残業が続いたり気分が落ち込んだりした時に、「仕事がしんどい」と感じるのは珍しいことではありません。一時的な疲労やストレスであれば、しっかり休養を取り、気分転換をすることで和らぐ場合もありますが、しんどさを抱えたまま働き続けると、心身の負担が積み重なって仕事に悪影響が出る恐れもあるため注意が必要です。
本記事では、「仕事がしんどい」と感じる主な原因や注意すべきサインを整理しながら、状況に応じて今すぐ実践できる対処法を分かりやすく紹介します。
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1. 「仕事がしんどい」は単なる甘えではない
イラスト:斉田直世 漫画の続きはこちら>
日々働く中で「仕事がしんどい」と感じる瞬間は、誰にでも訪れるものです。厚生労働省による令和6年の労働安全衛生調査では、働く人の68.3%、つまり約3人に2人が仕事に関して強い不安やストレスを抱えているという実態が明らかになっています。
これほど多くの人が「しんどさ」を感じている現状を踏まえると、その感情は単に「個人の弱さ」や「甘え」によるものではなく、職場環境とのミスマッチが背景にあるケースも少なくないと考えられるでしょう。
「まだ頑張れる」と無理に放置を続ければ、回復に長い時間を要する不調につながる恐れもあります。まずは「しんどい」と感じる自分を否定せず、今の環境を客観的に見つめ直して、自分を守るための具体的な一歩を踏み出すことが大切です。
出典厚生労働省「令和6年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概要」
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2. 仕事がしんどい時に見られる注意すべきサイン
仕事がしんどいと感じると、心や体にさまざまな変化が表れることがあります。今の自分の状態が少しの休息で回復できるものか、それとも根本的な対策が必要なものかを見極めるために、注意すべきサインを確認しておきましょう。
身体の変化
- 寝つきが悪い
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝起きるのが異常に辛い
- 食欲がわかない など
感情の変化
- 以前なら気にならなかったことに対して過剰にイライラする
- 急に涙が出る
- 集中力が続かない など
行動の変化
- ミスが増える
- 人と話すのが億劫になる
- 身だしなみに気を使えなくなる
- 大好きだった趣味を楽しめなくなる など
これらのサインが複数当てはまり、日常生活に支障が出ている場合は、一人で抱え込まず、医療機関や産業医、相談窓口への相談を検討しましょう。
3. 仕事がしんどいと感じる主な原因
仕事がしんどい時、「頑張れない自分が悪い」「甘えがあるからだ」と自身を責めてしまう方も少なくありません。しかし、その背景には職場環境や業務のあり方が影響しているケースが多く見られます。ここからは、仕事がしんどいと感じる主な原因を見ていきましょう。
3.1. 業務量がキャパシティを超えている
自分のキャパシティを明らかに超えた業務量を抱え込むことは、しんどさを生む大きな原因です。特に、周囲のサポートがないまま「慢性的な人手不足で一人当たりの負担が重すぎる」「終わりの見えない残業が常態化している」といった環境では、心身共に休まる暇がありません。
こうした長時間労働や過度な業務負荷は、健康に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。厚生労働省の労災認定基準でも、一定水準を超える時間外労働などは健康障害との関連が強いとされています。
また、休日のない連続勤務や心理的負荷を伴う業務など、労働時間以外の負荷要因も労災認定基準の評価対象に含まれるため、自らの健康を守るためにも、業務量に負担を感じている場合は早めに見直しを進めることが大切です。
出典厚生労働省「脳・心臓疾患の労災認定基準 改正に関する4つのポイント」
3.2. 業務内容と適性が合っていない
自分の持ち味や強みを十分に発揮できない業務は、大きなストレスにつながる可能性があります。例えば、「人と関わるのが好きなのに、数字と向き合う業務が中心になっている」「マニュアルに沿って着実に進めたいのに、個人の意見とスピードを求められる」といった状況です。
このように適性と業務内容にずれがある状態では、どれだけ努力しても成果には結びつきにくく、結果として「自分は仕事ができない」という無力感やしんどさを抱えやすくなります。
3.3. 会社の体制に問題がある
個人の努力だけではどうにもならない、組織側の仕組みや風土に原因があるケースです。具体的には「必要な教育や引き継ぎがないまま現場に丸投げされる」「評価基準が不透明で、どれだけ成果を出しても認められない」といった状況が考えられます。
このような環境では、常に不安感や孤立感を抱えることになるため、たとえ仕事内容に問題がなくても「仕事がしんどい」と感じやすくなるでしょう。
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4. 仕事がしんどい時の対処法
仕事がしんどいと感じるときは、無理に気持ちを押さえ込まず、状況に応じて適切に対処していくことが大切です。ここでは、今すぐできることから中長期的な働き方の見直しまで、心身を守るために実践できる対処法を紹介します。
4.1. 今日からできることを実行する
まずは、自分が何に対して「しんどさ」を感じているのかを整理することから始めます。例えば、「業務量が多いのか」「人間関係にストレスがあるのか」「仕事内容そのものが合っていないのか」など、漠然とした不安を具体的に分けて考えてみましょう。
自分の状態を整理する手段としては、「仕事どうする?!診断」を活用するのもおすすめです。たった30秒、8問の設問に答えるだけで、今のあなたの仕事への向き合い方や、負担の感じやすいポイント、今後の対処のヒントを簡易的に確認することができます。
更に、自分のタスクを「今やるべきこと」と「後でいいこと」に分けて整理したり、仕事終わりに好きな予定を入れておいたりするのも、仕事へのモチベーションを保つために有効です。
4.2. 上司や人事に相談して環境を調整する
「業務量が多すぎる」「役割が合っていない」と感じる場合は、一人で抱え込まずに上司に相談しましょう。自分が何にしんどさを感じているのかを整理したうえで、業務の調整や役割分担の見直しを申し出れば、環境が調整されて負担も軽減する可能性があります。
もしも、上司に相談しづらい場合は、人事や産業医、社内相談窓口などを利用するのもよいでしょう。
また、必要に応じて有給休暇を取得し、心身を休めることも有効な方法です。いったん業務から離れることで気持ちが整理され、冷静に今の状況を見直せる場合もあるでしょう。
4.3. 専門機関や公的窓口を活用する
社内の人にはどうしても相談しづらい、あるいは相談しても状況が改善されない場合は、外部機関を活用しましょう。心理カウンセラーに悩みを打ち明けて、客観的なアドバイスをもらうのも一つの選択肢です。
また、各都道府県の「総合労働相談コーナー」や、厚生労働省の「労働条件相談『ほっとライン』」 「こころの耳」では、労働者のさまざまな悩みに対して相談を受け付けています。
なお、「眠れない」「食欲がない」「理由もなく涙が出る」などの心身の不調のサインが見られる場合は、心身の不調のサインかもしれないため医療機関の受診を検討しましょう。
4.4. 中長期的に働き方を見直す
中長期的な働き方の見直しとして、他部署への異動や担当の変更を申し出てみる方法があります。もしも、心身の疲弊を強く感じている場合は、医師の診断のもとで休職を選択し、まずは回復を最優先にするという選択肢も検討しましょう。
そのうえで、少し視野を広げて転職を視野に入れ、キャリアの再設計を行うことも一つの方法です。転職エージェントに登録して求人を検索したり、キャリア相談を受けたりすることで、「今の場所が世界のすべてではない」「いつでも次へ行ける」という心の余裕が生まれ、現在の環境を冷静に見つめ直せるようになる可能性もあります。
なお、株式会社マイナビが運営する転職エージェントサービス「マイナビ転職エージェント」を利用すれば、キャリアアドバイザーから転職のアドバイスを無料で受けられます。
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5. 「仕事がしんどい」を我慢せず適切に対処しよう
物事の捉え方やストレスの感じ方には個人差がありますが、しんどい状態が続くのは当たり前ではありません。また、「周囲も頑張っているから」という理由で、自分のつらさを抑え込むのは危険です。
しんどい状態が続くと、その感覚に慣れてしまうことがあります。その結果、本来であれば気づけるはずの疲労や限界のサインを自覚しにくくなり、心身の負担が蓄積してしまう可能性もあるため、「仕事がしんどい」と感じたら早めに対処することが大切です。
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