仕事中のイライラは、多くのビジネスパーソンが経験する感情です。その原因としては、職場の人間関係や業務上のミス、理想と現実のギャップなどが挙げられます。
イライラは誰にでも起こりうる感情ですが、業務への影響をできるだけ抑えながら、上手に向き合っていくことが大切です。そこで今回は、イライラの主な原因や業務に及ぼす影響を整理したうえで、実務で活用できる対処法を解説します。
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1. 仕事中にイライラしてしまうのはなぜ?

イラスト:斉田直世 漫画の続きはこちら>
仕事中のイライラは、人間関係や業務量、評価への不満、職場環境、体調など、複数の要因が重なって生じることがあります。
イライラに上手に対処するには、まずその原因を知ることが大切です。ここでは、よくある原因として以下の9つを取り上げます。
- 周囲の人と価値観が異なる
- 仕事量が多すぎる
- 思わぬミスやトラブルが重なった
- 納得のいく評価や待遇を受けられない
- 完璧にこだわり過ぎている
- 社会情勢などにより仕事が変化した
- デスク周りが散らかっている
- パソコンの調子が悪い
- 体調が優れない
1-1. 周囲の人と価値観が異なる
価値観とは、仕事の進め方や優先順位を判断する際に基準となる考え方のことです。価値観が違うと、「自分は効率重視で進めたいのに、周囲は慎重さを優先する」といった状況が生まれ、意見はぶつかりやすくなります。
また、働き方に対する考え方や時間の使い方、報告・連絡・相談のスタイルなど、職場でのマナーや習慣も価値観の違いが表れる場面です。自分が「当然」と思っていることを周囲は重視しなかったり、逆に周囲が大事にしていることに自分が納得できなかったりすれば、不満やイライラは大きくなってしまうでしょう。
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1-2. 仕事量が多すぎる
仕事量が多すぎると、「期日までに終わらないのではないか」「なぜこんなに多くの仕事を私1人でやらなければならないのか」といった焦りや不満からイライラしてしまうことも多いです。
また、余裕がなくなることで、些細なことにイライラしてしまうこともあります。残業をしたり仕事を家に持ち帰ったりする必要性が出てきて、そのことにイライラしてしまうことも考えられます。
1-3. 思わぬミスやトラブルが重なった
仕事上のミスやトラブルは完全に避けられるものではなく、冷静に対応すれば大事に至らないことも多いです。しかし、納期が遅れたり、追加の作業が必要になったりすれば、どうしても苛立ちを感じてしまうことがあります。
特に、いくつもミスやトラブルが重なったり続いたりした場合は、イライラも強くなり、「どうしてあの時確認しなかったのだろう」「もう少しこうしていれば」など、自己嫌悪を感じてしまう方もいます。
1-4. 納得のいく評価や待遇を受けられない
自分の努力や成果が正当に評価されず、待遇にも反映されなければ不満を感じやすくなります。例えば、「リーダーとして大きなプロジェクトを成功させたのに昇進できない」「チームの功績が上司一人の成果として報告されていた」などのケースです。負担と評価のバランスが取れていないと感じ、イライラが募ることがあります。
1-5. 完璧にこだわり過ぎている
高い基準を持って仕事に取り組む人は、理想と現実に差を感じたときに、「思うように進まない」というもどかしさから、イライラや落ち込みを感じることがあります。
このイライラは、自分に求める基準の高さだけでなく、周囲との期待値のずれや、役割・環境とのミスマッチによって生じることもあります。
1-6. 社会情勢などにより仕事が変化した
制度改正や市場環境の変化、組織方針の見直しによって、働き方や業務内容が変わることがあります。
変化にどのように対応したら良いかわからない、対応が難しい、この先の見通しが立たないなど、焦りや不安を抱えることで平常心を保てず、ついイライラしてしまうこともあるでしょう。
1-7. デスク周りが散らかっている
机の上やその周りなど自分が仕事をする場所が雑然としていると、仕事になかなか集中できずイライラしやすくなります。多くのものが散らかっている状況は、気が散りやすくなることがあります。
単に集中力が下がるだけでなく、「必要なものがすぐに見つからない」「作業スペースが狭くなる」といった物理的な面もイライラの原因になり得ます。
1-8. パソコンの調子が悪い
デスクワークの場合、パソコンの調子の悪さもイライラの原因になるでしょう。パソコンの動作やインターネット接続に問題があると、思うように作業が進まずイライラしてしまいがちです。
特に、期日が迫っている中で接続が不安定になったりフリーズしたりすると、焦りの気持ちからイライラは大きくなります。
1-9. 体調が優れない
