Webマーケティングを独学する方法!無料オンライン講座&書籍3選

ビジネススキル・マナー

Webマーケティングの知識は、Webマーケターだけでなく、その周辺のWebデザイナーWebディレクター営業企画部門などでも必要になってきています。今回は、Webマーケティングを独学したい人のために、独学でもWebマーケティングの知識を習得できる理由勉強を成功させる方法おすすめのオンライン講座や書籍について解説します。

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はじめて転職する場合の7つのポイントを確認する。

1.Webマーケティングとは

Webマーケティングとはインターネット上で商品やサービスを買ってもらうための仕組みづくりのことです。現実の世界のマーケティングのネット版です。

現実の世界のマーケティングを学ぶには、広告媒体となるメディアに関する知識やデザイン、行動経済学などの知識が必要になるように、Webマーケティングではデジタルテクノロジーに関する知識やツールに関する知識が必要になります。

具体的には、リスティング広告やディスプレイ広告などのデジタル広告に関する知識、SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)SNSWeb構築・デザインデータ解析など、多岐にわたります。

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2回目以降の転職で気を付けるべきポイントを確認する。

2.Webマーケティングが独学でも学べる4つの理由

Webマーケティングに必要な知識は、独学でも十分に身につけることができます。

独学というと、ひと昔前までは、書籍を買って読むという方法が主で学習しづらいイメージでしたが、現在ではオンライン講座などさまざまな教材がネット上に存在します。

独学だから成果があがりにくいということはなくなっているといっていいでしょう。

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理由1.ネットには教材が豊富に存在する

従来は、マーケティングに限らず、何かを専門的に学ぶには大学や専門学校などに通うというのが一般的でした。

そこでは、指導教官や仲間の学生とディスカッションをしたり、演習を行ったりすることで質の高い教育が提供されています。

一方で、オンライン講座は一方通行の講義のみで教育の質が落ちると考えられがちな部分もありました。

しかし、今ではこの考えは古すぎます。コロナ禍の中、大学なども授業をオンラインで展開するケースが増えてきました。

オンライン講座が充実して数も増えて競争も起こり、演習やディスカッションも取り入れられるなど、対面講座と遜色のないオンライン講座が豊富に存在するようになっています。

特に最近ではオンライン会議ツールを利用した講座が増え、対面講座との差はほとんどなくなっているといってもいいかもしれません。

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理由2.最先端の情報を得やすい

Webマーケティングの世界は日進月歩です。新しい手法やツールが登場するのも日常茶飯事で、最先端のWebマーケティング知識を紙媒体などですぐにはカバーできないこともあります。

そんなときは、実際にWebマーケティングに関わっているプロフェッショナルたちが発信をするブログ、ムービーなどから学ぶのが有効です。

書籍や講座で基礎部分を学び、実践的な知識・スキルを身につけるにはネットから情報を得て自分の血肉にしていくというやり方がおすすめです。

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理由3.習得した知識をすぐに実践しやすい

マーケティングを学ぶには、知識だけでなく実践経験も重要です。

従来のメディアマーケティングの実践経験を積むには、広告代理店やマーケティング企画会社などでインターン実習をする方法が主流でした。

しかし、Webマーケティングは比較的容易に実践経験を積むことができます。

Webマーケティングで重要な解析ツールであるGoogleアナリティクスなどは、アカウント登録をすれば利用することができるからです。

また、自分で小規模なブログやWebを運営して、収益化を図ってみるという実践演習も行うことができます。独学でもほとんど問題はないでしょう。

理由4.継続力次第で可能

ただし、独学の場合は、大きな難しさがあります。それは主体的に学ばなければならないということです。

大学や専門学校の講座では、カリキュラムが用意をされているため、受け身であっても、とにかく授業に出席をして、言われた演習をこなせば最低限の知識が身につきます。

しかし、独学では自分で実行していかなければなりません。

また、オンライン講座は授業を受けるも受けないも自由であるため、よほど自分をきちんと律しないと途中で挫折をしてしまいます。

この点を理解し乗り越えることができるのであれば、独学でも十分な知識とスキルを身につけることができます。

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3.独学を始める前に目的を明確にするのが成功のコツ

独学を成功させるためには、目的を明確にして、大まかなカリキュラムをイメージしておくことが重要です。

目的1.就職や転職で有利に使いたい

Webマーケティングの知識を身につけ、就職や転職の条件として有利になるようにしたいというのであれば、まずは目標とする資格を設定します。

そして、その資格試験から逆算をして、どのような勉強をすればいいのかを考えていきます。

資格を選ぶときに、どの資格を取ればより有利になるかということで悩む人がいますが、そこまで悩まなくてもいいかもしれません。

採用企業はどのような資格を持っているかを見ると同時に、応募者が過去にどのような努力をしてきたかを推し量る手がかりにするからです。

従って、まずは自分が取りやすそうな資格に向けて勉強を始め、それで不足をしていると感じたらまた別の資格に挑戦をすることがおすすめです。

複数の資格を持っていることは、就職、転職の際、高く評価されることになります。

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目的2.マーケターではないが知識を身につけたい

Webマーケティングの知識は、今やほとんどすべての職種で必要とされているといっていいかもしれません。なぜなら、あらゆるモノとサービスで、ネットがまったく関係なく販促活動がされるということはほとどなくなっているからです。

