人間力とは?高い人の特徴や高める方法、ビジネスで重要な理由を解説

ビジネススキル・マナー

人間力とは、誠実さ・コミュニケーション力・責任感・柔軟性など、人としての総合的な力を指します。ビジネスで成功する人の多くは、高い人間力を持ち合わせていると言われます。そこで、本記事では人間力が高い人の特徴やビジネスで求められる理由、さらに実践的な鍛え方について詳しく解説します。人間力を高め、さらなる活躍を目指したい方はぜひ最後までご覧ください。

年収アップを目指すなら
まずはプロにご相談ください
マイナビエージェントについて詳しく知る >

1 人間力とは

リーダーシップやチームワークが求められる場面では、人間力が非常に大切だと言われますが、そもそも人間力とはどういった力を指すのでしょうか。

1.1 人間力の意味

人間力とは、簡単に言うと「人としての魅力や生きる力」です。

内閣府が設置した「人間力戦略研究会」では、人間力を「社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力」と定義していますが、この定義は多分なあいまいさを含んでいるとも記されています。

人間力に明確な定義はありませんが、特にビジネスシーンでは、コミュニケーション能力、共感力、主体性、誠実さ、責任感などを含む「人としての総合的な力」と言えます。

1.2 人間力の言い換え方法一覧

人間力を他の言葉で言い換えたい場合は、以下のような表現を検討しましょう。

  • 品性
  • 人格
  • 人徳
  • 人望
  • 人柄
  • 人間性
  • 人間味
  • 人間的魅力
  • 人としての器

「人間力のある人」=「人望のある人」「人間性の高い人」「人としての器が大きい人」といった表現に言い換えることができます。

post1518_img_1.jpg

2 内閣府が示す人間力の3要素

先述した内閣府の「人間力戦略研究会」では、人間力の構成要素として「知的能力的要素」「社会・対人関係力的要素」「自己制御的要素」の3つを挙げており、これらをバランス良く高めることが人間力を高めることであると記しています。

2.1 知的能力的要素

思考力や判断力、論理的な理解力などに関わる要素です。具体的には、学校教育で習得する「基礎学力」と「専門的な知識やノウハウ」を持ち、自らそれを継続的に高めていく力を指します。

また、「論理的思考力」「創造力」「問題解決力」などの応用力も、知的能力的要素の一つです。

2.2 社会・対人関係力的要素

コミュニケーションや協調性、信頼関係の構築に関わる要素です。具体的には、「コミュニケーションスキル」「リーダーシップ」「公共心」「規範意識」「協調性」「共感力」「適応力」などを指します。

また、「他者を尊重し、切磋琢磨しながらお互いを高め合う力」も含まれ、仕事や日常生活において良好な人間関係を築くためには非常に重要です。

2.3 自己制御的要素

自分の感情や行動をコントロールし、適切な判断を下すための要素です。具体的には、「自己管理力」「感情制御力」「忍耐力」「自律心」などを指します。

また、「知的能力」や「対人関係力」を十分に発揮するための「意欲」「自分らしい生き方や成功を追求する力」も含まれます。

post1518_img2.jpg

3 人間力が高い人の特徴

具体的に、人間力が高い人とはどのような人を指すのでしょうか。周囲から慕われリーダーシップを発揮できる、人間力の高い人の特徴を見ていきましょう。

3.1 誠実で責任感が強い

誠実な人は、約束を守り、嘘をつかず、相手に対して正直に向き合います。そのため、周囲からの信頼を得やすく、長期的な人間関係を築くことができます。

また、責任感が強い人は、自分の役割に対して真剣に取り組み、最後までやり遂げる力を持っています。困難な状況でも逃げずに向き合う姿勢が、周囲の信頼をさらに高めます。

3.2 前向きで行動力がある

人間力が高い人は、どんな状況でも前向きに考え、積極的に行動します。困難や失敗があっても、それを学びの機会と捉え、次の挑戦へとつなげる力を持っています。

また、考えるだけでなく、行動に移す実行力があるのも特徴です。チャンスを逃さず、素早く動くことで成長の機会を増やし、周囲にも良い影響を与えます。

3.3 柔軟な思考を持っている

人間力が高い人は、一つの考え方に固執せず、状況に応じて柔軟に思考を切り替えられます。新しいアイデアや異なる価値観を素直に受け入れることができるので、変化の激しい環境でも適応しやすく、成長のチャンスを逃しません。

また、問題が発生した際にも、固定観念にとらわれず多角的な視点で解決策を考えます。これにより周囲との衝突を防ぎ、さらに良い判断ができるようになります。

3.4 感情をコントロールできる

自分の感情をコントロールし、冷静な判断ができるのも人間力が高い人の特徴です。怒りや不安、焦りといった感情に流されるのではなく、一度立ち止まって状況を客観的に捉えられます。

また、感情のコントロールができる人は、対人関係においてもトラブルが生じにくくなるため、周囲からの好感度はアップします。人間力が高い人は、冷静さを失いがちなストレスの多い環境でも、常に一定の感情で対応できます。

3.5 相手によって態度を変えない

周囲から信頼を得るには、誰に対しても一貫した態度を保ち、偏見や差別なく接することが大切です。人間力が高い人は、相手の立場に関係なく誠実で敬意を持った対応ができるので、どんな状況でも良好な人間関係を築くことができます。

