仕事に関する統計調査では、離職理由の上位に「職場の人間関係」が常に入っています。人間関係のトラブルの主な原因と、トラブルを回避し良好な人間関係を築いていくためのコミュニケーションのポイントを解説します。(Misa)
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1.職場で起こる人間関係のトラブルの主な4つの原因
はじめに、職場の人間関係のトラブルの主な原因について解説します。
1.1.仕事上の利害で衝突し、人間関係が悪くなる
職種や役割による立場の違いから、利害が衝突する場面があります。
予算配分や人事評価に関する問題から、部署間の境界上にある業務をどちらが担当するかなど、さまざまな問題が適切に解決されない場合、人間関係にも影響する可能性があります。
1.2.個人に対して反感や嫉妬の感情を抱く
健全なライバル意識は適度なプレッシャーや成長する意欲に結びつきますが、過度な競争心は反感や嫉妬につながる場合があります。
同僚の成功や昇進をねたむ気持ちや、自分と違う考え方の人に対する反感は、健全な人間関係を損なう原因にもなりえます。
1.3.いじめやハラスメント
職場でのいじめやハラスメントは犯罪であり、会社として放置してはいけない問題です。
差別、侮辱、威嚇などの行為の背景には、歪んだ正義感や偏った価値観が存在しています。
1.4.サイドビジネスや勧誘を持ち込む
職場は、従業員としての仕事をするための場であり、個人的なサイドビジネスを話題にしたり、信念を強調しすぎたりするのは望ましくありません。
仕事と関係ない営業活動や勧誘は、個人的な対立や金銭トラブルを招くおそれがあります。
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2.人間関係のトラブルを回避するコツ
人間関係のトラブルを回避するポイントは、できるだけ多くの人と適度な距離感で、良好な人間関係を保つことです。
2.1. 適度な距離感で良好な人間関係を保つためのポイント
そのためには、以下の点に注意して、発言の意図を明確にする透明性と、人を区別しない開放的なコミュニケーションを心がけるとよいでしょう。
<トラブルを回避するコミュニケーションの注意点>
- 嘘をつかない、話を盛らない。
- 思わせぶりや匂わせをしない。
- 約束をやぶらない。やむをえないときは事情を説明して謝罪する。
- 相手によって態度を変えない。
- 自分の都合を押しつけない。
2.2.仕事上の発言の大部分は役割や立場が言わせるものと理解する
また、仕事上の発言の大部分は、個人ではなく、仕事上の役割や立場が言わせるものです。
個人の人格とは区別して考えることも大切です。
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3.相互理解がトラブル回避の最善策
3.1.相手に対する誤解や偏見をなくす
人間関係のトラブルには、利害の対立に加えて、相手に対する誤解や偏見も含まれます。
お互いの立場や考え方を理解できれば、発言の意図も正確に受け取れるようになります。
相手の視点や事情を理解し、感情にも共感しあえると、助け合いやフォローが自然にできるようになってきます。
人間関係のトラブル回避の最善策は、相互理解といってよいでしょう。
3.2.相互理解に積極的に取り組む姿勢が重要
そうした関係性を築くための働きかけは、会社や管理職の役割ではありますが、それぞれが積極的に取り組む姿勢をもたないとうまくいかないでしょう。
また、「職場でやってはいけないこと」など、最低限のルールを設けることも必要です。
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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。