
部長を「説得力のあるウマイ文章だ」とうならせる4つの裏ワザ
作家でもなければライターでもない。けれど、私たちビジネスマンは日々のメールや報告書など、文章を書くことは避けられません。
「文章を書くのは苦手なのに!」「説得力のある企画書が書けたら、どんなにいいか!」と、日々悶々とした思いを抱えている方も多いはず。
大丈夫!ウマイ文章を書くコツは、たったの4つだけなのです。
今回ご紹介する4つの裏ワザを実践すれば、今日からあなたも文章上手。いつもは厳しい部長からも評価が上がって、仕事が進めやすくなるかもしれませんよ。
ウマイ文章のワザ1.結論を最初に書く
文章の冒頭で、結論を言いきってしまいましょう。
「前置きが長い!」「で、結論は何なの?」
あなたは上司から、こんな注意を受けたことはありませんか。
「丹精込めて仕上げたのに~...」と嘆く気持ちもわかります。ですが、読んでもらえる文章づくりに欠かせないのは、読み手の気持ちに立って書くこと。それができていない文章は、何度書き直してもやり直しを食らってしまいます。
課長や部長などの上司ともなると、一日に膨大な量のメールや報告を読んでいるはずです。となると、あなたがどんなに心を込めて丁寧な文章を書いたとしても、彼らはそれを最初から最後まで丹念に読み込んでくれるとは限りません。
そこでまず、見出しに結論を書く。その結論を導くに至る理由や手段を、続く文章で説明していく。この順序を間違えないように徹底してください。
言いたいことを初めに伝えておくことで、相手は報告の主旨を理解した状態で、その後の文章を読み進められます。たとえ忙しい上司でも、主旨が分かっていれば残りの文章から必要な情報を取捨選択しやすくなり、結果としてスムーズな理解につながるのです。
言い換えると、結論は端的に。交渉は粘り強く。文章で相手を説得したいなら、最初に結論というゴールを設定すること。そのゴールまで、手を変え品を変え相手を誘導していくのが、ウマイ文章の基本的な考え方です。
ウマイ文章のワザ2.箇条書きを活用する
「それでは、次回の打ち合わせのテーマは次年度予算について。打ち合わせのゴールは予算の金額の大枠を決定すること。1月15日の13:00から、本社A会議室で開催します。参加者は田中部長、鈴木課長、佐藤係長、藤田さん、山口の5名です。当日までに必ず、各自の予算ドラフトを作成しておいてください。」
ダラダラと書かれた会議の案内文...読んでいてウンザリしませんか。このように、たくさんの情報を一気に伝える場面で有効なのが箇条書き。上の文章を箇条書きに直すと、こうなります。
会議の開催要項
・日時 1月15日13:00~14:00
・場所 本社A会議室
・議題 次年度予算の大枠の決定
・参加者 田中部長・鈴木課長・佐藤係長・藤田さん・山口
・依頼事項 各自の予算ドラフトを作成の上、当日持参してください。
いかがでしょうか?文章で読むより、整理されて見やすくなったのではないでしょうか。せっかくですので、箇条書きのメリットも箇条書きで挙げてみましょう。
箇条書きのメリット
・情報が一覧できて読みやすい。
・重要なことが強調される。
・優先順位が整理される。
・自然と一文二義までの短く読みやすい文章が多くなる。
箇条書きを使うことで、どこに埋もれたかわからなくなっていた要点を、わかりやすく掘り起こしてあげましょう。読み手の反応は、次のようにみるみる変わってくるはずです。
読み手の反応
1. 箇条書き部分さえ読めば大体のことが理解できそうだ。
2. 飛ばし読みでサラッと読めちゃうね。
3. その分、要点についてじっくり考える時間ができるぞ。
4. コイツはこの仕事の重要なところがわかってる、よし、給料アップだ!
ウマイ文章のワザ3.5W1Hを使ってチェックする
結論を最初に書いて、情報の多い箇所は箇条書きにして、さあこれで報告書完成!...と勢いに乗って提出する前に、その報告書、本当にそのまま出して大丈夫?
集中力が高まってノリにノッてる自分の文章、しっかり書いているつもりでも往々にしてヌケやモレがあるものです。
そこで活用したいのが「5W1H」を使ったセルフチェック。5W1Hとは、
・いつ(when)
・どこで(where)
・なぜ(why)
・誰が(who)
・何を(what)
・どのように(how)
の略です。
ただし、これらを全て網羅するのは簡単ではありません。企画書の場合、いつ企画を実行するのかが明確でなかったり、企画内容は決まっていてもどのように進めていくのかはまだハッキリ打ち出せなかったりと、すぐに答えが出せない問題が必ずあるはず。
けれど、そこは逃げてはいけません。頭を振り絞り、周りの協力を得て、全力で5W1Hを埋めていきましょう。
そうやって脳に汗をかいて考えている過程こそが「説得力のあるウマイ文章」を生み出す土台になり、この壁を乗り越えた先でようやく、あなたの企画書は強い根拠をもって上司の心に突き刺さるでしょう。
この過程を経ずにつくった安易な企画書を提出しても「やり直し!」と突っ返されてしまうのが関の山。気分がゲンナリするだけでなく、上司と自分の貴重な時間を無駄にすることになります。それなら初めから、精一杯のパフォーマンスを出したほうがいいと思いませんか?
ウマイ文章のワザ4.A4用紙一枚にまとめる
企画書や報告書の類って、1ページあたりの密度が薄くて、10Pとかある紙芝居調のものが多いようですが、読み手はそんなにちゃんと全部を読みません。
「その件は5ページ目に書いておりまして」とか「その理由は...つぎのページを開いてください!」なんて言われた日には、もうウンザリです。結局のところ、ページ数が多いのは要点をまとめきれていない無駄の多い文書だということ。説得力や読みやすさ以前に、言いたいことを全部突っ込もうとして相手に負担や無駄を強いる、思いやりのない自分勝手な文書なのです。
A4用紙1枚なら、あなたの言いたいことが全部ひと目で見渡せます。このA4にすべてを詰め込んでください。
収まらなければ、不要な部分を削ってください。これ以上、どこを削ればいいのか?と感じることもあると思います。しかし、文書のメインテーマと徹底的に向き合うことで、必ず削る余地は見えてくるはずです。「これは残しておいたほうがいいな。これも削れないぞ。これも...(延々続く)」という貧乏性を堪え、本当に伝えたいことだけに焦点を合わせましょう。
こうして、削って削って最後に残された文章こそ、どうしても伝える必要があった本当に説得力のある文章です。薄い内容や本題と関係の薄い内容をダラダラと書き連ねても、何の意味もありません。
いかがでしたか?この4つのコツを実践していただくだけで、あなたの文章は見違えるように読みやすく、説得力のあるものに生まれ変わるはずです。
ぜひ、今日から試してみてくださいね!
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