転職活動や就職活動の際、PCスキル(パソコンスキル)は職務経歴書や履歴書に書く代表的なスキルの一つです。自身のスキルを的確に把握し、具体的に書けるようにしましょう。
今回は、職務経歴書や履歴書へ記載するPCスキルの種類、記載するメリット、注意点、書き方の具体例などを紹介します。
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1. 【職務経歴書・履歴書】PCスキルの書き方の基本
職務経歴書や履歴書に自身のPCスキルについて記載する際は、まず記載する場所や言葉・表現について確認しておきましょう。
1.1. PCスキルを記載する箇所
既存のフォーマットを用いるのなら、職務経歴書では「活かせる経験・スキル」の欄やそれに相当する欄に、履歴書では「特技」の欄に記載するのが一般的です。フォーマットを自作する場合は、あらかじめ「PCスキル」の項目を設けておいても問題ありません。
また、自身のスキルレベルが「特技」と呼べるほどではないと感じる場合は、履歴書には無理に書かなくて良いでしょう。
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1.2. 記載する際の言葉・表現
PCスキルに限りませんが、スキルや実績についてはできるだけ抽象的な表現は避け、具体的に記載するのが望ましいです。
「関数を用いた表の作成」など、どのような機能を使って、どのような作業をこなせるのかがわかる表現で書きましょう。
例えば、「Excelは実務で不自由のないレベルで使用できます」「前職の上司からPowerPointの資料が見やすいと言われました」といった抽象的な書き方では、スキルの程度が不明瞭になります。
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2. 【ツール(ソフト)・職種別】PCスキルの書き方例
ここからは、使用ツール(ソフト)や応募する職種別に、PCスキルの書き方をご紹介していきます。以下の例文を参考にしながら、自分に適した文章を作成しましょう。
2.1. ツール(ソフト)別
企業で使われる代表的なツールに「Microsoft Office」があります。その主なアプリケーションソフトである、Excel、Word、PowerPointに関するスキルの書き方を紹介します。
2.1.1. Excel
●表やフォーマット、リストの作成
●書式や印刷設定
●四則計算
●SUM関数による足し算、PRODUCT関数による割り算
●オートフィルタによるデータの絞り込み
●データの並び替え
●VLOOKUP関数によるデータ検索、抜き出し
●IF関数による条件検索、表示指定
●その他関数(SUMIF・CONCATENATE・MID・LEFT・RIGHTなど)によるデータ加工・分析
●ピボットテーブル用データベース作成、データ集計、分析
●マクロによる業務効率化
2.1.2. Word
●各ビジネス文書作成(挨拶状・送付状の作成)
●見積書・請求書の作成
●テンプレート作成
●図表・画像の挿入
●コメントや変更履歴の設定
●差し込み印刷設定
2.1.3. PowerPoint
●社内外のプレゼンテーション資料の作成
●営業提案資料の作成
●販売促進支障の作成
●スライドテーマ・スライドショーの設定
●アニメーション効果、画面切り替え効果の設定
●図形、表の作成
●用途に適した印刷設定
2.2. 職種別
続いて職種別でのPCスキルの書き方を紹介します。Word・Excel・PowerPoint以外のソフトを扱える場合は、併せて記載しておくと良いでしょう。
2.2.1. 経理
●会計システムの取り扱い(A社 製品名:○○)
●Word
○請求書、送付状、報告書などの文書作成(書式、レイアウト、印刷設定など)
●Excel
○経費精算などのフォーマット作成
○経費・交通費・出張精算の表作成、管理(VLOOKUP・IF・SUMIF・ROUND・COUNTIFS関数など)
○データ集計、加工、分析(オートフィルタ・ピポットテーブル・マクロなど)
●PowerPoint
○社内会議の資料作成(スライド・書式設定、図表の挿入など)
2.2.2. 事務・総務
●Word
○社内外向けの多様なフォーマット、文書作成(書式、レイアウト、印刷設定など)
○社外送付書類の作成、発送準備(送付ラベル作成、印刷など)
○従業員配付資料の作成(差し込み印刷など)
●Excel
○従業員配布用フォーマットの作成(グラフ、表の作成、印刷設定など)
○固定資産・備品管理表の作成(テーブル作成、VLOOKUP・IF・SUMIF関数など)
○業務効率化の施策(マクロ用データベースの作成、分析、集計など)
●PowerPoint
○業務マニュアル・社内会議資料の作成(フローチャート、スライド・書式設定、図表の挿入など)
2.2.3. 人事
●人事システムの取り扱い(B社 製品名:○○)
●Word
○社内報や人事発令、社内規定などの文書作成(書式、レイアウト設定など)
○雇用契約書の作成(表の作成など)
●Excel
○従業員リスト・給与計算・勤怠管理表の作成(テーブル設定、ピポットテーブル、VLOOKUP・IF・TIME・INUTE関数など)
●PowerPoint
○会社説明会・導入研修の資料作成(画像・図表の挿入、アニメーション効果、画面切り替え効果など)
2.2.4. 営業
●コミュニケーションツールやスケジュール共有ツールの取り扱い
●Word
○挨拶状、見積書、報告書などの文書作成(書式、レイアウト、印刷設定など)
●Excel
○顧客、在庫、売上管理リストの作成、管理(VLOOKUP・AVERAGE・IF・WORKDAY・SUMIF関数など)
●PowerPoint
○提案書・企画書・プレゼンテーション資料の作成(画像・図表の挿入、アニメーション効果、画面切り替え効果など)
2.2.5. 制作・デザイン
●Photoshop
○会社ホームページのデザイン、SNS用ヘッダー画像の作成(カラーマネジメント、色調補正、文字挿入、フィルター加工など)
●Illustrator
○企業ロゴデザイン・ポスター・パンフレット・名刺・販促品の作成(カラーマネジメント、オブジェクト編集、アクションの作成など)
●macOSの取り扱い
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3. スキルシートを活用する方法も
