40代は、職場での役割や生活環境の変化など、働き方を見直すきっかけが増える時期です。周囲との関係や待遇、労働条件など置かれた状況は一人ひとり異なりますが、現在の働き方に違和感やしんどさを覚える方も少なくないでしょう。
本記事では、40代の方が仕事を辞めたいと感じる理由や、すぐにできる対処法、退職前に確認しておきたいポイントなどを解説します。40代で仕事に悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
関連記事40代の転職が厳しいのは本当?難しいといわれる理由や成功させるコツを解説
関連記事【仕事辞めたい】よくある理由と会社を辞めたくなったらやるべきこと
「仕事辞めたい、会社がつらい」...悩んでいる方へ
\無料・登録不要/
『仕事どうする!? 診断』を受ける >
1. 40代で「仕事を辞めたい」と感じる人は少なくない
イラスト:斉田直世 漫画の続きはこちら>
仕事での役割や働く環境の変化などをきっかけに、40代で「仕事を辞めたい」と感じる方も少なくありません。ここでは、40代の方が仕事に悩みを抱えやすい背景と、近年の転職動向について見ていきましょう。
1.1. 40代は働き方を見直す機会が増える年代
置かれている環境やライフステージ、仕事内容などは人それぞれ異なるものの、40代は職場での役割や家庭・生活環境の変化によって、日々の業務で負担や責任を感じる方もいる時期です。
令和6年に厚生労働省が実施した「労働安全衛生調査」によると、40代で「仕事や職業生活において強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある」と回答したのは73.0%にのぼり、同調査の年齢階級別では高い割合となっています。
「不安、悩み、ストレスの内容」としては、「仕事の量」「役割・地位の変化等」「仕事の失敗、責任の発生等」といった項目の割合が多くなっています。こうした結果からも、40代は仕事上の責任や業務負担に関する悩みを抱えやすく、今後の働き方を見直す機会が増えやすい年代といえるでしょう。
出典厚生労働省「令和6年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要(個人調査)」
1.2. 40代の転職動向
厚生労働省の「令和6年雇用動向調査」をもとに、40代の転職入職率をまとめました。なお、転職入職率とは常用労働者全体に占める「他の企業から転職して入職した人」の割合を示す指標です。
| 性別 | 40~44歳 | 45~49歳 | 全年代 |
|---|---|---|---|
| 男 | 6.8% | 6.0% | 8.7% |
| 女 | 10.2% | 10.7% | 10.8% |
関連記事仕事を辞めたい・疲れたと感じたら|原因や対処法、転職の進め方を解説
関連記事セカンドキャリアとは?年代別の具体例や考えるポイントを解説!
関連記事失業保険はいくらもらえる?自己都合と会社都合で比較!給付額の計算方法
関連記事職務経歴書の添削を転職エージェントで受けるべき理由とは?準備や注意点も紹介
\書類添削・面接対策も/
マイナビ転職エージェントに無料登録して
転職サポートを受ける
2. 40代で「仕事辞めたい」と感じる主な理由

40代で仕事を辞めたいと感じる主な理由を5つ紹介します。仕事に悩む背景は人それぞれですが、自分がどのようなことに負担や不満を感じているのかを整理することで、今後の働き方について考えやすくなるでしょう。
2.1. 業務量や責任の重さに疲れを感じている
置かれている立場や職場環境によっては、より重要な業務や責任のある役割を任される方もいます。
業務量が増えて十分な休息を取れなければ、心身の疲労は蓄積してしまうでしょう。また、重要な判断を求められるような重いプレッシャーは、大きな心の負担につながります。
こうした状況は、必ずしも本人の能力によるものではなく、人員体制や業務配分など、組織的な要因が影響していることも少なくありません。
2.2. 人間関係にストレスを感じている
人間関係のストレスは、仕事へのモチベーションに影響を与える要因の一つです。
職場での役割や立ち位置が変わるなかで、上司・同僚・部下など立場の異なる人との調整を求められる場面が増え、無意識のうちにストレスを抱えてしまうこともあります。
また、円滑なコミュニケーションを心がけていても、立場や考え方の違いからすれ違いが生じることもあります。こうした人間関係の悩みが積み重なることで仕事への負担感が大きくなり、「仕事を辞めたい」と感じてしまう方もいるでしょう。
2.3. 収入や労働条件に不満を感じている
