職場で「いじめ」を受けていると相談されたら、あなたはどうしますか? いじめられている人のサポートはすべきですが、いじめ問題に不用意に介入するのは危険な部分もあります。職場いじめの相談を受けたときに、管理職でない社員がとるべき行動を解説します。(Misa)
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1.同僚や後輩から職場いじめの相談を受けた!
1.1.職場いじめは犯罪に等しい行為にまで発展する場合も
職場いじめは個人間のトラブルの域を越えて、犯罪に等しい行為にまで発展する場合があります。
犯罪に至らなくても業務に支障をきたす、生産性を低下させるなど、会社の利益を損なうことは間違いありません。
職場いじめは仕事を妨害する行為であり、ハラスメントは犯罪です。
1.2. 管理職でない社員が不用意に介入するとトラブルが拡大するリスク
職場いじめは見過ごしてはいけないことですが、職場いじめに対処する責任は基本的には管理職や会社にあります。
いじめの当事者たちを管理する立場にない、一社員が不用意に介入すると、トラブルが拡大するリスクがあります。
いじめを受けている人の相談に乗り、サポートすることは必要です。
しかし、自分の力で解決しようとするのは、管理職でない社員としては適切な行動とはいえません。
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2.職場いじめの相談を受けたときにとるべき行動
2.1.最初に考えるべきことは「社内の誰に相談すればよいか」
同僚から職場いじめの相談を受けたとき、最初に考えるべきことは「社内の誰に相談すればよいか」です。
直属の上司に相談するのが妥当ですが、上司が当事者である場合や、状況によっては、人事部、総務部などの管理部門や経営幹部に相談する選択肢も考えられます。
いじめられている当事者は上司に相談する勇気が出せない場合もあります。
適切な手順で相談するための後押しが、いじめ解決へのサポートになります。
2.2.いじめの現場を見かけたときや居合わせたときにさりげなく声をかける
そのほか、いじめの現場を見かけたとき、居合わせたときにさりげなく声をかけることもできるでしょう。
いじめの自覚をもっている加害者は、第三者の目がある場では言動が変わる場合が多いです。
仕事の用件で声をかけるのもよいですし、通りすがりに挨拶するだけでも話を中断させることができます。
2.3.いじめている相手と距離を置けるよう協力するのも効果的
休憩時間を一緒に過ごすなど、いじめている相手と距離を置けるよう協力するのも効果的です。
こうした行動は、いじめられている人に孤立していると感じさせないためにも、大切なサポートです。
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3.職場いじめの相談を受けてもやってはいけないこと
3.1.管理職ではない人が介入して話がこじれると、当事者が増え問題が複雑化
管理職でない社員は、いじめている相手との直接対決は避けましょう。
管理職には部下である従業員に対して、職場での行動を指示する権限と責任があります。
しかし、管理職ではない人が介入して、話がこじれると当事者が増えて問題が複雑化する可能性があります。
3.2. 上司の指示ひとつで解決するとは限らない
職場いじめを解決する責任は上司や会社にありますが、人間関係や感情のこじれを解消するのは難しく、上司の指示ひとつで解決するとは限りません。
相談を受けたときに励まそうとするあまり、安請け合いをしてしまうと後で気まずい状況になるかもしれません。
3.3.客観性や中立的な視点をなくさないことも大切
また、客観性や中立的な視点をなくさないことも大切です。
いじめられた人からの相談は一方的な情報であり、事実認識や言葉の受け止め方に行き違いがあった可能性も否定できません。
いじめられている人をサポートすることは大切ですが、適度な距離感を保ち、依存関係にならないように注意しましょう。
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原稿:Misa
ITベンチャーで企画、人材開発、広報などを経て独立。現在はコンサルタント、ときどきライター。ライターとしては、ビジネス系を中心に、アニメ・マンガ、車から美容・健康まで何でもチャレンジ中。