職場の環境や仕事内容ではなく、体調が優れないこともイライラを感じる一つの要因です。「よく眠れないことで疲れが抜けない」「風邪ぎみで鼻水が出る」など体調が万全でないと、集中力が低下し、些細なことでも過敏に反応してしまいやすくなります。
その結果、通常なら気にならないことがストレスに感じられ、イライラを募らせてしまうことも考えられます。「職場や仕事には何の問題もないのに、なぜかイライラするようになった」という場合は、自身の生活習慣や体調を振り返ってみましょう。
なお、イライラの原因が自分でもはっきり分からない場合は、『仕事どうする?!診断』を活用してみるのも一つの方法です。たった30秒ほどで回答できる8つの質問に答えるだけで、現在の仕事への向き合い方や抱えている悩みの傾向を簡易的に診断できます。
自分の状態を客観的に整理するきっかけとなり、今後どのように対処していくべきかのヒントを得られるでしょう。
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2. 仕事中のイライラによるデメリットとは

仕事中のイライラは、自分だけでなく職場にも悪影響を与えます。具体的には、次のようなデメリットが考えられます。
- 集中力や仕事への意欲が低下する
- 周囲からの評価が下がる
- 職場全体の雰囲気が悪くなる
2-1. 集中力や仕事への意欲が低下する
イライラすることの最も大きなデメリットは、仕事への集中力や意欲が低下してしまうことです。イライラする感情やその原因に注意が向くことで、本来やるべきことに集中できなくなってしまいます。
また、イライラという負の感情が大きくなることで、仕事そのもののやりがいや面白さといったものを見出せなくなることもあります。
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2-2. 周囲からの評価が下がる
イライラが表情や態度に出てしまうと、周囲に余裕がなさそうな印象を与え、コミュニケーションに影響する可能性があります。
また、上記のように集中力や意欲が低下することで、ミスが増えたり業績を上げにくくなったりすることも考えられます。こうしたことから、職場での評価低迷につながるリスクもあるでしょう。
2-3. 職場全体の雰囲気が悪くなる
イライラした雰囲気が続くと、周囲も緊張感や話しづらいと感じ、職場の雰囲気が悪化したり、人間関係がぎくしゃくしたりすることがあります。
例えば、チーム全体が前向きに頑張っていても、一人がイライラしてネガティブなことを口にすれば、チームの士気が下がってしまう可能性があります。態度や言葉にイライラが表れると、周囲が話しかけづらさを感じることもあるでしょう。
さらに、管理職などの強い立場にある人がイライラを抑えられないと、部下へのパワハラといった深刻な問題につながる可能性も否めません。
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3. イライラを抑える8つの対処法

上記のようなデメリットを生じさせないためには、イライラを感じても気持ちを落ち着かせることが大切です。取り組みやすい対処法としては、主に次のような方法が挙げられます。
- 相手の意図を汲み取る
- 他人と自分との違いを受け入れる
- 自分の言動や状況を振り返ってみる
- 仕事終わりのご褒美を用意しておく
- デスク周りを片づける
- 飲食やトイレ休憩で気分転換する
- 深呼吸やストレッチをする
- 信頼できる人に相談する
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3-1. 相手の意図を汲み取る
相手の態度にイライラを感じるときは、なぜその人がそういった態度をとっているのか、原因を探ってみることが大切です。相手の意図を汲み取ろうと努めることで、関係性は改善される可能性があります。
例えば、上司の態度が高圧的な場合、上司が求めていたことと自分がやったことの間にギャップがあることも考えられます。
このように相手の立場や状況を理解することで、イライラの感情を和らげ、よりスムーズにコミュニケーションを取れるようになるでしょう。
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3-2. 他人と自分との違いを受け入れる
意見や価値観、スキルなどの違いから特定の人にイライラするケースはありがちですが、自分と他人の違いを受け入れることで、イライラが自然と解消していくこともあります。
人それぞれ、経験してきた環境や重視する価値観、置かれている状況が異なるため、違いが生じるのは自然なことです。
能力に関して言うなら、相手に対して「なぜできないのか」と責める感情を持つのではなく、「自分ができないことを、他の人はできるかもしれない」という視点を持ってみると良いでしょう。
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3-3. 自分の言動や状況を振り返ってみる
