社会人になってテレアポ業務に携わった、もしくは携わっているという方もいるのではないでしょうか。今回は、テレアポの仕事の流れやメリット・デメリット、テレアポ業務で成果をあげる方法などについてご紹介します。
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1.テレアポとは
テレアポとは「テレフォンアポイント」または「テレフォンアポインター」の略で、お客さまに電話をかけ、訪問や商談などのアポイントメントを獲得する業務です。古い言い方では「電話営業」と呼ぶこともあります。
コールセンターなどで勤務する場合は成果があがれば報酬も多く、またシフト時間が選べたり、在宅でも働くことができたりする場合もあることなどから、近年再評価されている職種です。
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2.テレアポの仕事の流れ
テレアポの仕事の流れは以下のようになります。
(1)商品、サービスの内容の理解
(2)テレアポリストの作成
(3)トークスクリプト(台本)の作成
(4)テレアポリストに従って、電話をかける
(5)クロージングトーク(商談機会などを獲得する)を行う
(6)会話の内容などを報告書にまとめる
(7)自分が営業担当ではない場合は、アポイントが取れたお客様情報を営業担当者に引き継ぐ
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3.テレアポとテレマ、インサイドセールスとの違い
テレアポと似た業務にテレマ(テレマーケティング)、インサイドセールスなどがあります。
しかし、この3つは電話を活用することは同じですが目的が異なります。
3.1.テレマとは
テレアポは対象の商品、サービスをまだ使っていない新規顧客に対して、商談のアポイントを取ることが目的です。
一方、テレマとは、すでに商品、サービスを使っている既存顧客に対して、市場調査やアンケート調査などをするのが目的であることが多いです。
3.2.インサイドセールスとは
テレアポは、テレアポリストの中から見込み客を発掘することが目的です。
一方、インサイドセールスは、見込み客の発掘だけではなく、その見込み客と継続的に電話、ウェブ会議ツール、メールなどで連絡を取り続け、適切なタイミングで、適切な提案を行い、成約に結びつけます。
つまりは、営業担当者の業務をオンラインに置き換えたものです。フィールドセールス(外回り営業)では、移動時間などがかかります。
そこで、オンラインツールを駆使して営業活動をすることで、営業の効率をあげようという試みです。そのため「内勤営業」と呼ばれることもあります。
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4.テレアポ業務のメリット
テレアポ業務が再評価されているのは、次のようなメリットがあるからです。
4.1.高収入が望めることも
テレアポのアポイント獲得率は低いことが多く、スキルが必要であり、さらに精神的なつらさも小さくない業務です。そのため、ベースになる報酬が高めに設定されていることがあります。
また、アポイントを獲得するとインセンティブが得られることもあり、コツをつかんでくると、高収入が望めます。
4.2.労働環境が整っている場合がある
コールセンターなどで勤務する場合、快適な環境の中で働くことができます。
また、その場合は勤務シフトの自由度も高いことも多く、学生や子育て、介護などワークライフバランスも取りやすいのが魅力です。
さらに現在では在宅ワークも多くの企業が導入しているため、さらに自由度が高くなっているケースも見られます。
4.3.営業スキルが身につく
電話でアポイントを取ることは簡単ではありません。それには高い営業トークのスキルが必要となります。
仕事をしながらこのようなスキルを身につけていくことができるため、営業スキルをつけるためテレアポを仕事にする人も増えています。
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5.テレアポ業務のデメリット
テレアポ業務にはデメリットもあります。
5.1.成果があがりにくい
知らない人に電話をして、商品やサービスの説明をし、商談の約束を取り付けるというのは簡単なことではありません。
商品やサービスの内容にもよりますが、成功率が数%ということもあります。成果がなかなかあがらないために、悩んでしまう人が多いのがデメリットです。
テレアポの目標をクリアできないこともメンタルに悪い影響を与える場合があります。
気持ちの切り替えがうまく、前向きに業務に向かえる人でないと難しいという側面もあります。
5.2.精神的な負担を感じることが多い
