仕事が早い人と遅い人の違いは? 仕事効率化のコツや環境の整え方を紹介

仕事が早い人と遅い人の違いは? 仕事効率化のコツや環境の整え方を紹介

「仕事ができる」と言われる人の多くは、仕事を効率的にこなすスキルを持っています。仕事を効率化できれば期日に追われるプレッシャーもなくなり、空いた時間で新しい仕事に取り組んだり、新しいスキルを習得したりすることもできます。また、プライベートの時間を有意義に過ごせるようにもなるでしょう。

今回は、仕事が早い人・遅い人の特徴から、仕事を効率化するコツまでを紹介します。時間を有効活用したい方はもちろん、「仕事を効率化して上司に評価されたい」という方もぜひ参考にしてみてください。

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1. 仕事が早い人と遅い人の違いとは

まったく同じ内容の仕事をお願いしたのに、早く終わらせることができた人と、いつまでたっても終わらなかった人がいたとします。この差はいったいどこからくるのでしょうか? 両者の特徴をみていきましょう。

1-1. 仕事が遅い人の特徴

まずは、仕事が効率化できず遅い人の特徴を紹介します。当てはまる項目があれば要注意です。

1-1-1. こだわりが強い・細かいところを気にする

「こだわりが強く妥協できない」「細かい部分まで気になって仕方ない」という、いわゆる「完璧主義」は、仕事が遅い人の典型的な特徴です。
こだわりが強かったり細かいところが気になったりすると一つひとつの工程で時間をとられ、仕事がなかなか進まないため、作業が効率化できず完了まで膨大な時間を要します。

また、業務の依頼者である上司やクライアントから求められるレベルではなく「自分自身が納得できるか」という視点で仕事を進めてしまうため、時間をかけたわりに相手の意向に沿えていない成果物ができあがってしまうようなケースもあります。

1-1-2. 嫌なことを後回しにする癖がある

嫌な仕事を後回しにして好きな仕事から手をつけている人は、周囲に「仕事が遅い」という印象を与えやすい傾向があります。
仕事そのものの緊急性を無視し、自分の感情の赴くままに仕事の順序を決めてしまうと、依頼者を待たせてしまうだけでなく、最悪の場合、期日までに間に合わないという事態を招きかねません。

また自分自身も、初めは気持ちが楽になったように思うかもしれませんが、それはあくまで一時的なものです。期日が迫ってくれば精神的にも徐々に追いつめられ、過剰なストレスを受けてしまいます。

1-1-3. 仕事に対する責任感が弱く、目標がない

仕事に対する責任が感じられず、目標がない人も、仕事が遅くなりがちです。「この仕事は自分がやらなければならない」という絶対的な責任感がないため、パフォーマンスが低く、効率的に仕事をこなすことができません。

また、「自分ができなかったとしても他の誰かがやってくれるだろう」という依存心も強く、自分の行動に動機付けができないため、仕事がなかなか進みません。
このような人は、仕事においての目標設定も曖昧です。チームや会社に貢献する意識が薄く、自分のキャリアビジョンも描けていないため、今頑張らなければならない理由、頑張りたい気持ちが欠落してしまっています。

1-1-4. 目的が分からないまま作業してしまう

自分が依頼された仕事の目的がわからないまま目の前の作業をはじめてしまうと、効率的に仕事が進みません。自分に依頼された作業はひとつのタスクでしかないかもしれませんが、その前後にはいろいろな流れや人の関りがあるはずです。

● 何の工程を経て自分の元にこの作業がきているのか
● 自分の作業はその先にある何のためのものなのか
● 最終的な目的はどこにあるのか

上記のような、作業に対する一連の流れや目的などの全体像がみえなければ、必要以上に悩んだり考えたりする時間が増えて、仕事の取り掛かりや完成が遅くなってしまいます。

1-2. 仕事が早い人の特徴

では、仕事が早い人はいったいどのような人なのでしょうか?主な特徴を紹介します。

1-2-1. 細かなスケジュールを立てることができる

仕事を効率的に早く片付けられる人は、細かい部分までスケジュールを立てて行動できます。ひとつの大きなタスクに対して、それを完了するために必要な細かい行動までを予測、可視化できているため、次に何に取り掛かれば良いか先々のイメージができており、行動する前に悩む時間がありません。

