プライベートや家庭よりも仕事を優先する人、仕事中心の生活を送っている人は「仕事人間」といわれることがあります。
仕事人間は、職場で熱心に仕事に取り組み、周りから頼りにされる一方で、度が過ぎると家族や友人との関係性が悪化したり体調を崩したりといった欠点もあるので注意が必要です。
本記事では、仕事人間といわれる人の思考・行動の特徴や、仕事人間といわれながら働くメリット・デメリットについて解説します。
併せて「仕事人間」といわれる人の仕事との向き合い方を紹介します。本記事を参考にすれば、バランスの取れた「仕事人間」になるために自分が今、何をすべきかはっきりと見えてくるでしょう。
1.「仕事人間」の一般的な意味とは?
「仕事人間」とは、プライベートや家庭よりも仕事を優先する人のことです。「仕事=生きがい」だと考えているので、仕事に熱心に打ち込み、仕事中心の生活を送っています。
仕事に対する責任感が高く、多くの時間を費やしているので結果につながることも多く、職場では周りから一目置かれる可能性も高い存在だといえるでしょう。
しかし、頑張りすぎてしまうと身体を壊したり、家族などに迷惑をかけたりといったネガティブな面もあるので注意が必要です。
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2.「仕事人間」といわれる人の特徴
「仕事人間」といわれている人は、行動や思考パターンに共通点があります。
「もしかすると、○○さんは仕事人間かもしれない」「自分は仕事人間なのか知りたい」という人は、以下の8つの特徴に当てはまるかチェックしてみましょう。
● 常に仕事のことを考えている
● 残業などが苦にならない
● 休日も仕事をしている
● 仕事にやりがいを持っている
● 仕事が「趣味」になっている
● 責任感が強く完璧主義
● 負けず嫌い
● 周りの評価や目を気にしない
2.1.常に仕事のことを考えている
「仕事人間」の人は頭のなかが仕事に関することでいっぱいになっている傾向にあります。
仕事で最大限のパフォーマンスを発揮できるように、日頃から試行錯誤している人が多いようです。
そのため、家族や友人、パートナーと過ごしているときも、無意識のうちに仕事やビジネスに関する話をしてしまいます。
2.2.残業などが苦にならない
「仕事人間」といわれる人は、仕事の時間が長くなることに対して、ストレスを感じないという人もいます。自ら、始業時間よりも早く出社し、遅くまで残業をするケースも多いでしょう。
「仕事人間」の場合、長い時間熱心に仕事に打ち込み、業務を遂行することで満足感や達成感を得られます。そのため稼働時間が長くても、日々の生活に満足できるのです。
2.3.休日も仕事をしている
前述のとおり、「仕事人間」といわれる人は、仕事をすることに対し、ストレスを感じにくいため、多くの時間を費やすことができます。
仕事をしていない時間の方が落ち着かないと感じるという人もいるかもしれません。残業に加え、休日出勤も苦にならない人が多いようです。
2.4.仕事にやりがいを持っている
「仕事人間」といわれる人は、多くの時間を仕事に費やし、成功することで大きなやりがいを感じています。
具体的には、以下の成功体験を積み重ねることで仕事にやりがいを感じているようです。
● 成果が認められたとき
● 人の役に立てたと実感したとき
● 自分のスキルが向上したことを自覚できたとき
● 高い給与がもらえたとき
● 重大な任務を任せられたとき
● いわゆる出世をしたとき
責任感を持って仕事に取り組んでいるので、仕事の質や周りからの評価が高いことが特徴です。
また、「仕事人間」は結果を重視する傾向にあるため、高い目標を掲げて、それに向けて努力を惜しまず進んで取り組めます。
2.5.仕事が「趣味」になっている
仕事人間といわれる人は、「仕事=趣味」のような状態になっている可能性もあります。
休日は、スキルアップにつながる資格を取得したり、セミナーに参加したりと、より自分の市場価値を高めるために時間を使うことが多いでしょう。
2.6.責任感が強く完璧主義
「仕事人間」の人は、責任感が強く、自分に与えられた仕事は最大限の力で遂行していきます。一つの業務に対して手を抜くことがないので、結果に結びつくケースも多いでしょう。
以下のように好循環が生まれ、成功体験を積み重ねられるので実力やスキルアップにつながります。
1. 妥協せずに全力で業務を遂行する
2. 成功する
3. 大きなやりがいにつながる
