語彙力とは?高い人の特徴や能力を鍛えるトレーニング方法を紹介

ビジネススキル・マナー

語彙力とは、言葉を知り、適切に使いこなす力のことです。語彙が豊富な人は、自分の考えを正確に伝えたり、相手の意図を深く理解したりすることができます。これは日常会話だけでなく、ビジネスシーンでも大きな強みとなります。本記事では、語彙力が高い人の特徴を紹介し、日常で実践できる効果的なトレーニング方法を解説します。語彙力を鍛えて、表現力や説得力を向上させましょう。

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1 語彙力とは?

語彙力(読み方:ごいりょく)は日常生活でもよく耳にする言葉ですが、正確な意味をわからずに使用している方も多いのではないでしょうか。ここではまず、語彙力の正しい意味と重要性について解説します。

1.1 語彙力の意味

「語彙力」とは、どれだけの言葉を知っていて、どれだけの言葉を使いこなせるかを示す力です。「語彙が豊富」=「語彙力が高い」と表現でき、自分の考えや複雑な情報を正確に伝えるためには欠かせない能力と言われています。

そもそも「語彙(ごい)」とは、「語の集まり」という意味であり、特定の範囲で知られたり使われたりする単語の総体です。国、小説、論文などさまざまな範囲がありますが、個人における語彙はその人が知っていて使用できる言葉全てを指します。

1.2 語彙力の重要性

語彙力は、日常生活はもちろんビジネスシーンにおいても非常に重要なスキルです。語彙力を高めることで、誤解が生じやすい微妙なニュアンスも正確に伝えられるので、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。

プレゼンや交渉の場面では相手に知的な印象を与え、説得力の向上にもつながります。また、語彙力が高いと、難しい言葉を簡単な言葉に言い換えることもできるため、多くの人から「あの人の話はわかりやすい」と評価される存在になり得るでしょう。

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2 語彙力を構成する2つの能力

語彙力は、大きく分けて2つの能力で構成されています。ここでは、それぞれの能力について詳しく解説します。

2.1 言葉の知識力(インプット力)

まずは、どれだけの言葉を知っているかという「知識力」です。新しい言葉を学び、知識として蓄積する力でもあることから、「インプット力」とも言い換えられます。

この能力を高めれば、使用できる言葉の幅が広がるので、自分が本当に伝えたいことを的確な言葉で表現できます。また、相手が使う専門的な用語や、聞き慣れない微妙なニュアンスも理解しやすくなるでしょう。

2.2 言葉の表現力(アウトプット力)

「表現力」は、知識として覚えた言葉を的確なシーンで使いこなす力です。「アウトプット力」とも言い換えられ、実践的な場面では欠かせない能力です。

どれだけ多くの言葉を知っていても、実際の会話や文章で適切に使用できなければ、語彙力が高いとは言えません。そのため、語彙力を高める際は、知識力と表現力をバランス良く鍛える必要があります

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3 語彙力を構成する3つの要素

語彙力を構成する要素にはさまざまな捉え方がありますが、ここでは「一般的な語彙」「専門的な語彙」「感情的な語彙」という3つの要素について解説します。

3.1 一般的な語彙

一般的な語彙とは、「食べる」「暑い」「嬉しい」など、日常生活でよく使われる基本的な言葉です。誰もが理解できる日常語が含まれるため、一般的な語彙が豊富だと、スムーズな会話や文章作成が可能になります。

3.2 専門的な語彙

仕事や学問など、特定の分野で使われる専門用語です。法律用語、IT用語、医療用語、ビジネス用語などが挙げられ、その分野に携わる人にとっては不可欠な言葉も含まれます。専門的な語彙を知っていると、特定の業界や分野での信用度がアップする可能性があります。

3.3 感情的な語彙

「胸がいっぱいです」「心が痛みます」など、感情や気持ちを表現する言葉です。感情的な語彙が豊富だと、「嬉しい」「悲しい」という感情をより細かく表現できます。また、相手の気持ちをくみ取れるようになるので、スムーズなコミュニケーションが可能になります。

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4 語彙力が高い人の特徴とは?