営業職はもちろん、Webデザイナー、ソフトウェアエンジニアなど、周辺の職種の方は、Webマーケティングの基礎知識を身につけておくと、自分の仕事に広がりを持たせることができます。

目標は、Webマーケターとスムーズな打ち合わせができることです。共通言語を持つことによって、互いに質の高い仕事ができるようになります。

このような目的での独学は、できるだけ負担をかけないことです。本業のための勉強もあるので、Webマーケティングについては余力で学べる程度に意図的に制限をかけるのがコツです。

この目的には、無料のオンライン講座が適しています。金銭的負担もありませんし、時間も多く割かなくてすみます。自宅に帰ってから、くつろぎながら、オンライン講座を1日30分程度受講するというのが適切です。

Webマーケターと打ち合わせをしている時に出てきた言葉に対して、「聞いたことがある」と思えるだけでも十分役に立ちます。

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目的3.適性があるかどうかわからないので学んでみたい

まだ将来の進路を決めかねていて、Webマーケティングが候補のひとつであり、自分に適性があるのか、興味をもてるのかを確かめるために学んでみたいという場合は、初心者向けのオンライン講座を受講することをお勧めします。

この時、できるだけ修了までの時間が短く、全体を俯瞰できる講座を選ぶのがコツです。

また、可能ならば、無料ではなく、有料の講座を受講するといいでしょう。どんなジャンルであっても、未知の世界の話は理解するまでに時間がかかるため、講座の最初の段階ではなかなか興味が湧いてきません。

義務的になったとしても、有料講座を受講してまずは最後まで受講します。すると、Webマーケティングの概要が頭に入ってきます。

そこで興味が持てるのであれば、さらに発展的な講座を受講したり、書籍を読んで学習を進めたりすればいいですし、別の道を模索してもかまいません。

Webマーケティングの知識は、必要となる職種が増えているため、学んだことが無駄になることはあまりないでしょう。

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4.Webマーケティングが学べる無料オンライン講座3選

Webマーケティングの無料オンライン講座は充実しています。内容も本格的なものがそろっています。

特にGoogleアナリティクスアカデミーの無料コースは、Googleの「Googleアナリティクス個人認定資格」に直結をしています。

4.1.「Google Dijital Workshop(デジタルワークショップ)」

最もおすすめなのが、「Google Dijital Workshop(デジタル ワークショップ)」です。無料で学ぶことができ、Googleの認定資格を取得することもできます。現在、Webマーケティング関連の講座は55時間ほど用意されています。

これからWebマーケターになりたいという人は、ここを出発点にして、本格的な対面講座に進むとスムーズです。

また、Webマーケティングの周辺職種の方がビジネス教養として身につけておきたい、マーケティング部門との共通言語を身につけておきたいという場合は、このGoogleデジタルワークショップを受講すれば十分な知識が身に付きます。

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(【画像出典「Google Dijital Workshop(デジタル ワークショップ)」)

4.2.「Googleアナリティクスアカデミー」

Web解析ツールとして最も広く使われる「Googleアナリティクス」の使い方からデータの分析手法を無料で学べるオンライン講座「Googleアナリティクスアカデミー」です。

Googleアナリティクスというひとつのツールに特化した内容ですが、分析手法などは、Googleアナリティクス以外のツールを使っている場合にも応用が効きます。

ただし、専門的な内容になっているため、まずはWebマーケティングの概要を学んでおく必要があります。

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(【画像出典】「Googleアナリティクスアカデミー」)

4.3.ferretのWebマーケティング講座

ferretのWebマーケティング講座も無料のWebマーケティング講座です。記事を読んで学習を進めていくスタイルなので、スマートフォンからアクセスをすれば、隙間時間に学習を進めることができます。

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(【画像出典】ferretのWebマーケティング講座)

5.Webマーケティング学習におすすめの本

次に、Webマーケティング学習におすすめの本を紹介します。

オンラインで学習を進める方も、オンラインの講座と合わせて本を読んで勉強することで、より広く、深い知識を身に付けることができるでしょう。

5.1.『沈黙のWebマーケティング - Webマーケッター ボーンの逆襲 - アップデート・エディション』

初心者向けのWebマーケティングの実用入門書として有名な『沈黙のWebマーケティング - マーケッター ボーンの逆襲 - ディレクターズ・エディション』(2015年出版)の改定版です。

