
「よろしいでしょうか?」は正しい?<br>ビジネスシーンで使用NGなワード集3
正しい言葉遣いはビジネスマンの基本です。ただ、気をつけているつもりでも、ついつい出てしまう「イマドキ言葉」。相手はイラッとしても、なかなか指摘まではしてくれません。ビジネスシーンで使用NGな「イマドキ言葉」3つと、その言い換え例をご紹介します。
【関連記事】「【正しいビジネス敬語の使い方】間違いやすい言い回しや実例を紹介」
「もしかしたら仕事頑張りすぎ!? 」... そんな方へ
\無料・登録不要/
『仕事どうする!? 診断』を受ける >
どうして過去形に?......「よろしかったでしょうか」
共同宣伝が行ったアンケート調査結果(※)では、「今どきの最も嫌われる話し言葉」が、この「よろしかったでしょうか?」でした。「よろしいでしょうか?」よりも丁寧な言い方と勘違いしている人もいるこの言葉、どう使い分ければいいのでしょうか。
<例>
1.携帯電話にかけるとき
×「〇〇様の携帯電話でよろしかったでしょうか?」
↓
○「〇〇様の携帯電話でよろしいでしょうか?」
2.来店人数の確認時(予約なし)
×「いらっしゃいませ。3名様でよろしかったでしょうか?」
↓
○「いらっしゃいませ。3名様でよろしいでしょうか?」
1と2はいずれも現在のことを確認しているので、"現在形"で話すほうが違和感はありません。
ただし、過去形がふさわしい場合もあります。
<例>
3.明日までに3部コピーするよう依頼され、翌日に確認する時
○「コピーいたしました。3部でよろしかったでしょうか?」
3は過去(昨日)のことを確認しているので、"過去形" がふさわしいでしょう。
※出典元
http://www.kyosen.co.jp/newsrelease/wp-content/uploads/2013/10/3731818016ef83225a7fb391a3be7af4.pdf
上から目線なニュアンスを消したい?......「なるほどですね」
上司や先輩、あるいはお客様から聞いた話に心から感心したり、納得したりしたとき、思わず「なるほど~」と言いたくなることはありますよね。ただ、「なるほど」を目上の方に対して使うのは「上から目線になるかも......」と気遣っているのか、「なるほど」に「ですね」をつけた言葉をよく耳にします。相手との関係性にもよりますが、実は、この言葉に違和感をもつ方がとても多いのです。では、どう言い換えればいいのでしょうか。
<例>
×「なるほどですね」
↓
○「なるほど」+「さすがでいらっしゃいますね」
○「なるほど」+「おっしゃる通りですね」
○「なるほど」+「勉強になります」
「なるほど」にもう一言を付け加えることで、ぐっと丁寧な印象になり、目上の方に対して失礼にあたりません。また、3つ目に挙げた「勉強になります」ですが、「参考になります」よりも敬意が伝わります。(「私の話は"参考"程度か...」とがっかりする方も!)
なんでもそれですませちゃう?......「大丈夫です」
「大丈夫」の意味として、多くの国語辞典に「危なげがなく安心できるさま」、「強くてしっかりしているさま」また、「間違いがなくて確かなさま」と記載されています。特に接客の場面でよく耳にする「大丈夫」という言葉、使い方は正しいのでしょうか?
<例>
1.お客様に対して
×「お水のお代わりは大丈夫ですか?」
↓
○「お水のお代わりはいかがですか?」
2.お客様からの「お化粧室を借りてもいいですか?」に対して
×「はい。大丈夫です」
↓
○「はい。どうぞ、お使いください」
本来は「安否」や「正誤」の意で用いる「大丈夫」を、1は「要・不要」、2は「可否」(「諾否」)の意で使用しています。意味は通じるかもしれませんが、正しい言葉遣いとはいえません。
言葉は生き物なので、時代とともに変化し、今後は意味が変わる可能性もあります。また、日本語は奥が深く、専門家によって見解も異なり、「間違い」と言い切れないものも。ただ、多くの人が違和感をもつ言葉遣いには十分気をつけたいものですね。正しい意味の言葉を用い、お客様との会話がスムーズに成立するよう心がけましょう。
\面接対策も/
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける
ライタープロフィール

人見 玲子 (ひとみれいこ) 人材育成コンサルタント
株式会社コントレール代表取締役。短期大学を卒業後、JALのグランドスタッフとして10年間勤務。転職後、通信、金融業界で10年以上、幅広く人材育成業務に携わる。その間の研修講師としての登壇回数1000回、受講者数は2万人を超え、「本物の接客マナー」を身につけたスタッフを増やす。2013年独立起業。楽しくためになる、結果を出す研修講師として定評がある。
保有資格:「宅地建物取引士」、「AFP」、「キャリアコンサルタント」、「ワインエキスパート」(日本ソムリエ協会)
http://contrail-hrd.com/
この記事をシェアしよう!