経験やスキルが増えて責任が大きくなっているにもかかわらず、それに見合った収入が得られていないと感じる場合は、働き方について改めて考えるきっかけになることもあります。
また、ライフステージの変化によって将来の支出を意識するようになり、収入面への関心が高まる方もいるでしょう。
更に「残業が多い」「休日に仕事の対応を任されることがある」など、労働条件に負担を感じているケースもあります。こうした収入や労働条件に対する不満が、「仕事を辞めたい」という気持ちにつながっているかもしれません。
2.4. 自分の経験や強みを生かせていないと感じる
これまで培ってきた経験やスキルを十分に発揮できていないと感じることも、「仕事を辞めたい」と思う理由の一つです。
例えば、得意な分野とは異なる業務を担当していたり、自分の強みを生かせる機会が少なかったりすると、仕事へのやりがいや満足感を得にくくなることがあります。また、現在の仕事内容と自分が目指したいキャリアとの間にギャップを感じる方も多いかもしれません。
今後の働き方やキャリアの方向性について考える中で、「自分の経験をもっと生かしたい」「強みを発揮できる仕事に挑戦してみたい」と感じるのは、自然な感情といえるでしょう。
2.5. 会社の将来や今後のキャリアに不安がある

会社の業績や事業方針の変化、業界全体の動向などをきっかけに、将来について考える機会が増えることもあります。将来に対する漠然とした不安から、「このまま今の仕事を続けていてよいのだろうか」といった思いを抱く方もいるでしょう。
また、新しいスキルを身につける機会が限られていたり、希望するポジションの道筋が見えにくかったりすれば、今後のキャリアに不安を感じるのも自然なことといえます。
関連記事20代で「疲れた」「仕事辞めたい」と感じたときの対処法とは?
関連記事30代で仕事を「辞めたい」「疲れた」と感じたら...対処法や確認すべきポイントを紹介
関連記事「仕事が合わない」と感じるのはなぜ?理由・対処法・転職活動のコツを解説
関連記事転職におすすめの業界&未経験OKの職種9選|転職成功のコツも解説
3. 40代で仕事を辞める前に、無理のない範囲で今の職場で試したいこと
「仕事を辞めたい」と感じたときは、心身の安全を最優先にしながら、無理のない範囲で現在の職場で状況を改善できる方法がないか確認してみることも一つの選択肢です。ここでは、退職を決意する前に取り組みたい対処法を紹介します。
3.1. 有給休暇をとってリフレッシュする
有給休暇を活用して仕事から少し離れてみるのも一つの方法です。十分な休息を取ることで、心身の疲れが和らぎ、今後の働き方について冷静に考えやすくなることがあります。
また、趣味や運動など、自分がリフレッシュできることに時間を使うのも良いでしょう。気持ちを切り替えることで、新たな視点が得られることもあります。
3.2. 業務の調整を上司に相談する
業務量の多さや責任の重さに負担を感じている場合は、信頼できる上司や人事担当者、社内相談窓口など、相談しやすい相手に状況を共有することも大切です。
責任のある立場にいると、「自分で何とかしなければ」と考え、一人で悩みや負担を抱え込んでしまうことがあります。しかし、周囲が状況を十分に把握できていないために、適切なサポートや調整が行われていないケースも少なくありません。
現在の業務量や困っていることを共有することで、優先順位を見直したり、仕事を分担したりできる可能性があります。
3.3. 部署異動や配置転換の希望を出す
人間関係や仕事内容にストレスを感じている場合は、職場や担当業務が変わることで負担が軽減する場合があります。部署異動や配置転換の希望は必ずしも通るわけではありませんが、事情を話すことで状況が変化することもあるでしょう。
「労働条件や待遇に不満はない」「できれば退職したくない」という方は、部署異動や配置転換に関する規定を確認したうえで希望を出してみるのも一つの選択肢です。
3.4. 副業や学び直しで新たな可能性を探る
現在の仕事に行き詰まりを感じている場合は、副業や学び直しを通じて新たな可能性を探ってみるのも良い方法です。
例えば、これまで経験したことのない分野の副業に挑戦したり、興味のある分野について学んだりすることで、新たな強みに気付くことがあります。また、今の職場では生かせていないスキルや経験を別の場面で活用できる可能性もあるでしょう。
新しい経験や知識を得ることで、現在の仕事への向き合い方が変わることもありますので、まずは興味のある分野の情報収集をしたり、オンライン講座を受講したりするなど、取り組みやすいことから始めてみるのがおすすめです。
関連記事仕事辞めたいけど次がない人の選択肢とは?辞めるメリットや注意点も紹介
関連記事「今すぐ仕事辞めたい」と思ったときにするべきこと|即日退職は可能?
