秋採用とは、その名の通り秋にスタートする採用のことです。就職・転職活動で春〜夏に企業の内定が獲得できなかった求職者や、何らかの理由で進路が決まっていない方のために入社の道が開かれる貴重なチャンスです。
そこで今回は、秋採用の概要や秋採用を実施する企業の見つけ方、内定獲得のポイントなどについて解説していきます。
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1.秋採用とは? いつからいつまで?
秋採用とは、春・夏採用が終わった夏休み明けの8月末~12月上旬頃に行われる採用です。企業や年によって時期が前後するため、最新情報を確認するようにしましょう。
1.1.秋採用の特徴
秋採用は春・夏には採用できなかった不足分の人員確保や、より優秀な人材の発掘を目的として戦略的に行われるものです。夏が終わった時点で就職先が決まっていない場合は秋採用に挑戦することになります。
また、留学から帰国した学生や公務員試験を終えた学生、転職を考えている第二新卒者など、秋採用から就職・転職活動をスタートする人も一定数見受けられます。
秋採用は春・夏採用とは異なる観点で選考されるケースもあり得るため、企業のニーズを適切に汲み取りアピールすることが内定獲得につながるでしょう。
1.2.春採用・夏採用との違い
新卒者で考えると、大学3年生の3月から大学4年の夏休み頃まで行われる採用が春・夏採用です。内定が出る時期は春・夏が多く、多くの企業と求職者が活動する時期です。
一方の秋採用は春・夏採用で人員の充足に至っていない企業が行う採用活動です。したがって参加する企業数も採用枠も少なく、春・夏採用に比べて選択肢は狭くなります。
1.3.通年採用との違い
通年採用とは、季節を問わず年間を通じて実施する採用活動のことです。中途採用も積極的に行っている企業で実施されることが多く、欠員の補充というよりは、時間を掛けてより自社にフィットした人材を探す目的で行われます。
1.4.冬採用が行われる場合も
企業によっては秋採用よりもさらに遅い時期に冬採用を行う場合もあります。冬採用は、12月〜3月頃に行われる採用活動です。
募集を行っている企業、就活をしている人数ともに春・夏、そして秋採用より少なくなり、選考期間も短くなるのが特徴です。
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2.秋採用はなぜ行われている?
秋採用は、春・夏採用で当初の目標人数を確保できなかった企業が実施するケースが多いです。大手企業や有名企業などと競合するのが難しい企業では、他企業の採用活動が活発でない時期に採用を行うことで、効率の良いアプローチができます。評価の高い人材を求め続けた結果、目標人数の確保に至らない場合もあるでしょう。
また、一度は予定人数の確保に成功しても、内定辞退により補充が必要になる企業も出てきます。求職者には内定辞退の権利があるため、より望ましい就職先への内定を獲得すれば、その他の企業を辞退することになります。
また、通年採用を行う企業は他社の秋採用とスケジュール感が重なる場合もあります。
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3.秋採用を行うのはベンチャー企業や中小企業が多い
ベンチャー企業や中小企業では、春・夏採用にこだわらず秋採用や通年採用を実施するケースも多くあります。BtoB企業や大手企業のグループ・子会社、地方の企業などに関しても同様です。新規事業立ち上げや既存事業拡大を図るうえで優秀な人材を獲得することが重要であるためです。
なお、「秋採用だから」「ベンチャーや中小企業だから」という理由で選考のハードルが下がるわけではありません。企業がどのような意図で秋採用を実施するのかを理解できなければ、内定獲得は難しいでしょう。
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4.秋採用期間に就職・転職活動をする際の注意点
秋採用期間には、春・夏採用と異なる注意点があります。以下3点について最低限押さえておくようにしましょう。
4.1.募集数が少なく倍率が高い
秋採用は春・夏採用と比較して募集数が少ないことが多いため、必然的に倍率も高くなります。春・夏採用で希望の内定を獲得できなかった場合はもちろん、冒頭で触れたようなさまざまな事情で内定獲得に至っていない方も合流します。
多彩な経験を持つ人が集まる可能性があるため、安易な気持ちで臨むと思うような結果を得られないことも考えられます。
4.2.秋採用に応募した理由をはっきりさせておく
面接でスムーズに答えられるよう、想定する質問に対する回答をあらかじめ用意しておきましょう。一般的に面接で確認される項目のほかに「なぜ春・夏採用ではなく、秋採用での選考を受けているのか」という質問に対しても回答を用意しておくと安心です。
「内定がもらえていない」というネガティブな理由であっても嘘で繕おうとせず、その際の感情や学んだこと、反省点や改善点などを添えて前向きな印象を与えられるよう工夫しましょう。
4.3.応募する企業は慎重に選ぶ
秋採用で内定を目指す場合、周りの友人と比べてしまったり、現職と並行して進めていくことへの不安を抱いたりするなど、残り時間を考えて焦りが強くなる傾向があります。
しかし、望ましい未来のためには焦って手当たり次第に応募することは避けるべきです。一時的な不安に負けずに将来のビジョンを明確に描き、その実現を目指せる企業に応募することを心がけましょう。
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5.秋採用を行っている企業の見つけ方
すべての企業が秋採用を実施しているわけではないため、秋採用で就職を目指す場合は積極的に情報を求め、行動していく必要があります。秋採用の実施企業は主に以下3つの方法で見つけることが可能です。
5.1.企業のホームページを確認する
秋採用を行う企業はほとんどの場合ホームページで情報を掲載していますので、希望する業界や企業を絞って探してみましょう。
5.2.就活サイトや求人サイトを利用する
