リスケ(リスケジュール)とは?ビジネスでの使い方や注意点を解説

ビジネススキル・マナー

「リスケ」とは、予定やスケジュールを変更・再調整することを指す言葉です。日程や取引内容を変更したときなど、ビジネスシーンで使う人も多い便利な言葉ですが、使用方法を間違えると相手に失礼な印象を与えてしまうため注意が必要です。この記事ではリスケの正しい意味と使い方、注意点などを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

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1 リスケの意味とは?

「リスケ」とは、英語の「reschedule(リスケジュール)」を略した言葉であり、使用される状況によってニュアンスが異なります。

1.1 一般的なリスケの意味

一般的なビジネスシーンで使用される「リスケ」は、英語の「reschedule(リスケジュール)」と同じく、「予定や計画、日程の変更・再調整」という意味です。

主に、会議や商談、納期などの予定を変更する際、「明日の〇〇はリスケでお願いします」といった形で使用されます。

1.2 銀行で使われるリスケの意味

元々、「リスケ」は銀行などの金融業界において、「借入の返済条件見直し」という意味で使用されていました。

具体的には、銀行から融資を受けていた企業が、業績悪化で予定通りの返済が困難になり、返済期間を延長してもらったり、返済額を減額してもらったりすることを指します。

このような「計画の変更や再調整」が一般的な意味として伝わり、ビジネスシーンでも広く使われるようになったと言われています。

1.3 リスケとドタキャンの違い

ドタキャンは「土壇場でキャンセル」の略語であり、直前に予定を変更するという点では「リスケ」と同じですが、言葉の意味は全く異なります。

まず、「リスケ」には「予定を変更し、新たな予定を組む」という意味があるのに対し、「ドタキャン」は「予定の中止」のみで、「再調整」「組み直し」という意味を持ちません

また、「ドタキャン」は一方的な予定のキャンセルであるため、「リスケ」よりも相手に大きな迷惑をかける恐れがあります。

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2 リスケの言い換えと対義語

リスケを他の言葉で言い換えたい場合は、どのような表現があるのでしょうか。また、リスケと反対の意味を持つ対義語についても解説します。

2.1 リスケの言い換え

リスケは以下のような言葉に言い換えることができます。リスケは略語であり、フォーマルなシーンに適さない場合もあるため、必要に応じてこのような言い換え表現を利用しましょう。

  • 予定変更
  • 日程調整、日程変更
  • スケジュール調整
  • スケジュール変更
  • 予定の前倒し、繰り上げ
  • 予定の後ろ倒し、繰り下げ
  • 予定の組み直し
  • 予定の再調整

2.2 リスケの対義語

リスケと反対の意味を持つ対義語には以下のような言葉があります。

  • オンスケ(オンスケジュール)
  • スケジュール通り
  • 予定通り
  • 日程通り

「オンスケ」は「on schedule(オンスケジュール)」の略であり、予定通りに進んでいることを指します。「オンスケで納品可能です」といった形で使用しますが、「リスケ」と同じく略語のため、フォーマルなシーンでは言い換えた方が良いでしょう。

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3 リスケの活用シーンと使い方

実際のビジネスシーンにおいて、リスケはどのように使用されるのでしょうか。ここでは、具体的な活用シーンと使用例を紹介します。

3.1 会議や打ち合わせの日程変更

予期せぬ急用やトラブルで、すでに決まっている会議や打ち合わせの日程を変更したい場合は、以下のように使用します。

  • 急用のため、本日の会議を明日の午後にリスケできませんか?
  • 体調不良のため、明日の会議を来週月曜日にリスケしていただきたいです。
  • 機材トラブルのため、本日の打ち合わせを明日にリスケします。

3.2 プロジェクト進行スケジュールの変更

プロジェクトの進行スケジュールが変更になる場合も、リスケを活用することができます。

  • 進捗の遅れにより、進行スケジュールをリスケする予定です。
  • フェーズごとのタスクを見直し、プロジェクト全体のスケジュールをリスケしたいと考えています。
  • ○○の進行をリスケしたので、テスト期間を1週間延長できる見込みです。

3.3 商品納期や受発注量の変更

商品納期や受発注量が変更になる場合は、以下のような使い方が考えられます。

  • 生産ラインにトラブルが発生したため、納期のリスケをお願いできますでしょうか。
  • 市場の需要変動に対応するため、受注量をリスケすることになりました。
  • 発注量をリスケしたため、予算の組み直しが必要です。

3.4 商品仕様や企画内容の変更

商品仕様や企画内容に変更が生じたときも、リスケを活用する可能性があります。

  • クライアントの要望により、商品仕様のリスケを検討しています。
  • 社内の意見をまとめると、大幅な仕様のリスケが必要になりそうです。
  • 原材料の調達が難航しているため、一旦、企画内容をリスケすることになりました。

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4 リスケを使用する際の注意点

リスケは予定の変更や調整を伝える便利な言葉ですが、ビジネスシーンで使用する際はいくつか注意すべき点があります。ここでは、主な注意点を7つ紹介するので、相手に失礼な印象を持たれないためにもしっかりチェックしてください。