一般的に、語彙力が高い人とはどういう特徴があるのでしょうか。ここでは、主な特徴を3つ紹介します。

4.1 表現が豊かで具体的

語彙力が高い人は、例えば食事をしているとき、「美味しい」と一言で表すのではなく「口の中でとろける」「スパイスが絶妙に効いている」など細かい描写ができます。

こうした具体的な表現ができると、相手は情景をイメージしやすくなり、より深く共感できます。また、状況に応じた適切な言葉を選ぶことで、誤解を防ぎ、感情や情報を的確に伝えられます。

4.2 異なるジャンルの言葉を使いこなせる

語彙力が高いと、日常会話では親しみやすい言葉を使い、ビジネスの場では適切な敬語や専門用語を選ぶなど、状況に応じて最適な表現ができます。

また、細かい感情を表す言葉から論理的な説明に適した言葉まで、幅広いボキャブラリーを持っているため、話の説得力が増し信頼性がアップします。

4.3 聴覚力と記憶力が優れている

聴覚力とは、相手の言葉を正確に聞き取る力です。また、記憶力とは、過去に聞いた言葉や表現を覚えておき、必要な時に引き出して使うことができる力を指します。

語彙力が高い人は、これらの力が優れている傾向があるため、正確な言葉を正しいシチュエーションで使用することができます。

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5 語彙力が低いとどうなる?影響とデメリット

もしも、語彙力が低いと、日常生活やビジネスシーンにどのような影響を与えるのでしょうか。ここでは、語彙力が低い人が感じやすい4つのデメリットを紹介します。

5.1 言いたいことが伝わらない

語彙力が低いと、「すごい」「やばい」「いいね」といったあいまいな言葉を使う機会が多くなり、自分の考えや気持ちを正確に伝えることができません。本当は驚いたり感動したりしているのに、それを表現する適切な言葉が見つからないため、一般的であいまいな言葉を使用するしかなくなるのです。

また、ビジネスシーンで重要な議論をする際も、間違った言葉の使い方で議論がかみ合わなくなったり、提案内容の良さが伝わらなかったりします。

5.2 相手を論理的に説得できない

語彙力が低い人は、主張の根拠を的確に説明できないので、相手を論理的に説得するのが難しくなります。

もしも、交渉の場面で「とにかく大事」「絶対に大丈夫」といった感覚的な表現を使用すれば、説得力に欠けるどころか、相手に不信感を与えてしまう恐れもあります。

論理的に相手を説得するには、具体的な事例や表現を用いて、筋道を立てながら説明する必要があります。そのためには、日々のトレーニングで語彙力を高めることが重要です。

5.3 情報を正確に理解できない

例えば、文章を読んだり人の話を聞いたりするときに、知らない言葉が多いと全体の意味を正しくつかめません。特に、ビジネスなど専門的な場面では、重要な言葉の意味を知らないと、誤った解釈をしてしまう可能性があります。

また、細かいニュアンスを理解できないため、相手の意図を正しくくみ取ることができず、すれ違いが生じることもあります。

もしも、重要な仕事で認識の齟齬が生じれば、大きなトラブルに発展して会社に損害を与える恐れもあるため注意が必要です。

6 語彙力を鍛えるトレーニング方法

語彙力は、経験を通じて徐々に身につくものです。年齢に関係なく、新しい知識を得たり、多様な表現を意識したりすることで語彙力は向上し続けます。語彙力を高めたい方は、以下で紹介するトレーニング方法をぜひ実践してみてください。

6.1 知識力を鍛える方法

知識力を鍛える、つまりボキャブラリーを増やすには、いかに知らない言葉と出会えるかが大切です。

①読書をする

読書をすると、普段の会話ではあまり使われない言葉や表現に触れることができるので、自然と語彙が増えていきます。

また、本を通じ文脈の中で言葉の意味を理解できるため、実際の使い方も学べます。多様な表現に慣れるためには、小説や新聞、専門書など幅広いジャンルを読むことが大切です。

②映画を観たりラジオを聴いたりする

映画では、登場人物のセリフを通じて自然な言葉の使い方を学ぶことができます。特に、時代劇や海外映画の字幕版を観ると、普段使わない表現にも触れられるので知識の幅が広がるでしょう。

また、ラジオでニュースやトーク番組を聴けば、時事用語を習得できます。映画やラジオは、楽しみながら語彙を増やせる方法としておすすめです。

③多くの人と接する

異なる背景や職業を持つ人と話すことで、普段自分が使わないような語彙や言い回しに触れることができます。また、相手が使う新しい言葉を自分も使ってみると、実践的な語彙力も身につけられます。

