「仕事 ばっくれる」といえば無断欠勤や正式な手順を無視して自分の都合で仕事を辞めることをさします。明らかに社会常識を欠いた行動であり、特に退職については普通に辞めるより面倒な事態になるリスクがあります。(Misa)
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1.仕事をばっくれて辞めるリスクとデメリット
仕事をばっくれて辞めるリスクとデメリットは相当なものです。
以下で詳細を説明します。
1.1.「ばっくれる」とは
"ばっくれる"とは、とぼける、白(しら)を切る、しらんふりするといった意味の「しらばっくれる」から来た言い回しです。
そこから転じて、逃げる、サボるといった意味で使われるようになり、「仕事をばっくれる」とは、仕事をサボる、逃げる、つまりは無断欠勤や出社を拒否して退職するケースにも使われます。
1.2.普通に退職するよりもストレスも多く迷惑もかける
退職にあたっての慰留や会社との交渉を避けたいために、正式な手順を拒否して退職するケースも見受けられます。
無断欠勤で出社しないまま、なし崩し的に退職という例もあるにはありますが、会社としては本人の口から真意を確認する必要がありますので、何とか連絡を取ろうと手を尽くします。
結果として、普通に退職するよりも大変な思いをする可能性があります。その間、気まずい思いやストレスを感じつづけることになります。
電話を無視しつづけると自宅を訪問されたり、保証人に連絡されたりもします。
無断欠勤によって会社に損失が生じた場合などは、さらに迷惑がかかる可能性があります。
1.3.経済的な損失が生じる可能性も
無断欠勤による損失の賠償など、経済的な損失が生じる可能性があります。
退職時に精算されるべき給与や退職金からの相殺や賠償請求もありえます。依願退職として扱われず、諭旨退職や懲戒解雇扱いにされる場合があります。
履歴書に明記する義務はありませんが、最近はリファレンスチェックなどの前歴を調査するサービスも広まっており、次の就職に影響する可能性があります。
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2.仕事をばっくれたいと思う理由
「仕事をばっくれたい」と思ってしまう原因はそもそも何なのでしょうか。
社会人になりたての若い人だけでなく、30代、40代になってから我慢の限界がきてしまうこともあるようです。
ストレスの原因や心身の状態によっては自分の力だけでは解決できないこともあります。
しかし、原因が分かれば解決に向けてどう動けばよいか見通しも立ってきます。
以下に仕事をばっくれたいと感じる理由の例を挙げてみましたので、当てはまるものがないか確認してみてください。
2.1.仕事内容
仕事内容が自分の興味・感心やスキルと全く合っていない場合は仕事が苦痛に感じることもあります。
仕事をするうえでの楽しみややりがいを見出せずにいると、モチベーションを保てず仕事に行く気がなくなってしまいます。
そのような状態に陥っているなら、異動願いを出したり別の仕事を探したりして対応しましょう。
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2.2.人間関係
職場の雰囲気や人間関係が良くないと毎日のようにストレスが積もっていき、職場に行きたくなくなってしまいます。
同僚や上司の顔すら見たくないと思う人もいるかもしれません。
セクハラやパワハラなどのハラスメント行為が横行していれば尚更です。
適切な機関や窓口に相談する、職場を変えるといった対処法が考えられます。
【関連記事】「パワハラで困っている人は都道府県労働局に相談を!「個別労働紛争解決制度」が使えます!」
2.3.労働環境
サービス残業や休日出勤、長時間労働など劣悪な労働環境が仕事をばっくれたい気持ちの原因となっていることもあります。
自分でも気づかないうちに心身が疲弊して、働けなくなってしまうリスクもあります。
休暇を取る、退職や転職を検討するなど、早めに対処することをおすすめします。
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2.4.欠勤や遅刻
一度何かの理由で休んだことで、その後出勤するのが億劫になってしまうケースもあります。
他にも、寝坊してしまった時に遅刻して行くのが嫌になってしまうといったことが考えられます。
しかし、ばっくれて大きなリスクを冒すよりは、職場に連絡を入れて出勤するのが賢明です。
2.5.仕事でのミス
仕事で重大なミスをしてしまったり、ミスが続いてしまったりすると気持ちが落ち込んでしまうのは当然のことです。
しかし、誰でもミスをしてしまうことはあります。
特にその仕事を始めたばかりの頃の場合は不慣れですからミスが多くても仕方ありません。
失敗は成長のチャンスと捉えて気持ちを切り替え、同じミスを繰り返さないことに注力しましょう。
【関連記事】「【体験談紹介】仕事でミスした時の対処法と落ち込む自分から脱却する方法」
2.6.会社が辞めさせてくれない
仕事を辞めたい意思を伝えているのに、会社が辞めさせてくれないというケースもあります。
その結果、ばっくれてしまおうと考えてしまうのです。
会社側の強引な引き止めは法律違反にあたります。
ばっくれによるリスクを冒すのではなく、弁護士や退職代行サービスに相談するなど、安全に退職できる方法を探しましょう。
3.「仕事 ばっくれたい」と思ったときの対処法
"仕事をばっくれたい"と思うまで追い詰められた際の対処法については以下を参考にしてください。
3.1.まずは会社に連絡の上、一日休んでみる
ストレスや忍耐の限界で、どうしても「ばっくれたい」と思ったとき、まずは一日だけ休んでみることです。その代わり、会社にはきちんと休みの連絡をして、翌営業日には必ず出社することが前提です。
体調がすぐれないときに休みをとるのは当然のことで、ストレスや疲労の蓄積やその休養のために休みをとるのは、モラルとしても問題ありません。
体調不良や家庭の事情などの明確な理由がないと当日の休みがとりづらい会社もあります。仕事に向き合うための休養と説明して理解を得るか、以下の記事のような休む理由を使うかを考えるとよいです。
【関連記事】「【仕事休みたい】休む理由で気を付けたいポイントや伝え方を紹介」
3.2.「なぜ、ばっくれたいとまで思っているのか」を掘り下げて考える
そのうえで、自分が「なぜ、ばっくれたいとまで思っているのか」を掘り下げて考えます。一日で結論が出せない場合は、仕事を続けながら模索できるよう仕事との向き合い方を見直しましょう。
会社や仕事内容に問題があって働き続けるのが難しいという結論に至った場合は、転職の計画をたててから退職を申し出るのがベターです。
転職先が決まる前に辞める場合は、離職後の生活についてシミュレーションも行いましょう。不当な慰留や圧力があった場合は、公的機関、弁護士などへの相談する方法もあります。
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4.ばっくれるより普通に辞めるほうがはるかに安全
ばっくれるという社会人として非常識な行動をとるより以下のような方法をとったほうがいいです。
4.1.適切な手続きを踏んだほうがノーリスクで安全
会社や職場の雰囲気にもよりますが、ばっくれると面倒が多く、より大きなストレスがかかる場合があります。面倒なように見えても、適切な手続きを踏んだほうがノーリスクで安全であることは間違いありません。
会社側の対応に問題があったり、職場の人間関係を築けていなかったりと、退職に関する交渉を避けたいというニーズがあり、退職手続きを代行するサービスも登場しました。重篤な病気などで出社が困難となる事情がなくても、出社せずに退職できる点に魅力を感じる人がいるようです。
4.2.法的な代理人を立てたり、医師に相談して助言を受けたりする方法も
精神的につらい状態なら法的な代理人を立てたり、医師に相談して助言を受けたりする方法もあります。
しかし、これらは熟考の末にとるべき手段であり、衝動的に「ばっくれたい」と思ったときは、とりあえず休んで踏みとどまってみることをおすすめします。
原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。