新入社員の時にやってしまった、あんな事、こんな事、、、皆さんも、ご経験がありますよね。本連載はそんな「あるある」をご紹介していきます。
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社会人になってから初めて出会うものっていろいろありますよね。
ビジネス用語もそのひとつでしょう。全く知らない響きの単語が飛び交っているのに、これがわからないと仕事にならない...。IT系だったらカタカナ語ばっかりだったり、航空業界ではもはやカタカナ語でもなくローマ字のオンパレードだったりで、新入社員にはとてもやっかいなハードルです。入社したてのころには誰もがメモを握りしめながら、必死で検索をかけていることでしょう。
それでも、「PDCA」や「インサイト」など一般的な単語であれば後からいくらでも調べてゆっくり覚えることができますよね。それができない、さらにやっかいなのが社内隠語や社内用語です。
社内でその用語が使われたタイミングで聞いて覚えるしか方法がなく、聞きこぼしや聞き間違いもあって、新入社員にとってはなかなか覚えられない厄介もの。何度も先輩に意味を聞いて、まだ覚えてないのかなんて怒られてしまうと、さらにおっくうになって、どんどん苦手意識だけが膨らみます。挙げ句のはてには、知ったかぶりをして間違った単語の使い方をして失笑されることもしばしば...。同期で協力し、LINEにログを貯めてみんなで共有するなんて賢い方法をとるイマドキ新入社員ですが、自分の部署だけの隠語に悪戦苦闘するなんてケースも。
「ホワイトボードに、子熱TELって書いといて」
先輩から朝イチの電話で頼まれ、そのままホワイトボードに
「コネツテル」
と記入する営業部の新入社員。
そんなことを書いたのはすっかり忘れた数日後、営業進捗会議で上司が先輩に、
「コネッテルってどこの会社?営業今どんな感じなんだ?」と。
「いや、そんな会社知らないです、担当私じゃありません」と答える先輩。
「え?この間お前のホワイトボードにそう書いてあったから、知らないけど新規の営業先かなと思ったんだよね」と上司が。
そう、電話で頼まれて新入社員が書いたコネツテル。これを上司が新規営業先と間違えたのです。
でも、新入社員の記憶にはそんなことはすっかりありません。
先輩と上司のやりとりをぼけーっと見ているだけ。
そんな時に別の先輩が
「あのーそれって、多分この間、お子さんの発熱で、結局、病児保育に預けられず、自宅作業になった日に書いてあったと思うんですけど。私、書きなおしたんで覚えてます」
「...コネッテルじゃなくて、子熱TELか...誰だ変な風に書いた奴は!」そこで初めて冷や汗をかく新入社員。
実はこの部署、育休明けの女性が多く、子どもの発熱で保育園から呼び出されたり、熱があるため保育園に預けられず、休みを取ることになったりする社員が多いため、そういう状況を「子熱」と略しているのです。
他に聞いた隠語では、
人犬→人間ドック(ドックをドッグと間違えた社員がいたため、それが使われるようになった)
金魚→重役会議(ガラス張りの会議室で行われ、それが水槽に見えることから転じて)
なんでそうなったのか理由を聞かないと理解に苦しみますね。
そしてこれは余談ですが、会議室に国名や商品名をつけている会社、結構あるようです。
でも最初から社内のことを全て理解している人なんていません。きっと先輩だって同じような経験を経て、先輩たる風格を身につけたはず。はじめは恥をかきつつ、少しずつ愚直に覚える。たとえそれがオフィスを1歩出たら役に立たない知識でも...これが正しい新入社員のあるべき姿なのかもしれません。
(イラスト:ConChan)
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※「新入社員あるある」バックナンバーは以下からご覧ください。
- ○「スポーツジム(ヨガスタジオ)に入会する(が、続かない)」
- ○「学生時代の友人の大切さに気付く」
- ○「入社直後、社内の"裏"の女王・帝王にすぐ気づく」
- ○「覚えることが多すぎて、覚えきれないので、「やってみてからだよね!」で乗り切る!」
- ○「ビジネス書や自己啓発本を薦められて、サラリーマンになったことを実感する」
- ○「最初の方は早めに出社するが、大丈夫な時間帯を見つけてしまったらもうOUT。」
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