さらに、他人の意見や考え方を取り入れれば自分の表現力も豊かになり、効果的なコミュニケーションにもつながるでしょう。

6.2 表現力を鍛える方法

表現力を鍛えるには、知識として蓄えた言葉を積極的にアウトプットしていく姿勢が必要です。

①日記やブログを書く

日記やブログを通して自分の考えを言葉にすることで、表現力を高めることができます。また、自分の思考を整理しながら書く必要があるため、構成力や文章力も向上します。

わかりやすい表現を意識する中で、語彙を選ぶ力も自然と鍛えられるでしょう。慣れてきたら、普段使わない言葉を意識的に使ったり、短めの言葉で要点を絞って書いたりするのもおすすめです。

②PREP法やSDS法などを活用してみる

PREP法やSDS法など、話し方の技法を活用することも効果的です。

PREP法は、結論→理由→具体例→結論という流れで、論理的に自分の意見を伝えるためのフレームワークです。先に結論を提示し、具体的な例を挙げながら話を進めるため、表現力が自然に高まります。

同様に、SDS法は、要約 → 詳細 → まとめの順番で説明するフレームワークで、状況や課題に適した語彙を意識的に使う練習になります。これらの方法を活用することで、表現力が豊かになり、語彙力向上が期待できます。

③ディスカッションを積極的に行う

例えば、「映画や本、音楽などについて友人と感想を話し合う」「旅行の行き先について家族と意見を交換し合う」など、日常生活で意識的にディスカッションを行うのがおすすめです。もしも、職場で意見交換会やブレインストーミングがあれば積極的に参加しましょう。

このような場面では、即興で言葉を選ぶ必要があるため、実践的な語彙力を鍛えることができます。また、相手の意見を理解し反論する過程で、さまざまな語彙を使用すれば、豊かな表現力を身につけられるでしょう。

7 日常でできる語彙力アップの習慣

もっと手軽に語彙力をアップさせたいという方のために、日常で行える簡単な習慣を4つ紹介します。

7.1 新しい言葉はすぐにメモする

読書やテレビ、人との会話などを通じて新しい言葉に出会ったときは、すぐにメモする習慣をつけましょう。最近は、スマートフォンのメモ機能で気軽に書き留めておくことができます。メモは後から見返して、正しい意味や使い方を確認しましょう。

7.2 覚えた言葉は積極的に使う

新しい言葉を覚えたら、すぐに自分の会話や文章に取り入れてみましょう。実際に使うことで、その言葉の意味やニュアンスが深く理解でき、記憶に定着しやすくなります。

最初は少し不安かもしれませんが、何度も使うことで自然に自分のものとなり、表現力が豊かになります。使える言葉が増えれば、さらに新しい言葉を覚える意欲も高まります。

7.3 同義語を意識して使い分ける

同じ意味の言葉でも、微妙にニュアンスが異なることがあります。例えば、「速い」と「迅速な」、「素晴らしい」と「素敵な」など、同義語を使い分けることで表現の幅が広がり、より的確に意図を伝えることができます。

また、同義語を使い分けることは、同じ言葉を繰り返さないことにもつながります。会話の中で何度も同じ言葉を使っていると、相手に幼稚な印象を与えてしまうこともあります。

会話をスムーズに進めるためにも、常に「違う表現はないか」「もっと適切な言葉はないか」を意識することが大切です。

7.4 辞書アプリを活用する

辞書アプリを使えば、外出先でも簡単に言葉の意味や使い方を調べることができます。また、アプリには例文や類義語、反意語などが紹介されていることも多く、単語の理解が深まります。

さらに、単語帳機能や復習機能があるアプリを選べば、学んだ言葉を何度も見返すことが可能です。忙しい日常で確実に語彙力をアップさせたい方は、こういったツールを積極的に活用していきましょう。

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8 まとめ

語彙力とは、言葉を知り、豊かに使いこなす能力のことです。語彙力が高い人は、使用できる言葉の選択肢が多いので、具体的かつ的確に自分の意図を伝えられます。

一方、語彙力が低いと、言いたいことが伝わらず相手の言葉も理解できないため、誤解やすれ違いが生じてしまう恐れもあります。しかし、語彙力はいつからでも鍛えられる力です。自分に合う方法を実践して、少しずつ表現の幅を広げていきましょう。

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