春・夏の就活では就活サイトや求人サイトを使う人が多いでしょう。秋採用でも、こうしたサイトは引き続き活用できます。
春・夏採用に比べて掲載企業数は減少するものの、多くの企業が秋採用でも求人情報を出しています。一般の求人サイトでは、「秋採用」「秋入社」といったキーワードで検索してみましょう。
5.3.スカウト型の求人サイトを利用する
スカウト型の求人サイトを利用することで新たな可能性を見出すチャンスを広げることもできます。スカウト型の求人サイトとは、企業側から求職者へアプローチするスタイルの就職活動サイトです。
自分では想定していなかった業界や職種の企業から説明会や選考へのオファーが届くこともあるため、広い視野で就職活動を行いたいと考えている方にはおすすめです。
5.4.合同説明会に参加する
秋採用を行う企業が複数集まり、合同説明会を実施することもあります。合同説明会では短期間で多くの企業の情報を得られる上に、企業側の生の声も聞けるため、求職者にとっては絶好の機会です。
ただし、春・夏に比べて開催される機会は多くないので、見逃さないようインターネットなどで最新情報をチェックしておきましょう。
5.5.OBやOGに紹介してもらう
秋採用を行っている企業への就職・転職は、機会も少なく厳しいのが現状です。そのため、既に就職している大学のOBやOGといった知り合いに頼るのも1つの方法です。
知り合いに紹介してもらうことのメリットは、就職・転職活動前に企業の実情をリサーチできることです。職場の雰囲気や人間関係といった、面接では聞きづらい内部事情を事前に確認できることもあります。
また、中小企業やベンチャー企業に勤める知り合いがいる場合は、OB・OGがトップや採用担当者と近い位置にいることも多いため、一度相談してみると良いでしょう。
5.6.大学のキャリアセンターに相談する
大学のキャリアセンターには、結びつきのある各企業から求人票が送られてきています。秋採用の時期でもまだ多くの求人票があると考えられますので、企業探しに役立ちます。
特に大学に直接求人票を送ってきている企業はその大学との関係性も深いので、内定を得やすいというメリットもあります。
5.7.エージェントを利用する
秋採用で確実に内定を得るためには、就職・転職のプロからサポートが受けられる就活エージェントや転職エージェントの利用がおすすめです。次項で紹介する内定獲得に必要な対策もキャリアアドバイザーのサポートのもとで進められるため、より効果的な転職活動が実現します。
「一人では自信がない」「秋採用の対策方法が分からない」「プロによる客観的なアドバイスがほしい」という方は、利用を検討してみましょう。
6.秋採用で内定を獲得するには
秋採用では求人数が減ることなどから「やばい」と言われることもありますが、内定を獲得することは十分に可能です。ただし、秋採用で確実に内定を獲得するためには、事前の準備が非常に重要になってきます。以下4点については必ずクリアした上で秋採用の選考に挑みましょう。
6.1.まずは今までの活動を振り返る
春・夏採用で内定を獲得できず秋採用への挑戦を決めた場合は、今までの転職・就職活動を振り返ることから始めましょう。内定に至らなかった原因を考察し改善しなければ、秋採用においても望ましい結果が得られなくなる可能性があります。
6.2.再度自己分析をおこなう
上記を実践するには、自己分析をやり直すことをおすすめします。自己理解が不十分だと自分の強みを適切に理解できず、自分にフィットする企業選びが難しくなり、方向性がブレやすくなります。面接でも曖昧な回答しかできないなど、熱意が感じられないといった印象を与えかねません。
【関連記事】「転職活動に役立つ自己分析徹底ガイド!やり方やポイントを紹介」
6.3.志望動機を見直す
志望動機は企業側に入社の熱意を伝える大切な要素です。自らの理想や成し遂げたいこと、その企業でなければならない理由が明確になっているかを見直しましょう。
また、企業側に「この人材が入社することで自社にどのようなメリットがあるのか」という具体的なイメージを持ってもらえるよう心がけましょう。
なお、志望動機の使い回しは禁物です。必ず応募する業界や企業の研究を行った上で志望動機を作成しましょう。
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6.4.面接の練習を繰り返す
上記の見直しが完了したら、面接の練習を繰り返し行います。その際は身近な人に面接官役を依頼するなどして、実際のシチュエーションを想定して練習を重ねることが重要です。
考えていることを何となく頭に思い浮かべることと、文章として口に出して伝えることはまったく別物であるためです。面接が初めてではないという方でも、ブランクがあれば対応力が落ちているかもしれません。油断をせずに練習を繰り返しましょう。
6.5.不安な場合は転職のプロに頼ろう
秋採用は決して受かりやすいというわけではなく、採用してもらえるか不安になる方も多いでしょう。そんなときは、やはりプロに頼るのが1番です。
転職エージェントでは人材紹介のプロであるキャリアアドバイザーが、採用に向けて徹底サポートをおこなってくれます。職務経歴書の添削や模擬面接などを実施してくれるため、1人で対策をおこなうよりも、内定を勝ち取れる可能性がずっと高くなります。
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7.まとめ
春・夏採用で思うような結果が出ないまま秋採用を迎え、自己嫌悪に陥ったり焦りを感じたりしている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回の記事で触れたように、自分でできる対策を万全にしておくことで、秋採用での内定獲得にぐっと近づくことが可能です。
大手企業やその子会社から、ベンチャーや中小企業まで、秋採用を導入する企業は増えています。秋採用で理想のキャリアをかなえるために、しっかりと準備を進めていきましょう。
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