新入社員の有給はいつ付与される?取得する際のマナーや申請方法も

新入社員の有給はいつ付与される?取得する際のマナーや申請方法も

有給休暇は労働者に与えられた権利です。しかし、付与される条件や日数は勤続年数によって異なるため、特に入社して間もない新入社員の方は「いつから、何日間取れるのだろう」と疑問に感じることもあるでしょう。そこで、本記事では新入社員の有給休暇について徹底解説します。有給休暇のマナーや申請方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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1 新入社員の有給休暇はいつから、何日間取得できる?

企業で働き始めた新入社員の方にとって、有給休暇をいつから、どれくらい取得できるのかというのは気になる問題ではないでしょうか。ここではまず、有給休暇という制度の仕組みから、新入社員に付与される有給休暇の日数まで詳しく解説します。

1.1 そもそも有給休暇(年次有給休暇)とは

年次有給休暇(以下「有給休暇」)は、労働者が一定の労働期間を経て法定の休暇を取得できる仕組みです。労働者には働いた期間に応じて一定の日数の休暇が与えられ、これを取得することで給与を受け取りながら仕事を休むことができます

有給休暇の主な目的は、労働者に休息やリフレッシュの機会を提供し、ゆとりある生活を保障することです。また、有給休暇は予期せぬ病気や、家庭の緊急事態に対処するための手段としても利用されます。

【出典】厚生労働省「年次有給休暇とはどのような制度ですか。パートタイム労働者でも有給があると聞きましたが、本当ですか。」

1.2 年5日の有給休暇取得が義務化に

2019年4月からは、10日以上の有給休暇が付与されている労働者に対して、付与された日から1年以内に、最低でも5日間の有給休暇を取得させることが企業の義務になりました。

これにより、労働者から有給休暇取得の申し出がない場合でも、企業は時季を指定して労働者に有給休暇を取得させなければなりません。この際、企業は労働者の意向を最大限尊重することが求められます。

一方、労働者がすでに5日以上の有給休暇を取得、または申し出ている場合、企業による時季指定はできず、労働者の意向通りに有給休暇を取得させる必要があります。

【出典】厚生労働省「年5日の年次有給休暇の確実な取得」

1.3 有給休暇が付与される条件と日数

有給休暇が付与される条件と具体的な付与日数は以下の通りです。

【有給休暇の付与条件】

  • 継続して6ヶ月以上勤務していること
  • 6ヶ月間の全労働日数のうち8割以上勤務していること

【有給休暇の付与日数】

勤続年数6ヶ月1年6ヶ月2年6ヶ月3年6ヶ月4年6ヶ月5年6ヶ月6年6ヶ月以上
付与日数 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日

短時間勤務のパートやアルバイトでも、週5日かつ週30時間以上勤務している場合は、同様の有給休暇が付与されます。ただし、企業によっては6ヶ月経過前に有給休暇を付与するケースもあります。

【出典】厚生労働省「年次年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」

1.4 新入社員も6ヶ月を過ぎれば10日間取得可能

上記の通り、6ヶ月かつ全労働日の8割以上勤務することで、新入社員にも10日間の有給休暇が付与されます。付与されたら、1年以内に最低でも5日間の有給休暇を取得しなければなりません。

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【関連記事】「知らないと損する?有給休暇の制度や休みが取れない場合の対処法」

2 有給休暇のメリット

有給休暇には、従業員と企業の双方にメリットがあります。それぞれの主なメリットを解説します。

2.1 従業員側のメリット

まず、厚生労働省が有給休暇の目的に掲げているように、心身の疲労を回復できるのが大きなメリットです。適度な休息は健康維持に必要不可欠であるとともに、仕事へのモチベーションや集中力アップにも繋がります。

また、どうしても休まなければならない用事ができたときも、賃金が減額されることはないので、金銭的なことを心配せず安心して休暇を取得できます。

2.2 企業側のメリット

従業員が有給休暇を取得して十分に休息し、心身の疲労を回復してくれることで、仕事の生産性や効率アップが目指せます。また、気軽に有給休暇を取得できる職場づくりは、従業員の働きやすさを考える点でも重要です。

