仕事を辞めたい理由として「向いていない」は上位にくるものではないでしょうか。しかし、仕事への向き不向きを的確に判断するのは難しいことです。
本記事では、仕事が向いていないか判断するためのポイントと、辞める前にできることや転職する際の注意点などについてご紹介します。
併せて、自分に向いていないと感じる瞬間や、具体的な対処法もまとめました。
本記事を読むことで、本当に向いていないかどうかを判断する目安を知ることができ、次の仕事・転職先選びにもつながるでしょう。
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1.「向いていないから仕事を辞めたい」はおすすめできない
就職活動や転職活動において、どんな仕事に向いているのかわからないと悩む方は多いです。社会経験が少ない新卒者や若手であれば、自分の向き不向きを判断するのはさらに難しいです。
「向いていない」という評価は、実際には、たいした根拠もなく下してしまうケースが多いです。たとえば、ミスを多発するからといって、「その仕事に」向いていないとは言いきれません。仕事の手順を理解できていなかったり、正確性への意識が低かったり、適性とは関係ない部分に理由がある可能性もあります。
また、転職活動では必ず退職理由を聞かれますが、「向いていない」では自己判断にすぎず、説得力がありませんし、「同じ理由で辞めるかもしれない」と懸念する人事担当者も多いです。退職を申し出るときには「向いていない」は、本人にとっても周囲にとっても都合がよい理由です。しかし、向いていないと判断しただけで、会社を辞めるのはおすすめできません。
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2.今の仕事が自分に向いていないと感じる瞬間
今の仕事は自分に向いていない、合わないと感じる理由は人それぞれです。
例えば、厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、「性能・個人・資格を生かせなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」と感じて退職に踏み切った人の割合は、男性9.3%※1、女性は8.6%※2となっています。
どのような瞬間に自分には合わないと感じるのでしょうか。仕事が向いていないと感じる瞬間が分かれば、正しく対処できる可能性があります。仕事が向いていないと思うタイミングを把握しておきましょう。
(※1、※2:厚生労働省 令和3年雇用動向調査結果の概況|「転職入職者が前職を辞めた理由別割合」の「性能・個人・資格を生かせなかった」「仕事の内容に興味を持てなかった」を合算した数値)
2.1.仕事でのミスが多い
仕事のミスが多く、上司や取引先などから指摘を受けたときに「この仕事は自分に向いていない」と感じる人も多いでしょう。
仕事のミスが多く、結果が出ない要因として、「努力の仕方を間違えている」「あまり深く考えずに行動している」などが挙げられます。
自分が失敗するポイントをしっかりと把握して向き合っているのに、変化が見られない場合は、自分の今のスキルや知識を洗い出してみたり、好きなことを書き出したりして、今一度やりたい仕事やチャレンジしたいことを考えてみても良いでしょう。
2.2.仕事が楽しく感じられない
「仕事にやりがいを感じられない」「自分の仕事が世の中に役立っているのか分からない」と考えたときにモチベーションが下がってしまう人も多いようです。
例えば、接客業が好きなのに事務処理がメインで、自分がやりたいと思っていたこと、理想としていたことができていないという場合は、仕事に楽しさを見出せなくなってしまい、「自分のスキルや能力を活かせる仕事に就きたい」と考えるようになるでしょう。
2.3.自信がなくいつも不安を感じている
自分の行動や言動が周りに迷惑をかけてしまうのではないかと、常に不安を感じている場合、仕事や職場が合っていない可能性があります。
入社して数ヵ月であれば、自信がなく不安に感じることも多いですが、数年経っても気持ちが落ち着かない場合は適職ではないのかもしれません。
向いていない仕事を続けた結果、ストレスで体調を崩してしまうこともあるため、無理せず転職に踏み切るのも一つの解決方法です。
2.4.仕事に対する達成感がない
仕事に対して達成感を得られない場合、仕事が向いていないかもと思う人も多いでしょう。