テレアポは、お客様から見ると、突然電話をかけてこられ、自分の時間をとられることになります。
そのため、意地の悪い質問などをされることもありえます。
メンタルを自分でコントロールできる能力も必要とされる仕事です。
5.3.営業担当でない場合は成約を情報として知るだけのことも
テレアポの仕事は、商談の約束を取り付けることであり、その後は営業担当者に引き継ぎをする場合があります。
この場合、成約に結びついたとしても、情報として知るだけのこともあります。
自分で目標設定をして、地道に自分のスキルアップをしていく強い気持ちが必要とされます。
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6.テレアポ業務で成果をあげるには
テレアポ業務で成果をあげるテクニックにはさまざまなものがあります。
ブログ、YouTubeなどで解説をしているコンテンツも存在します。
しかし、テレアポ業務に正解はありません。
例えば、「ゆっくりと落ち着いて話しましょう」「聞き上手になりましょう」などは、多くのお客様にとっては有効で役に立つコツですが、全員にあてはまる公式ではありません。
このような情報を参考にすることは必要ですが、自分に合った方法、お客様に合った方法を自分でつくっていく必要があります。
6.1.トークスクリプトを育てる
テレアポ業務を行う場合、多くの場合、トークスクリプトが渡されます。これは電話トークの台本で、トークの流れや、お客様の質問に対する回答例などが掲載されています。
このスクリプトを頭に入れて、業務に向かうのはもちろんですが、経験をしたことからスクリプトに注釈を入れ、自分だけのスクリプトに育てていく必要があります。
6.2.切り返しリストをつくる
テレアポ業務を行なっていると、お客様の質問にうまく答えられなかったということが起こります。中には絶句してしまい、頭がパニックになってしまうこともあるかもしれません。
そのような失敗をしたときは、次に同じ状況になった時に同じ失敗をしないことが重要です。
失敗したら、どう答えれば正解だったのかを考えたり、同僚や責任者の意見を聞き、自分のトークスクリプトに追加をしたりしておく必要があります。
6.3.キラー質問リストをつくる
電話した相手に突然の電話を迷惑と感じられることもあり、先方は電話を切ることができるタイミングをうかがっていることもあります。
このような時に役に立つのがキラー質問リストです。
例えば「情報の引き継ぎでお困りになったことはございませんか?」などの質問をすることで、会話を継続することができます。
質問であればなんでもいいというわけではありません。
相手の共感を呼ぶような刺さる質問である必要があります。
お客様が常に課題だと感じていることを質問されると、反射的に答えてアポインターの話に引き込まれていく場合があります。
このような質問を、テレアポ中に思いつくのは簡単ではありません。そこで、有効に使えそうな質問リストをつくっておき、その中から最も有効な質問を選んで使います。
6.4.クロージングのトークリストをつくる
クロージングとはテレアポの最後に、お客様とのアポイントを取り付ける最も重要な瞬間です。
この時「いつであればご都合がよろしいでしょうか?」とオープン型の聞き方をすると、最後の最後で失敗してしまうかもしれません。
このような聞き方をされたお客様は、自分のスケジュールを確認したり、業務の忙しさを勘案して、日程を出さなければならなくなったりします。
その場合、「近々は立て込んでいるので、来週にでももう一度ご連絡ください」と言われてしまう可能性があります。
そのため、クローズ型の聞き方をするほうがいい場合があります。
「今週ですと、水曜日か金曜日のどちらのご都合がよろしいですか?」と選択肢を示して選んでもらうのです。
このようなクローズ型の質問は、日常の中ではあまり使う機会が少ないために、ついつい「いつならいいですか?」とオープン型の質問をしてしまいがちです。
そこで、クロージングの例文リストをつくっておき、クロージングの前に必ず確認して、詰めを誤らないようにします。
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7.まとめ
テレアポとはテレフォンアポインターの略で、お客さまに電話をかけ、訪問や商談などのアポイントメントを獲得する業務です。
在宅ワークも進み、勤務シフトも自由であり、高収入も期待されることから、再評価されている職種です。
一方で、高いスキルが要求され、強い精神力も必要な仕事です。
成果をあげるには、台本であるトークスクリプトを自分の経験から追加をしていき、経験を次に活かせる姿勢で臨むことが大切です。
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