総合職と一般職の違いとは?それぞれの仕事内容や向いている人を解説

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就職活動や転職活動を行っていると度々耳にするのが、「一般職」と「総合職」という言葉です。その違いはどこにあるのでしょうか?何となくは理解しているけれど、説明できるほどではない、という方もいらっしゃるかと思います。

今回は、そもそも一般職、総合職とは、具体的に何をするかなどの違いや、それぞれに向いてる人、キャリアを選択する際のポイントについて解説していきます。

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1.そもそも総合職と一般職とは?

総合職と一般職では、業務にどのような違いがあるのでしょうか? まずはそれぞれの仕事内容から違いを把握していきましょう。

1.1.業務範囲の定めがない「総合職」

総合職とは、社内の中核業務を担うポジションです。仕事内容は多岐に渡り、総合職で入社した社員は将来の管理職、幹部候補として会社から期待を寄せられます。一つの業務を長く担当することもありますが、基本的にはジョブローテーションで異動があり、転勤も発生しやすいのが特徴です。

また総合職は、大きく分けて「事務系総合職」と「技術系総合職」の2つに分類されます。

事務系総合職とは、管理系部門(人事、総務、経理、法務など)や企画部門、営業部門などを指します。一方の技術系総合職とは、研究、開発、設計、生産、品質管理など、製品やサービスに関わる一連の部門の仕事を指しています。

なお、国家公務員の中でも国家総合職は、各省庁における政策の企画立案、内閣提出法案の作成、予算編成の関連業務などを行っており、一般的には「キャリア官僚」と呼ばれています。

1.2.サポート業務がメインの「一般職」

一般職は、総合職のサポート業務を担う立ち位置です。書類作成などの事務作業から顧客対応まで、細かいタスクをこなしていきます。大きな注目を浴びるポジションではありませんが、総合職のスムーズな業務遂行のためには欠かせない存在です。

一般職は基本的に内勤業務となり、異動や転勤もほぼないため、結婚・出産などのライフスタイルの変化に合わせて働きたいという女性が多いのが特徴です。ただし、職務内容の範囲が限定されている分、総合職に比べて給与が低く設定されている場合があります。

なお、一般職と総合職と並んで「専門職」というカテゴリがあります。専門職とは、特別な技術や国家資格がないと就けない職業のことを指し、例えば、医師、弁護士、公認会計士、一級建築士などが専門職にあたります。

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2.総合職と一般職との違い

総合職と一般職との大きな違いとしては、「年収」「男女比」「異動・転勤」「採用方法」の5つがあげられます。それらをメリットと考えるかデメリットと考えるかは人によっても異なるため、自分がどちらに魅力を感じるのかしっかり確認しましょう。

2.1.年収の差

前述したように、基本給は業務範囲や将来性などの違いから、多くの企業では一般職よりも総合職の方が高く設定されています。実際の求人募集でも、総合職と一般職とで給料を分けて記載している企業が少なくありません。

1ヵ月でみるとわずかな差に思えるかもしれませんが、1年、5年、10年と働き続けた場合、どの程度の差が生まれるのかはしっかり認識しておきましょう。

2.2.男女比

厚生労働省が公表している「令和4年度雇用均等基本調査」によると、男女別の正社員における総合職・一般職の割合は以下のようになっています。





総合職限定総合職一般職
男性49.7%9.7%33.0%
女性36.4%13.1%44.8%

この数字から男性は女性と比べて、総合職に就いている人の割合が多いことがわかります。

また、採用の段階でも「総合職は男性のみ採用」としている企業が38.4%であるのに対し、「総合職は女性のみ採用」としている企業は17.9%と半分以下です。

しかし、勤務地が特定され、転勤の可能性が低い「限定総合職」は、女性の方が多くなっており、キャリア志向の女性も増えていることから、少しずつ男女比の差は埋まっていくと期待されています。

【出典】厚生労働省「令和4年度雇用均等基本調査」

2.3.異動・転勤の有無

総合職は入社時から将来の管理職候補、幹部候補として採用されているため、早いうちから様々な経験をさせ、自社の将来を託せる人材に育てたいというのが企業の本音です。そのため、異動や転勤はつきものだと認識しておきましょう。

一般職の場合は、総合職のサポートという位置づけのため、内勤として事務作業がメインとなります。異動や転勤の機会は少なく、同じ環境で安定的に働きたい人に向いています。

2.4.昇進の早さ

総合職は責任あるポジションに抜擢されるチャンスに恵まれており、貪欲にキャリアアップを目指したい人には最適です。もちろん成果をあげることが前提となりますが、頑張れば頑張っただけ昇進しやすい環境にあるといえます。

一方、一般職の場合は残念ながらスピーディーな昇進は望めないのが実情です。業務範囲が限定的で、会社の利益に直結するポジションに携わる機会が少ないためです。

2.5.採用方法の違い

総合職と一般職では、採用時期に差を設けている企業があります。はじめに総合職、その後一般職の採用を行うケースが多いですが、具体的な採用スケジュールはその年により変動があるため、最新情報を確認するようにしましょう。

また注意しなければならないのは、総合職と一般職の併願が認められていない企業がある点です。「一般職志望だけれど、試しに総合職も受けてみよう」という軽い気持ちでエントリーしてしまうと、一般職への応募ができなくなる場合があります。どちらに応募するかをあらかじめ考えておきましょう。