4. 40代で仕事を辞めることが選択肢となるケース

今の職場では状況が改善できないという場合は、仕事を辞めることも選択肢の一つになるでしょう。ここでは、退職を検討する際の目安となる3つのケースを紹介します。
4.1. 心身の不調が続いている
仕事によるストレスや疲労が原因で心身の不調が続いている場合は、現在の働き方や環境を見直すことを考える必要があるでしょう。
例えば、十分に休んでも疲れが取れない、仕事のことを考えると強い不安を感じる、眠れない日が続くといった状態が続いている場合は、無理をしすぎている可能性があります。
そのため、まずは無理をせず、必要に応じて産業医や医療機関、社内外の相談窓口に相談しましょう。そのうえで、休職や業務調整、退職など、自身の健康を守るための選択肢を検討することが大切です。
4.2. 労働条件に明らかな問題がある
有給休暇の取得を理由なく認めてもらえない、長時間残業が慢性化している、休日でも頻繁に業務対応を求められるなど、労働条件に明らかな問題がある場合も、環境を変えることが選択肢となるでしょう。
法令や就業規則に反する働き方が常態化している場合、個人の努力だけでは改善が難しいケースもあります。
上司や人事担当者へ相談しても改善が難しい場合は労働基準監督署や総合労働相談コーナーなど外部窓口への相談も検討しましょう。そのうえで、自身の健康や生活を守るために退職を視野に入れて行動を始めることも大切です。
4.3. 現在の職場では希望するキャリアの実現が難しい
現在の仕事に大きな不満がなくても、自分が目指すキャリアとの間に大きなギャップがある場合は、環境を変えることも一つの方法です。
例えば、新しい業務に挑戦する機会が限られている、専門性を高められる環境がない、希望する職種やポジションへの道筋が見えにくいといったケースです。また、会社の事業方針や組織体制の関係で、自分が望む働き方が難しい場合もあるでしょう。
希望するキャリアとの間に大きな隔たりを感じる場合は、視野を広げて情報収集を行うことで、より自分に合った働き方が見つかるかもしれません。
関連記事仕事の辞め時っていつ?判断のポイントや辞める前に確認することも紹介
関連記事【辞められたら困る人】の特徴とは?辞めてしまう理由や対処法
関連記事IT業界とは?5つの業界別に職種やメリット・向いている人を紹介
関連記事仕事を辞めさせてくれない...法律違反になる?対策や円満退社のコツ
関連記事新入社員だけど仕事辞めたい...原因や相談先、退職前の注意点や必要なこと
5. 40代で仕事を辞める前に確認すべきこと

長時間労働やハラスメントによって心身に不調が現れている場合や、これ以上働き続けることで健康を損なうおそれがある場合は、無理をせず早めに退職を決断したほうが良いケースもあるでしょう。
一方、体調面に大きな問題がなく、今後について考える余地があるのであれば、退職を決断する前にいくつか確認しておきたいことがあります。
5.1. 今後の方向性を整理できているか
転職への焦りから十分な準備をしないまま退職すると、自分に合った仕事や、これまでの経験を生かせる職場を見つけるまでに時間を要することもあります。
それを避けるためにも、「これからどんな働き方を大切にしていきたいか」という大まかな方向性を整理しておくとよいでしょう。明確なゴールがまだ見えていなくても、「これまでの経験の中で、どの部分を次の職場に持っていけるか」を自覚しておくだけで、次の環境選びの軸が定まりやすくなります。
5.2. 退職後の生活を支える金銭的な見通しは立っているか
転職によって収入アップを目指せるケースがある一方で、一時的に収入が変動したり、次のスタートまでに少し期間が空いたりすることもあります。
そのため、次の職場が決まる前に退職する場合などは、当面の生活を維持できるだけの蓄えがあるかどうかを一度確認しておくと安心です。
必要な生活費は家庭の状況によって異なりますが、目安として3カ月〜半年分ほどの生活費が手元にあると、比較的余裕を持って転職活動を進めやすいと考えられます。
関連記事【仕事を辞めたらすること】辞めた後に何をすべきか、必要な手続きなどを解説
関連記事転職で年収アップの相場は?交渉の相場と年収アップの交渉をするコツをご紹介
6. 40代で仕事を辞める際の進め方
ここからは、40代が仕事を辞めるまでの具体的な流れを紹介します。退職を決断したら、以下のような流れを意識して準備を進めましょう。
6.1. キャリアの棚卸しをする
キャリアの棚卸しとは、これまでの経験やスキル、成果を振り返り、今後の方向性や目標を考えることです。具体的には、過去の仕事でどのような経験やスキルを身につけたかを確認し、何にやりがいを感じていたのかを考えます。
キャリアの棚卸しを進める際は、自分の考えや価値観を客観的に整理することも大切です。『仕事どうする?!診断』では、たった30秒、8問の設問に答えるだけで、今の仕事への向き合い方や今後の行動を考えるヒントを簡単に確認できます。
「なぜ仕事を辞めたいと感じているのか分からない」「自分に合った働き方を考えたい」と感じている方は、キャリアの棚卸しや自己分析のきっかけとして活用してみましょう。
6.2. 転職先の企業情報を収集する
今後の方向性が決まったら、転職先の情報を収集します。理想の職場に出会うためには、できるだけ多くの求人情報に触れることはもちろん、業務内容や給与、福利厚生といった条件面に加えて、業界の将来性や職場の雰囲気についても確認しておきたいところです。
もしも、自分だけで情報を集めるのが難しい場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントでは、一般に公開されていない求人を紹介してもらえる場合があるほか、自分の経験や強みを踏まえて求人を提案してもらえるため、効率的に転職先を探しやすくなります。
6.3. 会社に退職の意思を伝える
民法第627条では、雇用期間の定めがない労働者について、原則として退職の申入れから2週間が経過すれば雇用契約は終了するとされています。ただし、雇用契約や給与形態によって確認すべき点があるため、就業規則や契約内容も確認しましょう。
ただし、実際は引継ぎや周囲への影響も考慮し、「退職の申し出は1〜3カ月前まで」と独自のルールを定めている企業も少なくありません。そのため、法律上は2週間という基準がありますが、まずは勤務先の就業規則を確認したうえで、余裕を持った退職スケジュールを検討しましょう。
また、退職を申し出る時期や退職日によっては、賞与(ボーナス)の支給額に影響が出たり、支給対象外になったりする可能性もあるため、「賞与」に関する項目も確認しておくと安心です。
ひとことコメント
【監修】社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表 特定社会保険労務士:岡佳伸
40代の退職判断は、心身の健康・家庭事情・今後の収入見通しが絡むため、勢いよりも「手順」が重要です。期間の定めのない雇用契約では、原則として退職の申入れから2週間で退職できますが、実務上は引継ぎや社内調整が必要になるため、早めの相談が円満退職につながります。
6.4. 残っている有給休暇を消化する
年次有給休暇は、労働基準法で認められた労働者の権利ですので、もし使い切れずに残っている分があれば、退職前の期間を利用して計画的に取得していくのがおすすめです。
退職時の有給休暇の取り方としては、『あらかじめ最終出勤日を早めに設定し、その翌日から退職日までの期間をすべて有給休暇に充てる』『退職日までの間に分散して取得する』などの方法があります。
いずれの場合でも、業務の引継ぎに必要な期間と有給休暇の取得日数を事前に確認し、退職日から逆算してスケジュールを立てておくと、余裕を持って準備を進めやすくなるでしょう。
6.5. 転職先が未定の場合は失業手当(雇用保険の基本手当)の手続きをする
もしも、次の職場が決まっていない状態で退職を迎える場合は、生活の安定を支えてくれる失業手当や、各種保険の切り替え手続きを一つずつ進めていきましょう。
まず、失業手当は一定の期間雇用保険に加入していた方が、次の仕事を探す間の生活を支えるために支給される給付金です。受給できる日数や金額は、これまでの勤続年数や退職時の年齢、退職理由などによって一人ひとり異なるため、詳しくは居住地を管轄するハローワークで確認しましょう。
また、状況に応じて「国民健康保険・国民年金への加入」「健康保険の任意継続」「家族の健康保険の被扶養者になる」などの手続きが必要になる場合もあります。
退職前後はさまざまな準備が重なる時期のため、自分の状況に必要な手続きを早めに確認しておくと安心です。
ひとことコメント
【監修】社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表 特定社会保険労務士:岡佳伸
退職時は年次有給休暇の取得計画、失業手当(雇用保険の基本手当)の手続き、健康保険(任意継続・国民健康保険・家族の被扶養者)の切り替えなど、生活に直結する手続が多い点にも注意しましょう。焦らず準備を整え、納得感のあるキャリア選択を進めてください。
関連記事自己都合退職の「失業保険」の"給付制限期間"が1カ月に短縮--雇用保険法の改正内容を解説
転職を考え始めたら、
まずはプロにご相談ください
マイナビ転職エージェントについて詳しく知る >
7. まとめ
40代になると、仕事での役割や責任が増え、これまでとは異なる悩みを感じる方もいるでしょう。その中で、「今の働き方を続けるべきか」「環境を変えたほうがよいのか」と考えることは決して珍しいことではありません。
退職や転職を検討する際は、今後どのような働き方をしたいのかを整理し、生活面の準備も含めて計画的に進めることが大切です。自分に合った環境を見つけるために、焦らず準備を進めていきましょう。
\転職するか迷っていてもOK/
マイナビ転職エージェントに無料登録して
転職サポートを受ける