【辞められたら困る人】の特徴とは?辞めてしまう理由や対処法

【辞められたら困る人】の特徴とは?辞めてしまう理由や対処法

会社において、「辞められたら困る」という人は必ずいると思います。しかし、実際に辞められたら困る人とはどのような人材を指すのでしょうか。

「辞められたら困る人」にはいくつか共通する特徴があります。今回は、辞められたら困る人の特徴と、優秀な人材が辞めてしまう理由について解説します。

あわせて、辞めたいと思った時の対処法や、トラブルなく退職するためのポイントもまとめました。

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1. 仕事を辞められたら困る人の特徴

仕事を辞められたら困る人とはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、辞められたら困る人の特徴や、その人が存在することで企業や社員が得られるメリット、なぜ辞められると困るのかについて解説します。

1.1. 重要なポジションについている

役職者として活躍している人が辞めると、業績不振につながる恐れがあるので、辞められたら困ってしまいます。

これには、部長や課長など何らかの役職に就いている人に加え、チームリーダーやマネージャーなど、部下をマネジメントする役割を担う人材も含まれます。

若手の育成やコントロールができなくなると、業務の遂行に支障が出てプロジェクトが回らなくなり、業績不振につながるリスクがあるからです。

一般的に役職者として働いている人は、ほかの従業員よりも企業理念や方向性が浸透しており、「見本となる存在」といえる傾向にあります。こうした人材が組織から抜けると、ほかの従業員への影響が大きいため、企業は困ると感じるでしょう。

1.2. 臨機応変・柔軟に対応してくれる

仕事ではイレギュラーな事態が発生することがあるため、臨機応変・柔軟に対応してくれる人は、どの会社でも重宝されるでしょう。

例えば、急なクレーム対応・修正対応など、柔軟に対応してくれる人は、企業にとって手放せない人材だといえます。また、自分のやり方やこれまでの方針などに固執せずに、柔軟性を持って対応できる人も「辞められたら困る人材」の代表例として挙げられます。

変化が著しい変化が伴う現代社会において、既存のシステムやマニュアルなどが通用しなくなることもあるでしょう。そのような場面では、システムやマニュアルの見直し、企業の戦略など大きな変更が生じることもあるので、企業はどのような状況でも柔軟に受け入れて、対応してくれる人材が必要なのです。

1.3. 仕事が早い・信頼できる

仕事が早く、周りから厚い信頼を得ている人が組織から抜けてしまうと、困難な場面を乗り越えられなくなる可能性があります。

突発的に発生するイレギュラーな業務も、迅速かつ的確にこなしてくれる人が一人でもいれば、企業としての信頼も厚くなるはずです。

具体的には、「本日が期日の業務が何らかのトラブルで終わっていなかった」という場面において、仕事が早い人がいれば期日内に終わらせられる可能性があります。そうすると取引先からの信頼を失うことなく、企業全体の評価ダウンを避けられるのでしょう。

「この人に頼めば大丈夫」「この人なら短時間でも完遂してくれる」といった信頼を得ている人が辞めてしまうのは、企業にとって大きな損失だといえます。

1.4. 専門性の高いスキルや資格を持っている

専門性の高い知識やスキルを有しており企業にとって、唯一無二の存在である場合、代わりがきかないので辞められたら困るでしょう。

専門性の高いスキルや資格を持つ人は、日頃から付加価値の高い重要な業務をこなしている傾向にあるため、組織から抜けると企業業績や業務効率が低下する恐れがあります。

新たに同じ知識やスキルを持つ人材を確保できれば良いですが、そうではない場合は、莫大な採用・育成コストが発生するので辞めて欲しくないのが企業の本音だといえます。

1.5. 企業業績への貢献度が高い

企業業績への貢献度が高い人は、企業側にとって「貴重な人材」ですので、手放したくないと感じるでしょう。

例えば、業務において「大きな利益を上げている人」「明確な数字を残している人」が退職すると、企業業績へダイレクトに影響するため、"優れた業績を持つ社員の離職防止対策"はどの企業でも課題として挙げています。

また、成果を上げる優秀な人が退職を検討することで、ほかの従業員が会社の評価制度や組織体制に不信感を抱いてしまう可能性があります。一人の優秀な従業員が退職したことをきっかけとして、ほかの従業員まで、次々と退職してしまう現象「連鎖退職」が起こる恐れもあるのです。