さらに、有給休暇の取得率が高いことは、求人募集など対外的にもいいアピールになります。人材確保や企業としての評価向上といった意味でも、適切な有給休暇の整備には大きなメリットがあると言えます。

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3 有給休暇の申請方法

有給休暇を取得したいときは、具体的にどのような手続きを踏めばいいのでしょうか。ここでは、有給休暇の申請方法や取得の際の注意点について解説します。

3.1 申請方法は企業によって異なる

有給休暇の申請方法や申請期限などのルールは、企業が自由に決めることができます。「1週間前までに有給休暇届を提出する」「前日までに直属の上司へ申し出る」など企業によって異なるため、不明な場合は上司や人事部に確認しましょう。

3.2 時季変更権により取得日を提案される場合もある

企業は従業員からの有給休暇申し出に対して、日にちの変更を求める権利「時季変更権」を有しています。このことは、労働基準法第39条5項において「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。」と記されています。

例えば、「当事者がいないと業務が滞るほどの受注が入った」「多くの従業員が同じ日に有給休暇を取得した」といった場合は、この時季変更権により日にちの変更を提案される可能性があります。

【出典】厚生労働省「労働基準法第39条(年次有給休暇)について」

3.3 有給休暇の取得理由は申し出なくてもOK

有給休暇は労働者に与えられた当然の権利であり、どのような理由であっても規定の日数は取得できるものです。そのため、細かい取得理由を申し出る必要はありません。書面の提出で理由を求められた場合は、「私用のため」と記載しておきましょう

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4 新入社員が有給休暇を取得する際のマナー

有給休暇は基本的にいつ取得しても問題ありませんが、場合によっては職場の仲間に迷惑をかけてしまう可能性もあります。特に、有給休暇を初めて取得する新入社員は、マナー違反にならないように取得するようにしましょう。

4.1 なるべく繁忙期は避けて取得する

セールの実施、イベントの開催、長期休業明け、決算期など企業や職場によっては、仕事の量が増えていつも以上に忙しくなる繁忙期があります。新入社員が有給休暇を取得する際は、できるだけこのような繁忙期を避けるのが賢明です。

もちろん、繁忙期であっても有給休暇取得は可能であり、企業も申し出を拒否することはできません。ただし、職場には大きな負担をかけることもあるため、仕事の量と自身の都合をよく考慮して取得するようにしましょう。

4.2 日にちに余裕をもって申し出る

有給休暇取得を申し出る期限は、企業によって異なります。しかし、できるだけ早く申し出ることで周囲は準備ができるため、職場への負担を軽減させられます。旅行や通院など日程が決まっている場合は、できるだけ早い段階で申請を行いましょう。

4.3 業務が滞らないよう周囲に協力を依頼する

数日間まとめて有給休暇を取得する場合は、自分が担当していた業務が滞ってしまう可能性があります。そのため、業務を周囲に引き継ぐなどして、休暇中もスムーズな運営ができるよう努めることが重要です。

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5 新入社員の有給休暇に関するQ&A

ここからは、新入社員の有給休暇に関してよくある質問と答えを紹介します。

5.1 有給休暇が入社後すぐ付与されることはある?

先述したように、有給休暇の付与条件に関しては労働基準法によって定められています。新入社員の付与条件は、「6ヶ月の継続勤務と、労働日数の8割以上の勤務」ですが、企業によっては入社日に有給休暇を付与する場合もあります。

また、入社日に5日、3ヵ月後に5日など、分割で付与する企業もあるため、自社の付与条件はどうなっているかを、就業規則などで確認しておきましょう。

【出典】厚生労働省「年休を前倒しで付与した場合の年休時季指定義務の特例について」


5.2有給休暇を前倒しする場合のルールは?

