入社式はいつ、どのように行われる?服装や自己紹介についての解説も

ビジネススキル・マナー

入社式は企業が新卒社員を迎え入れる際に開く式典です。正式に組織の一員となる新卒社員を歓迎するとともに、新卒者同士の顔合わせや企業理念の浸透といった目的もあります。本記事では、開催される時期や服装、当日の流れや事前に準備しておくべきものなど、入社式に関する役立つ情報を詳しく解説します。

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1 入社式とは

入社式とは、新卒社員が企業へ入社する際に行われる式典です。一般的には、採用になった新卒社員と、企業のトップを含む役員や一部の在籍社員が出席します。

入社式では新卒社員を歓迎するとともに、企業理念やルール、入社後の研修などについて説明されることもあります。また、同期や上司と親睦を深めてもらう目的で、入社式後に懇親会を開催する企業もあります。

1.1 入社式はいつ開催される?

一般的に、入社式は企業の年度始めである4月1日に行われます。日本の多くの企業が4月1日~3月31日を一年度としているからです。もしも、4月1日が土日など企業の休業日と重なる場合は、4月2日や3日など、次の営業日に開催されることもあります。

1.2 入社式にふさわしい服装は?

入社式は男女ともスーツで出席するのが基本です。入社後は制服や私服で勤務する場合でも、企業側から特別な指示がない限りはスーツを着用します。スーツの色は紺やチャコールグレーなどのダークカラーが無難です。

就活の際に着用していたスーツでも問題ありませんが、今後仕事でスーツを着用する予定のある方は、画一的なデザインの就活スーツの他にも、デザイン性に優れた仕事用のスーツを準備するのがいいでしょう。

1.3 内定式と入社式との違い

一部の企業では内定や内々定を出した学生へ、正式な内定を伝える「内定式」を行うことがあります。通常、内定式は10月以降に開催され、企業は学生に「内定を約束する」という意思を伝えられます。

また、学生も内定式に出席することで、社会人としての責任感を感じられるでしょう。さらに、企業の雰囲気を掴んだり、同期入社する仲間と顔合わせしたりすることで、4月に行われる入社式にも余裕を持って臨める点が内定式のメリットです。

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【関連記事】「入社前健康診断とは?費用負担や検査項目、受診方法を徹底解説」

2 入社式が開催される目的

入社式にはさまざまな目的があります。ここでは、主な3つの目的を説明します。入社式に出席する前に、目的をしっかり理解しておきましょう。

2.1 組織の一員になったことを自覚させるため

入社式は、新卒社員が社会人として重要な一歩を踏み出すイベントです。新卒社員の中には、学生から社会人という新しい環境に不安を感じる方もいるでしょう。

入社式はそんな新卒社員の意識を切り替えさせて、組織の一員としての自覚を芽生えさせる機会でもあります。社長からの祝辞や新卒社員の決意表明などを通じて、社会人としての責任感向上を促します。

2.2 企業理念や方針を浸透させるため

入社式では、上層部から企業理念や経営方針が伝えられることがあります。実際の職務に就く前に企業のビジョンを共有することで、新卒社員の志を一つにできます

また、明確な方針が示されれば、新卒社員側も「業績に貢献したい」「社会人として早く認められたい」など、仕事への意欲を高めやすくなるでしょう。

2.3 同期や職場の仲間と交流させるため

入社式では、他の新卒社員と一体感を共有できます。同じ時期に入社した社員は一般的に「同期」と呼ばれ、さまざまな悩みを相談できる心強い存在になり得ます。入社式はそんな同期と交流できるいい機会です。

また、入社式後に役員や在籍社員が出席する懇親会が開かれる場合もあります。懇親会では同期だけでなく、上司や先輩と交流できるかもしれません。配属前にコミュニケーションをとっておくことで、スムーズに仕事を始められるのは大きなメリットです。

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【関連記事】「入社承諾書とは?書き方と出し方、辞退の方法や添え状について解説」

3 入社式の一般的なプログラム

ここからは、一般的な入社式のプログラムを紹介します。大企業か中小企業か、または職種などによって内容は異なりますが、一般的な企業ではこの様な内容で進められることが多くなっています。

3.1 代表取締役社長の挨拶

企業のトップによる挨拶は、ほとんどの入社式で実施されます。「祝辞」や「訓示」として、入社したことへのお祝いや激励、企業理念や経営ビジョンが述べられます。大企業では社長だけでなく、数名の役員や来賓が挨拶する場合もあります。

3.2 辞令交付

入社したことを証明する辞令が交付されます。新卒社員の人数が少ない場合は、ひとり一人に直接手渡されることが多いものの、人数が多い場合は代表者のみに渡されます。

3.3 新卒社員の挨拶

新卒社員が、「仕事への意気込み」「社会人としての抱負」「組織の一員になったことへの感想」などを述べます。通常は新卒社員の代表者が行いますが、人数が少ない場合は自己紹介を兼ねながら、ひとり一人挨拶するケースもあります。

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3.4 記念撮影

新卒社員のみ、もしくは出席した役員を含めて記念撮影が行われます。撮影された写真は後日配布されたり、社内報に掲載されたりすることがあります。

3.5 懇親会

形式的なセレモニーが終わったら、その後で和やかな雰囲気の懇親会を開催する企業も多くなっています。懇親会では新卒社員同士、また役員や上司との距離を縮められるのがメリットです。積極的に交流することで、企業の雰囲気や上司の人柄がわかり、より早く職場に馴染めるようになるでしょう。

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【関連記事】「新入社員に適したスーツとは?男性・女性別の選び方や必要着数を解説」

4 入社式までに準備すべきこと

ここからは入社式までに準備すべきことを3つ紹介します。入社式の当日になって焦ることのないように、しっかり確認しておきましょう。

4.1 時間や場所、移動手段を再確認する

社会人としての一歩を踏み出す入社式に遅刻は厳禁です。そのため、時間と場所を再確認しておきましょう。特に、場所に関しては注意が必要です。企業によっては自社ではなく、ホテルの宴会場などの外部施設を使用する場合もあります。

初めての場所であれば、どういった移動手段を使えばいいのか、どれくらいの時間がかかるのかといったことを確認するためにも、一度下見に訪れるのもいいでしょう。当日は余裕を持って、開始時刻の30分~1時間前には会場に到着しているのが理想です。

4.2 自己紹介や挨拶の内容を考える

前述したように一般的な入社式では、新卒社員が仕事への意気込みや抱負を述べる場面があります。新卒者代表に選ばれている方はもちろん、新卒者の人数が少なければ、全員が発言を求められるかもしれません。

また、懇親会などで役員や上司と交流した際に、自己紹介を促されることもあるでしょう。そのような場面を想定して、簡単な自己紹介や挨拶の内容を考えておくと、いざというときでも落ち着いて対処できます。

【関連記事】「【新入社員の自己紹介】失敗しないためのポイントや例文を紹介」

4.3 前日までに持ち物を揃える

入社式の前日までには、当日持って行くべきものを揃えておくようにしましょう。入社式の持ち物には以下のようなものがあります。

  • 提出物など必要書類
  • 印鑑
  • 筆記用具
  • 名刺入れ
  • クリアファイル
  • 身分証明書

このほか、スーツ・かばん・靴など身につけるものもしっかり準備しておきましょう。また、ハンカチ・ティッシュはもちろん、鏡やサブバッグ、折り畳み傘もあると安心です。

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5 入社式で好印象を与えるポイント

多くの人が出席する入社式で、好印象を持ってもらうにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、入社式で周囲の人に好印象を与えるポイントを解説します。

5.1 積極的に挨拶する

好印象を与えるには、前向きで積極的な姿勢を見せることが重要です。そのためには、まず笑顔で元気のいい挨拶を心がけましょう。自ら積極的に話しかけることで、相手から「明るくて面白い人」「やる気があってポジティブな人」という印象を持たれやすくなります。

また、自分の話をするだけでなく、相手の話に関心を持って耳を傾ける姿勢も必要です。入社式の終わりには、関係者にお礼の挨拶をするのも忘れないようにしましょう。

5.2 身だしなみと姿勢に気を付ける

身だしなみは人の印象を大きく左右します。入社式にふさわしいスーツを着用するのはもちろん、髪型やメイク、爪といった細かい部分も気をつけなければなりません。

業種にもよりますが、一般的な企業であれば派手な髪かざりや髪色、ネイルは避けるべきです。また、ピアスや指輪などのアクセサリーも控えた方がいいでしょう。

さらに、歩くときの姿勢やお辞儀の角度も、社会人の先輩である上司や在籍社員にはしっかりチェックされています。「猫背にならない」「かかとを引きずって歩かない」「首だけでお辞儀をしない」といった点も意識するようにしましょう。

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5.3 会話に困ったら出身地や趣味の話題を

「初対面の人との会話は苦手」という方も多いのではないでしょうか。新卒社員の場合、まだ仕事に関する深い話をするのは難しいため、どうしても会話が続かなくなってしまうことがあります。

そんなときは、出身地や趣味の話をするのも一つの方法です。親しみやすい話題は相手の興味をひきやすく、相手との共通点を探すうえでも役に立ちます。また、出身地や趣味が相手の印象に残り、そこから新たな人脈が広がる可能性もあります。

【関連記事】「【例文付き】新入社員へのメッセージを紹介!簡単な一言から名言まで」

6 近年注目されているオンライン入社式とは

感染症流行をきっかけとして、対面ではなくオンラインプラットフォームを利用した「オンライン入社式」も注目されています。出席者は一か所に集まることなく、それぞれの自宅や職場などの遠隔地から参加できます。

ネット回線・デバイス・通話アプリやシステムがあればどんな場所からでも参加できるため、リモートワークが普及した近年は導入する企業も増えています。対面による密なコミュニケーションがとれない点はデメリットですが、場所を確保したり遠隔地から出向いたりといった手間が省ける点は、企業と社員双方にとって大きなメリットです。

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7 まとめ

入社式は新卒社員に社会人としての意識を芽生えさせ、企業の理念やビジョンを共有するための大切なセレモニーです。新卒社員にとっても、組織の一員として働くことの責任を感じたり、同期や上司と交流したりできる貴重な機会と言えます。

入社式に出席する際は、遅刻をしないように事前準備をしっかり行うことが重要です。また、好印象を持たれやすくするため、挨拶や身だしなみ、姿勢には十分気をつけましょう。


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