2.7.負けず嫌い
「仕事人間」といわれる人は、仕事関連で他人に負けることを嫌います。
例えば、「会社にとって重大なプロジェクトチームから外された」「同僚が昇格した」という状態を受け入れられないことも特徴の一つです。
人一倍努力をして強い信念を持ち、突き進んでいるので、挫折することが苦手な一面もあります。
失敗したときのダメージが大きいからこそ、それに対する対処法もいくつか持っているようです。リスク回避能力に長けていることも特徴だといえるでしょう。
2.8.周りの評価や目を気にしない
「仕事人間」といわれる人は、周りに褒めてもらうために仕事を頑張っているわけではないことこあります。自ら楽しんで仕事に取り組んでいるので、周りの評価や目が気にならないケースです。
そのため、率先して長時間労働を行い、周りから心配をされても気にせず仕事に打ち込めます。周りの評価に左右されず、自分の軸で仕事を遂行できるといったメリットがあります。
3.「仕事人間」として働くことのメリット
「仕事人間」として働くことでどのようなメリットが得られるのでしょうか。
3.1. 常にモチベーションを高く保てる
「仕事人間」といわれる人は、常に高いモチベーションをキープできます。
しかし、決してモチベーションが低下しないわけではありません。モチベーションが低下したときの対処法をいくつか持っており、自分の機嫌をうまく扱えることが特徴です。
また「仕事人間」は一つの業務に対して、細かく目標設定をしており、ゲーム感覚でこなすことに楽しさを感じている人もいます。そのため、比較的モチベーション低下が起こりにくい傾向にあります。
3.2. 評価してもらえる・信頼されやすい
「仕事人間」といわれる人は、仕事に対して熱心に取り組むため、結果につながりやすい特徴があります。
周りからは「急ぎの案件だから○○さんにお願いしたい」「会社の重大なプロジェクトだから○○さんが必要」というように信頼が厚く、高く評価されることも多いのではないでしょうか。
「仕事人間」として働くことで、周りに安心感を与えているので、自信を持って現状維持すると良いでしょう。
3.3. 目標を達成しやすい
「仕事人間」になれば、細かな目標を立てて、毎日達成できるので大きなやりがいを得られます。
また、一つの業務に対して意味付けを行い、「どうして自分がこの業務に取り組むのか」「誰の役に立つのか」を常に考えながら業務に取り組めます。
目の前の業務を淡々とこなすだけでなく、仕事の先に何が待っているのかなど広い視野を持っているため意欲的に仕事を進められるのでしょう。
3.4. 仕事のやりがいや充実感が得られやすい
「仕事人間」として働くと、仕事が楽しいと思えるシーンが増えてきます。日々の業務に細かく目標設定を行い、達成するためにコツコツとこなすことが特徴です。
その結果、毎日目標を達成できることから、成功体験を積み重ねられるため、自信につながったり、仕事にやりがいを感じやすくなったりします。
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4.「仕事人間」として働くことのデメリット
「仕事人間」として働くことは、メリットが大きいものの、少なからずデメリットも存在します。
デメリットも理解しておくことで、今後も仕事人間として頑張れる可能性が高まるのでぜひチェックしてみてください。
4.1. 自分目線でのレベルを求めてしまい人間関係のトラブルにつながる可能性も
特徴でも紹介したとおり、「仕事人間」といわれる人は、残業や休日出勤を苦痛に感じることが少ないです。そのため、同僚や部下など周囲の人にも、残業や休日出勤を求めるケースもあります。
また業務に対しても、「これくらいの品質で提出して欲しい」などと自分と同じレベルの働き方を求めてしまう人もいるでしょう。
その結果、「○○さんは厳しすぎる」「○○さんが働いているからまだ帰れない」「パワハラだ」と言われてしまう可能性もあります。
自分が「仕事人間」であることを自覚し、周りの人の価値観を理解するように心掛けましょう。
4.2. プライベートでも仕事の話になりがちになる
「仕事人間」といわれる人は、プライベートでも仕事に関して考えている人が多いです。
そのため、仕事やビジネスに関連する話題が多くなり、プライベートなのに仕事の話でゆっくりできないと相手に感じさせてしまう可能性もあります。
「19時以降は仕事をしない」「勤務時間外は、仕事に関する着信やチャットには対応しない」というルールを決めて、無理のない範囲でプライベートを充実させる努力もしてみましょう。
