「来客応対マナー」基本の5ステップを確認しよう

「来客応対マナー」基本の5ステップを確認しよう

来社したお客様は、あなたの来客応対の仕方ひとつで、会社全体の雰囲気を感じ取るもの。「自分が会社を代表して応対している」という気持ちで、礼儀をつくして応対する必要があります。「来客応対マナー」基本の5ステップをしっかり確認しておきましょう。

STEP1:こころよくお迎えする

【例】
「いらっしゃいませ」
「〇〇会社の△△様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」

【ポイント】
・対面でも内線電話でも、必ず明るく笑顔でお迎えします。
・お客様のお名前の復唱は「いらっしゃいますね」、名指し人(身内)の名前の復唱は「ございますね」を使い分けます。
・アポイントがある場合には、「お待ちしておりました」、「承っております」など、来社予定をきちんと把握していることを伝え、歓迎感を表します。

STEP2:ご案内する

【例】
「お待たせいたしました。〇〇(応接室、会議室等)にご案内いたします。どうぞ、こちらでございます」

【ポイント】
・お客様には行き先を告げ、安心感をもっていただきましょう。
・お客様の斜め前に立ち、進む方向を手で指し示します。
・ご案内時は、自分の身体の真後ろ(背中)は見せずに、お客様を気遣いながら2~3歩斜め前を歩きます。
・ご案内する部屋に着いたら、「空室」と表示されていても念のためノックします。(3回)
・エレベーターは乗り降りともにお客様が先、が基本です。エスカレーターや階段は、上りはお客様が先、下りは「お先に失礼いたします」と一言断って自分が先になります。お客様より"低い位置"になることがポイントです。

STEP3:応接室(会議室)にお通しする

【例】
「どうぞお入りくださいませ」
「どうぞこちらにおかけくださいませ」
「〇〇は間もなく参りますので、もう少々お待ちくださいませ」

【ポイント】
・外開きのドア(ノブを引いて開ける)の場合は、お客様に先に入っていただきます。
・内開きのドア(ノブを押して開ける)の場合は、「お先に失礼いたします」と一言断って、自分が先に部屋に入ります。内からドアを押さえ、お客様に入室を促します。
・上座(※)を勧め、必ず席のご案内までしましょう。勧められないと立ったままお待ちになるお客様もいらっしゃいます。
・ドアの前で「失礼いたします」と会釈し、部屋を退出します。

※基本的には入口から遠い席が上座(お客様)、近い席が下座(自分たち)です。

STEP4:お茶の接待をする

【例】
「失礼いたします。どうぞお召し上がりくださいませ」

【ポイント】
・サイドテーブルやテーブルにスペースがある場合は、トレイをテーブルに置いて一客ずつセットし、両手で茶托(ちゃたく)をしっかり持ってお出しします。

・サイドテーブルがない場合は、左手にトレイをのせ、トレイ上の手前側でセットしてから、右手で茶托をしっかり持ってお出しします。
・上座から順に、お客様の右側からお出しするのが基本です。
・通路が狭いなど、ポイントを守ることが難しい場合は無理をしなくても大丈夫です。こぼすなどの粗相や、商談や面談の妨げにならないことが、何よりも大切です。

STEP5:ていねいにお見送りする

【例】
「本日はありがとうございました。お気をつけてお帰りくださいませ」

【ポイント】
・一般的にはエレベーターホールまでお見送りします。
・エレベーターホールに着いたら、エレベーターのボタンを押します。
・本来はビルの1階玄関までお見送りするのが正式なため、「(恐れ入りますが)こちらで失礼させていただきます」と一言断りましょう。
・お客様がエレベーターに乗車され、あいさつをした後はエレベーターのドアが閉まるまでお辞儀をします。

オフィスに戻ったら後片付けをして"完了"です。茶器を下げる、テーブルを拭く、椅子をそろえる......など、次に使用する人のことを考えてきれいに整えましょう。一つひとつのステップを流れ作業で行うのではなく、温かいおもてなしの心を込めて行うといいですね。

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ライタープロフィール

人見 玲子 (ひとみれいこ) 人材育成コンサルタント

株式会社コントレール代表取締役。短期大学を卒業後、JALのグランドスタッフとして10年間勤務。転職後、通信、金融業界で10年以上、幅広く人材育成業務に携わる。その間の研修講師としての登壇回数1000回、受講者数は2万人を超え、「本物の接客マナー」を身につけたスタッフを増やす。2013年独立起業。楽しくためになる、結果を出す研修講師として定評がある。
保有資格:「宅地建物取引士」、「AFP」、「キャリアコンサルタント」、「ワインエキスパート」(日本ソムリエ協会)
http://contrail-hrd.com/

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