特に、社会人経験が浅く敬語に慣れていない新入社員にありがちなのが、普段のしゃべり言葉をビジネスシーンで使ってしまうことです。正しいビジネス用語がわからず、お客様や上司に向かって不快な言葉を発していませんか?
この記事では、ビジネスで使ってはいけないNGワードを一覧で10選解説するので、しっかりチェックして適切な言葉遣いを身につけましょう。
【関連記事】「【正しいビジネス敬語の使い方】間違いやすい言い回しや実例を紹介」
「もしかしたら仕事頑張りすぎ!? 」... そんな方へ
\無料・登録不要/
『仕事どうする!? 診断』を受ける >
ビジネスで使ってはいけない"NGワード"とは?
社会では、身だしなみや名刺の渡し方などさまざまなビジネスマナーが存在します。その中でも最も重要なマナーの一つが言葉遣いであり、もしも間違った認識でいると自分の評価が下がるどころか、会社全体のイメージを損なってしまう恐れもあります。
特に、信頼を失いかねない"NGワード"には注意が必要です。うっかり使用して「失礼な人」「非常識な人」というレッテルを貼られないように、ビジネスで使ってはいけない言葉をしっかり把握しておきましょう。
NGワード①:「部長、"了解"しました!」
「了解しました」は、お客様や上司に対して使う言葉としてはNG。敬語になっていないばかりか、「了解」は上の者が下の者にむかって許す場合に使う言葉。例えば、
部下「部長、少し遅れます」
部長「了解」
という会話では成立します。
正しくは、「承知しました」「かしこまりました」。お客様や上司には、この2つの敬語を使いましょう。
【関連記事】「「了解しました」は正しい敬語?「承知いたしました」との違いとは」
【関連記事】「「承知いたしました」は正しい使い方?例文や言い換え方法を解説!」
NGワード②:「部長、"ご苦労様"です」
一般的な使用としては諸説ありますが、ビジネスシーンにおいてはNGな言葉づかい。「ご苦労様」は、上の者から下の者に対してねぎらいをかける言葉なので、間違ってもお客様や上司に使わないように注意。正しい言葉づかいは「お疲れ様です」。これならマナー違反にならないので、覚えておきましょう。
NGワード③:「こちらが資料"になります"」
「~になります」は、あるものが違うものへと変化することを表現する言葉づかいなので、例文のような使い方はNG。この場合は、「こちらが資料"でございます"」が正しいです。他にも「会議室は右側"になります"」や「おつりは100円"になります"」など、日常でよく間違えられているので気をつけましょう。
NGワード④:「"すいません"、課長」
謝る時もお礼を言う時も、つい出てしまうのが、「すいません」という言葉。気軽に使える言葉ですが、これは「すみません」の口語調として広まったものなので、お客様や上司、または目上の人に対して使うことはありえません。とくにビジネスシーンにおいては、「すみません」という言葉すらNGとなることも。謝る時は「申し訳ございません」、お礼を言う時は「ありがとうございます」と使い分けることが必要です。
【関連記事】「「すいません」と「すみません」の正しい使い方-ビジネス活用例や注意点」
NGワード⑤:「"わが社"は駅の近くにございます」
「わが社」自体は間違った言葉ではありませんが、話す相手によってはNGとなる言葉づかいです。社内の社員同士で使うぶんには問題ありませんが、取引先に対して使う時はいばっているような印象になりがちなので、気をつけましょう。正しくは「当社」がベター。さらにへりくだる必要があるビジネスシーンでは、「弊社」を使いましょう。シーンによって上手に使い分けたいですね。
【関連記事】「「当社」と「弊社」の違いは?正しい使い方とメールの例文を紹介」
NGワード⑥:「ご検討"のほう"お願いいたします」
「お茶"のほう"をお持ちします」や「製品"のほう"を手配します」など多くのシーンで使われていますが、これは日本語として間違っているので注意しましょう。正しくは、「ご検討をお願いいたします」「お茶をお持ちします」「製品を手配します」。間違った日本語を乱用して、信用を落とさないようにしましょう。
NGワード⑦:「"なるほどです"」
「なるほど」という言葉は、取引先との商談やコールセンターでの電話応対時に相槌として使用されがちです。一見、相手の言葉に同意しているので問題ないように思えますが、目上の人や顧客に対して使うと生意気な印象を与えてしまう可能性があります。
そのため多用するのは避け、「はい」「承知いたしました」「かしこまりました」「おっしゃるとおりです」といった言葉に言い換えるようにしましょう。
【関連記事】「「承知いたしました」は正しい使い方?例文や言い換え方法を解説!」
NGワード⑧:「その案で"大丈夫です"」
相手から提案を受けた際、「大丈夫です」と返すのは不適切です。まず、「大丈夫」には肯定と否定という2つの意味があるため、こちらは承諾したつもりでも、相手は断られたと解釈してしまうかもしれません。
また、「その案で大丈夫です」という表現は、「あまり良くはないが仕方なく妥協します」というニュアンスで受け取られてしまう可能性もあります。
承諾するのであれば「問題ございません」「異存はございません」「承知いたしました」、拒否するのであれば「お断りさせていただきます」「承諾いたしかねます」など、意思が伝わるようはっきりと伝えることが重要です。
【関連記事】「「大丈夫です」を敬語で言い換えるには?ビジネスメールの例文も紹介!」
NGワード⑨:「こちらで"よろしかったでしょうか?"」
相手の意思を確認する際、「よろしかったでしょうか」という表現をつい使用してしまうという方も多いでしょう。しかし、今現在の意思を確認するのに、「よろしかった」という過去形を使用するのは間違いです。
この場合は、「よろしいでしょうか?」「間違いございませんか?」「相違ないでしょうか?」といった言い方が適しています。
【関連記事】「「よろしいでしょうか?」は正しい?ビジネスシーンで使用NGなワード集3」
NGワード⑩:「"宜しくお願い致します"」
こちらはビジネスメールなどのNG例で、漢字表記が誤っているパターンです。まず、常用漢字表を見ると「宜」は音読みである「ギ」しか記載されておらず、「よろしく」という読み方はありません。
また、漢字の「致す」は動詞として意味を持つ場合に使われる本動詞であるのに対し、平仮名の「いたす」は動詞本来の意味を持たない補助動詞です。「お願いいたします」の「いたします」には意味がなく、自分をへりくだって表現する言葉なので平仮名が正解です。
したがって、ビジネスシーンでは「よろしくお願いいたします」と記載するのが正しい方法です。
文:ライター 田谷 信子
\転職するか迷っていてもOK/
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける