クロージングとは?営業担当者が覚えておきたいテクニックを解説

ビジネススキル・マナー

クロージングは営業活動の要であり、提案の機会が多くてもクロージングによって成約に繋げることができなければ、売上に貢献できません。本記事では、営業の仕事で必須となクロージングの概要から効果的なテクニック、クロージングに必要なスキルまで紹介します。(Misa)

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1.クロージングとは

クロージングに「終わりに至る過程」という意味合いがありビジネスにおいては商談や面談、セミナーなどの流れをまとめること言います。特に営業活動においては「成約に至る過程」指します。

営業活動のもっとも重要なプロセスであり、クロージングのスキルが成約率に直結します。

一般的な営業プロセスは、顧客となる可能性のあるリード(見込み顧客)を獲得することから始まります。

まずは、ヒアリングによって現状や課題・ニーズを把握しつつ、信頼関係を構築します。信頼関係が築けた段階で、自社製品・サービスを用いて課題やニーズに合った提案を行います。

単に提案を行うだけでスムーズに成約が実現する場合もありますが、一般的には意思決定を促すアクションとして戦略的にクロージングをかけることで、成約に繋げます。

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2.クロージングの流れ

クロージングの流れは、商談の状況や営業担当者の個性によりケースバイケースですが、基本的には「テストクロージング→クロージング→契約締結」という流れで進んでいきます。

テストクロージングとは、顧客への質問を通して顧客の購買意欲や提案への評価を見きわめる方法です。顧客の反応を見るための簡単な質問をして、反応を確かめます。質問の例文としては、「ご興味を持っていただけましたか?」「ご不明点はございますか?」などが挙げられます。

反応が薄かったり、あまり良い反応でなかったりするようなら、再度ヒアリングをして不安や疑問を解決できるような提案を行います。

テストクロージングで購買意欲を確認できたら、クロージング本番へと進みます。「現時点でご契約についてどうお考えですか?」などと問いかけ、意思決定を促します。契約・購買の意思をはっきりとさせてから、最後に契約条件などを確認して契約を締結させます。

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3.クロージングのテクニック

クロージングの最大の目的は、確実に成約に繋げることです。成約の確度を高めるために、以下のようなテクニックが使えます。

3-1.タイミングを見計らう

クロージングは、適切なタイミングであれば商談中いつ行っても良いものです。顧客が抱える課題と商材が上手くマッチしており、顧客が高い関心を持っている様子なら、通常より早い段階でクロージングに入っても構いません。

反対に、否定的な反応を無視してクロージングを進めると断られる可能性が高くなります。顧客の反応を見ながら、必要に応じて提案を修正することで、成約の確率が上がります。

3-2.顧客の不安や迷いを払拭する

クロージングを効果的に進めるには、契約した場合のベネフィットを提示するのはもちろん、顧客の不安や迷いをしっかり払拭することが大切です。

顧客が不安や迷いを抱くポイントとしては、「もっと安いものがあるのではないか」「もっと良いものがあるのではないか」「この会社、この担当者は信用できるのか」といった価格や性能面、信用面の要素が挙げられます。

安さだけでなく導入による費用対効果を提示する、導入後の具体的なイメージを提示する、押し売りにならないよう相手に寄り添ったコミュニケーションを心がけるなど、意思決定を後押できるやり取りを心がけましょう。

3-3.心理テクニックの活用

心理学的なテクニックを活用して成約に導くのもおすすめの方法です。具体的には、以下のようなテクニックが使えます。

  • ドア・イン・ザ・フェイス:高額な商材など最初に過大な要求を示し、断られたらより小さな本命となる要求を示す
  • ゴールデンサイレンス:提案をした後に顧客が考えている沈黙の時間
  • 松竹梅の法則:3段階の選択肢があった場合、多くの人が真ん中の選択肢を選ぶ傾向にあること
  • ifクロージング:「もし~だったら」と仮定の話をすることで、実際の利用をイメージさせる
  • イエスセット話法:会話の中で相手からYESの返事を何度も引き出すと、本命の質問に対してもYESと答えてもらいやすくなる
  • イエスバット法:相手の発言にYESで同意した後、「でも(バット)...」と自分の意見を言うことで、相手に意見を聞いてもらいやすくなる
  • 損失回避の法則:「導入により得るもの・こと」よりも「導入しない場合に失うもの・こと」を強調する

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4.クロージングを支えるスキル

クロージングは、相手の意思を無視してゴリ押しするではなく、相手に選択肢を提示しながら、自社の提案を選択してもらえるよう働きかけるスキルです。

クロージングを支えるのは、ヒアリング力、提案力、交渉力、関係構築力などのさまざまなスキルです。たとえば、価格交渉などの難しい場面では自信をもって沈黙するコミュニケーションスキルも、そのひとつです。

クロージングの局面は顧客ごと、案件ごとに異なりますので、その都度ベストのアプローチを選択できる判断力、そしてアプローチの選択肢であるテクニックの多さも求められます。

ある程度の経験も必要になりますので、若手の営業担当者は、上司や先輩のクロージングに同席させてもらうのも効果的です。

また、クロージングのやり方は、自分の個性や強みを活かしながら、自分なりに組み立てることができます。クロージングに強い営業担当者は、総合力が高い人材といえるでしょう。

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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、IT系以外、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。

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