(※総合職と一般職の違いについて、職種や業界別にもっと詳しく知りたいという方は、転職のプロが無料で転職相談に応じる「マイナビエージェント」にご相談ください。)

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3.総合職と一般職はどっちがいい? 選ぶ際のポイント

ここまで紹介してきたように、総合職と一般職では様々な面において明確な違いがあります。しかし、これから社会人として本格的に実践経験を積む段階においては、どちらを選べば良いのか迷うこともあるかと思います。

そういった場合は以下のポイントを確認してみましょう。

3.1.仕事に何を求めるのかを明確にする

就職活動や転職活動を成功させるためには、「仕事に求める大切なもの」を明確化し、その大切なものに優先順位をつけることが有効です。

例えば、「なるべく多くのお金を稼ぎたい」という思いを最も優先したいのであれば、総合職を選択したほうが良いでしょう。一方、「仕事をコツコツ続けていきたいが、趣味の時間を大切にしたい」という場合は、一般職を選択したほうが理想の生活を送れる可能性が高くなります。

3.2.求められるものを理解する

総合職と一般職には、それぞれ求められるものが異なります。

総合職では前述のように転勤の可能性があるため、環境が変化しやすい傾向にあります。

転居することに抵抗が少なく、柔軟性があることなどが求められます。

また、チームワークが重要なため協調性やコミュニケーション能力なども求められます。

一方、一般職は社員や役員のサポート業務や、書類作成・電話対応などの細かい業務を担当することが多いため、事務処理能力の他、気配りができて地道な努力が苦にならないタイプが求められます。

3.3.向き不向きを理解する

前述したような総合職と一般職に求められるものを踏まえて、それぞれに向いている人の特徴をまとめてみました。

自分がどのタイプに当てはまるのか、ぜひ参考にしてみてください。

【総合職】

・キャリアアップ思考が強い

・チャレンジ精神が強い

・たくさん働いてたくさん稼ぎたい

・人と接することが好き

【一般職】

・コツコツ地道に頑張れる

・臨機応変に対応できる

・人のサポートをすることが得意

・プライベートな時間も欲しい

3.4.それでも迷う場合は転職のプロに相談する

求められるものや向いている人の特徴を踏まえても、自分には総合職と一般職のどちらが合うのか分からない場合は、客観的な意見を取り入れてみましょう。

その際、転職サポートのプロである転職エージェントに一度相談してみることをおすすめします。

現状の状況や転職における希望などをしっかりとヒアリングしてくれ、どんなキャリアがベストなのかプロ目線でアドバイスをしてくれます。

失敗したくない転職において、転職エージェントを活用してみることで視野が広がるかもしれません。

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4.総合職と一般職の間でのキャリアチェンジは可能?

先ほどもお伝えしたように、総合職の場合は転勤を命じられる可能性があります。独身のうちは大きな問題がないかもしれませんが、結婚後には単身赴任という形を選択せざるを得ない場合もあります。また、家庭事情などによっては転勤が難しい状況となるケースもあるでしょう。

一方、一般職で入社したものの、経験を積む中で「自分の能力を発揮し昇進したい」と思いが変わることがあるかもしれません。

そういった場合、キャリアチェンジやジョブチェンジの制度があれば、総合職から一般職へ、また一般職から総合職へと職種を変えることができるかもしれません。また、そうした制度がない企業でも、近年は社員の意向をヒアリングし柔軟に職種や働き方を変える企業が増えています。

また、2020年からの新型感染症の世界的流行によって家族のあり方や働き方に大きな変化が見られています。その影響で、「地域(エリア)総合職」「地域(エリア)限定職」「限定総合職」などと呼ばれる新たな職種を設ける企業が増加しています。これらは、従来の総合職と異なり働く場所が限定されている総合職のことで、転居を伴う異動がないのが基本となります。

まずは社内の制度を確認し、自分が望むキャリアチェンジが図れるか調べてみましょう。

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5.区別はなくなる? 総合職と一般職の今後

総合職や一般職というコース別雇用管理は、日本では当たり前のように採用されてきた方法です。しかし近年、こういった従来のコース別雇用管理をなくす動きも見られます。これは、女性の意識や働き方が変化していることが理由として挙げられます。

また、AIやRPAを導入する動きも大きな原因の一つです。今後、事務作業が中心の一般職業務はAIやRPAに任せて、複雑な総合職の仕事だけを人間が行うという時代が訪れるかもしれません。そうなれば、総合職と一般職を区別する必要は無くなるでしょう。

しかし、中には転勤や昇進をせず、事務作業やサポート業務だけをしていきたいという方がいるかもしれません。もしも、今の職場で自分に合った働き方ができないと感じた場合は、転職にチャレンジするという選択肢もあります。

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6.まとめ

ここまで、総合職と一般職との違いについて、またどちらを選ぶか迷った際に考えるべきポイントについて紹介してきました。

総合職と一般職は、それぞれ担う役割がまったく異なるものです。自分の適性や志向、ライフプランを見つめ、自分の理想の社会人生活を送るためにも、その役割の違いをしっかりと認識し、自分が本当に望む働き方はどちらなのかを整理しておきましょう。


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