細かなスケジュールが立てられない人は、ゴールがわかっていてもそこに到達するために必要なタスクが理解できていない状態のため、場当たり的な行動が増え、余計な作業や無駄な行動までやらなければならなくなります。

1-2-2. 視野が広く全体を見ることができる

視野を広くもって物事を俯瞰できる人は、今目の前で起きていることだけでなく、今後起こり得るできごとや、その業務にかかわる他メンバーの動きまで予測し、イメージを膨らませながら行動しています。そのため、たとえ想定外のトラブルが起きたり、突発的なスケジュール変更があったりしても、冷静な対処ができます。

一方、視野が狭いと、今自分の目の前にある業務、タスクしか見えなくなります。自分自身に精一杯で、精神的、物理的に余裕がありません。業務の前後関係や縦横の連携における想像力にも乏しく、仕事における自分の立ち位置が理解できていないケースがあります。

1-2-3. 仕事の優先順位を明確に決めて取り組むことができる

仕事は、主に以下の4つに分類できるといわれています。





1緊急度重要度
2緊急度重要度
3緊急度重要度
4緊急度重要度

この中の「4」に当てはまる緊急度・重要度が共に低い業務ばかりこなしていると、いつまでたっても最重要である「1」に取り掛かれません。
自分の感情に左右されず仕事の優先順位が決められる人は、自分の抱えている業務の分類を的確に判断し、無駄なく仕事を進められる人だといえます。その結果、仕事を素早く片付けることができるのです。

1-2-4. 分からないことは早い段階で質問する

疑問点をすぐに質問できる人も、仕事を効率的に進められます。わからないことを自分で考えたり調べたりする時間も大切ですが、中には自分では解決できない問題や、標準化された答えがなく上司の判断によって決定されるものもあります。それらに対していくら自分で試行錯誤しても、解決には至りません。
そのため、疑問点はすぐに質問し解消した方が、時間を無駄にすることなく効率的に仕事を進めることができます。

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2.仕事の効率をあげるコツ10選

では、仕事の効率を上げるにはどうすれば良いのでしょうか?今すぐ実践できる10個のコツを紹介します。

2-1. 自分が今抱えているタスクを整理し可視化する

まずは、自分が抱えているタスクを整理しましょう。その際は、頭の中で思い出すのではなく、ノートや付箋、パソコンのメモ帳などに箇条書きしていくことがおすすめです。
頭の中にあるものを文字として可視化すると、自分の状況を冷静に俯瞰できます。

2-2. 明確な目標を設定し、優先順位を決める

タスクを可視化できたら、それぞれに目標を設定し優先順位を判断しましょう。目標を設定すれば行動の動機付けができます。また優先順位を決めることで効率良くタスクをこなし、目標達成に近づくことができます。

2-3. 日にち・時間で作業を区切る

仕事を効率的に進めるには、複数の作業を同時進行するのではなく、一つひとつの作業を順番に進めることがおすすめです。俗にいう「マルチタスク」「シングルタスク」という概念で、一見マルチタスクの方が多くの仕事をこなせる印象がありますが、実はシングルタスクで一つひとつ順番にこなしていった方が効率的といわれています。
そのため、作業をはじめる前に、予め日にちや時間を決めておきましょう。

2-4. 自分の得意な作業から始める

苦手なものをいつまでも後回しにするのは好ましくないですが、作業効率を高めるとっかかりとして、得意な作業から手を付けるのは効果的です。
最初に苦手な作業でつまずいてしまうと、時間を消耗してしまうだけでなく自信を喪失してしまい、その後の作業効率にも悪影響が及ぶ可能性があります。

2-5. システムやツールを使う

作業効率化できるシステムやツールは積極的に活用していきましょう。目視での確認が必要な作業ももちろんありますが、そうでない領域においてはコンピューターに任せた方が圧倒的に作業効率化を図れるケースはたくさんあります。
現在の手作業に限界を感じている場合は、上司にシステムやツールの必要性を伝え、導入を検討してもらう必要があるかもしれません。

2-6. 適度に休憩を入れる

人間の集中力はそう長くもちません。仕事を効率的に進めるため、適度に休憩を入れましょう。
自分が疲れている意識がなくても、時間の経過とともに疲れは蓄積され、作業効率が下がっていきます。「休憩は作業の区切りが良いところで」と思っていると中々休憩が取れないという事にも繋がるので、時間で区切るのがおすすめです。

