枕を変えてみるなど、職場やプライベートな場所で、いろいろと工夫してみましょう。
自分が落ち着ける環境に身を置くことで、イライラも減っていくことが期待できます。
5-2. 転職を検討する
環境を変える選択肢の1つに、転職もあります。イライラが募った結果、「今の仕事を辞めたい」と考えている人もいるかもしれません。
転職には慎重な決断を要しますが、自分の適性にマッチした職場、環境の良い職場を見つけられる可能性も大いにあります。
転職に不安がある場合は、転職サイトでいきなり応募するよりも、今の仕事や将来のキャリアなどについても相談に乗ってくれる転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職先を一緒に探してくれるだけでなく、イライラの解消に役立つアドバイスももらえるかもしれません。
転職エージェントは多々ありますが、就職活動で使った人も多いマイナビが運営する「マイナビエージェント」は、業界ごとの専任アドバイザーが、相談から職務経歴書の書き方などの書類対策から面接対策までサポートしてくれます。
【関連記事】「転職は「逃げ」ではない!より自分に合う会社に転職するために」
【関連記事】「転職したいのにやりたいことがないときの対処法!適職を見つける方法とは」
【関連記事】「【漫画】メリー先輩のお仕事お悩み相談室(43)--仕事中にイライラする時の処方箋7」
\すぐに転職を考えてなくてもOK/
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける