転職を考えた人の8割が実際に転職、苦労した3つのポイントと「良かった!」と思えた具体例を紹介

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「人生100年時代」と言われる今、私たちの働き方も大きく変化しています。終身雇用が当たり前だった時代は終わり、自分のキャリアは自分で選び取る時代へと移り変わってきました。そんな中、多くの人が「このまま今の会社で働き続けることが、自分にとって本当に正しい選択なのだろうか」と悩みを抱えています。給与や待遇への不満、仕事のやりがい、ワークライフバランス、職場の人間関係など、その理由は人それぞれ。しかし、いざ転職しようとなると、その一歩を踏み出すことに不安を感じる人も少なくないでしょう。

そこで本記事では、実際に転職を考えた経験がある社会人へのアンケート調査から、転職活動の実態と、転職によってもたらされた具体的な変化を明らかにしていきます。「転職して良かった」と実感している人々の声からは、私たちが想像する以上の発見や気づきが見えてきました。転職に悩む方、あるいはこれから転職を検討される方に向けて、等身大の転職事情と、成功への道筋をお伝えしていきます。ぜひ、あなたの新たなキャリアを考えるヒントとしてください。

【アンケート実施概要】
期間:2024年10月10日~10月19日
方法:インターネット調査(ランサーズ)
対象:転職を考えたことがある社会人20代~60代
回答数:301名

(※仕事辞めたい、会社がつらい...悩んでいる方は『仕事どうする!? 診断』の診断結果もご参考にしてください)

1.「転職を考えた人」の8割以上が実際に転職 

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「転職を検討したことがある」方々が、実際に転職をしたのか調査をしました。

その結果、81%の方が「転職した」と回答。転職意欲がある方の多くが、実際に行動に移していることが分かります。

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また、転職回数は「1回」が最多となりましたが、特に30代以上を中心に「3回以上」と回答する人も見られました。

転職市場において、年齢に応じた転職回数が気にされがちですが、仮に回数が多くても、転職を成功させている人は数多くいます。

大切なのは「なぜ転職をするか」であり、その理由が採用側にとって納得度の高いものであれば、ネガティブになる必要はないといえるかもしれません。

【関連記事】「転職回数が多いのは不利?回数の数え方や転職回数が多くても評価されるコツ

今の仕事、会社がつらい...無料で相談できる転職エージェント「マイナビエージェント」に相談してみる。

2.転職を検討した理由、「待遇や労働条件の改善」が最多

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次に、転職を検討した理由を調査したところ、さまざまな事情を抱えていることが明らかになりました。傾向としては「待遇や労働条件の改善」が最も多く、次いで「評価」「人間関係」「仕事内容への不満」が上位にあがりました。

総じて就労条件や待遇、仕事や人間関係を改善させたい人が多く、これらが転職活動におけるエネルギーの源になっているようです。解決したい気持ちの強さが転職活動を成功させる秘訣になるのかもしれません。

なお、「その他」と回答した人のコメントでは、「家庭環境の変化」「会社の風土や働き方」「新しいことへの挑戦」などの理由が見られました。

【「その他」と回答した人のコメント】
・実家から戻ってきてほしいという連絡があったから。(メーカー/30代/男性)
・仕事と育児、家事の両立が出来なくなったからです。(その他/30代/女性)
・転職により営業からSEになったが、考え方やコミュニケーション、仕事の姿勢が
合わなかったため。(IT・通信/30代/男性)
・在宅勤務が完全になくなったから。(商社/30代/男性)
・自身の経験やスキルがどのくらい通用するか試してみたかったから。(サービス/40代/女性)
・男性優位の会社で、女性の先輩のポジションを見ていたら、どんなに頑張ってもこれ以上は上にいけないと思った。そして、手がけていた仕事に魅力を感じなくなったから。(マスコミ/40代/女性)

【関連記事】「【仕事辞めたい】よくある理由と会社を辞めたくなったらやるべきこと

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【関連記事】「【短所一覧・言い換え例】面接の印象がアップする短所・弱みの伝え方」

【求人をお探しの方はこちら】

3.転職支援のプロや家族・友人の意見を参考にする人が多数

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具体的な転職活動の内容は、「インターネット等による情報収集」「転職サイトや転職エージェントへの登録」「家族・友人への相談」が大半となりました。

自分自身で転職市場の調査や求人情報を確認するという行動に加え、転職支援のプロや信頼する家族・友人の意見を参考にする人が多いことが分かります。

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また、転職した人の多くが、求人サイトを活用していました。その背景には、求める条件や仕事の検索しやすさに加え、企業情報や会社の特徴、選考フローなど、判断材料となる豊富な情報が考えられます。

さらに、今回の調査では「転職エージェント」の活用も上位にあがりました。特に在職中の方は、勤務時間中に応募先とやり取りをしたり、面接対策を自分だけで行うことが難しい方が多いのが実情です。転職エージェントは求職者に合った求人の提案や企業ごとの面接対策、条件交渉などのサポートをしてくれることから、利用者が増えていると考えられます。

また、非公開求人も多いため、求人サイトでは出会えない会社を求めて利用する方も多いようです。

なお、その他の回答では「SNSによるスカウト」「知人からの紹介」「ハローワークの活用」などがありました。特に昨今は知人や友人以外からもSNSのダイレクトメッセージでつながりやスカウトが届く時代です。「久しぶりにログインしたら、スカウトが届いていた」といったことも珍しくないでしょう。

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4.転職経験者が苦労した3つのポイント

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転職活動を進めるうえで苦労した事柄に関しては、全体に共通して「面接・選考対策の難しさ」「希望する仕事や条件との不一致」が上位にあがりました。特に前者については「経歴書がうまく書けない」「面接における志望理由や転職理由の伝え方が分からない」というコメントが多く、ほかにも新卒採用と中途採用の自己分析のやり方などの違いに戸惑った人もいるようでした。

また、30〜40代では「スケジュール調整の難航」が多く見られました。具体的には、多忙ななかでの面接日程の調整や、現職に知られないようにするための工夫に苦労した声が目立ちました。

●面接・選考対策の難しさ
・仕事をしながら、転職活動をするのが大変だった。改めて自己分析をしたり、長所、短所を考えたり、準備するのが大変だった。(その他/20代/女性)
・希望条件の書き出し、自分のアピールポイント等、学生時代とは違った自己分析が必要
だったこと。(サービス/30代/女性)
・自分のスキル、経験を表現すること。仕事で磨いたスキルや経験が転職先で評価対象になるのかがわからなかったことや、転職エージェントなどからは困難な状況でどう対応したかを伝えるといった工夫をすると良いとアドバイスをもらったが、自分の文章や言葉での表現力の足りなさを不採用になるたびに感じた。(コンサルティング/40代/男性)

●希望する仕事や条件との不一致
・人手不足であるがゆえにどこも労働時間、月当たりの勤務日数などが私の希望より多いところが多く、決めるのに難航しました。(流通・小売/20代/男性)
・希望する条件の会社がなかなか見つからず、妥協し転職をしてよいものか悩んだ。(その他/30代/女性)
・自分の求めている転職先が見つからず、時間がかかりました。転職活動を当時の仕事をしながらしていたので、なかなか前に進めることが難しかった。(サービス/40代/男性)

●スケジュール調整の難航
・今の仕事を先に辞めるとすぐに決まるか分からないのでお金が不安だし、仕事をしながら転職活動をすると転職先と就業中のスケジュールを合わせるのが難しいところ。(IT・通信/30代/男性)
・筆記試験や面接(3回)にいくための時間を捻出することが簡単ではなかった。職場には悟られないように調整した。(その他/30代/女性)
・働きながら面接等を受けるスケジュール管理と、周りに知られないようにすること。(サービス/40代/女性)

そのほかにも、「家族からの希望条件を考慮するのが難しかった」「転職活動がうまくいかない話を家庭内で出してしまい、家族に悪い影響を与えてしまった」といったエピソードもありました。転職に対する配偶者の理解や希望条件の確認など、事前に折り合いをつけて進めることが、転職活動と家庭円満を両立する秘訣かもしれません。

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5.「転職して良かった!」と思った理由は?

苦労して乗り越えた転職活動を振り返ってみると、さまざまな「転職して良かった!」という声があがりました。

そのなかでも、全世代に共通して「条件・待遇が良くなった」人が最多となりました。例えば、転職先にて年収が上がったり、就業条件(希望勤務地やリモート勤務)や休日・福利厚生が改善されたりという意見が多数見られました。

年代別に見ると、20〜30代では「ワークライフバランスが良くなった」と回答した人の多さが顕著でした。具体的には「プライベートの時間が取れるようになった」「家族と過ごす時間が増えた」「(フレックス勤務制により)生活と仕事のバランスが取りやすくなった」といったコメントがありました。

また、30~40代では、仕事内容への満足やスキルアップ、人間関係の改善や評価の向上を通じて、仕事へのモチベーションが高まった人が多くいるようでした。

●条件や待遇が良くなった
・転職先での給料などの待遇UPに加えて、勤務先が実家に近くなったこと。自分のキャリアについて再考する時間ができたこと。(メーカー/20代/男性)
・在宅勤務になり自分の時間が圧倒的に増えた、福利厚生なども非常にホワイトになった。(流通・小売/30代/女性)
・仕事内容はほぼ同じでも、給与の待遇があがったことと昇給が望める人事評価があったこと。(コンサルティング/40代/男性)

●ワークライフバランスが良くなった
・勤務時間と勤務日数が希望のところに出会えたため今は生活を重視して休む時間などをしっかり確保できるようになりました。(流通・小売/女性/20代)
・確実に自分のプライベート時間が確保でき、無事結婚もできた。(その他/男性/30代)
・収入が減って苦労する面が多いが、自分の時間が取れて、自分を見つめる時間が増えた。良くも悪くも新しい環境が見えた。(その他/男性/40代)

●仕事へのモチベーションが高まった
・転職というものに前向きに考えることができ、今後のキャリアに向き合えた。(サービス/男性/20代)
・同業種の前職では「仕事ができない」「気が利かない」と否定されていたが、こんなにも仕事ができるのだと自信につながった。(IT・通信/30代/男性)
・上司との関係が良くなり、いろいろ相談しやすくなり、休暇が取りやすくなった。職場の仲間も良い方が多く話しやすくなった。(メーカー/40代/女性)

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6.「より良い自分のあり方」を考えるきっかけにも

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本コラムでは、転職経験者の転職理由や活動状況について、アンケート結果をもとに考察しました。転職活動自体は決してネガティブなものではなく、より良い自分のあり方を考えるうえではポジティブなものとなる場合も多くあります。

大切なのは、「転職したい」思いの源泉を探り、ゴールやビジョンを描いたうえで、自分には何が必要かを考えながら行動することです。

同時に、1人で悩みすぎたり、抱え込んだりしないこともポイントです。知人や友人、転職エージェントなどに話してみることで、自身の本心や本音に気づくきっかけが得られるかもしれません。自らの思いを素直に受け止め、ぜひ前向きな気持ちで新たな一歩を踏み出していただければ幸いです。

調査・編集:VALUE WORKS

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