企業が有給休暇を前倒しで付与する際は、基準日の認識などいくつかの注意点があります。まず、4月1日の入社日に10日間の有給休暇が付与された場合、この日が基準日となるため、企業は翌年の3月31日までに、最低5日間の有給休暇を取得させなければなりません。

また、4月1日に5日、7月1日に5日と分割で付与された場合は、10日間の付与が完了した7月1日が基準日となり、企業には翌年の6月30日までに5日間の取得を促す義務が生じます。

【出典】厚生労働省「年休を前倒しで付与した場合の年休時季指定義務の特例について」


5.3 新入社員でも有給休暇を使い切ることはできる?

もちろん、新入社員でも付与された有給休暇は使い切ってしまって問題ありません。もしも、先輩や上司から「新人のくせに有給を使いすぎ」「新入社員の有給はないものと思った方がいい」などの言動があれば、パワハラにあたる可能性があります。

ただし、「繁忙期に10日間全てを使い切る」「申請期限を守らず突然休む」といった取得はマナー違反となるため、周囲に相談しながら計画的に取得しましょう。

5.4 使わなかった有給休暇はどうなる?

有給休暇の消滅時効は付与から2年と定められています。1年間で最低でも5日間は取得の義務があるため、もしも残りの5日間を取得しなかった場合は、翌年に繰り越しが可能です。しかし、繰り越した有給休暇を翌年も使わなければ、時効となり消滅してしまいます。

ただし、企業によっては「病気休暇」など特別な休暇として、使わなかった有給休暇を積み立てられる場合もあります。

【出典】厚生労働省「付与から2年を経過した年次有給休暇の取り扱い」

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6 有給休暇を取りづらいと感じたときの対処法

労働者にとって当然の権利ではあるものの、入社したての新入社員の方は、「なかなか好きなときに有給休暇が取れない」と感じることも多いでしょう。そこで、有給休暇を取りづらいと感じたときの対処法をお伝えします。

6.1 繁忙期を避け、前もって仕事を整理する

取得マナーの項目でも説明したように、有給休暇は周囲に迷惑がかからない方法で取得すべきです。そのためには、できるだけ繁忙期を避けて、前もって仕事を整理したり内容を引き継いでおいたりする必要があります。

それぞれの業務に余裕があり、一人が抜けても問題なく仕事が回る状況であれば、周囲も快く有給休暇の取得を受け入れてくれるでしょう。また、自分自身も休暇中に仕事の心配をする必要がなくなり、心置きなくゆっくり休めます。

6.2 上司や先輩に相談する

企業によって、有給休暇のルールは異なります。また、職場ごとに独自の慣習があることも考えられます。そのため、初めて有給休暇を取得する際は、上司や先輩に確認するのがおすすめです。申請期日、繁忙期、仕事の共有方法などを予め確認しておけば、スムーズに取得できるでしょう。

ただし、「〇日以上休んではいけない」「連続して取得してはいけない」といったルールや慣習は、法律に抵触する可能性があります。

6.3 転職も一つの選択肢

企業は1年に5日間、従業員に有給休暇を取得させなければなりませんが、それ以上の義務はありません。そのため、「上司が5日しか有給休暇を取得せず、周囲もそれに合わせている」といった企業もあるでしょう。

このように、独自の慣習によって有給休暇が取りづらいと感じたら、思い切って転職を考えるのも一つの方法です。近年は、従業員のワークライフバランスを第一に考え、有給休暇取得を積極的に推奨する企業も増えています。有給休暇に対して不満がある場合は、そういった企業への転職を視野にいれるのもいいでしょう。

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7 まとめ

給与をもらいながら休むことができる有給休暇は、従業員に与えられた権利です。新入社員でも、通常半年を過ぎれば10日間の有給休暇が付与されます。ただし、企業によっては入社後すぐに付与されることもあり、申請方法もそれぞれ異なります。

新入社員が有給休暇を取得する際は、上司や先輩に相談したうえで、できるだけ繁忙期を避けながら余裕を持って申請することが大切です。マナーを守り、正しい方法で有給休暇を取得しましょう。


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