例えば、プロジェクトが無事に完遂したのに達成感がない、今の仕事にやりがいを感じないといった場合です。
自分の成長を感じながら目標に向けて努力できる状態が望ましいため、今のままでは達成感を感じられないと思った場合は、ほかにやりたいことはないか考えながら転職を検討してみても良いかもしれません。
2.5.なんとなく自分に向いていないと感じる
「よく分からないけど、この仕事は自分に向いていないかもしれない」などと漠然とした悩みを抱えている人もいると思います。
これといった理由は見つけられないものの、仕事が合わないことははっきりと分かっている人もいます。
現職を数年続けてみたけど、やはり自分に合っていないと思うのなら、適職探しをしてみると良いかもしれません。
【関連記事】「自己分析の徹底ガイド!転職活動に役立つ「自己分析」のやり方やポイント」
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3.向いていないと感じた時の対処方法
仕事が自分に向いていないと感じたら、状況に応じた対処法を試してみてください。
●まずは理由を明確化することから
●ミスが原因の場合
●モチベーションが上がらない場合
●仕事や自分に対して自信がない場合
●異動や転職も検討してみよう
3.1.まずは理由を明確化することから
どうして仕事が向いていないと思うのか、理由を明確化することからはじめましょう。
まずは、自分が「この仕事は向いていない」と感じた経緯をできるだけ克明に思い出してみてください。
そのときの職場の雰囲気や状況、周囲の言葉などを思い出したらすべて紙に書き出します。
自分が向いていないと思う理由に向き合うことで、適切な対処法を見つけられるでしょう。
3.2.ミスが原因の場合
仕事のミスが多く上司に叱られたり、取引先から契約終了を告げられたりすると、自分には向いていないのでは?とネガティブな思考に陥ってしまうかもしれません。しかし、すぐに転職を検討するという判断は賢明ではありません。
ミスをした原因を見定め、改善策を講じて良い方向へ導くことができなければ、次の仕事でも同じ失敗を繰り返してしまう可能性があります。
自分の失敗に対して、ミスを悔やむのではなく、より多くの時間を費やして、分析?改善を図ることが大切です。
3.3.モチベーションが上がらない場合
仕事への情熱がない場合は、効率が低下したり、楽しさを見出せなくなります。
下記のモチベーションを高める方法をいくつか試してみてください。
●毎日、目標設定をする
●自分でご褒美を設定する
●自己啓発本を読む
●資格取得の勉強やセミナーに参加する
●尊敬できる人を見つける
●友人や知人と話をする
●ライバルを見つける
●悩んでいることをすべて紙に書き出す
●運動をする時間を作る
仕事のモチベーションを高めるには、目標を細分化させて小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
また、仕事が楽しいと思える発想に転換させるために体を動かしてみたり、気分を高めたりするのも良いでしょう。
3.4.仕事や自分に対して自信がない場合
自信が持てない場合は、自分の中で期限を決めて仕事に打ち込んでみましょう。
例えば、積極的に仕事に関係のあるセミナーに参加したり、資格取得の勉強をしてみたりして仕事の成果につながることにひた向きに取り組んでみてください。
数ヵ月経ち、結果がついてきたときに、仕事や自分に自信が持てるようになるかもしれません。
また、転職に踏み切ることを決意したときにも、努力した時間は無駄にならないので一度真剣に向き合ってみることをおすすめします。
3.5.異動や転職も検討してみよう
入社後また月日が経っていない場合は、仕事の表層部分の作業を任されることが多いです。
そのため新入社員や若手の方は、2年目や5年目などの先輩や上司の仕事をモデルにして自分の将来像をイメージしてみてください。
そして数年後も仕事に打ち込んでいる自分がイメージできない場合は、異動希望を申し出ることを検討してみましょう。
また、「正当な評価を受けられない」「どんなに努力をしてもそれに見合う報酬が得られない」という場合は、転職を検討した方が良いかもしれません。
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4.今の仕事が向いているかどうか判断するには?