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5.「仕事人間」になりすぎるのも注意が必要
「仕事人間」になり過ぎると、同僚や部下、家族、パートナー、友人をおろそかにしてしまう可能性があります。
また、睡眠や食事、リラックスする時間を仕事に費やして、健康面への配慮を怠るなど、「仕事人間」になりすぎるのもよくありません。
「仕事人間」の傾向が強くなるにつれて、日常生活に影響をおよぼすこともあるので以下のポイントを押さえておきましょう。
● 職場の他の人の価値観を大切にする
● 家族や友人、パートナーを思いやる
● 健康面に気を付ける
● プライベートの時間を大切にする
● 仕事以外の趣味や楽しみを見つける
一緒に働く人はもちろんのこと、家族や友人も大切にして、身体に負担をかけ過ぎないようにしましょう。
6.「仕事人間」といわれる人のように仕事にやりがいをもつには
「仕事人間」といわれる人のように熱意をもって仕事に打ち込むコツを解説します。「自分も仕事人間になりたい」と考えている人は、参考にしてみてください。
6.1. 一つ上のレベルに挑戦してみる
現在の仕事では、達成感を得られない場合、一つ上のレベルに挑戦してみてはいかがでしょうか。
例えば、「○日までに売上○○円を目指す」「○○の業務を○分効率化する」など、具体的な目標を立ててみましょう。
自分で立てた目標を達成できれば、「もっと上を目指せるかもしれない」と向上心が湧いてくる可能性があります。
6.2. 仕事で楽しいと思ったこと、やってよかったと思ったことを見つける
仕事に対して楽しさを見いだせない人は、「やってよかった」「達成感を得られた」と思えることを探しましょう。
働いているとどうしても「嫌なこと」「やりたくないこと」に意識が向いてしまいがちですが、ポジティブな思考に着目してみることが大切です。
例えば、以下の場面と自分が仕事をしているときのシーンを照らし合わせてみると、楽しいと思えることが見つけられるかもしれません。
● お客様に感謝されたとき
● 仕事が予定通りに進んだとき
● 顧客・会社に貢献できたとき
● 職場環境・人間関係が良好なとき
● 仕事をやりきったとき
● 周りから評価されたとき
● ノルマや目標を達成したとき
● 人の成長を感じたとき
楽しいと感じることが見つけられたら、自分自身の仕事への向き合い方を見つめ直してみましょう。
6.3. 将来の目標を明確化する
将来のキャリアプランが明確でなければ、「仕事人間」として目の前の仕事に対し、熱心に向き合うことができません。
「仕事人間」は細かな目標設定をし、達成すること自体を楽しめる傾向にあります。
小さな目標はもちろんのこと、将来的な目標・プラン設計も充実しているので、この機会に自分のキャリアプランと向き合ってみてはいかがでしょうか。
大きな目標を描いて、それを達成するために何が必要か逆算してみるとよいでしょう。
6.4. 自分の強みを洗い出して伸ばしていく
「仕事人間」といわれる人は、自分の強みと弱みを理解しています。
そして他人から高く評価される部分や、自分の市場価値を正しく認識し、それを高めるための努力も惜しみません。
「仕事人間」になるためには、自己分析を行い「自分にしかない強み」を把握することからはじめましょう。
6.5. 今の仕事は本当にやりたい仕事のなのか今一度考えてみる
仕事への向き合い方を見つめ直しても、仕事に楽しさを見いだせない場合は、転職を検討してみるのもよいでしょう。
仕事は人生の多くの時間を占めるので、休日のためだけに我慢して働くには、あまりにも長すぎます。
生き生きと働ける仕事や職場で、理想的なワークライフバランスを実現させることが何より大切です。
自分のやりたいことは何か、どのような場所で楽しく働けるのかを今一度考えてみてください。
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7.まとめ
「仕事人間」のように仕事にやりがいを持つには、将来の目標を明確にした上で、一つ上のレベルに挑戦し続ける必要があります。
「仕事人間にはなれない...。」「今の仕事ではやりがいを見いだせない」と悩んでいる人は、転職を視野に入れてみるとよいかもしれません。
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