チームをまとめる立場になっても、人を見下したり馬鹿にしたりすることなく、一人ひとりの価値を認めて「共に頑張ろう」という前向きなメッセージを発信できるのが、人間力の高い人です。

post1518_img3.jpg

4 ビジネスで人間力が重要な理由

人間力は、特にビジネスで成功するには不可欠だと言われます。なぜ、ビジネスには人間力が必要なのでしょうか。

4.1 良好な信頼関係を構築するため

ビジネスシーンでは、周囲との協力や情報共有が欠かせません。そのためには、誠実さや思いやりを持ち、他者の意見を尊重しながら良好な信頼関係を構築することが大切です。

また、困難な状況でも冷静に対応し、約束を守る姿勢も求められます。こういった対応を自然と行うには、高い人間力を身につけている必要があります。

4.2 円滑なコミュニケーションのため

円滑なコミュニケーションを図ることは、業務の効率や成果を向上させるための大切な要素です。もしも、感情的に怒ったり指示を無視したりする人がいれば、職場環境は乱れ、仕事がスムーズに進められなくなってしまいます。

そのため、ビジネスシーンでは一人ひとりが人間力を身につけ、相手の立場や感情を理解しつつ、建設的な話し合いを進めることが重要です。

4.3 市場の変化に対応するため

ビジネスでは、急速な市場の変化にも柔軟に対応することが求められます。状況を冷静に分析し、前向きな姿勢で変化に適応しなければ競合に遅れをとってしまいます。

そのため、「新しいことにチャレンジしたい」「自分の知識を活かして難しい課題に挑みたい」という、前向きな意思と対応力を持った人材が求められています。

4.4 自己成長につなげるため

自分の強みや弱みを客観的に見つめ、改善しようとする意志を持っている人はビジネスでも成功する可能性が高いと言えます。

自己成長を重ねることで周囲からの信頼は厚くなり、ビジネスにおける成果も向上します。さらには、自分自身のキャリアの発展にもつながるでしょう。

post1518_img4.jpg

5 人間力を高める具体的な方法

人間力は年齢や時期に関係なく、意識的に高めることができます。ここでは、人間力を高める具体的な方法を6つ紹介するので、ぜひ日常生活で実践してみてください。

5.1 思いやりと感謝の心を忘れない

周囲への思いやりと感謝の心を忘れないことは、人間力を高めるための第一歩です。相手の感情を考え、尊重し、努力を認める姿勢を持ちましょう。

そのうえで、どんな小さなことにも感謝の気持ちを示し、謙虚な態度で接することが大切です。こういった意識は周囲に良い影響を与え、職場全体を明るい雰囲気に変えることにもつながります。

5.2 週に1冊本を読む

週に1冊の読書を習慣にするのも良い方法です。読書を通じて、さまざまな価値観や視点を養うことができます。特に経営者や社会的成功者に関係する本を読むと、自分なりの「人間力」の定義やイメージがつかみやすくなるでしょう。

さらに、継続的に本を読めば自己成長が促され、人間力の向上も期待できます。

5.3 1日5分の振り返りをする

夜寝る前の5分だけで良いので、その日にあったことを振り返ってみましょう。まずは、「うまくいったこと」を振り返り、自分を肯定してあげます。次に、「うまくいかなかったこと」を振り返り、反省点や次回に向けての課題を見つけます。

最後に、自分の感情を振り返り、「どんな場面でストレスを感じたか」「どうやってリラックスしたか」を確認することで、気持ちのコントロール方法を見つけやすくします。

たった5分の小さな習慣ですが、毎日継続することで自分の行動に対する意識が深まり、結果として大きな成長につながるでしょう。

5.4 どんな小さな約束も必ず守る

例えば、「後で確認しておきます」と言ったことを忘れたり、期限を1日過ぎてから書類を提出したりなど、仕事が忙しくなると、つい小さな約束をおろそかにしてしまうこともあるでしょう。

しかし、ビジネスにおいてはたとえ小さなことであっても、「約束を守れない人は責任感がなく、信頼できない」と評価されてしまいます。そのため、ビジネス上の約束や決まりは、どんな小さなことでも必ず守る姿勢が大切です。

5.5 「どうすればできるか?」と考える癖をつける

何か問題に直面したときは、「できない理由」を探すのではなく「どうすればできるか?」と前向きに考えることが大切です。この思考習慣を持つことで、困難な状況でも解決策を見つける力が身につきます。

また、逃げずに立ち向かう姿勢が評価されれば、周囲からの信頼度も高まります。うまくいかないことがあっても、試行錯誤を繰り返し、柔軟な発想力と問題解決能力を鍛えていきましょう。

5.6 新しいことにチャレンジする

未知の分野にチャレンジすることは、多くの人にとって怖いものです。やり慣れたこととは違い、失敗や挫折を味わう確率が上がるからです。

しかし、新たな経験を積むことでしか得られないものもあります。自分の可能性を広げ、多様な価値観と柔軟な適応力を身につけるには、失敗を恐れず挑戦し続けることが大切です。

「従来とは異なる方法を提案する」「語学やプログラミングなど未経験のスキルを身につける」「今までのスキルを活かして転職を検討する」など、思い切って新しいことにチャレンジしてみましょう。

スキルアップを目指すなら
まずはプロにご相談ください
マイナビエージェントについて詳しく知る >

6 まとめ

人間力とは、知識やスキルだけでなく、対人関係力や自己管理能力を含む人としての総合的な力です。人間力が高い人は、誠実で柔軟な思考を持ち、感情をコントロールしながら行動できます。

特に、ビジネスでは信頼関係の構築や、円滑なコミュニケーションを図るうえで欠かせない能力です。読書や毎日の振り返り、新しいことへのチャレンジなど、日々の習慣を見直して人間力を高める努力を続けていきましょう。

\転職するか迷っていてもOK/
マイナビエージェントに無料登録して
転職サポートを受ける

TOPへ