PCスキルと一言で言ってもその内容は多岐にわたり、また一つのツールの中でも機能はさまざまあります。それらを列挙すると見づらい・わかりづらいと感じる場合は、スキルシートを活用するのがおすすめです。
スキルシートは表タイプのフォーマットになっており、PCスキルの場合はツールやソフト、そして機能や作業内容ごとに項目が設けられています。自分が使える機能・できる作業にチェックマークや丸印を記入して、身に付いているスキルやこれから高める余地があるスキルを可視化することが可能です。
なお、スキルシートは職務経歴書や履歴書と併せて別途作成することが多いです。インターネット上でテンプレートをダウンロードできるほか、フォーマットを自作することもできます。
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4. 記載すべきPCスキルとは
職務経歴書などに書くPCスキルについて、「どの程度のスキルなら書いて良いのだろうか」「書けるほどのスキルがない」と迷う方もいるかもしれませんが、ツールを扱えるのであれば基本レベル・初級レベルでも、できることを記載すべきです。
転職先・就職先で活かせる可能性のあるスキルは、漏らさず書くように意識しましょう。
4.1. 求人票の「基本的なPCスキル」とは
求人票には、「基本的なPCスキルのある方」といった表記がされているのもよく見かけます。ここでいう基本的なPCスキルとは、主にPCの基本的な操作スキルや、Microsoft社の提供するExcel・Word・PowerPointなどに関する基礎スキルを指していることが多いです。
- PCの操作方法がわかり文字入力ができる
- ファイルの取り扱いができる
- 簡単な文書や表が作成できる(Excel・Word・PowerPointなどを使用できる)
- メールの送受信ができる
特に指定がない場合は、こういった高度な機能を除く一般的な作業ができるスキルを指していると考えて良いでしょう。
4.2. 「基本的なPCスキル」以外について
先にも触れましたが、Excel・Word・PowerPoint以外のアプリやソフトに関しても、使用経験があれば記載しておきましょう。
例えば、業界問わず役立つPCスキルとしては、同じくMicrosoft社からリリースされている「Access」が挙げられます。事務職をはじめ大量のデータ管理が伴う職種では特に役に立つPCスキルの一つです。
他にも、オンライン上で自社のコンテンツを発信している企業などでは、WordPressをはじめとしたCMSによる記事・画像の入稿に関するスキルもアピール材料となるでしょう。
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5. 職務経歴書や履歴書ににPCスキルを書くメリット
たとえ基本的なPCスキルであっても記載したほうが良いと解説しましたが、自らのPCスキルを記載するメリットは、自分が入社した場合に具体的にどのような業務を担えるのか、応募先企業に理解してもらいやすくなることにあります。
PCスキルが不要な職場もありますが、現代のIT社会においては、多くの業界・職種で何らかのPC作業が生じると思われます。そのため、企業として応募者のPCスキルを知っておきたいと考えるのは自然なことといえます。
応募者のスキルが具体的に分かればミスマッチも防げますし、応募者自身もアピールポイントの一つとして活用できます。
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6. PCスキルについて書く際の注意点
職務経歴書などにPCスキルを記載する際は、採用担当者に誤解を与えたりしないよう、以下の2点を意識して書くようにしましょう。
6.1. 自分のスキルレベルを把握しておく
まず、現時点で持ち合わせている自分のスキルレベルを正しく把握しておくことが大事です。自分のレベル感を理解できていないと、うまく相手に伝えることができません。その業界や職種の仕事内容などを参考にすると良いでしょう。
また、レベルの高いスキルを持っているにもかかわらず、自分では当たり前となってしまっていて見落としてしまっているスキルもある可能性も考えられるため、今一度PCに関連するスキルの棚卸しをした上でスキル欄を完成させるようにしましょう。
6.2. 企業が求めるスキルレベルを調べておく
企業側が新規採用者に求めるPCスキルの程度についてもあらかじめ調べておく必要があります。自分のPCスキルを把握できていても、企業側のニーズとマッチしなければ効果的なアピールや採用につながりません。
企業の求めるスキルを調べ、自分のスキルがそれに見合うのか、どのスキルをどのように記載すれば効果的なアピールとなるかを検討しましょう。
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7. PCスキルを証明できる資格を取得しておくのもおすすめ
転職・就職活動を見据え、PCスキルを対外的に証明できる資格を取得しておくのもおすすめです。
資格があれば、どの程度のPCスキルが備わっているか相手に汲み取ってもらいやすくなります。
PCスキルの証明となる最もポピュラーな資格は、「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」です。実務の多くで欠かせないWord・Excel・PowerPointなどのMicrosoft Office製品に関するスキルを証明する資格となるため、取得しておいて損はないでしょう。
【出典】MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト
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8. まとめ
ここまで、職務経歴書や履歴書におけるPCスキルの書き方や書く際の注意点などを解説してきました。
PCスキルは、現代の企業社会においては必須スキルの一つともいえます。しかしながら、一概にPCスキルといっても求められるレベルはさまざまなため、いかに応募先企業の意図をくみ取り、最適なPCスキルの書き方ができるかが重要となります。
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