仕事の向き不向きを判断するために、下記の4点を基準に考えてみてください。
●成果が出せているかどうか
●仕事にやりがいを感じているか
●キャリアビジョンが明確になっているか
●尊敬できる上司や先輩がいるかどうか
4.1.成果が出せているかどうか
自分のなかでは「仕事がうまくいかない」「ミスが多い」と思っていても、実際の数値は異なる可能性もあります。
また、周りからの評価は高いのに自信が持てない場合は、自分に厳しすぎるのかもしれません。
成果が出せているのか、成長しているのかを適切に見定めるために、一度紙に達成したことを書き出して見てください。自分を見つめ直す時間を作ることで、いまの仕事を辞めるべきか判断しやすくなります。
4.2.仕事にやりがいを感じているか
仕事に対するやりがいは、自分の考え方や行動を変えることで見つかるケースもあります。
例えば、「普段は10分かかる作業が7分で完了した」「資料の書き方を勉強したら、分かりやすいと褒められた」など些細なことでも、やりがいにつながる可能性があるのです。
やりがいを感じられるポイントを探して、改善を図ってもとくに気持ちに変化がない場合は転職も視野に入れましょう。
4.3.キャリアビジョンが明確になっているか
ただ何となく入社して、生活費だけのために働いている場合、仕事に情熱が持てず「辞めたい」という感情を抱きやすくなることが多いです。
まずは、将来どのようになりたいのかを明確化し、キャリアビジョンを構築することが大切です。
例えば、「年収800万円を獲得したい」「IT系企業を起業したい」など、具体的な将来像を紙に書き出してみてください。
自分の将来像を見つけることで、今何をするべきかが見えてきます。現職に留まるべきか、転職を検討した方が良いのか分かるので、漠然とした気持ちを解消できるでしょう。
4.4.尊敬できる上司や先輩がいるかどうか
今の仕事が向いているか分からず迷っているときに、上司や先輩の存在も判断材料の一つになります。
数年後には、上司や先輩が日々こなしている業務を担うことになるかもしれません。その仕事をしている姿が理想的であるか、適正な報酬を得ているのかを考えてみてください。
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5.向いていないからとすぐに辞める前にできること
「仕事が向いていないから辞めよう」と決断した場合、辞める前に下記の3点を意識してみてください。
●適性やスキルを分析する
●苦手な業務・得意な業務を洗い出す
●将来どうなりたいか考えてみる
5.1.適性やスキルを分析する
「仕事が合わないからすぐに辞める」という行動をとると、転職先でも失敗を繰り返してしまう可能性があります。
まずは、自分の適性やスキルを分析し、どのような仕事が自分に合うのか見極めることが大切です。
具体的には、適性診断を受けてみたり、改めて自己分析を行ったりして、自分の適性やスキル・能力にはどういったものがあるのかを把握しておきましょう。
5.2.苦手な業務・得意な業務を洗い出す
仕事をしていく上で、どうしても苦手に感じる業務もあるかと思います。
反対にこの仕事をしているときは、時間があっという間に過ぎるなどポジティブなこともあれば、紙に書き出しておきましょう。
苦手な業務と得意な業務を洗い出しておくことで、自分に適した仕事を見つけやすくなります。
例えば、「接客をしているときは楽しいけど、事務作業は苦痛」などが明確になれば、接客業をメインで行う仕事を選んで転職できるでしょう。
また、求人票には「〇〇中心」というように記載されていても、実際は異なる場合もあるので企業の内部情報を知り得ている転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談することも一つの手段です。
5.3.将来どうなりたいか考えてみる
行き当たりばったりで転職先を決めるのではなく、自分の思い描くキャリアプランを達成するための道を選ぶことが大切です。
特に、やりたい仕事がないという方は、「洋服が好きだから毎月〇着購入できるようになりたい」「毎月旅行に行けるようになりたい」など目標を達成するために、どれくらいの収入が必要であるかを考えてみてください。
将来の自分から逆算して、いまどのような仕事に就くべきかを考えてみましょう。
6.向いていない仕事から転職する際のポイント
前述したように、向いている仕事に就くためには適性やスキルの分析や、具体的なキャリアプランを描くことが重要です。
これらを踏まえて、向いていない仕事を辞めて転職活動に専念する際に確認しておきたいいくつかのポイントを紹介します。
6.1.退職理由をネガティブなものにしないようにする
前述の通り、転職活動時における書類の書き方や面接において、前職を辞めた理由を述べる際、「向いていない仕事だったから退職した」とそのままストレートに伝えないようにしましょう。
「仕事に対して消極的なのではないか」、「採用しても向いていないと思えばすぐに辞めてしまうのではないか」、などと誤解を生んでしまう可能性があります。
懸念材料を作らないためにも、「キャリアアップのために転職したかったから」などポジティブに捉えられるような表現へ変える工夫が大切です。
6.2.キャリアに悩む場合は転職エージェントに頼る
転職においてキャリアについて悩む場合は、転職のプロである転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
まずはキャリアカウンセリングから始まり、どういったことについて悩んでいるのか、今後どういったキャリアプランを描いているのかを踏まえて的確なアドバイスをもらえます。
客観的な目線でどういうふうに転職活動を行えばいいのかをサポートしてくれるため、転職活動において心強い存在となるでしょう。
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7.まとめ
今の仕事を続けるのは「自分にとって適切ではない」と判断した場合、転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談してみてはいかがでしょうか。
マイナビエージェントでは、求職者の悩みに寄り添い、プロの視点からさまざまなアドバイスをいたします。
本当にいまの仕事が自分に向いていないのか、辞めるべきなのか、といった迷いがある方はぜひお気軽にご相談ください。
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