2-7. デスク周りを整理整頓する

デスク周りは常に整理整頓を心がけましょう。机の上や引き出しが乱雑になっていると、必要な書類が見つからず、探すことに時間を消費してしまいます。
また、視界に余計なものが入ると集中力が削がれ、作業効率が低下することもあります。ですので、デスク周りはしっかりと整理整頓し、クリーンな状態をキープするようにしましょう。

2-8. できない仕事はきっぱりと断る

仕事を抱えすぎてキャパオーバーしそうなときは、きっぱりと断る勇気も必要です。無理に受けてしまっても、期日までに完了できなかったり、ただ終わらせることだけを考えてクオリティの低い作業になったりしては、周囲にも迷惑をかけてしまいます。

2-9. 情報収集の前にまず仮説を立てる

作業に必要な情報収集は、仮説を立てた上ではじめるようにしましょう。仮説がないままに情報収集をはじめてしまうと、膨大な情報から必要な情報を取捨選択することに時間を取られてしまいます。仮説があれば、これから集めるべき情報が明確となり、短時間で効率的に情報収集が完了します。

2-10. 報告は短時間で済ませる

上司や同僚への報告は、短時間で端的に済ませるようにしましょう。経緯から順番に話し結論にたどり着くまで時間を要したり、関係のない事柄まで報告したりしては、自分の時間が減るだけでなく報告を受ける側の時間も奪ってしまうため、報告は結論から端的におこなうことが大切です。

3. 効率化は職場の環境を整えるのも大事

仕事を効率化するためには、自分が身を置く環境も重要です。職場環境の見直しにも着手してみましょう。

3-1. 確認や相談しやすい空気を作る

コミュニケーションが活発で確認や相談がしやすい職場では、仕事の効率化が向上します。一人で悩む時間が少なくなるため、作業に着手するまでのスピード、着手してからの効率が圧倒的に早くなります。

3-2. ミーティングや会議など話し合いの進め方を見直す

ミーティングや会議の進め方の見直しも効率化には効果的です。結論が見えない長尺なミーティングや会議には生産性がなく、ただ時間を浪費してしまいます。

3-3. それぞれの責任の範囲を明確化する

一つの作業やプロジェクトに対して、誰がどこまでの責任を受けもつのか範囲を明確化しましょう。責任の範疇が不明瞭だと、本来やらなくて良い作業に着手してしまい、時間を無駄にしてしまうことになりかねません。

4. 仕事に取り組む姿勢や考え方が大切

「要領が良い」「仕事が早い」と感じられる人でも、仕事への取り組み方や考え方の違いで両者は大きく異なる場合もあります。

「仕事が早い」と「要領が良い」は一見同じような意味に感じますが、仕事に取り組む上で期待されている内容の最低ラインを目指して早く仕事を終わらせる「要領よく仕事をこなしているタイプ」と、できるだけ上を目指す「仕事内容を明確に理解し早く仕事を仕上げる事ができるタイプ」では大きな違いがあります。

働いた対価として給与をもらう以上、社会人として、組織の一員として自分が行うべき仕事は責任を持って最後まで行う事が大切です。

ただ仕事をこなすのではなく、向上心を持って取り組むことも重要です。

5. 英語で「効率化」はなんと言う?

外資系の企業や海外の会社と取引をする会社に勤めている場合は、「業務をさらに効率化したい」など英語で伝える必要がある場面も出てくるかもしれません。

ここでは、「効率化」の英訳と例文を紹介します。

「~を効率化する」

● Make ~ more efficient

● Do ~ more efficiently

(例文)

I think there is still room to make our store operations more efficient.

(日本語訳:店舗業務にはまだ効率化の余地があると思います。)

「効率を上げる」

「~の効率を上げる」

● improve efficiency

● improve ~ efficiency

(例文)

We need to install a new machine to improve efficiency.

(日本語訳:効率を上げるために、新しい機械を設置すべきだ。)

6. まとめ

仕事を効率化する方法は様々あります。一度にすべてを実践しようとすると、混乱し逆に非効率になってしまう危険性があるため、自分が実践しやすいものから順番に取り入れてみてください。

また、効率化の定着には時間と慣れが必要なので、日々の仕事の中で少しずつ心がけるようにしましょう。

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