1.6. 周りを引っ張る力がある

辞められたら困る人の特徴として「人望が厚く、周囲を引っ張る力がある」ことが挙げられます。

ほかの従業員のモチベーション維持に貢献している傾向にあり、辞められてしまうと社員全体の意欲低下につながる可能性があるのです。

とくに、部下や後輩の面倒見が良い人材が退職した場合、手厚くフォローされていた社員たちが連鎖的に辞めてしまう恐れもあります。その結果、組織全体の業績不振につながる可能性があるので、離職されると困るでしょう。

1.7. ポジティブな思考を持っている

ポジティブな思考を持っており、失敗してもそれを糧にして成長できる人材は、企業にとって欠かせない人材だといえます。

仕事を進めるうえでの失敗や挫折は、誰もが経験するでしょう。しかし、そのたびに落ち込んでいたり、感情的になったりしていると、職場内の環境が悪化してしまったり、業務が滞ってしまい事業に影響をきたす可能性があります。

度重なる失敗に対しても、正面から受け止めて原因を突き止め、改善に努められる人材は、今後大きく成長できる見込みがあるでしょう。周囲の社員もめげずに努力する姿に感化される傾向にあるため、重要な人材だといえます。

1.8. 周りをよく見ている

普段から周りをよく見ており、細かなことに気づける人は、辞められたら困る人材の代表例です。

観察力に優れた人は、いつもと違う変化に敏感なため、新しいアイデアを思いつく、あるいは、リスクを回避するといったメリットがあります。

対象となるものは、ヒトとモノにわけられ、具体的には、下記のようなことに気づけます。

  • ヒト:相手の表情を見ただけで「疲れているのかな?」と気づくことができる
  • モノ:店舗に貼っているポスターが古い・資料に誤字脱字があることに気づける

身の回りの状況や事象を注意深く観察し、さまざまな気づきを得られる人がいれば、メリットが大きいので、会社にとって重要な人材だといえるでしょう。

1.9. 自ら考えて行動できる

自ら考えて行動できる人も、辞められたら困る人材だといえます。

上司や先輩から指示をされたことしかしない"受け身姿勢の人"は、突発的なトラブルが起きたときに、どう対処すればいいのか分からず、行動を起こせなくなります。

常に自分の頭で考えて自発的な行動を取っている人は、想定外なことが起きても、臨機応変に対応できるのです。こうした理由から、自ら考えて行動できる人は、辞められたら困る人材だといえます。

1.10. 客観的・多角的に物事を見れる

客観的かつ多角的に物事を見て、自分の立場や主観に捉われずに判断できる人は、企業にとって重要性が高いといえます。

さまざまな角度から物事を見ることができれば、トラブル発生時にも原因を特定したり、最良な解決策を見つけられる傾向にあるからです。先入観や固定観念がなく、柔軟に対応できる人材は、事業成長に欠かせない人物だといえるでしょう。

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2. 辞められたら困る人が辞める理由とは

辞められたら困る人は、一般的に企業に手厚い優遇を受けるなど、離職防止に向けた取り組みがなされる傾向にあります。しかし、辞められたら困る人でも、退職を検討することはよくあります。

なぜ企業にとって辞められたら困る人が、退職を検討するのでしょうか。ここでは、4つの視点から辞める理由について解説します。

2.1. 職場の人間関係で悩んでいる

職場の人間関係におけるトラブルは、退職理由で多い要因の一つです。厚生労働省が公表する「-令和4年雇用動向調査結果の概況-」の仕事を辞めた理由をみると、「職場の人間関係が好ましくなかった」と回答した人の割合が男女ともに多いことが明らかになっています。

優秀な人材であっても、職場での居心地が悪く、状況が深刻な場合は、退職を検討するでしょう。会社には、年齢や性別、価値観が異なる人たちが集まって一つの目標に向かって仕事を遂行しなければならないので、こうしたトラブルが発生しやすいといえます。上司や同僚などと意見があわずに揉め事が起きてしまい、人間関係が悪化するとどんなに良い条件で働いている人でも、その場から離れたいと思うでしょう。

【出典】厚生労働省「-令和4年雇用動向調査結果の概況-」
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2.2. 給与が上がらない

どんなに努力をしても給料が上がらないといった場合、離職を考える方がでてくるでしょう。給与が上がらない理由としては、業界全体の給与水準が低い、あるいは会社の業績が悪いなどさまざま考えられます。

