20代OLのお仕事体験日誌~<br>「常連、なのにヤバイ客!?~私がおかしいのかな編~ 」

20代OLのお仕事体験日誌~<br>「常連、なのにヤバイ客!?~私がおかしいのかな編~ 」

学校を卒業して社会人になると、人生=仕事、と言っても過言ではないほど、仕事は重要なもの。でも若いうちは、わけもわからずただひたすらに日々をこなすのみ、という方も多いのではないでしょうか。この連載では、20代OLの日々を通して、仕事とは何か、働くこととは何かを考えるきっかけにしていただければと思います。

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先輩にある重要なことを教えてもらいました。そう、ホテルでの「常連」の存在。数人の名前と特徴を覚えるよう言われましたが、なぜかすぐに忘れる私。(笑)

実は、ホテルではお客様が1回以上ホテルに宿泊されていた場合、「過去に何回、何年何月何日に、何人でどの部屋に泊まったのか」や、「過去クレームがあった際の時系列や今後の注意事項」などが、事細かく記載されているんです。

常連の場合、「何階の、どの場所のどの部屋で、景色は○○が見える部屋が良い!」だとか、「言われた備品をチェックイン前に部屋に入れておいて!」などなど...
面倒くさいお願い事をいーっぱい言ってくることが多め。

変な話、ランク付け?というか、ホテル側での対応や気遣いをどこまでするかは、常連によって違っていたりするんですが。
ほーんと覚えることが山ほどあり、毎日状況もお客様も違うからテンパりまくりの毎日。そこまで臨機応変に対応できないし、体力も無ければメンタルも弱いワタシ。

それに追い打ちをかけるように、こんな出来事が待っていたんです。いつも通りフロントでお客様を待ち構えていたらある叔父様が私のところに来ました。
私「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」←※フロントの決まり文句
そしたらなんと、

謎の叔父様「俺の顔を見て分かる奴を呼べ。」と言うんです。

私「・・・?」
耳を疑ったというより、言われたことをすぐ理解できず、唖然としていると先輩が飛んできました。

先輩「○○様いつもありがとうございます...!!お部屋のご準備は出来ておりますので、ごゆっくり過ごしくださいませ!」
先輩はすぐにカードキーを渡し、そのまま謎の叔父様はエレベーターへ...

私「あれ?いつもならお客様にレジストレーション・カード(通称レジ)にお名前・ご住所・お電話番号の3点を書いてもらうのは必須なのに、どうして??」

結論から言いますと、この叔父様は大大常連だったんです。

何度もホテルを利用しているため、基本情報はこちら側で把握済み。書かせる手間を省くためホテル側の気遣いあるあるです。最初に触れたように、常連さんの中には泊まる部屋にこだわりがある人が多いため、誰よりも優先してお気に入りの部屋を準備万端にしておくことが絶対条件!

部屋の準備が出来たら、カードキーだけをお渡しできるようにして待ち構えておくのがマストだということ。

まだ分かんないよね~って先輩に言われましたが、そんなことよりも!!常連の偉そうな態度にびっくり。そしてホテルのへコヘコ具合もこれまた異常なもんで、一体なんなんだ...?(;´・ω・)

どこのホテルもこんな感じなのかなあと、でっかい違和感を抱きました。専門学校時代、お世話になった就職センターの先生が言っていたんです。
「お客様は神様じゃない、お客様とホテルスタッフは平等なんだよ。」

その言葉を思い出したけど、現実とのギャップに心がついていきません。明らかに自分のことを神様だと思っているようで、常連とは言えど、正直複雑。
・・・とりあえず、またこの叔父様が来たら自分がチェックイン当たらないように気を付けよーっと(ボソ)

もう二度と関わりたくないと思う反面、強気な自分も目を覚まします(゜Д ゜)
心の声「私にはゲストコメントで書いてくれたお客様(味方)もいるんじゃ!!だからこんな理不尽な扱いをされても頑張ろうって思えるんじゃあぁあああ!!!」

(※ゲストコメントの回はこちら。)

入社早々に苦い体験をしましたが、世間知らずな筆者にとってはまあ、いい経験だったかもしれません。

「人の振り見て我が振り直せ」

この言葉があるように、今思えばいいお手本にもなりました(笑)

(イラスト:ConChan)

プロフィール

hoco

山形県川西町出身。人よりも、肉・ラーメン・寿司をこよなく愛する田舎娘。
好きな言葉「ぐーたら」、
好きな犬「ヨークシャーテリア」、
好きなこと「土日の昼寝、YouTube見ながらの寝落ち」。
東京の女になるため、高校卒業後上京。2、3ヵ月に1度は山形へ帰省する日々を送っている。

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