仕事中にイライラを感じたときは、相手だけでなく自分の言動にも原因がないか振り返ってみましょう。自分では問題ないと思っていても、伝え方がきつくなっていたり、相手の状況を十分に考えずに行動していたりする場合もあります。
自分の伝え方や行動を調整することで改善するケースもあります。一方で、業務量や周囲との役割分担、職場環境が原因となっている場合もあるため、要因を切り分けて考えることが大切です。
「何に反応してイライラしているのだろう」「どの場面で気持ちが強く動いたのだろう」と、自分の状態を言語化してみるのも有効です。
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3-4. 仕事終わりのご褒美を用意しておく
仕事中にイライラを感じやすいときは、仕事終わりに楽しみとなるご褒美を用意しておくのも一つの方法です。例えば、友人と会う、行きたかったレストランを予約する、映画やコンサートに行くなど、気分が上がる予定を入れておくだけで気持ちの支えになります。
「仕事が終わったら楽しみがある」と考えれば気持ちを切り替えやすくなり、ストレスを感じたときにも前向きに乗り越えやすくなるでしょう。
3-5. デスク周りを片づける
先述したように、デスク周りが散らかっていると必要な物がすぐに見つからず、ちょっとした作業にも余計な時間がかかってしまいます。こうした小さなストレスが積み重なることで、仕事中のイライラにつながることもあります。
そのため、定期的にデスク周りを整理整頓し、よく使う物の置き場所を決めておくことが大切です。作業環境が整うことで仕事の効率が上がり、気持ちにも余裕が生まれるため、落ち着いて業務に取り組みやすくなるでしょう。
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3-6. 飲食やトイレ休憩で気分転換する
お茶やコーヒーを飲む、飴やチョコレートを口にするのも、気分転換の一つです。また、トイレ休憩を取ってデスクから一度離れてみるのも良いでしょう。
気持ちを一度リセットすることで感情が落ち着き、その後の業務にも前向きに取り組みやすくなります。
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3-7. 深呼吸やストレッチをする
気持ちを落ち着かせるために、深呼吸や簡単なストレッチをするのもおすすめです。意識して深く呼吸したりストレッチで身体をほぐすことでリラックスでき、気分転換になることがあります。
ストレッチはリフレッシュ効果もあるので、立ち上がって手足を伸ばすなど簡単にできることをやってみましょう。身体が凝り固まっていると感じる人には、軽いマッサージも効果的です。
3-8. 信頼できる人に相談する
イライラを1人で抱え込まず、信頼できる人に話を聞いてもらうことも有効です。同僚や上司、家族や友人など信頼できる人に相談してみましょう。
言葉にすることで自分の気持ちを整理できることに加えて、客観的な立場からのアドバイスをもらえることもあります。
イライラを吐き出す場所がないと、ますますストレスが募っていってしまう場合もあります。周囲の人に少しでも時間をもらって相談するだけでも、気持ちがスッキリするかもしれません。
もしも、今後の働き方について具体的に考えたい場合は、転職エージェントに相談するのも一つの方法です。専門のアドバイザーと話すことで、自分のスキルや希望に合った働き方の選択肢を整理でき、今後のキャリアを前向きに考えるきっかけになります。
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4. どうしてもイライラがおさまらない場合は?

上記を試しても、イライラを解消するには至らないという方もいるかもしれません。そのような場合は、以下のような方法も選択肢となります。
4-1. 休暇をとって一旦仕事から離れる
どうしても気持ちが落ち着かない場合は、思い切って休暇を取り、仕事から一旦距離を置くことも大切です。無理に働き続けるとストレスが蓄積し、心身の不調や仕事のパフォーマンス低下につながるおそれがあります。
短期間でも仕事から離れることで、気持ちを落ち着かせたり物事を冷静に見つめ直せたりします。十分に休息を取れば心に余裕が生まれ、仕事にも前向きに取り組みやすくなるでしょう。
4-2. 転職を検討する
イライラが募った結果、「今の仕事を辞めたい」と考えている人もいるかもしれません。転職には慎重な決断を要しますが、今よりも、価値観や働き方、業務内容、評価制度が合う職場に出会える可能性があります。
転職に不安がある場合は、転職サイトでいきなり応募するよりも、今の仕事や将来のキャリアなどについて相談に乗ってくれる転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職先を一緒に探してくれるだけでなく、イライラの解消に役立つアドバイスをもらえるかもしれません。
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