とくに会社へ貢献しているのに給与が上がらない場合は、不満が募り、退職したいという思いが強くなるでしょう。

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2.3. 正当に評価されていないと感じる

「成果をあげて明確な数字を残しているのに評価されない」「人事評価が不明瞭」といった場合、会社への不信感や失望感から退職を決意するケースもあります。

優秀な人材は、キャリアアップのためにスキルを磨き、責任感を持って仕事にあたっていることが多いため、自身への評価に対してシビアな目を持っている傾向にあります。

努力を積み重ねて得たスキルや、結果に対して評価が見合わないと感じた場合、大きな不満を抱いてしまうでしょう。

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2.4. キャリアアップが望めない

優秀な人材ほど、自身のキャリアに対する意識が高く、成長できる機会を常に求めている傾向にあります。

そのため「この会社に長く居ても成長できない」「成長の機会を逃している」と感じた際に、会社や業界などの将来性に見切りをつけて、新たな道を考えます。

また、会社のポスト不足によって昇給・昇格が見込めない場合は、社員のモチベーションが低下し、離職につながるでしょう。

【関連記事】「仕事に飽きたと感じるのは成長の証? キャリアアップの方法や探し方」

2.5. 残業が多い・仕事量が多い

仕事が早い人や理解力のある人は、会社や周囲から頼りにされるため、業務が集中してしまうことがあります。

とくに役職者になると通常業務に加えて、マネジメント業務もこなさなければならないので、仕事量と責任が一気に増大してしまうのです。

残業や休日出勤などが増えたり、無意識のうちに自分が休むことはできないと考えるようになったりするため、ストレスや激務に耐えられずに突然、退職を決意するケースもあります。

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3. 仕事を辞めたいと思ったらどうすればいい?

「仕事を辞めたいけど、本当に辞めていいのか判断がつかない」と困っている人も多いでしょう。「打たれ弱い」「粘り強くない」などと思われてしまうのではないかといった不安を抱える人もいるかもしれません。

仕事を辞めたいと思ったときには、第一に「なぜ辞めたいのか」を書き出してみてください。

職場でのストレスや辛いこと、不満などをすべて書き出して、不満度が高い順番に並び替えます。そして、「自分で解決できる事」と「自分で解決できないもの」に分類してみましょう。「自分で解決できないもの」の比重が高い場合は退職を検討しても良いかもしれません。

紙に書き出すことで、頭の中の漠然とした悩みが整理されるため、今後のキャリアを判断しやすくなるでしょう。

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4. 辞める際に引き止められた場合の対処法

退職の意思を伝えた際に、上司に引き止められた場合は、強い意思があっての退職であることを伝えましょう。

辞められると困る人であればなおさら、引き止めに合う可能性が高くなります。退職を引き止めるために「周りに迷惑がかかる」「待遇を見直す」「〇月まで働いて欲しい」などあらゆる方法で引き止められるかもしれません。

退職は、これまでお世話になった会社や上司、同僚に迷惑をかける心苦しい行為です。しかし、何より優先すべきなのは自分自身の幸せなので、引き止めにあった場合も自分が退職を決意した理由や、転職によって成し遂げたいことを思い出して強い意思を持って対応しましょう。

具体的には、退職の決意が揺らがないことを示して、応援してもらえるようにポジティブな転職理由を伝えてください。

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5. トラブルなく退職するためのポイント

会社を辞めることを決意したら、円満に退職できるようにポイントを押さえておきましょう。

トラブルなく退職するために重要なポイントを下記にまとめましたので、退職を考えている方はぜひ参考にしてください。

  • 退職希望日の1ヶ月前には退職の意思を伝える
  • 後任への引継ぎをしっかりと行う
  • 同僚などに転職活動をしていることを伝えない
  • 人間関係や労働条件に不満があった場合もポジティブな理由に変換して伝える
  • 繁忙期や人事異動前後は避ける
  • 直属の上にアポイントをとり、口頭で伝える

最初に感謝の気持ちを伝えてから、はっきりと退職の意思表示をすることが大切です。上司が納得し、応援してもらえるような理由を伝えることで、円満退職を実現できるでしょう。

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6. まとめ

辞められると困る人が退職をすると、業務に大きな支障をきたすだけでなく、周囲の社員にもネガティブな感情が生まれる可能性があります。

そのため、退職の意思を伝えた際には、情に訴えられたり、カウントオファーを提示したりする企業も多いです。

なるべく繁忙期や人事異動前後の退職を避けて、強い意思あっての退職であることをしっかり伝えましょう。


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