新人・若手の早期戦力化、企業の8割半が"重要な課題"--企業の「危機感」反映

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新入社員の育成は企業の成長に欠かせない要素の一つです。今回は、日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が実施した「新人・若手の早期戦力化」に関する調査から、企業の新人・若手育成に対する意識や実態を見ていきます。

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はじめて転職する場合の7つのポイントを確認する。

調査は2022年11月9日~10日、JMAMが運営するJ.H.倶楽部セミナー「早期戦力化につなげる新人・若手育成」参加者を対象にインターネット上で行われ、140人から有効回答を得ました。

1.8割半の企業が「新人・若手の早期戦力化」を「重要な課題」と認識

「新人・若手社員の早期戦力化」というテーマを自社ではどう位置付けているか質問したところ、「とても重要な課題」47.1%「重要な課題」37.1%となり、合わせて約85%の企業が「新人・若手社員の早期戦力化」が課題だと感じていることがわかりました。

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(【画像出典】日本能率協会マネジメントセンター「新人・若手の早期戦力化」に関する調査プレスリリース)

同調査では、「若手社員ももはやゆっくり時間をかけて育てる対象ではなく、早期に戦力化して企業の成長につなげたいと多くの企業が考えている」と推測しています。

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2.新人育成の課題、1位「成長意欲を持ち、必要な経験を自ら開拓する」

新人の育成に関して強化が必要と感じるもの(課題)については、1位「成長意欲を持ち、必要な経験を自ら開拓する」(70.0%)、2位「目的を設定し確実に行動する(やり抜く、挑戦する)」(56.4%)、3位「働くことの意味・目的を考えて行動する」(52.9%)となりました。

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(【画像出典】日本能率協会マネジメントセンタープレスリリース)

前年度(2021年11月)調査と比較すると、大きく増加した項目は、「成長意欲を持ち、必要な経験を自ら開拓する」(12.6ポイント増)、「目的を設定し確実に行動する(やり抜く、挑戦する)」(8.1ポイント増)、「企業理念の理解」(5.9ポイント増)、「社内の人間関係構築」(5.4ポイント増)などでした。

反対に減少した項目は、「ビジネスマナーなどの仕事の基本習得」(12.3ポイント減)、「気持ちを切り替えられる、ストレス耐性」(3.7ポイント減)、「ヨコ(同期)のつながり強化」(2.0ポイント減)などとなりました。

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2回目以降の転職で気を付けるべきポイントを確認する。

3.社員研修、8割超が既に見直し済み、または検討中・検討予定

新人育成の課題解決につなげるため、新人・若手社員研修の見直しを今後行っていく予定か尋ねてみると、「これから検討する」35.7%「一部見直し検討中」26.4%「具体的に検討中」15.7%「既に見直しや企画は終えている」3.6%となり、合計8割超が既に見直し済み、または検討中・検討予定と回答しました。

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(【画像出典】日本能率協会マネジメントセンタープレスリリース)

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4.まとめ

同調査では、新人育成の課題で3位に入った「働くことの意味・目的を考えて行動する」は、「人生100年時代のキャリア自律」にもつながると指摘。その上で「新人・若手社員に関してこの課題が上位に挙がったことに対して、彼らへの期待と、一方で新人・若手社員にも自律的なキャリア意識をもって成長してもらわざるを得ないという会社の危機感を感じられる」と分析しています。

(【記事出典】日本能率協会マネジメントセンタープレスリリース)

(記事執筆:御木本千春)

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