値上げラッシュが続く中、日本の家賃状況はどうなっているのでしょうか? 今回はファーストロジックが実施した調査から、インフレ下の家賃動向を見ていきます。
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調査は2023年6月12日~19日、同社が運営する不動産投資プラットフォーム「楽待」サイト利用者(大家)を対象にインターネット上で行われ、209人から有効回答を得ました。
1.直近1年間で家賃を値上げした大家は26%
最初に、直近1年以内で所有物件の家賃を上げたことがあるか質問すると、「値上げした」が26%、「値上げしていない」が74%となりました。
(【画像出典】ファーストロジックプレスリリース)
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2.都市部の家賃が上昇
家賃を上げた物件の所在地をみると、都市部(1都3県および政令指定都市)が74%、それ以外のエリアが26%と、主に都市部の物件の家賃が上昇していることがわかりました。
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3.今後の家賃、40.1%が「上昇していく」と回答
次に、今後、家賃は上昇していくと思うか聞いたところ、「非常にそう思う」が5.3%、「そう思う」が34.8%と、合わせて40.1%が「家賃は上昇する」と回答。
一方、「どちらとも言えない」は41.5%、「そう思わない」と「全くそう思わない」の合計は18.4%となりました。
上昇すると答えた人からは「物価の上昇から遅れて家賃も上昇するだろう」、「賃貸経営にかかるコスト上昇が家賃に反映されるようになるだろう」といった声が寄せられました。
それに対し、「賃金の上昇がないと家賃の上昇に入居者が耐えられない」など、賃金動向を気にする意見も見られたとのことです。
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4.まとめ
ファーストロジックは今回の調査結果について「日本では40年ぶりにインフレが起こり、資材価格や土地の価格高騰などを背景に、不動産価格は高止まりしています。リフォーム価格や水道光熱費も上昇しており、賃貸経営の運営コストも上昇傾向です」と分析。
その上で、多くの人にとって家計で大きな割合を占める「家賃」は、このたびのインフレでどれくらいの影響がでるのかチェックしていく、としています。
(【記事出典】ファーストロジック「インフレ下の家賃動向」に関するアンケートプレスリリース)
(記事執筆:御木本千春)