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DAY 2018.06.18 スキル・ノウハウ

「仕事が辛いなら、声を変えよう」第4回
プレゼンを成功させる話し方のコツとは!?

時代の変化の中で、いまビジネスパーソンに最も求められているスキルのひとつが人前で話す力であり、プレゼンテーション力です。『声を変えるだけで仕事がうまくいく』(マイナビ新書)の著者でボイストレーナーの秋竹朋子さんに、声の重要性や「いい声」を出すコツについて伺う連載の第4回。プレゼンを成功させるために役立つ声のテクニックを教えていただきました。

プレゼンは「内容半分、話し方半分」

プレゼンというと、その構成や内容も大事ですが、それと同じくらい結果を左右するのが「どう話すか」です。

一流のビジネスパーソンは、すでにそのことに気づいています。例えば私が知る外資系の広告会社の社長さんは、重要なプレゼンの前には必ずリハーサルを行い、その様子を録画。録画を客観的に検討し、悪いところを改善してから本番に臨んでいます。

自分たちの商品やサービスの優位性を相手にしっかりと理解してもらい、納得・共感してもらうためにも、相手の聴覚にしっかりと届く声を心がけましょう。

テクニック1 「噛まない」原稿をつくる

もし自分の声に自信がないのであれば、最初から「噛まない」原稿を用意しておくのはいかがでしょうか。

例えば、長い文などは息を吐く場所に印をつけておけばいいですし、強調すべきところやゆっくり話したいところは、自分でわかるように囲んだり、波線を引いたりするのもいいでしょう。音楽家にとっての「楽譜」をイメージしてもらうといいと思います。

数字にも気をつけましょう。数字の桁の読み間違えはビジネスパーソンにとっては"命とり"にもなりかねません。大きな数字は漢字の単位語を入れた形にしておきましょう。「1,298,763,907円」ではなく、「12億9876万3907円」としておけば安心です。

テクニック2 体と顔をリラックスさせる

私たちの体は「声を出すための楽器」のようなものです。緊張して体がこわばっていると出るはずの声も出ません。本番前には、肩を上下させたり、腕をぐるぐる回したりして、体を大きく動かすようにしましょう。コツは余分な力を体から"振り落とす"イメージです。

深い腹式呼吸をゆっくり繰り返すのもいいでしょう。集中力が高まり、緊張を和らげることができます。

講演などで別室で待機できるときには、私はよく「あ〜」と息を吐きながら首を後ろに倒し、そこから首をぐるりと回しています。首回りのこわばりが解消すると同時に発声練習にもなります。

同じく、顔の筋肉もしっかりほぐしましょう。口をゆっくり大きく動かしながら「い・え・あ・お・う」と言うだけでも、顔の筋肉がほぐれ、それによって滑舌がよくなります。声を出せない場所なら、口を動かすだけでもOKです。

テクニック3 あごを引いて話す

あごを上げて話す人がいますが、尊大に見えますし、実は首回りの筋肉が圧迫され、のどが少し締め付けられたような状態になっているのです。その状態では声帯に負担がかかり、のどを痛めてしまいます。話すときには少しあごを引くようにしましょう。

マイクを使って話す場合には、あごを下に向けることで、声が出る方向とマイクの向きが一直線になり、マイクが声をよく拾うようにもなります。

ただし、あごを極端に引き過ぎると、のどが窮屈になってしまいます。立ったとき、あるいは座ったときに、つむじがまっすぐ上に引っ張られるようなイメージで姿勢を正すと、ちょうどよくあごが少しだけ下を向いた状態になります。

テクニック4 流暢に話すための「0.5秒ブレス」

人前で何かを説明していると、出だしは強いのに、話していくにしたがってだんだん小さな声になり、息継ぎをしてまた強く話し始めるという人がいます。

その場合は、話している途中に、適切な場所でほんの0.5秒だけ、鼻で「スッ」と息を吸う方法が有効です。原稿の句読点があるところで「スッ」と息を吸えば、少しくらい早口で説明していても、噛まずにスムーズに話し続けることができます。

口ではなく鼻で吸うのは、口だと、のどや胸に一瞬力が入ってしまい、胸式寄りの呼吸になってしまうからです。

テクニック5 間の取り方を工夫する

相手に説明するときには、間も重要です。間を取らずに話し続けると、聞き手が話を消化する時間が取れず、話に集中できなくなってしまいます。

PowerPointなどを使う場合は、話しながら画面を切り替えるのではなく、文を言い切ったところでクリックし、次の画面に移るようにしましょう。自然に適度な間ができます。なお、手元のパソコンではなく、大きなスクリーンを見て話すようにしましょう。ずっとパソコンを見たままで、視線を上げない状態で話していては、聞き手にいい印象は与えられません。

パソコンを使わない場合は、フレーズが途切れるところでしっかりと間を取ります。人は緊張するとテンションが上がり、早口になりやすくなりがちですが、フレーズごとに間を取れば、噛んだり、言い間違いをしたりすることも少なくなります。演台を「ポン」と指で1回たたくくらいの感覚です。演台がないなら、自分の膝のあたりをたたけばいいでしょう。

ライタープロフィール

秋竹朋子

日本初「ビジネスマンのためのボイストレーニングスクール」(株)エデュビジョン【ビジヴォ】代表。
東京音大ピアノ演奏家コース卒。聖徳大学大学院 音楽研究科卒業。ウィーン国際音楽コンクール及び国内の受賞歴多数。ビジヴォの代表として「声」「話し 方」に問題を抱えるビジネスパーソンの指導を実施。音楽家ならではの聴力と技術を駆使した、日本初 「超絶対音感」によるボイストレーニングが話題を呼び、ビジネス各紙からの取材、TV番組にも多数出演。東京スクールを拠点に北海道~沖縄まで、全国各地への企業研修を行い、これまで3万人以上250社の企業研修を実施。個人のクライアントも上場企業の経営者、芸能人、著名人を多数持つ。2011年~2012年 経済産業省のグローバル人材派遣として「ビジネスボイス」が選ばれフィリピンに赴任、日本にとどまらずアジアにて「声」の指導をして活躍中。著書『「話し方」に自信がもてる1分間声トレ』(ダイヤモンド社)、『ビジネスの発声法』(日本実業出版)、『秋竹朋子の 声トレ!!』『秋竹朋子の即効! モテ歌レッスン』など。

【ビジヴォ】
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