4.1 関係の浅い取引先や目上の方には使用しない

リスケは、ビジネス用語の中でもかなりカジュアルな略語表現のため、フォーマルな場面では「軽すぎる」と思われる可能性があります

普段から略語でやり取りしている取引先や上司であれば問題ありませんが、それ以外の目上の方に対しては、「日程調整」「スケジュール変更」など言い換え表現を使用するのが賢明です。

4.2 電話や対面で迅速に伝える

リスケが決まった場合、また依頼する場合は、できるだけ早く電話や対面で伝えるようにします。メールやチャットは見落とされる恐れがあり、相手の意向をすぐに確認するのも難しいからです。

ただし、日程に十分な余裕があるときや、多くの関係者に伝えたいときは、メールを使用した方が良い可能性もあります。その場合は一旦メールを送り、後日改めて電話や対面で説明するのがおすすめです。

メールで伝える方法については、「リスケをメールで伝える方法」の項目で詳しく解説します。

4.3 変更理由や変更日時を明確にする

リスケの理由や変更後の日時は、相手が最も知りたいことです。そのため、この部分を曖昧にしてしまうと、不信感を与えたり調整自体を受け入れてもらえなったりする可能性もあります。

例えば、「会議室の確保が難しくなったため、本日の会議を明日10時にリスケします」など理由と日時を明確にすれば、相手も納得して受け入れやすくなるでしょう。

4.4 相手の都合を考慮する

リスケは相手のスケジュールにも大きな影響を与える場合があるため、できる限り相手の都合を尊重することが大切です。

特に、取引先など社外の相手に対しては一方的に変更を伝えるのではなく 「〇日にリスケすることは可能でしょうか?」と候補日を提示し、相手の都合をうかがいましょう。また、できるだけ早めに連絡し、相手が調整しやすいような配慮も重要です。

4.5 繰り返しのリスケは避ける

リスケは、できるだけ繰り返さないようにしなければなりません。度重なるリスケは、相手のスケジュールを乱し、信頼を損なう原因になります。やむを得ずリスケが必要な場合は、 確実な日程を再設定し、再度の変更がないよう慎重に調整を行います。

どうしてもリスケが続いてしまった場合は、誠意をもって謝罪し、相手の都合を最優先にする姿勢を示しましょう。

4.6 細かい変更では使用しない

「リスケ」という言葉は、ある程度大きなスケジュール変更に対して使うのが適切であり、 細かい調整には使用しないのが一般的です。

例えば、会議の日程を翌日に延期する場合は「リスケ」が適していますが、開始時間を30分後ろ倒しにするような場合には、「ずらす」「変更する」の方が適切です。細かい変更に「リスケ」を使うと、相手に大げさな印象を与える可能性があるため注意しましょう。

4.7 後日対面した際は丁寧に謝罪する

リスケをお願いした相手に後日対面した際は、丁寧に謝罪すると良いでしょう。特に、相手の都合を調整してもらった場合は、直接お礼とお詫びを伝えることで信頼関係を維持できます。

例えば、「先日は日程を変更いただき、ありがとうございました。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」と一言添えるだけでも誠意が伝わり、より好印象を与えられます。

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5 リスケをメールで伝える方法

リスケは電話や対面で伝えるのが基本ですが、「日時に余裕がある」「複数人に共有したい」「担当者が不在で電話がつながらない」といった場合は、メールで連絡した方が良いこともあります。

5.1 リスケをメールで伝える際のポイント

リスケをメールで伝える際は、以下のポイントを意識して文面を作成しましょう

  • 件名に【日程変更のお願い】などと明記し、相手が内容をすぐ把握できるようにする
  • 変更理由を簡潔に説明する
  • 新しい候補日を複数提示し、相手の都合をうかがう
  • 最後に再度お詫びとお礼を述べる

5.2 リスケをメールで伝える際の例文

実際に、リスケをメールで伝える際の例文を紹介します。

件名:【日程変更のお願い】○○の打ち合わせについて


○○株式会社
△△様

お世話になっております。○○(自社名)の□□です。

誠に申し訳ありませんが、予定しておりました「○月○日(○曜日)○時からの打ち合わせ」 につきまして、担当者の体調不良により日程の変更をお願いしたくご連絡いたしました。

つきましては、以下日程のいずれかでご都合はいかがでしょうか?

  1. ○月○日(○曜日)○時~
  2. ○月○日(○曜日)○時~
  3. ○月○日(○曜日)○時~

もし 上記の日程が難しい場合は、ご都合の良い日時をお知らせいただけますと幸いです。
急なお願いとなりご迷惑をおかけしますが、何卒ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

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署名
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6 まとめ

リスケ(リスケジュール)は、予定やスケジュールの変更を指す言葉であり、ビジネスシーンでは会議の日時変更やプロジェクトの納期調整などで使用されます。

ただし、カジュアルな印象を与えることもあるため、相手によっては「日程変更」「スケジュール調整」などの言葉に言い換えるのが適切です。相手の都合を考慮しない頻繁なリスケは信頼低下につながるため、 マナーを守った使い方を意識しましょう。

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