名刺交換で好印象を与えるコツ|名刺交換の基本とシーン別NG例も解説

名刺交換で好印象を与えるコツ|名刺交換の基本とシーン別NG例も解説

新入社員研修で学んだはずの「名刺交換」ですが、いつしか自己流、会社流になり、悪気なく相手に対して失礼なことをしてしまっている、というのはよくあること。怖いのは、それを誰も指摘してくれないことです。NGな名刺交換をしていないか、セルフチェックしてみましょう。

名刺交換の目的は?

初めてお会いする方と、なぜ「名刺交換」をするのか、その目的を確認しましょう。目的は下記の3つです。実は、「名刺交換」の場で、あなたのビジネスマナーが試されているのです。

【1】自己紹介
【2】連絡先を知らせる
【3】ビジネスマナーができているかの判定

名刺交換の基本的なマナー

名刺交換の場面で基本的なマナーが守れていないと、相手はあなたに対して「この人は仕事ができない人なのかな」という印象を受けるかもしれません。

どちらが先に渡すのかなど、基本的なマナーを以下にまとめましたので、確認してみましょう。

【1】立場が上の人から順番に行う
【2】目下から目上の人に渡すのが先
【3】テーブル越しには行わない
【4】相手の名前を読み上げて確認する
【5】「頂戴します」「申し遅れました」などのセリフを必ず添える

名刺交換で好印象を与えるコツ

名刺交換で好印象を与えるコツを3つご紹介します。

また、これらに限らず、これまで出会った方で好印象を受けた方の名刺交換を思い出して参考にするのも良いでしょう。

1.手元ではなく相手を見て、笑顔で対応する
初対面では、お互いに緊張している状態であり、相手の人柄を推し量ろうとしている状態とも言えます。笑顔で対応することは相手に安心感を与え、その後のコミュニケーションをスムーズに進められる可能性が高まります。

2.指や爪の手入れをしておく
名刺交換の際は、相手の手元が、見ようとしていなくても、目に入ってしまうものです。指先の清潔感は自己管理能力の高さを示すことにも繋がります。逆に、手元が「不潔」だと感じられてしまうと損しかないので注意しましょう。同様に、名刺入れも見られていると思っていいでしょう。そのため、名刺入れにも気を使うことでさらに良い印象を与えられます。

3.相手の名刺から得られる情報を元に会話を展開する
相手の名前や役職などについて質問したり、それらに関連する話題を出したりすることで、相手は「自分に興味を持ってくれている」と感じるでしょう。

名刺交換5つのNG【面談編】

来客応対や訪問先などで、初めてお会いするお客様との大切な「名刺交換」。ここでは5つのNGな名刺交換と、気をつけたいポイントをご紹介します。

1.名刺を財布や定期入れにしまう
名刺の取り扱いにおける基本中の基本、「名刺入れ」を用意しましょう。財布や定期入れに入れてしまうと自分の名刺が傷むだけでなく、いただいた名刺をしまう際にも失礼にあたります。

2.端が折れていたり、汚れている名刺を渡す
受け取った相手はがっかりします。少しでも傷んでいる名刺は破棄しましょう。

3.下を向いたまま、自分の名刺に目を落としながら名乗る
自分の会社名や名前は名刺を見なくても言えるはず。顔を上げ、相手の目を見て笑顔で名乗りましょう。

4.「同時交換」(※)にもかかわらず、両手で名刺入れごと渡そうとする
→「同時交換」とはお互いに名乗った後、自分の名刺を右手に持ち、相手の左手の名刺入れに向かって、"同時に"交換し、受け取ったらすぐに両手に持ち替える方法です。名刺入れは「受け盆」と心得、左手にキープしてください。
※最近の名刺交換の主流は「同時交換」です。相手が名刺をスタンバイしていたら、「同時交換」で行いましょう。

5.受け取った名刺をすぐにしまう
名刺は、商談や面談が終わって席を立つとき、または世間話に移るときにしまいます。ただ、テーブルの上が飲み物や資料などで狭くなってきたら、汚したり落としたりしないよう早めにしまっても構いません。その際は、「失礼いたします」の一言を添えましょう。

名刺交換5つのNG【交流会編】

社会人になると、交流会や懇親会などに参加する機会もあるでしょう。ここでは、交流会などでついやってしまいがちな名刺交換5つのNGと、気をつけたいポイントをご紹介します。

1.名刺交換後、受け取った名刺をきちんと見ないで、いきなり「どんなことをされているんですか?」と質問する
相手は「名刺に書いてあるのに......」とがっかりします。

2.名刺の裏表をじっくり見るが、無言
相手は少しいたたまれない気持ちになりながら、「私は......」と説明することになってしまいます。

3.話したことをその場で受け取った名刺に書き込む
名刺はその人の「顔」や「分身」といわれています。後々の整理のために書き込みたい気持ちはわかりますが、別のメモ帳に書き込むか、名刺に書く場合は相手と離れてからにしましょう。

4.受け取るのみで、自分の名刺を渡さない(理由を言わない)
たまたま名刺を忘れてしまうこともあるでしょう。そんな場合は、「恐れ入りますが、名刺を切らしておりまして。次回、お目にかかる際にお渡ししてもよろしいでしょうか」などの一言がないと、相手は「なぜ、くれないの?」と不審に思ってしまいます。

5.話しながら、受け取った名刺を手でもてあそぶ
話しながら名刺を触り、曲げたりはじいたりしていませんか?相手にとっては気持ちのいいものではありません。

新入社員でなければ、誰も注意してくれない「名刺交換」のマナー。名刺交換は第一印象が決まる大切な場面です。相手の立場にたち、好印象を持ってもらえるような「名刺交換」を心がけましょう。

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ライタープロフィール

人見 玲子 (ひとみれいこ) 人材育成コンサルタント

株式会社コントレール代表取締役。短期大学を卒業後、JALのグランドスタッフとして10年間勤務。転職後、通信、金融業界で10年以上、幅広く人材育成業務に携わる。その間の研修講師としての登壇回数1000回、受講者数は2万人を超え、「本物の接客マナー」を身につけたスタッフを増やす。2013年独立起業。楽しくためになる、結果を出す研修講師として定評がある。
保有資格:「宅地建物取引士」、「AFP」、「キャリアコンサルタント」、「ワインエキスパート」(日本ソムリエ協会)
http://contrail-hrd.com/

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