2022年10月、岸田文雄首相が「リスキリング支援」に今後5年間で1兆円の予算を投じると発表し、リスキングに対する注目度が高まっています。今回は、UZUZ(ウズウズ)が実施した「リスキリング」に関する意識調査から、実際にリスキリングを行っている人の実態や意識を見ていきます。
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調査は2022年10月25日~11月25日、同社が運営するUdemy、Youtubeの「ウズウズカレッジ」動画教材利用者を対象にインターネット上で行われ、134人から有効回答を得ました。
1.リスキングの目的の1位は「業務スキル向上、業務効率化」
リスキリングの目的を調べたところ、「業務スキル向上、業務効率化のため」が37.9%でトップ。以下、「現職でのキャリアアップのため(昇格、異動)」が22.0%、「転職のため」が18.9%と続きました。
(【画像出典】UZUZプレスリリース)
学習時間については、「月に10時間以上20時間未満」が32.8%、「月に10時間未満」が29.1%で、合わせて6割以上が「月に20時間未満」と回答しました。
学習している時間帯は、「終業後」が最も多く41.9%。次いで「休日」が30.0%、「通勤中」が11.5%となりました。
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2.リスキングにかけた費用総額、「20万円未満」が約9割
これまでにリスキリングにかけた費用総額を尋ねると、「3万円未満」が59.7%、「3万円以上20万円未満」が30.6%となり、「20万円未満」が約9割を占めました。一方、高額の「100万円以上200万円未満」「200万円以上」との回答は各0.7%でした。
(【画像出典】UZUZプレスリリース)
3.リスキングで学んだこと、約6割が「活用できている」
リスキリングで学んだことが業務や自身のキャリアにおいて「活用できている」と感じられるかとの問いには、約6割が「非常に(17.2%)/ある程度(41.8%)活用できている」と回答。反対に「全く活用できていない」という人は17.9%でした。
(【画像出典】UZUZプレスリリース)
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4.課題は「効率的な学習方法がわからない」
リスキリングを行う上で感じている課題については、「効率的な学習方法がわからない」が31.2%、「有効な学習対象がわからない」が21.1%、「学習時間をどのように確保したらいいのかわからない」が19.3%など、答えがばらつく結果となりました。
(【画像出典】UZUZプレスリリース)
どのようなサポートがあればリスキリングの活用が進むと思うか聞くと、最も多かったのは「学習効果の改善」で約4人に1人にあたる24.3%を占めました。また「リスキリングの目的、目標の整理」(19.0%)や「学習内容、スケジュール策定」(17.5%)も各2割弱、「試験対策」(12.3%)や「コーチング」(9.7%)も各1割前後ありました。
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5.まとめ
今回の調査結果を受けて、UZUZ専務取締役の川畑翔太郎氏は、
「今回のリスキリングに関する調査結果からわかることとしては、現状ではリスキリングは『個人頼み』となっている点だろう。
必要性を感じた個人が自費でリスキリングを行っているため、学ぶ意欲が高い人材に限定された動きとなっている。
今後は、企業が主導して衰退事業から成長事業へ従業員をリスキリングしたり、リスキリングを支援する公共/民間サービスが拡充されることが必要だと考える」
とコメントしています。
(【記事出典】UZUZプレスリリース)
(記事執筆:御木本千春)