Web上で連載された人気コンテンツに解説を加えて書籍化したもので、マンガ風のストーリーと解説記事を交えた初心者でも読みやすい構成になっています。

伝説のWebマーケッター「ボーン・片桐」を取り巻くストーリーを通じて、必ず押さえておきたいWebマーケティングの基本と本質を身に付けることができます。

  • 著者:松尾 茂起/上野 高史(作画)
  • ページ数:496ページ
  • 出版社:エムディエヌコーポレーション
  • 発売日:2020/09/24


【参考URL】:https://books.mdn.co.jp/books/3220303024/

5.2.『ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング Webマーケティングの成果を最大化する83の方法』

著者独自のマーケティング理論である「ファンダメンタルズマーケティング」「テクニカルマーケティング」という2つのマーケティング手法の考え方を通して、Webマーケティングの土台となる知識を学べます。

「ファンダメンタルズマーケティング」とは、商品そのものやユーザーのペルソナ、インサイトの分析など人間の感情をベースにしたコミュニケーションの設計方法であり、「テクニカルマーケティング」クリック率や遷移率、購入率などの数値分析できるデータから顧客とのコミュニケーションを設計をする、つまりデジタルデータを駆使して利益を1円単位で計算しながら運用していく手法です。

小手先のテクニックだけではなく、Webマーケティングの本質を理解するためにおすすめの1冊です。

  • 著者:木下勝寿
  • ページ数:320ページ
  • 出版社:実業之日本社
  • 発売日:2022/04/28


【参考URL】:https://www.j-n.co.jp/books/?goods_code=978-4-408-65004-3

5.3.『現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書【改訂2版】』

初心者のみならず中級者でも新たな学びを得られる1冊です。

Webサイトを成長させるための分析方法や改善方法を包括的に解説しており、Web運用を始める時、またWeb運用でつまずいた時に参考となるヒントを得られます。

ゴール設定の仕方やデータの見方Web運用の施策のポイントや事例改善までの具体的なプロセスまで一連の流れを解説した、実践に役立つ内容となっています。

また、GoogleアナリティクスやGoogleタグマネージャなどのツールの基本知識や活用方法も紹介されており、それらの扱うスキルを身に付けることができます。

  • 著者:小川卓
  • ページ数:352ページ
  • 出版社:マイナビ出版
  • 発売日:2018/06/19


【参考URL】:https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=90593

6.Webマーケティング関連の資格

就職、転職に活かしたいと考えている方は資格取得をし、履歴書などに記載すると有利になります。

資格を取得したということは、一定水準の学習を行なったという証明になるからです。

6.1.「Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)」

「Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)」は、Googleが認定する「Googleアナリティクス」の認定資格です。試験を受けて合格をしないと取得ができません。

受験料、資格取得料などは無料です。

ただし、有効期限が12ヶ月となっています。

Webマーケティングの世界は日進月歩なので、1年経つと新しい知識が必要になってくるからです。

また、この資格を受験するには、「Googleアナリティクスアカデミー」の初級者向けコース、上級者向けコースの2つのコースを修了しておく必要があります。

6.2.「ウェブ解析士」

「ウェブ解析士」は、ウェブ解析士協会が認定をする資格です。「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3種類のグレードがあります。

いずれも公式テキストを購入し、それに沿って講座を受講します。講座にはZoomを使ったオンライン講座から少人数制の対面講座などもあります。

特に少人数制のZoomを使ったオンライン講座は、双方向のやりとりがあり、お客さんになることがなく鍛えられます。

また、独学で十分という方は、テキスト購入だけで、講座を受講せず、いきなり試験を受けてもかまいません。試験はパソコンを使ってリモートで行われます。

7.まとめ

Webマーケティングとはインターネット上で商品やサービスを買ってもらうための仕組みづくりのことです。

Webマーケターになりたい方だけでなく、関連する職位の方もビジネス基礎教養として身につけておく必要があります。

学ぶ教材は豊富に存在し、無料のものもあります。「Googleデジタルワークショップ」などの無料コースなどは非常に定評があるので、まずはこれを学んでみるといいでしょう。

資格取得までオンラインでできる環境が整っており、独学でも十分に高いレベルのスキルを身につけることができます。

ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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原稿:牧野武文(まきの・たけふみ)

テクノロジーと生活の関係を考えるITジャーナリスト。著書に「Macの知恵の実」「ゼロからわかるインドの数学」「Googleの正体」「論語なう」「街角スローガンから見た中国人民の常識」「レトロハッカーズ」「横井軍平伝」など。

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