若い世代を中心に「出世したくない」と考える人が増えていると言われています。出世を望まない人は昔からいたはずですが、公言する人は少ない傾向にあったようです。「出世したくない」と公言しやすくなった理由や注意点を解説します。(Misa)
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1.出世したくない人は増えている?昔からいた?
若い世代を中心に、会社員としての出世を望まない人が増えていると言われています。
ただ、今より少数だったと思われますが、出世したくない人は昔からいたはずです。
1.1.高度成長期の時代は出世を目指すのは当然という考えも
高度成長期の時代は日本経済も右肩上がりの時代ですから、日本社会全体に会社員なら出世をめざすのが当たり前という考えもありました。
出世したくないと公言すれば、「やる気がない」「頼りない」などのネガティブな評価を受ける可能性もあり、今よりも公言しづらかったと考えられます。
1.2.バブル崩壊後の世代は仕事や会社を中心とする生活を警戒
一方、バブル崩壊後の長い不況の中で生まれ育った若い世代は、親世代の収入が上がらなかったり、時にはリストラされたりする状況を見てきた人も少なくありません。
そのため、仕事や会社を人生設計の中心に置くことにリスクを感じる人が増えた可能性があります。
その結果、高収入にこだわらない価値観の拡大やライフスタイルの多様化が進み、高収入を望まない代わりに、出世によって生じる責任や仕事量の増加を避けたいと考える層が増えたと考えられます。
さらに共働きの増加で、出世をめざす動機が薄れたこともあります。
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2.出世しないメリットとデメリット
出世したくないという考え方は悪いことではありませんが、出世しないとどうなるかを漠然とした印象だけでなく、的確に理解しておくことも大切です。
ここでは、出世しないメリットとデメリットを考えてみます。
2.1.出世しないメリット
「出世しない」、すなわち管理職にならない場合、責任の範囲は限定的です。
その分仕事の負担は出世した場合と比較すると小さいケースが多いです。
<出世しないメリット>
・成果に対する責任やプレッシャーが小さい
・部下のマネジメントをしなくてもよい
2.2.出世しないデメリット
それに対してデメリットは、仕事に対する裁量が限定されるため、上司の指示を受けないとできないことがあります。
また、成果への責任や貢献度が限定される分、収入も頭打ちになることもあります。
仕事への責任感や成長意欲がない人と誤解される可能性もあります。
<出世しないデメリット>
・仕事に関する裁量が限定される
・出世した人と比較すると収入が伸びない場合がある(頭打ち)
・仕事への責任感や成長意欲がないと誤解される可能性がある
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3.出世したくないと公言する際の注意点
会社組織での出世とキャリアアップは必ずしも一致しませんが、この2つが同一視される会社もまだあります。
3.1.キャリアの選択肢が少ない業態では管理職になることを期待される
そうした社風の会社では「出世したくない」と公言するとマイナスになる可能性もあります。
専門性を高める働き方など、キャリアの選択肢が少ない業態もあり、社員には経験に応じて管理職になることが期待される場合もあります。
3.2. 「出世したくない」と公言する前にリサーチする必要
「出世したくない」と公言する前に、出世しない場合に社内でどういうキャリアパスがあるかを知っておくのが無難でしょう。
同じ職種に出世しない働き方をしている人がいるのか、出世しないことで職種や配置の転換もありうるのかなど、リサーチしてみることをお勧めします。
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4.まとめ
「出世したくない」は、働き方、ライフスタイルの選択肢のひとつです。
しかし、どの会社でも、その希望が好意的に受けとられるとは限りません。
「出世したくない」を貫いてハッピーになるには、自分の価値観に合った会社を選ぶことが大切です。
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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。